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 Representative Question 代表質問

       第1回目 平成11年11月市会

 
 
 私は,4月の統一地方選挙におきまして上京区から初当選させていただきました自由民主党市会議員団の中村三之助でございます。諸先輩の皆様,今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
 本日は初めての代表質問であり,教育問題,京都経済の活性化,環境問題について質問させていただきます。私は,昭和52年4月に桂小学校で教壇に立って以来,昨年12月に退職するまで22年間,教育現場で子供たちの教育の充実に全力で取り組んで参りました。そうした経験から,まず教育問題について質問致します。桝本市長は,まちづくりは人づくりからの信念から,この4年間に教育予算を実に85億円も増額され,これは京都市全体の予算の伸びを大幅に上回る17パーセントもの増額であり,ゆとりと潤いのある教育環境づくり,最新の教育機器の整備,先進的な教育活動へのバックアップなど全国をリードする教育の先進都市づくりに全力投球してこられました。また桝本市長が再出馬表明に当たって明らかにされました決意と基本政策においても,このまちで学んで本当に良かったと思えるまちづくり,そして子供たちを伸び伸びと育てる教育環境の整備が挙げられており,教育現場にいた者として誠に心強く頼もしく思っております。
 良き人づくりは,良きまちづくりにつながるわけでございます。自分の住むまちに誇りを持ち,いつまでも住み続けたいと思えるまちづくり,これは私が4月の選挙におきまして市民の皆様に訴えてきた政治信条でありまして,このまちづくりの基盤になるのが人づくりだと私も考えております。折しも本議会に25年後を展望した京都のまちづくりの指針となるグランドビジョンが上程されておりますが,桝本市長には,京都の良き伝統を継承発展させ,人材育成を基盤とした21世紀の京都まちづくりに更に邁進していただきたいと切に願っております。
 さて教育は人なりであります。京都の教育は,困難な時代にあっても子供たちのために情熱の限りを尽くしてこられた多くの先輩の御努力と,現在,学校現場で献身的に教育に取り組んでおられる多くの先生方によって支えられております。京都市では,3年後の新学習指導要領の重点で従前の教科の枠を超えた創造的な学習である総合学習に先進的にすべての小学校で取り組むとともに,コンピュータの操作や指導の出来る教員の比率も全国トップレベルにあるなど,学校現場の情熱あふれる多くの先生方の熱意で全国をリードする教育実践が進められており大きな注目を集めております。しかしながら,全教系の教職員組合の一部の教員は,学校の中では権利の主張に明け暮れ,創意工夫と熱意と苦労を伴う新しい取組には旧弊を固守して徹底的に反対する,まさに矛盾に満ちた革新的保守であり,口では革新を唱えても行動は極めて守旧派であって,良識ある多くの先生方の意欲と教育実践を阻害し,保護者,PTAの信頼を損ねております。また学校の外に向かっては,京都の教育は全国に比べて後れているがごとき誤った宣伝で保護者や市民を不安に陥れ,学校と保護者,地域との連携にくさびを打ち込むなど党利党略の活動を展開しております。しかし,学校現場に長らく身を置いた私の実感としましては,こうした教員は,声は大きいがごく一部でありますので誤解のないようお願い致します。
 京都市では,これまでの数々の先進的な取組に加えて,一人一人の子供の個性を生かし可能性を最大限に伸ばすため,今年から新たに専科教育が大幅に拡大されており,またこの度の緊急雇用対策を活用してチームティーチングを更に推進するスクールサポーター事業が実施されるなど,桝本市長が進められている教育の先進都市づくりが大きく前進していることをPTA関係者や良識ある保護者は理解されているところであります。しかし,我が国は現在教育の大きな改革期を迎えており,本市でも多くの課題が山積しているところであります。先進的な教育実践はもとより,教育現場に有為な人材を数多く得るための採用方法から,管理職を含む教員の資質,指導力の一層の向上,教師の意識改革まで幅広い思い切った改革を進めていかなければなりません。教育長の御所見と決意をお伺い致します。
 次に,学校施設の整備についてであります。桝本市長は,教育の充実を願う保護者,市民の切実な要望にこたえ教育予算を大幅に増額され,今年度は過去最高の592億円に達しております。私が初めて臨みました4月の市会議員選挙では,教育を切り捨てる逆立ち政治,税金の使い方を変えろと共産党の候補者は声高に訴えておりましたが,全く事実を無視した宣伝で保護者に大きな誤解を与え,良識ある市民から厳しい批判を浴びたところであります。
 予算の内容を見ましても,例えば日常の教育活動になくてはならない実習材料費などの総額がこの4年間で20パーセント増額され,子供1人当たりでは33パーセント増となり,保護者負担の軽減と共に多彩な教育活動が進められるなど,さすが教育現場をよく御存じの桝本市長ならではの措置と保護者や学校から大変喜ばれております。学校の施設整備でも,予算はこの4年間で46億円,実に40パーセント近くの増額が図られており,教育活動に支障が生じないための日常的な改修,修繕はもとより,校舎の耐震性を高める大規模改造事業や学校のトイレのイメージを一新する快適トイレの全校への整備,また学校グリーンベルト事業,心の教室の全中学校への整備など新たな視点からの教育条件の充実が進められております。そうした中,大規模改造事業は今年に入ってトルコ,台湾と大震災が相次ぎ大変注目されているところですが,京都市では平成7年度6億6,000万円の予算であったものが今年度は11億6,500万円と約8割,5億円もの増額が図られており,その積極的な取組を高く評価致しますとともに,この事業は耐震補強と共に校舎の内外装の一新,多目的ルームや地域開放施設などの整備も行われており,保護者や地元にも大変喜ばれているところであります。私は,防災の面からも教育環境の充実の面からも,この事業を一層推進していくべきだと考えますが,御所見をお聞かせください。
 次に,学校と地域の連携についてであります。これからの教育には多様な地域の教育力を学校教育に生かしていくことが大切であるというのが私の信念であります。国においても平成9年中教審で地域教育連絡協議会の設置が提言され,また文部省は,今年,地域で子供を育てよう緊急3箇年戦略,全国子どもプランを策定するなど地域での子供たちの体験活動を応援しております。こうした中,京都市では昨年2月に桝本市長の提唱により幅広い市民団体の参加で人づくり21世紀委員会が発足し,市民レベルで共に考え行動する場として様々な活動を展開され大きな成果を挙げてきております。また中教審が提言している地域教育連絡協議会におきましても,京都市では既に昭和57年に中学校区単位に地元団体で組織される地域生徒指導連絡協議会が全市で発足し,これまで地道な青少年健全育成活動が進められております。文部省が来年度から導入しようとしている学校評議員制度も京都市立学校では既に20校近くの学校で取組が始まっており,まさに教育の伝統を誇る京都ならではのことであります。更に教育委員会の地域教育専門主事室が中心となって開かれた学校づくりの取組や地域教育フォーラム・イン京都が開催されるなど,完全学校週5日制への実施も見据えて全国をリードする地域教育が推進されており大変うれしく思っております。とりわけ今春京都から全国に21世紀を展望した教育改革を発信していこうと保護者や学校現場の代表も入った教育改革推進プロジェクトが発足し,学校と地域との連携をはじめ幅広い見地から検討が進められており,その取組の成果に大いに期待しているところであります。そこで教育長にお尋ね致します。この教育改革推進プロジェクトにおけるこれまでの検討状況と今後の具体的な取組についてお答えください。
 次に,地域コミュニティと子供の教育についてお尋ね致します。教育改革推進プロジェクトでも学校教育と地域とのかかわりが論議されていると伺っておりますが,子供への取組は,大人も含めた人づくりでもあり,まちづくりになるわけであります。地域住民の活動が活発になることが子供の生きる力の育成や心の教育の充実,学校の活性化につながり,ひいては京都の発展を築くのだというのが私の持論であります。すなわち地域コミュニティの再構築であります。子供も大人も学び,育つ場としての地域共同体の再生であります。現在,第1次産業は全就業人口の5パーセント程度にすぎず,第2次産業もわずか2割という産業構造の変化と共に近年の都市化,核家族化,少子化の進行が地域の連帯感を希薄化し,更に地域活動の場の減少と相まってまさに人間関係,地域社会のきずなは今危機に瀕してきているわけであります。またこのことに伴い地域で子供たちを育てていこうとする機運が衰退し,本来,家庭,地域の中で受け継がれてきた知恵や技能の習得までを学校に依存せざるを得なくなってきたのであります。子供たちは幼児期から思春期を経て自我を形成し,自らの個性を伸長,開花させながら発達を遂げていくわけであります。教育は,こうした子供たちの発達を助ける営みであるわけです。もちろんその営みは学校のみが担うものではなく,学校,家庭,地域が連携し,それぞれの教育機能を十分に発揮して初めて子供たちのより良い発達が促されるものであります。
 今日,社会が豊かになり,また少子化が進む中で,これまで家庭や地域が子供たちに果たしてきたしつけや倫理観,社会性の育成などの教育機能が低下し,個人重視の風潮など人の価値観も多様化して参りました。しかしながら,人間形成を考えるとき大切にしなければならない,守っていかなければならない,変えてはならない文化や共通の価値観があります。私は,地域コミュニティの再構築を通してそれらをもう一度見直し築いていくことが,ひいては人づくり,まちづくりにつながると確信しております。そのための大切な拠点として,私は,昨年から実施されている学校ふれあいサロン事業がこれから大きな役割を担っていくものと期待しております。小学校の空き教室を改修して地域開放型施設を整備し,地元の自主管理で子供からお年寄りまでの世代間交流,また生涯学習の場とする地域コミュニティの再構築の拠点であります。私は,家庭,地域,学校の総合力で子供をはぐくんでいくことが何より必要なこれからの時代において,学校ふれあいサロンを拠点に地域コミュニティの再構築を図ることが極めて重要な意義を持つものと考えております。できるだけ早期に全市に整備され,学校ふれあいサロンで活発な地域活動が展開され,家庭,地域,学校の教育力が大きく向上し,それを礎に桝本市長が進められる市民が主役の生き生きとした京都づくりが実現することを切に願うものであります。そこで現在までの整備状況と活用実績,今後の展開も含めて教育長の御所見をお聞かせください。
 次に,地域活動の活性化についてお尋ねします。私は,小学生のころからボーイスカウト活動に参加し,指導者となり,更に指導者の養成にも携わって参りました。子供たちが学校外での色々な活動で経験を積み,たくましく成長していく姿を目の当たりにし地域活動の大切さ,意義を身をもって体験して参りました。また地域活動に積極的に参加することで,大人も地域の一員としての自覚と責任を再確認し,それがひいては地域コミュニティの再構築にもつながると確信しております。こうした地域活動を担う団体には,子供会,ボーイスカウト,ガールスカウト,自治連合会,社会福祉協議会,少年補導委員会,各種スポーツ団体,文化団体など多種多様であり,NP0すなわち民間非営利団体もこれから注目すべきところでしょう。子供も含めて地域住民が進んで区民体育祭,地蔵盆,ふれあい祭などの各種の地域行事に積極的に参加する気風づくり,また子供たちが各種スポーツ団体,文化団体に参加したり,大人が子供に範を示す意味でボランティア活動に意欲的に参加することは極めて重要であり,こうした活動に京都市としても積極的に支援していかなければならないと考えております。
 この意味で,私は,現在建設計画が進められているボランティアセンターと市民活動支援センターに注目しております。これはボランティア活動をはじめとする地域活動を活性化し,希薄化が懸念されている地域コミュニティの再生を図る原動力とすべきものであると考えます。ボランティアセンターと市民活動支援センターのこれからの京都の地域づくりにおける意義と役割,そして建設構想についてお伺い致します。
 また去る11月12日,21世紀の児童の健全育成を目指した地域と学校における諸活動の振興と連携の在り方懇話会が市長の諮問機関として発足致しました。この懇話会は,地域諸団体と学校との連携や指導者育成などの在り方,スポーツ振興を目指した学校,家庭,地域の連携の在り方を検討すると伺っており,私の提言と軌を一にするもので大変うれしく思っております。21世紀の京都を担う子供たちの健全育成に向けた桝本市長の情熱を見る思いが致しますが,この懇話会への期待と今後の展開についても御所見をお聞かせください。
 さて次に,京都経済の活性化についてお尋ね致します。京都市基本構想案において示されているように,21世紀においても京都が世界の中でその存在感を主張し続けていくためには,暮らしを支える産業が元気に息づいている活力あふれるまちを造っていかねばなりません。しかし,私たちを取り巻く経済状況はバブル経済崩壊後,いまだ確固たる景気回復の軌道に乗っておらず,とりわけ伝統産業をはじめ中小零細企業の多い京都経済は依然として厳しい状況が続いております。廃業率が開業率を上回る状況が続いているとともに,中核企業の工場の閉鎖,縮小が相次いでおり,ものづくり都市としての基盤が揺らぎ始めております。現在,国会におきましても中小企業基本法等の改正が審議されているところであります。京都経済の活性化において,ベンチャー企業等のいわゆる新事業の育成は不可欠であるとともに,京都は中小企業者のまちであり,厳しい環境の中,生き残りをかけて必死で努力しておられるこれら頑張る企業へもきめ細かな支援策を講じていく必要があると考えます。また和装業界をはじめとした伝統産業界の低迷や大型店の出店等による地域に密着した商店街の衰退など元気が失われつつあります。このような中で,まず京都経済の活性化に対する基本的な認識をお伺い致します。
 その中で,本市の基幹産業の一つである西陣の振興策についてであります。京都の和装産業は,和装製品の需要が減退する中,我が国の厳しい経済状況とも相まって大変厳しい状況にあることは市長も認識を同じくされていることと思います。西陣織の平成10年の帯地の生産量は前年と比較致しますと20パーセントの減産であり,出荷金額も前年度比で24パーセントの減少であります。西陣産地は,今まさに厳しい状況であります。本市が今年8月に創設した和装関連事業者特別融資制度に大変多くの方々が相談されていることからも和装関連業界が依然として厳しい状況であることがうかがえます。この融資の申込期間が今年中ということですが,期間延長をはじめとしたより効果的な対策についてのお考えをお聞かせください。
 西陣織工業組合など業界団体の皆様は,西陣夢まつりや二条城きもの園遊会,また東京での京都西陣織展など和装のPR,きもの文化の発信に精力的に取り組んでおられます。また本市では,平成3年度から西陣織工業組合の協力を得てきものスキンシップサークル事業,また京くみひも工業組合の協力を得て京くみひも教室の実施,更に伝統文化活動推進事業を平成9年から推進され,私の地元烏丸中学校において,その取組の一環として西陣織工業組合の御支援の下,生徒自ら企画,出演するきものショーを開催し,生徒はもとより地元の方々から絶賛を浴びたことを聞いております。このように楽しく伝統産業に触れ学ぶことができれば,子供たちの京都の伝統産業に対する知識と理解が深まり,何よりも京都人として京都のものづくりに対する誇りが醸成されると考えます。21世紀の京都を担う若い世代に,伝統産業のすばらしさを体験を通して理解していただくことが西陣織をはじめとする京都の伝統産業の確かな振興策になると考えるのですがいかがでしょうか。
 次に,今経済のグローバル化が一層進展する一方で,我が国における物流,エネルギー,土地に関する高コスト構造が顕在化することにより,我が国の生産拠点の海外展開や製品輸入の増大が進展しており,また企業は経営の効率化を高めるためにリストラを実施しなければ国際的なメガコンペティションの下では生き残れない状況になっております。このような状況の下,本市においても大規模工場の撤退,縮小が続いているところでありますが,下請を含むその関連企業にとっては死活問題であり,またものづくり都市京都を支えてきたネットワーク型の産業集積の崩壊につながりかねないなど,その影響は計り知れないものがあると思われます。下請企業への支援や工場流出の防止対策についてどのようにお考えなのかお聞かせください。
 次に,京都市の商業立地の在り方についてであります。京都市の中小小売商業者は大型店の出店と長引く不況の影響を受けて経営は苦しく,商店街では空き店舗が増加しています。また大型店は,消費者の利便施設として,また都市間競争を担う施設の一つとしてその必要性の一定は求められていますが,大型店の周辺では交通問題など生活環境へ悪影響を及ぼすだけでなく,工場跡地等での大規模な商業開発はまちづくりの方向に大きな影響を与えます。こういった状況において大型店が地域社会との調和を図っていくために,国においてまちづくり三法が制定され,その中心となる大店立地法が来年6月に施行されます。本市では,本年7月に商業集積検討委員会を設置され,市内の望ましい商業集積の在り方の検討を重ねておられると聞いております。私は,21世紀のまちづくりを展望した京都市の商業立地の在り方を考えると,京都市独自のまちづくり条例を制定すべきと思いますが,どのようにお考えかお答えください。
 最後に環境問題についてお尋ね致します。一昨年12月に行われた地球温暖化防止京都会議では京都議定書が採択され,今後の地球温暖化防止に向けて大きな一歩を踏み出すという歴史的な成果を挙げることができたわけであります。京都市では地球環境京都宣言を国内外に向けて発信し,京都市役所エコオフィスプラン,京都市地球温暖化対策地域推進計画,京のアジェンダ21など積極的な取組を進められ,更に京都議定書のCO2 削減目標で日本が6パーセントに対して京都市は10パーセントの数値を掲げるなど環境先進都市を目指し着実に成果を挙げられてきていることは大きく評価するところであります。そうした中,国連環境計画報告書によると,世界の約200人の専門家の意見では,今後深刻になると見られる環境問題は地球温暖化がトップということであり,地球温暖化の防止は手後れだという誠にショッキングな報告をしております。
 来るべき21世紀最大の環境問題は地球温暖化であります。しかし,今回の地球温暖化防止ボン会議は成果が少なく大変歯がゆい結果でありました。環境先進都市を目指す京都市としては,更なる思い切った取組を推進しなければなりません。自動車台数はうなぎ登りに増え続け,今や自動車のない社会など考えられません。しかし,このモータリゼーションの進行が地球温暖化を加速しているのであります。現在,京都市全体で約60万台の車が走っております。そのうち排気量が1.5リットル以下の車が約40パーセント,それ以上が60パーセントであります。最近の統計では2リットル以上の新規購入車は増加しております。そこで例えば仕事などの諸事情がある場合は別にして,できるだけディーゼル車に乗らず低公害車への乗換え,排気量の少ない車に乗るよう心掛けてもらうよう市民への啓発を図ってはどうかと思います。当然それには京都市が率先してやらなくてはなりません。現在,清掃のパッカー車,消防車,救急車,バスを除くと市の公用車は1,057台で,そのうち排気量1.5リットル以下の車は約34パーセント。そして低公害車はわずか3パーセントであります。まず特殊車両や業務の必要性がある場合は除き,低公害車やできるだけ排気量の少ない自動車への切替えを積極的に進めていくことなども市民啓発には大切なことだと考えます。
 今申し上げましたことは一例ですが,環境先進都市を目指す京都市としては,更なる取組の推進が私たちの子孫のために是非とも必要と考えます。これまでの成果を含めお考えをお聞かせください。
 また地球温暖化の防止には,都市の緑が果たす役割は重要であります。本年2月に策定されました緑の基本計画は,京都市周辺の山々の緑を保全,活用するとともに市街地の緑を24パーセントから33パーセントに,市民1人当たりの公園面積を3倍にするという環境の世紀とも言われる21世紀を見据えた桝本市長のまちづくりへの並々ならぬ意欲を感じさせる思い切った計画であります。緑は,町並みの景観を整え,潤いのある豊かな都市生活を実現するためにも,また自然保護にも極めて大切であります。この計画達成に向けての市長の決意と具体的な取組についてお聞かせください。以上で私の質問を終えさせていただきます。長らく御清聴ありがとうございました。



 ◎市長(桝本頼兼)
 中村三之助議員の御質問にお答え致します。まず地域と学校の連携在り方懇話会についてでございますが,私の提唱に御賛同いただいた広範な市民各界から成る人づくり21世紀委員会で地域における子供たちの健全育成について具体的な行動に向け論議が深められておりますことは御承知のとおりでございます。その中でも各地域で主として小学生を対象に活動しているスポーツ少年団,少年補導委員会等の団体相互や学校の諸活動との連携をより一層進める重要性が指摘されております。本懇話会は,そうした論議を更に進め,完全学校週5日制を展望した全国的レベルを超える先進的な地域活動の創造を目指すものでございます。本懇話会で,これまでの活動形態や垣根を越えた各種団体や学校の連携の在り方について総合的な見地から御提言をいただくことにより,21世紀の京都を担う子供たちを地域で育成する基盤が一層充実するものと確信致しております。
 私は市長就任以来,京都市が21世紀においても世界の京都として光り輝くまちであり続けるためには,現下の長引く不況を克服し京都経済を活性化することが最重点課題の一つであるとの認識の下,産業の元気策に全力を挙げ取り組んで参りました。京都市の事業所は,お説のとおりそのほとんどが中小零細企業であると言っても過言ではないわけでありまして,京都の経済活動の中で大きな役割を果たしていただいており,まさにその振興こそが21世紀に向けた京都経済の活性化のかぎを握っていると考えております。本市中小零細企業は,ベンチャー企業から地域に根差した企業まで多岐にわたっており,議員御指摘のとおり必死に頑張っておられる企業の皆様に京都市の様々な振興政策が行き届くことが大変重要なことである,必要なことであると考えております。このような認識の下,私は,国はもとより他の府県,都市からも高く評価されております京都市ベンチャー企業目利き委員会を平成9年4月に創設するとともに,創業支援工場を本年5月に開設致しました。更に京都から新しい産業を掘り起こすために京都高度技術研究所を中核的な支援機関とする新事業創出支援体制をこの4月に他の指定都市に先駆けて構築し,先ほど御議決いただきました補正予算により本年12月から事業を開始して参りたいと存じております。
 一方,今年度当初予算におきまして制度融資の新規融資枠に過去最大規模の700億円を確保し,中小零細企業向け金融対策に万全を期しておるのは御承知のとおりでございます。また,本市の基幹産業の一つである和装産業をはじめとする伝統産業の振興を図るために,西陣織や京焼,清水焼の新商品開発事業のほか,染織デジタルアーカイブ事業,更には本年12月の東京における京都館開設による販路拡大などきめ細かな施策を実施しているところでございます。
 議員御提案の伝統産業に関する教育につきましては,私は,伝統産業のすばらしい匠の技を若い世代に伝えていくことが京都の伝統をしっかりと見詰め直し,ものづくり都市としての誇りを醸成する意味で大変重要であると認識致しております。このため小学校5年生向けの副読本,私たちの伝統産業の活用をもっと推進して参りたいと思っておりますし,今後も教育委員会と十分協議し,伝統文化を体験的に学ぶ京のみやび探検隊等の施策の充実に努めて参りたいと存じております。今後とも中小零細企業の振興のため時代を先取りした多彩な政策を実施し,京都経済の活性化に向け全力で取り組んで参ります。
 このような取組を進めていくに当たり,工場の市外流出は京都経済の活性化はもとより本市のまちづくりにとって大変由々しい事態であると認識致しております。本来,工業地につきましては,工場が立地し存続することが最も望ましいという観点を踏まえまして,昭和40年に制定されました工場等の制限法につきまして引き続き抜本的な見直しを国に強く求めて参りたいと考えております。同時に,国に頼るだけでなくて本市と致しましても都市基盤整備や都市計画による容積率の見直しなど,まちづくりの観点からの流出防止策を推進して参ります。更に来年早々にも京都商工会議所及び京都工業会の御協力を得て企業立地に係る総合相談窓口を設置するとともに,庁内推進体制を整備しきめ細かく対応して参ることを御報告申し上げたいと存じます。
 下請企業への支援策につきましては,現在直接影響を受けると思われる関連企業の詳細な状況把握を行っており,京都府と緊密な連携を図りながら総合的な支援策を検討致します。
 京都市の商業立地の在り方とまちづくりについてでございますが,京都の商業地はまさに京都の商業そのものがまちの生活に彩りを与える都市の華であり,市民の暮らしを支える大変重要な産業でございます。とりわけ地域に密着した商店街の振興は,京都市の行政の重要な課題の一つであると認識致しております。京都市基本構想で提案しておりますように,環境負荷の少ない公共交通優先型の歩くことが楽しくなるまちづくりが本市の商業集積を考える場合の重要な要素の一つでもあるという認識でございます。また大型店に関する政策は,従来の大店法に代わり,大型店と周辺の生活環境の調和,中心市街地の活性化,更には地域特性に応じたきめ細かなまちづくりの推進を目的として,いわゆるまちづくり三法が制定されたところでございます。これらを受けまして本年7月に京都市商業集積検討委員会を設置し,望ましい商業集積に関する基本的な考え方を取りまとめているところでございます。この基本的な考え方に基づきまして,まちづくりの方向と整合した適正な土地利用を進めるため,都市計画手法を含む対応策及び必要に応じてまちづくりの条例の制定についても積極的に検討して参りたいと考えております。
 次に,緑の基本計画についてお答え申し上げます。緑は都市を構成する最も重要な要素の一つであり,暮らしにゆとりと安らぎ,潤いをもたらし,更に環境の保全,都市の防災,レクリエーションや景観の向上などまさに大きな役割を担っており,私たちの生活に必要不可欠なものでございます。緑の基本計画では,お説のとおり2025年に市民1人当たりの公園面積を10平方メートル以上,また市街地の緑の割合を33パーセントとすることを目標と致しております。私は,この目標達成に向け様々な緑化推進事業を市民,事業者とのパートナーシップの下,積極的に進めて参る決意でございます。今年度は,西京極総合運動公園プール施設や大原野森林公園等の整備の推進をはじめ,新たに生け垣緑化助成事業や区民の誇りの木選定事業を進め,新しい緑の創設や保全に取り組んでいるところでございます。今後につきましても,公園整備を進めるとともに緑の啓発活動やその人材育成など様々な緑化推進事業に取り組み,環境に優しい緑あふれる京都の実現を目指して参りたいと考えております。
 以下,副市長及び教育長が御答弁申し上げます。

 ◎副市長(薦田守弘)
 ボランティアセンターと市民活動支援センターについてでございます。地域コミュニティの再生が問われております中,すべての市民の皆様が住み慣れた地域で生きがいを持って安心して暮らせる京都のまちづくりを進めるためには,御指摘のように市民の皆様とのパートナーシップをはじめボランティア活動をはじめとする幅広い市民活動,NPO活動への支援が重要なことであると考えております。お尋ねのボランティアセンターは,市民の皆様がその参加意欲に沿った分野での福祉ボランティア活動ができるように情報提供,相談,あるいは活動支援を行うための中核施設として,また市民活動支援センターは,文化や環境など様々な分野のボランティア活動に幅広い支援を行う総合的拠点施設としてそれぞれ位置付けをしております。現在これらを菊浜小学校の跡地に整備すべく基本設計を取りまとめているところでございまして,今年度内に実施設計,建物除却などに着手して参ります。
 次に,環境負荷の少ない車の普及促進についてでございます。地球温暖化の原因になる二酸化炭素排出量の約2割が自動車によるものでありまして,本市ではその削減を図るためにエコアクション・ガソリン10パーセント削減運動を進めております。本市の公用車におきましては,天然ガスやハイブリッド車など低公害車や排気量の小さい車への切替えを進めるため年次計画に基づいて積極的な導入を進めているところでございます。また民間における普及促進につきましても,今年度からトラック協会と共同で低公害車普及に向けた助成制度を創設しましたのをはじめ,各種イベントなどでの低公害車の展示あるいは業界団体に向けた啓発を拡大しているところでございます。今後も環境と共生する都市づくりを目指すために環境負荷の少ない車の導入及び普及促進に向けた取組を強力に推進して参りたいと考えております。以上でございます。

 ◎副市長(増田優一) 
 和装関連事業者特別融資制度に関する御質問にお答え致します。議員御指摘のとおり,また先ほど市長から御答弁申し上げましたとおり,西陣織をはじめとする京都の和装産業は極めて厳しい経営環境にあると認識致しております。このため本年8月から本市独自に低利長期の和装関連事業者経営安定特別融資を小規模事業金融公社を窓口として実施致しております。本制度発足以来,多くの事業者の皆様から御相談,申込みを受け付け,迅速な融資に努めてきているところでございます。今後とも引き続き和装産業の状況を的確に把握し効果的な対策を実施していくとともに,和装関連事業者経営安定特別融資の実施期間につきましても来年3月31日まで延長して参ります。以上でございます。

 ◎教育長(矢作勝美) 
 教育改革に向けた教員の資質向上についてでありますが,今日,教員には教科指導力はもちろん情熱と行動力にあふれ子供たちに生きる力をはぐくむ幅広い資質,力量が求められております。このため採用に当たり,全国に先駆けた第1次試験からの全員個人面接の導入,クラブ活動歴,ボランティア活動歴の重視など教員としての資質を総合的,多角的に把握するとともに,採用後は民間人講師の招聘や企業への長期派遣による視野の拡大,更に新教育課程を踏まえた計画的な研修など意識改革を図りながら人材育成に努めております。本市教育は,校長をはじめ多くの教職員の意欲と情熱により着実に成果を実らせてきており,今後更に発展させることができるよう優れた人材の確保と育成に努め,教育の先進都市を目指し取り組んで参ります。
 大規模改造事業についてでありますが,地域の防災拠点としての学校の重要性も踏まえ,国の補助制度を活用して全国水準を大きく上回る事業量を確保し,校舎の耐震補強はもとより地域開放施設の整備や校舎内外の改装など全面的なリニューアルを計画的に推進しております。御指摘のとおり学校施設の整備につきましては,年々予算を増額し新しい時代に対応した校舎,体育館の増改築をはじめプール改築やグラウンド改修,快適なトイレの整備やブロック塀を緑の生け垣にする学校グリーンベルト,また子供たちからお年寄りまで交流の場となる学校ふれあいサロンの整備などゆとりと潤いのある教育環境の充実に取り組んでおります。今後とも子供たちが安心して生き生きと学習し,地域にも開かれた学校づくりを目指して参ります。
 教育改革推進プロジェクトについてでありますが,本年4月の発足以降四つの部会に分かれて26回の会合を重ね,全国をリードする教育の推進,伝統文化の息づく京都ならではの教育の推進,学校,家庭,地域が信頼で結ばれた教育の推進の3点を基本方向として検討を進めております。具体的には,地域の良さや勤労の大切さを学ぶ中学生の職場体験,ボランティア活動の実施,様々な職業や分野の方を指導者として登録する学校支援ボランティアのネットワーク化,また全国に先駆けて本市で試行を進める学校評議員制度の実施に向けての検討などを重ねております。12月中には現段階での検討内容のまとめを広く保護者,地域の皆さんにお知らせし御意見をいただきながら,今を生き次代を開く子供たちの育成を目指し,市民の信託にこたえる教育改革を推進して参ります。
 学校ふれあいサロン事業についてでありますが,自治100周年を記念して昨年度から着手し既に56校で開所しております。今議会で補正をお願いしました15校を含め,本年度末までには更に35校を整備し,合計91校での開所を予定しております。地域の各種団体の皆様で組織された管理運営委員会の自主管理の下,書道,コーラス,手話等のサークル活動や伝承遊び,お茶会をはじめとする生涯学習や世代を超えた触れ合いの場として活発に利用され大変好評を博しております。これまでに数多くの地域から実施の要望が寄せられており,早期にすべての小学校と元小学校であった中学校にふれあいサロンを設置し,学校,家庭,地域の連携の下,子供からお年寄りまでが生き生きと暮らせる地域づくりにつなげて参ります。以上のとおりでございます。

       第2回目 平成13年2月市会

 
 
 私は、自由民主党市会議員団の中村三之助でございます。昨年度に引き続き2回目の代表質問を今世紀最初の本会議でさせていただくことを大変光栄に思っております。  
 さて今回は、一昨年11月の私の代表質問におきまして提案、質問させていただきました教育問題、和装産業の振興策、環境問題を更に一歩踏み込んだ形で、防災対策を含めてこれから質問、提案させていただきます。
 大晦日から元旦にかけて約32万人もの多くの市民や入洛客が見守る中行われました21世紀の幕開けイベントは、日本はもちろん世界に向けて京都の秘めた力を示し人々に大きな感動を与え京都の活性化に大いに寄与致しました。これは桝本市長のリーダーシップの下、市民、行政、そして経済界などのボランティアが一体となって取り組まれた大きな成果であります。この成功は21世紀の京都の今後に大いなる勇気と自信を与えてくれました。そしてこの度21世紀の更なる飛躍に向けて京都市基本計画と各区ごとの基本計画が提示されました。既に多くの市民の皆様から、私の下にも大きな期待の声が寄せられており、桝本市長のリーダーシップと策定に携わられました関係各位に心から敬意と感謝を表するものであります。しかし、肝心なのは今後市民の皆さんと行政あるいは経済界などが一体となって実現に向けて取り組むことであります。桝本市長は、京都は日本人の心のふるさと、精神文化の拠点であり、まちづくりは人づくりからの信念の下、全国をリードする教育の先進都市づくりを目指すと決意を述べておられます。全く同感であります。良き人づくりは良きまちづくりにつながり、良きまちづくりは良き人づくりから始まるということでございます。自分の住むまちに誇りを持ち、いつまでも住み続けたいと思えるまちづくり、これが私の政治信条であり、このまちづくりの基盤が人づくりだと考えております。そして今、この人づくりのためには地域コミュニティの再構築が必要であります。そこで、そうしたコミュニティの構築と子供たちの育成をつなぐ取組としての生涯学習をいかに進めるのかという観点に立って、まず質問、提案をさせていただきます。先ごろ京都市生涯学習新世紀プランが生涯学習推進計画起草委員会から示されました。世は生涯学習花盛りの時代、学びの機会が多いことは望ましいことであるとしても、個人の知識の習得や趣味の拡充にとどまらず、いかに地域に還元し地域のコミュニティづくりに生かしていくかが問われる段階を迎えております。本市では、コミュニティプラザやふれあいサロンなど学校を活用し地域に根差した生涯学習が全国的にも例を見ないほど充実した形で進められております。特にふれあいサロンでは、ようこそ、まなびや事業と銘打って、地域のお年寄りと子供たちの世代を超えた交流や地域の達人と呼ばれる地元住民を講師に招いての講演など工夫を凝らした取組が盛んに行われております。これらの取組では、生涯学習の推進がたくましく思いやりのある子供を育てたいという地域の大人たちの願いを具体化する場としても大切な役割を果たしており、地域の子供は地域全体の教育力で育てることを自然な形で実践する場となっております。そうした観点から、私は、昨年の決算市会の市長総括などで地域コミュニティのリーダーとなる人材育成の必要性を指摘してきたところであり、今回の新世紀プランでは早速そのことが具体化され、地域に生涯学習の場を生み出すコーディネーターなどの養成として明記されるなど我が意を得た思いであり、起草委員の皆様方の御尽力に心から敬意を表する次第であります。そこで教育長にお尋ね致しますが、生き生きとした地域コミュニティの再生に向けたリーダーとなり得る生涯学習コーディネーターの養成や配置に向けて、教育委員会として具体的にどのように取り組むお考えですかお聞かせください。また地域コミュニティの再生に向けては、子供たちや保護者を含めた地域の大人たちが共に同じ地域で暮らす意識を共有することが大前提でありますが、私はボランティア精神こそがそうした共同体意識の根底にあると確信しております。私は、小学生時代からボーイスカウト活動に参加し、ボランティア活動や野外活動の中で自立心の大切さや自然の偉大さを実感する体験を積み重ねて参りました。それらの体験は、活動を通して知り合った多くの仲間と共に今も掛け替えのない財産であります。子供たちのボランティア活動が学校を拠点に地域住民の学校や地域を愛する意識とも結び付いて具体化できれば地域コミュニティの再生に大きな役割を果たすものと確信しております。また、中学生が地元の商店や企業あるいは保育所や福祉施設などで勤労体験や職場体験、ボランティア体験を行う生き方探究・チャレンジ体験推進事業も来年度は更に拡充され、全市では53校の中学校で実施されるとのことであります。参加した中学生からは、苦労してやり切った感動の声や親の仕事の大変さが実感できたといった感想が多く聞かれており、一方、受入側でも今どきの中学生だからと心配したが、真剣に取り組む姿勢に感心したといった好意的な受け止めが広がっております。子供たちにとっても地域の方々にとっても貴重なこの体験が今後とも一層大きな成果を挙げていくことを期待しております。更に京都には、自分の家だけでなく道端まで掃除をする門掃きの風習があり、地域でも女性会が積極的に取り組まれるなど地道に続けられておりますが、各学校でも清掃時に子供たちが校門や塀の周囲などを門掃きする取組が自主的に行われ始めていると伺っております。自分たちが学んでいる学校を舞台に、子供たち自身の活動として学校門掃き活動が定着すれば子供たちに学校や地域への帰属意識もごく自然な形で芽生え、同時に地域の学校に対する愛着や信頼も高まるなど相乗効果は極めて大きいはずであります。そこで教育長にお尋ね致します。子供たちの身近なボランティア体験を進めるため具体的にどのように取り組むお考えでしょうか。
 次に、道徳教育の充実についてお尋ね致します。豊かな人間性をはぐくむためには単に知識が豊富であるだけでなく子供の内面に根差した道徳性を育成し、日常生活の中で実践できるようにすることが大切であります。教育というものは、ある時期には一定の教え込みが必要であります。その意味で幼稚園や保育所のときから子供たちに道徳性の芽を育てていく取組が今ほど重要になってきている時代はありません。子供のしつけは、本来的には家庭で親子の関係を軸に同居家族の中で子育ての伝承という形で行われてきたわけでありますが、今日の核家族化の中で、家庭だけに頼ることは到底できなくなってきております。さりとて学校だけで道徳を教えるということは子供たちが家庭や地域で生活を送っている以上限界があります。不登校、いじめ、暴力、学級崩壊など今の子供たちが荒れる大きな原因は、子供たち自身の人間関係を作る能力が弱くなってきたことにあると私は考えております。その背景には、少子化の下、小さいころから個室のある住宅環境、コンピューターゲームなど独り遊びが増えている生活の中で兄弟や友達ともまれながら育つことが少なくなったり、地域でも集まって遊んだり集団の中で育つ機会が減少してきたことが挙げられます。しかし、今やこれらの状況は子供社会のことだけではなく、子供たちに規範意識を植え付けていた地域社会の人間関係が希薄になりコミュニティが著しく薄れてきている現状も反映しております。地域社会のきずなが崩壊し、更に社会全体の功利的な風潮に加え、家庭でも学校でもルールを身に付けるという幼児期からのしっかりとしたしつけや教育が失われてきており、これまで家庭や地域社会が果たしてきたしつけや倫理観、社会性の育成などの教育機能が大きく低下してしまった結果であります。したがって我が国を担う子供たちの将来を見据え学校での道徳教育を充実させるためには、保護者や地域を挙げての理解と協力が不可欠であり、是非本市から全国をリードする道徳教育の振興方針を打ち立てていただきたいと願うものであります。以上のことから教育長の強い決意をお聞かせください。
 次に、環境問題についてお尋ね致します。地球温暖化、オゾン層破壊、酸性雨、森林破壊、砂漠化、海洋汚染など環境問題は多くの課題を待ったなしに私たちの前に突き付けています。前回の代表質問でも環境問題を採り上げ、地球温暖化を加速しているのはモータリゼーションの進行によるところが大きいと指摘し、その対応策について質問、提案致しました。ところが、先月末に一段と深い懸念を示す予測値が気候変動に関する政府間パネルから報告されました。それは2100年までの間に地球の気温は最高5.8度上昇し、海面は88センチも上昇するとのことです。2.5度以上気温が上がると砂漠化と渇水が進み農作物の増産が進まず、海面が40センチ上昇すると大波の被害を受ける海岸地域住民は2億人に達するということであります。これは遠い先の話ではありません。昨年アジアでのかつてない規模の洪水や干ばつなど自然災害の多発は、温暖化の影響との見方が有力であります。こうした科学や現実からの警告に対し我々は強い危機感を抱くべきであります。ある新聞社の全国世論調査によりますと、21世紀の日本の在り方として自然や地球環境を大切にする国を望む人が約61パーセントで最も多かったということであります。とりわけ京都市は、この度京都市自動車公害防止計画の基本的な考えを提示され、大気中の二酸化窒素含有量を0.02ppmまで減らすことやC02の削減、また発生源対策では規制強化や浄化装置の装着による自動車の低公害化、低燃費化、また低公害車の普及に向けた取組、更にTDM施策などに大きな期待を致しますとともに、今後の取組の推進を強くお願い致しておきます。環境問題の解決には、今思い切った強い政策が必要でありますが、重要なのは一人一人が地球人としての自覚を持ち、環境に配慮したライフスタイルを確立することが不可欠であります。現実には逆行する行動が間々見受けられますが、少なくとも環境先進都市を目指す京都市民はそうであってはなりません。私は、市長総括でも京都のすべての家門に鉢植えなどを置くことも含め、花と緑あふれる町並みづくりをすることが大切であると提案致しました。これは潤いのある都市景観の創造だけでなく地域コミュニティの醸成にも寄与すると考えます。そして最も大きな狙いは、市民の環境保全意識の高揚にあります。一人一人の小さな行動の積み重ねが大きな成果を生み出すということであります。この運動が家庭ごみの減量、スーパーの買物での袋持参、リサイクルの推進、合成洗剤を使わないなどの身近な実践につながっていくものと考えます。この花と緑あふれる町並みづくりを端緒に、京都市民が環境に配慮したライフスタイルを確立していく必要があると考えますが、御所見をお聞かせください。
 次に、本市の基幹産業である西陣の振興策についてであります。前回の代表質問でも和装産業振興について述べさせていただきましたが、いまだ需要が低迷し、大変厳しい状況にあることは市長も認識を同じくされていることと思います。そうした中、この度の上京区基本計画に産業の活性化を挙げられ、西陣については新たな市場の開拓や伝統技術と先端技術の融合などを通して地域の基盤産業として再活性化を図っていく必要性、更に西陣ブランドを生かした新たな産業の創出など地域産業の裾野を広げていく必要性を提起されたことは大変うれしく大いに評価しているところであります。今後この構想に沿って積極的に施策を進めていかれることをまず強くお願い致しておきます。施策の一つに着物を着て楽しむ機会づくりを通じた需要の創出など西陣の振興支援を挙げられております。確かに需要の拡大策として良策と考えますが、問題は、着物を着る機会をたくさん設けても気軽に着られる環境ではないということであります。それは、まず1人で着物が着られない、着付けにはお金が掛かる。また髪結い代も高い。自分で着物が畳めないなど現実的なこれらのことが解消されないと、特に若い方々の着物姿はますます減少していくと考えております。ということは、需要の創出につながらずもうからないということであります。そこで西陣関係の方々のボランティア的な支援などで若い方々なども気軽に着物を着ることができる機会をできるだけ多く作っていってはいかがでしょうか。実施に向けては積極的に行政がコーディネートし、まずは西陣界わいをモデルケースとして各業界、店、また個人の家などとのネットワークを作ることを考え、更に全市へ広げていくようにすればよいと考えます。そして、例えば西陣夢まつりの期間に、昨年試行実施し好評であった着物姿の方は地下鉄、市バスは無料などの方策も組み入れながら大々的に着物着用をPRし、この期間はまち中が着物姿でいっぱいという風情を作り出してはいかがでしょうか。行動する京都市であります。西陣の振興は上京区ひいては京都の活性化に不可欠と考えます。ただ今の提案も含め西陣の振興策についてお答えください。
 次に、震災対策についてであります。阪神・淡路大震災からはや6年。京都市はこの震災を教訓に防災体制の強化を進め、初動体制の充実、医薬品の備蓄や自主防災組織の整備、また近隣1府7県と相互応援協定を結ぶなど積極的に対策を講じてきました。そういう中でこれからの課題についてお尋ね致します。まず地域防災計画の定期的な見直し、修正の必要性であります。計画は、社会情勢の変化と地域の実情を敏感に反映したものでなければなりません。見直し、修正はどのように考えておられるのか。また阪神大震災で重要性が改めて認識されたボランティアとの連携であります。私自身、6年前、大震災発生の4日後から日赤の救急法指導員として医師と看護婦と共に長田区へ救援活動に行った経験からも、ボランティアの力、ボランティアネットワークの有効性についてよく認識しております。そういう意味で京都市においても災害ボランティア運営委員会などを設置するなど一層のネットワーク化が必要と考えております。以上2点についてどのようにお考えなのかお答えください。
 次に、市民の自主防災意識であります。ある調査報告では、現在も水や非常食などの備えをしていないと答えた人は52パーセントもあります。また約8割が近い将来、大地震が発生すると思うと答えたにもかかわらず、約半数は自分自身は被災しないと思うと回答したということであります。これは余りにも低い防災意識であります。自らの命は自ら守る、自らの地域で守るというのは防災の基本であります。まず自助、そして共助であります。私は、近い将来京都に大地震が必ず起こるという観点から、全市民の防災意識を醸成するために全世帯に3日分の水や非常食などの備えを勧める積極的な取組を提案致します。これは、私の家に備えております家族4人分の非常用グッズでございます。いつも私の寝床の横にリュックに入れて置いてございます。京都市防災協会発行のパンフレットなどに非常持出品の広報がされていますが、文字の案内では余り効果が期待できません。やはり現物を広く市民に見ていただくことが有効であります。各消防署はもとより区役所、庁舎、更に小中学校などに現物を常設展示することを提案致します。この実践が市民の自助意識を醸成し、更に共助意識につながり、地域コミュニティの構築にも寄与していくわけであります。行動する京都市であります。積極的なお答えをお願い致します。また、私は子供にも自主防災意識をしっかり教育することが大変重要と考えております。学校での防災教育は、子供を通して各家庭にも大きく反映していきます。現在、京都市の小学校が京都市市民防災センターを訪れ学習に活用されていますが、昨年度の小学校関係団体の来館数は合わせて六十数校程度であります。もっと多く活用していただきたいと思っております。昨年3月に新設された防災バーチャルコーナーは、防災学習をより一層深めるために大変効果的であると私も体験して思いました。この京都市が誇るすばらしい防災センターのより一層の活用も含めた防災教育の充実についてお考えをお聞かせください。
 最後に阪神・淡路大震災を契機に関心が高まってきたボランティア活動についてお尋ね致します。先ほど来、ボランティア活動について若干言及致しましたが、12年度の国民生活選好度調査によりますと、ボランティア活動の経験者は3人に1人で、活動経験者の6割以上が多くの人と知り合いになれた、楽しかった、また困っている人の役に立てたといった点を挙げ、満足度は高いということであります。更にボランティア活動に参加意欲を持つ人は全回答者の3分の2で高い関心を示しております。そういう中、本年はボランティア国際年として四つの目的に従って世界中で多彩な活動が展開されます。その一つがボランティアについてみんなに分かってもらう、ボランティアの意義と必要性を広く理解してもらうことであります。二つ目がボランティアへ参加しやすいように社会の仕組みを整えることです。企業でのボランティア休暇、休職制度の充実やボランティア活動を促進するための税の優遇制度の整備などが期待されます。三つ目がボランティアについてのネットワークを作ることであり、四つ目がボランティア活動をもっと盛んにすることであります。京都市においてもこれらの目的達成に向かって積極的に施策を講じ実行していく必要があります。そういう中、ボランティアセンター、市民活動支援センターの建設に大きな期待を抱いているわけであります。しかし、開館は平成15年であります。オープンと同時に的確に機能するように今から体制を整えておく必要があります。ボランティアコーディネーターや市民コーディネーターの養成計画が示され、また災害ボランティアコーディネーター養成なども必要となってくるでしょう。ボランティア活動の内容は多岐にわたっております。しかし、共通するのは何かのお役に立ちたいというボランティア精神であります。私は、地域コミュニティの構築にもつながる様々なボランティア活動が互いにかかわり合うネットワークをできる限り早く構築するためには、各コーディネーターの養成と共に当面は行政がイニシアチブをとって推進していくことが必要と考えます。誰でもがいつでもボランティア活動ができる意識づくりとその環境づくりが大切なわけであります。これらの考えを含め、ボランティアセンター、市民活動支援センターの開館に向けての取組をお聞かせください。以上をもちまして私の質問を終わらせていただきます。長らくの御清聴誠にありがとうございました。
 
 ◎市長(桝本頼兼) 
 中村三之助議員の御質問にお答え致します。まず花と緑あふれるまちづくりをはじめとした環境に配慮したライフスタイルの確立についての御指摘でございますが、物質文明の時代と言われた20世紀において私たちは便利で快適な生活を享受して参りました。その結果として地球規模の深刻な環境問題を引き起こしておりますが、青く輝く美しい地球を次世代に伝えていくことは、中村先生御指摘のとおり今を生きる私たちに課せられた重い責務でございます。このような観点から本年1月に策定した京都市基本計画において、環境を基軸とした政策を展開することを重視し、市民、事業者、行政のパートナーシップの下、環境への負荷の少ない持続可能なまちづくりに積極的に取り組むことと致しております。とりわけ御指摘のとおり市民一人一人が環境に配慮したライフスタイルを確立することが不可欠であります。そのため学校におけるグリーンベルトの整備をはじめとする花と緑あふれるまちづくりの取組や自動車利用の抑制、学校給食用の牛乳パックの回収等リサイクルの推進、ごみの減量などの身近な取組を進めることが重要であると考えております。また環境意識の定着を一層図るため、環境学習・エコロジーセンターの整備をはじめ市民、事業者との対話と協調による地球温暖化防止に向けた活動を進めている京のアジェンダ21フォーラムの取組等を強化して参る所存でございます。
 次に、西陣織をはじめとする和装産業の振興策についてお答え致します。本市におきましては、我が国が世界に誇る優れた染織文化を代表する西陣織をこれまでからものづくり都市京都を支える基幹産業の一つと位置付け、その振興に向けて関係者の知恵を結集し最大限の取組を行って参りました。中でも和装文化を次代に伝えていくためには和装教育が重要であり、もう既に御承知のとおり、本市におきましては市内のすべての小学校5年生に着物などの副読本、私たちの伝統産業を京都市独自の教材として作成配付し、着物をはじめとする伝統産業の大切さを子供たちが楽しみながら学ぶ機会がしっかりと設定されているわけであります。また中村先生御指摘のとおり、和装産業の拡大を図る観点から若い方々に気軽に着物に親しんでいただくことが特に重要であり、これまでから学生生徒の皆さんが着物の着付けや畳み方などを学ぶきものスキンシップサークル事業やきものでキャンパス事業を積極的に推進してきたところでございます。更に3月3日に開催するひなまつりきものコンサートでも着物の着付けボランティアに御協力いただきまして一人でも多くの方に着物に親しんでいただく機会づくりを行うなど、今後とも若い方々を中心に着物愛好者の拡大に努めることにより和装産業の振興を図って参ります。なお平成13年度には伝統産業を更に広く市民にPRし盛り上げるため伝統産業の日を制定することと致しており、中村先生御提案の趣旨につきましては、その取組の中で関連業界の御意見を十分にお聴きしながら生かして参りたいと考えております。
 次に、ボランティアセンター及び市民活動センターの開館に向けた取組についてでございます。私は、21世紀地方の時代にあって基本構想にうたった安らぎのあるくらしと華やぎのあるまちの実現を市民とのパートナーシップにより進めるためには、市民の自主的、主体的なボランティア活動が不可欠であると確信致しております。京都は、町衆の熱意で全国に先駆けて番組小学校を創設するなど自治、共助の精神が息づき、ボランティア活動が今もなお市民の生活の中に生き生きと受け継がれているすばらしいまちであり、その力は昨年末の21世紀京都幕開け記念事業の大成功によっても示されたところでございます。こうした市民の活動を更に推進するために、行政がその活動を支援することは御指摘のとおり誠に重要であります。時あたかもボランティア国際年の本年、福祉ボランティア活動と多様な市民活動を総合的に支援する拠点施設として平成15年春のオープンに向け、この二つのセンターを含む施設の建設工事に着手したところでございます。今後ボランティア団体、NPO等の活動団体とも協議を進め、活動のきっかけづくりとなる場の提供はもとよりのこと、活動を継続し発展させるためコーディネーターの養成やネットワークづくり、更には総合的な情報提供システムの構築に取り組み、これらの施設が開館時から十分な連携の下、それぞれの機能を最大限に発揮できる体制を整備して参りたいと考えております。
 以下、副市長、教育長及び局長が御答弁申し上げます。

 ◎副市長(河内隆)
 非常持出品、先ほど議員がこの議場にて現物をお示しいただいたところでございますが、市民の自主防災意識の醸成策に係りますお尋ねにお答え致します。市民への防災啓発に当たりましては、京都の地震の危険性について正しく認識していただき、具体的な備えのある行動に結び付けていくことが大切であると考えております。このため各家庭や地域への防火防災指導はもとより、総合防災訓練や各区のふれあいまつりなど多くの市民が集まる会場での啓発コーナーの設置、市民防災センターでの体験や講演会などあらゆる機会をとらえて市民への防災啓発に努めているところでございます。更におおむね町内単位に組織されている自主防災部ごとに、今年度から市民自らが地域の防災をテーマに自発的な取組を図っていただく市民防災行動計画づくりを進めております。議員御提案の非常持出品の常設展示につきましても、市民の防災意識の醸成に有効な方法の一つであると認識しているところであります。したがいまして市民防災センターや一部の消防署においては既に実施しているところではありますが、今後は更に市民の目に触れる機会を多くするため常設展示の拡充にも積極的に努めて参ります。以上でございます。

 ◎消防局長(原田一郎)
 まず地域防災計画の見直しについてのお尋ねでございます。地域防災計画につきましては、災害対策基本法第42条に基づき毎年検討を加え必要に応じて修正を行っております。本市では特に平成10年2月に、阪神・淡路大震災を教訓として、新たな地震被害想定の下に新計画とも言えるほぼ全面的な抜本的な見直しを行ったところでございます。議員御指摘のように、こうした実行計画につきましては、その実効性を点検しながら常に修正、見直しを図って参ることが不可欠であり、今後とも社会情勢の変化や地域の実情の反映に努めるとともに、地域での訓練、市、区の総合防災訓練や災害対策本部運用訓練などを通じた計画の有効性の検証、防災対策調査の成果などを生かし、より実効性のある地域防災計画を目指して見直しを図って参ります。
 続きまして災害ボランティアについてでございますが、大災害時に被災者の救援活動から生活支援や復旧支援まで自助、共助、公助の連携をきめ細かく補完し支援するボランティアの役割は非常に大きなものであり、行政や地域とボランティアとの連携、ボランティア間の連携など災害時に有効な体制を構築するためには、議員御指摘のように日ごろからのネットワークの強化が重要と考えております。本市におきましても災害時にボランティア活動の拠点機能を果たす社会福祉市民活動総合センターの整備を菊浜小学校跡地で進めているところでございます。このセンターの建設が一つのステップとなり、京都市社会福祉協議会や京都NPOセンターなどのボランティア活動推進団体と連携協力して災害ボランティアネットワークの構築が図られることを目指しているところでございます。今後は国、京都府、関係機関とも連携して災害ボランティアコーディネーターの養成や災害時活動マニュアルの作成支援、専門ボランティアの登録制度の充実など災害時のボランティア活動の環境整備を図りながらネットワークの強化に取り組んで参ります。以上でございます。

 ◎教育長(矢作勝美) 
 生涯学習コーディネーターの養成等についてでありますが、本市におきましては、自治の伝統が脈々と息づく中、学校ふれあいサロン事業や学校コミュニティプラザ事業により学校を拠点とした生涯学習の振興に努めているところであり、御指摘のとおり地域コミュニティのリーダーづくりが地域に根差した多様な生涯学習事業を推進するうえで不可欠であります。そこで13年度から、地域の生涯学習に意欲のある方を対象として事業の立案や実施方法等について学んでいただく講座を設けて修了者を生涯学習コーディネーターとして委嘱し、新たな生涯学習活動や世代を超えたふれあい事業を地域で主体的に企画運営していただきたいと考えております。年間100人程度、最終的には各小学校区で2人以上が活動できるよう約500人のコーディネーターの養成を先ごろ策定致しました京都市基本計画及び京都市生涯学習新世紀プランに掲げたところであり、今後とも創造的な人づくりや生き生きとした地域コミュニティづくりを進めて参ります。
 次に、ボランティア体験についてでありますが、御指摘のとおり子供たちが自分の役割を見詰め直し他人を思いやる心や社会生活に必要な規範、ルールを学び、豊かな人間性を培ううえで大きな意義があるとともに、地域の一員としての自覚を高める契機となるものであります。本市では、小学生のボランティアキッズや中学生のボランティアいきいき体験学習をはじめ多くの学校において大地震等の被災者に対する募金活動や様々な福祉の実践活動等を実施致しております。また今年度から18校で実施しております中学生の生き方探究・チャレンジ体験推進事業を平成14年度には全校での実施を目指して参ります。
 学校周辺の門掃き活動につきましても、PTAや地域諸団体と連携協力の下、取組が広がりつつあり、来年度には全小中学校において定着できるよう支援して参ります。こうした取組を通して保護者、地域の御協力もいただきながら子供たちが地域社会において日常的、主体的にボランティア活動を実施できるよう努めて参ります。続いて道徳教育についてでありますが、御指摘のとおり子供たちに豊かな道徳性を育成し倫理観や社会性を育成することは極めて重要な課題であり、学校はもとより保護者、地域社会と共に取り組むべきだと考えております。本市におきましては、身近な体験活動を中心に全小中学校で推進する心をたがやす教育活動をはじめ、集団活動や奉仕活動等を通して得た感動体験を発表する京都タイムの実施、福祉協力校における実践活動などに取り組んで参りました。来年度には河合隼雄国際日本文化研究センター所長を座長とし、保護者、経済団体や青少年育成団体の関係者、学識経験者、学校関係者等から成る道徳教育振興会議を設置し、道徳教育の在り方について協議していただき、市民とのパートナーシップによる道徳教育の振興方針を明確にするとともに、幅広い市民団体の参画を得て道徳教育フォーラムを開催し、その成果を全国に発信して参ります。
 最後に防災教育の充実についてでありますが、御指摘のとおり子供たちに教科や学級活動、学校行事等様々な教育活動を通じて地震等の災害から自らの生命や家族の安全を守る力を養うことは大変重要であると考えております。本市におきましては、防災安全教育推進指定校をはじめ各学校において本市独自に作成し全児童生徒に配付している安全ノートを活用した学習や地震、火災を想定した避難訓練の実施、本市総合防災訓練への体験参加など家庭や地域、消防署等関係機関との連携を図りながら防災教育を進めているところであります。そうした中で市民防災センターは、子供たちが興味を持ちながら地震等の自然災害の疑似体験をはじめ消火訓練や煙の中での避難体験を通じて防災に必要な知識と行動力を身に付けるのに有効であることから教職員研修において活用するとともに、安全ノートでも利用を促しているところであります。今後とも市民防災センターの一層の活用を図るなど防災教育の充実に努めて参ります。以上のとおりでございます。

       第3回目 平成14年2月市会

 
 
 私は、自由民主党市会議員団の中村三之助でございます。一昨年、昨年度に引き続き3年連続の代表質問をさせていただきますことを大変光栄に思っております。私はこれまで2回の代表質問におきまして、主に教育問題、和装産業の振興策、環境問題、そして防災対策について質問、提案をさせていただきました。京都市は、昨年10月に財政非常事態宣言を出すなど極めて厳しい財政状況であり、来年度予算案も5.5パーセントのマイナス予算となっておりますが、選択と集中を徹底し、福祉や教育、環境、観光や産業振興に予算を集中配分するというめり張りのある予算案であり、桝本市長の御努力とリーダーシップに敬意を表するところであります。もとより来年度予算編成に当たっては580億円もの財源不足が見込まれ、我々議員も昨年4月から歳費の5パーセントカットを実施しておりますが、それに先駆け桝本市長は15パーセント、副市長、収入役は10パーセント、局長級職員は5パーセントの給与カットを実施されているところであり、来年度からは給与カットを全職員に広げて職員一丸となってこの難局を乗り切ろうとしておられるところであり、私も桝本市長を支える与党会派の一員として、これからも全力で応援していく所存であります。
 まず最初に、そうした下、これまでの私の2回の代表質問での提案を採り上げていただき実現した施策について二つ質問させていただきます。一つ目は西陣の振興策についてであります。京都の和装産業は、我が国の経済状況に輪を掛けて大変厳しい状況であることから、振興策の一つとして関係業界間のネットワークの構築や公営交通との連携を図ることなどから京都人として、また若い方々へも着物に対する意識改革を促すためにも町中が着物姿で一杯という風情を作り出してはと提案致しました。それに対して桝本市長は、西陣織をものづくり都市京都を支える基幹産業という認識のうえ、具体的な取組として伝統産業を広く市民にPRし盛り上げる伝統産業の日を制定するとのお答えをいただき、来る3月21日にはプレイベントとして制定記念フォーラムを開催し、来年度にはオープニング事業や展示会のほか、着物着用者が市バスなど公共交通機関を利用される際の優遇措置などについて予算が付けられており、桝本市長の御英断に感謝申し上げる次第でございます。そこで、この伝統産業の日をこれからいかに実りある事業として開花させていくのかがこれからの重要な点であります。この伝統産業の日の具体的なビジョンはどのようにお考えなのかお聞かせください。
 二つ目は震災対策についてであります。市民の低い防災意識、そして近い将来、京都に大地震が起こるという観点から自主防災意識の高揚と防災教育の重要性を指摘し、自らの命は自ら守る、自らの地域で守るという防災の意識改革を説く中で災害時の非常持出品の常設展示を提案致しました。その結果、早速具体化され、この1月に市庁舎、区役所で立派に常設展示されました。市並びに消防局の御英断と行動力に敬意と感謝を表する次第であります。今後は、展示内容の更なる充実と市民へのアピールに向けての方策が必要となってくるわけでありますが、そこで今後の取組について、また小中学校において防災教育の必要性からも常設展示の提案をしておりました件についてもお尋ね致します。お考えをお聞かせください。
 さて21世紀における最大の課題は、世界的規模では地球環境問題であり、日本的規模では教育再建であると考えます。教育と環境の時代であります。いずれも時間が掛かるものですが、待ったなしのテーマであります。これより私が当初より特に採り上げて参りましたこの重要な教育問題と環境問題について述べさせていただきます。桝本市長は、かねがね京都は日本人の心のふるさと、精神文化の拠点であり、まちづくりは人づくりからの信念の下、全国をリードする教育の先進都市づくりを目指すと決意を述べておられます。全く同感であります。良き人づくりは良きまちづくりにつながり、良きまちづくりは良き人づくりから始まると考えております。自分の住むまちに誇りを持ちいつまでも住み続けたいと思えるまちづくり、これが私の政治信条でございます。このまちづくりの基盤が人づくりであり、そしてこの人づくりのためには、地域コミュニティの再構築が喫緊の課題であると申して参りました。子供も大人も学び育つ場としての地域共同体の再生であります。折しも本年4月から完全学校週5日制が始まります。京都市では平成4年9月に初めて学校5日制が導入された際、いち早く各学校を中心としていきいきサタデーの取組を展開する中で、地域での受皿づくりを進め休業土曜日を子供たちが学校、家庭、地域の温かい連携の中で、充実した時間として過ごせるよう対応を行ってきました。家庭や地域によっては様々な事情もありますが、今回のこの5日制は、地域コミュニティの力で支え合う地域づくりの契機とすべきだと考えます。そして私は、その地域コミュニティの再構築には生涯学習のまちづくりが必要であると考えております。生涯学習の最大の目的は人々が自己実現を図ることであります。人間は学習活動に参加することを通して人権意識をはぐくみ、生きがいややりがいを獲得することができます。また生涯学習を通して他者からも自己の存在を認める機会を手に入れ地域社会への帰属意識を深めることができるのです。したがって生涯学習を進めることは、それ自身が自己実現であると同時に人々の生涯学習を保障する地域社会の基盤を形成することにつながるわけであります。生涯学習を進めるまちづくりを実現することは、自らのまちは自らの手でという自治意識を持った住民を育てていくことにつながり、市民が地域社会や自らの生活を改善し、それが自己実現に結び付くような実践なのであります。これは桝本市長が掲げておられる市民参加の推進、パートナーシップの理念と軌を一にするものと思います。更には、こうして地域社会の活動が活発になることが子供にとって生きる力の育成や心の教育の充実、ひいては京都の発展を築くのだというのが私の持論であります。21世紀の日本がどういう社会になっていくかは、現在の大人である我々が現状をどう改革していくのか、そして将来の大人であり次の社会の担い手である今の子供たちへどういう教育をしていくのか、この2点に懸かっております。2月11日に開催された人づくり21世紀委員会の人づくりフォーラムには、各分野の団体から2,800人もの市民が集い、子供たちにとって本当の幸せとはをテーマに、地域の子は地域ではぐくむを目標として取り組むことを誓い合われたところであります。全国に例のない市民レベルでの取組が正に多くの市民と行政とのパートナーシップの下で展開され、京都の地から全国に取組を発信していることは実にすばらしいことであり、広く末端まで浸透していくことを望んでいるわけであります。私も、地域の子供は地域ではぐくむ取組に向けて、ある啓発活動をし続けていることがあります。今、私の話を聞いておられる皆さんにお尋ね致します。あなたの町内にいる中学生以下の子供たちの名前をすべて御存じですか。きっと知らない方が多いと思います。地域の大人が皆、子供の顔を覚えて、名前を呼んであいさつし話し掛けるという状態が生まれれば、それは地域コミュニティが再生された姿であります。名前を呼ぶのと呼ばないことでは大きな差があります。名前を呼ばれることによって、自分は地域の人に見守られ認めてもらっているという意識がはぐくまれ、その子は地域という懐の中ですくすくと育っていくことでしょう。この行いは小さなことでありますが、大きな成果を生み出します。これは、私の町内に住む中学生以下の子供の名簿であります。いつもポケットに入れておいて出会ったときに見るカンニングペーパーでございます。昨年夏の地蔵盆の際に、町内の方々にこのお話をする機会がございまして、御賛同を得て早速作成し町内全戸配布したものであります。今年は一人一人子供の写真を載せる計画になっております。一人一人の大人がこうした取組をこつこつと積み重ねていくことこそ地域コミュニティづくりの根幹であると、そうした気持ちで私自身実践しこれからも啓発していく決意であります。
 さて次に、学校、地域、家庭の連携による教育、人づくりを更にどのように進めるのか、明治初期の教育制度の確立期、戦後の教育改革に次ぐ第三の教育改革、すなわち豊かな人間性の育成、才能の伸長や創造性の育成、新しい時代に対応した学校づくりの三つを基本的な柱とする今次の教育改革と関連付けながら質問致します。これまで繰り返し指摘されておりますように、子供にかかわる今日的な状況を見ると、不登校、いじめ、暴力、荒れる、切れるなどの大きな原因は、子供たち自身の豊かな人間関係を作る能力が弱くなってきたことにあると私は考えております。その背景には、少子化の下、幼いころから個室のある住宅環境やコンピューターゲームなど独り遊びが増えている生活の中で兄弟や友達ともまれながら育つことが少なくなったり、地域でも子供同士で集まって遊んだり集団の中で育つ機会が減少してきたこと、そして豊かさや便利さの中で辛抱し、苦労して何事かを成し遂げる喜びを味わえない子供の姿がそこにはあります。
 次に、家庭に目を向けると、更に問題が浮き彫りになってきます。家庭教育は、乳幼児期の親子のきずなの形成に始まる家族との触れ合いを通じ生きる力の基礎的な資質や能力を育成するものであり、すべての教育の出発点であります。親は、子供の教育や人格形成に対し最終的な責任を負うのは家庭であることを自覚し、家庭が本来果たすべき役割を見詰め直すことが重要なわけでありますが、現実には家庭の役割であると考えられるものまで学校にゆだねたり、無責任な放任や過保護、過干渉、更には子育てよりも親自身が楽しんだり楽をすることが優先されるなど親としてのモラルの低下が生じており、家庭の教育力の低下は否めない状況であります。そういうことから今、必要なのは、特に若い親への働き掛けや親としての教育であります。現在京都市ではファミリーサポート事業の推進、地域での子育て支援ネットワークの充実、また子育て支援総合センターこどもみらい館の機能強化など積極的に取り組まれているところですが、家庭の教育的機能を高めることこそが家庭への支援の目的とするところであることを踏まえ、子育て支援が子捨て支援にならないように施策の充実に取り組まれることを強く要望するところであります。
 そこで、一方策として妊娠すると母子手帳をもらい、出産後3歳まで保健所へ健診にお母さんが行かれますが、その際に、今も親として必要な学習をする機会がありますが、私はもっとその機会と時間を増やし、内容も父親、母親への親としての教育をしっかりとしていくことを提案致します。その昔は、3世代同居の中、おじいちゃん、おばあちゃんが身近におられる中で若い親は支えてもらい、また学習しながら子育てをやってきたわけでありますが、今は核家族化が進む中、それは望めません。御所見をお聞かせください。
 さて、いよいよ学校での取組についてであります。文部科学省は、先ごろ確かな学力向上のための学びのすすめを発表致しました。このアピールでは、心の教育の充実と確かな学力の向上を現在取り組んでいる教育改革の重要ポイントと位置付けつつ、特にいわゆる3割削減で懸念される学力の問題について、新しい学習指導要領の狙いとその実現のための施策とを今一度明確に示すとともに、その狙いが確実に実現されるよう更に努力する必要があると述べています。言うまでもなく学力定着向上は、完全学校週5日制にあって最も重要な課題であります。子供の学力を犠牲にするようなことがあっては国家の存亡にかかわってきます。私自身は20数年に及ぶ教職経験を通じて子供たちの学力が低下しているとは決して思っておりません。しかし、子供にとってのゆとりの教育が教師にとって緩みになっていないか。つまり子供の自主性を尊重するという建前の下で必要最小限の宿題も出さないといった教師側の手抜きが起こっていないか、完全に習得するまで教え切らなければならない基礎基本の知識が不十分なまま放置されていないかといった点については十分に検証していく必要があると思います。そこでお尋ねします。保護者の中から子供たちの学力について様々な不安の声も聞かれる中で、教育委員会として子供たちの確かな基礎学力の定着、保障に向け具体的にどのように対処されるお考えかお聞かせください。しかし、そもそも今日心配されている学力とはどのようなものなのでしょうか。どのような意味で、どのような期待を込めて学力という言葉を使ってきたのか冷静に考えてみる必要があります。今回の学習指導要領改訂の前回改訂において従来の過度の受験戦争を含めた知識偏重の教育が批判され、新しい学力観の下での取組が開始されたことは記憶に新しいところであります。つまり自ら考え、判断し、行動できる人格すなわち生きる力の育成こそ目指すべき目標なのであり、その意味において今回の完全学校週5日制の根底にある学力もそうした生きる力の育成とそのための心の教育が重視されていると考えるべきであります。当然、学校における基礎基本の徹底や発展学習と、そして家庭や地域での豊かな体験活動が生きる力として子供たちの中でしっかり実を結ぶことを求めているわけであります。したがって学力と心の教育を対比して捕らえるのではなく身に付けた知識や技能をいかにして活用するかの判断力といったものも含めて学力とみなすべきなのであり、そうした学力の形成は学校だけでは到底できない、地域や家庭の役割でもあるのであります。家庭や地域の取組に関しては、生活体験、社会体験、自然体験、文化スポーツ活動に子供たちが主体的に取り組めるような環境を作るとともに、幼少期から家族の一員としての自覚や基本的習慣、社会のルールを確実に身に付けさせることが大切であります。子供に対する教育の目的を突き詰めれば、将来の自立と自己実現に必要なことを子供時代に身に付けるということにほかなりません。これこそが確かな学力なのであります。大自然の摂理や偉大さを体感できず豊かな人間関係も形成できない人には、いわゆる勉強はできても学力があるとは認められないというのが私の持論であります。それを一言で表せば、よく学びよく遊べということであり、桝本市長が教育長時代に常々おっしゃっていた人にも自然にも社会にも優しく、たくましく思いやりのある子供こそ確かな学力を身に付けた姿であると考えるものであります。当然これらの体験は家庭や地域社会を挙げて、更には私にとって人生の大半を共に過ごして参りましたボーイスカウトまたガールスカウトなどの団体が手を携えて取り組むことが必要であります。本市では、すべての学校において奥志摩みさきの家や花背山の家などを利用しての自然体験学習が積極的に推進されてきていることは誠にすばらしいことでありますが、完全学校週5日制で出現する毎週末の家庭や地域での時間の中でどのように拡大、充実発展させていくか。しかも、そうした活動を学校に頼ることなく市民レベルで進める必要があります。そこでお尋ねしますが、学校5日制の完全実施に際し、家庭や地域で子供たちが豊かな体験を重ね、充実した週末を過ごすことができるようにするための基本的なお考えをお聞かせください。
 次に、これらのうえに立って新しい時代の学校とは何かというテーマについて考えるとき、私は、学校が子供たちや地域社会の教育の拠点としての役割だけでなく市民生活の学びの場としてあらゆる市民活動を支える生涯学習施設としての機能を持つことが大切であり、それが地域コミュニティの形成につながるものと考えております。本市では、既に地域の子供は地域全体の教育力で育てることを実践する場としてコミュニティプラザやふれあいサロンなど、学校を活用し地域に根差した生涯学習の取組が盛んに進められてきております。更に、開かれた学校づくりの推進や学校評議員制度の全校設置、地域教育フォーラム・イン京都の開催など、この4月から実施される完全学校週5日制の実施も見据えて全国をリードする取組が推進されてきており大変心強く思っております。とりわけ開かれた学校づくりには教職員の意識改革が不可欠であります。教職員一人一人が家庭や地域社会との連携の必要性や緊急性を認識しなければなりません。新学習指導要領の本格実施、完全学校週5日制と学校を取り巻く環境は大きく変化しようとしております。そこでお尋ねします。教育改革は学校改革でもあると指摘されている下で、いかに教職員の意識改革を進めるのか、正に緊急の課題でありますが、教育委員会として具体的にどのように取り組んでいかれるのかお考えをお聞かせください。
 次に、養護学校の新設、再編についてお尋ね致します。我が国における障害のある子供たちの教育は、明治8年に上京区の元待賢小学校にいんあ教場が誕生したことが始まりであるとされており、京都市は日本における障害のある子供たちの教育発祥の地と言われているところであります。以降、障害のある子供たちの教育について今日まで多くの先進的な取組が進められて参りました。今回、新たに養護学校が建設されるのは、その上京区の元成逸小学校跡地であり、正に都心部に、しかも小学校の跡地に養護学校が建設されることは、教育委員会の努力もさることながら計画に同意されました地元の皆様方の御理解と御見識に敬意を表するところでございます。
 さて、今回予算案に計上された養護学校の整備再編においては、総合制、地域制の導入がうたわれております。養護学校で学ぶ子供たちの障害の状況は近年大きく変化しており、重度重複化、多様化が進んでおります。複数の障害のある子供たちの状況を見ますと、平成13年度で肢体不自由養護学校の呉竹養護学校では実に約98パーセント、発達遅滞養護学校の東養護学校、西養護学校においても平均約48パーセントとなっているとのことであります。このように養護学校で学ぶ子供たちの状況から、従来の肢体不自由、発達遅滞という障害種別ごとの教育を超えた新しい教育の創造が求められているわけであり、一人一人の発達、障害などの状態を総合的に捕らえ、それぞれの子供たちのニーズに合わせた全く新しい教育が必要になってきたと考えております。また地域制という点についても、地域と共に歩み、地域と結び付いた教育の充実が求められているところであり、何よりも通学区域を大きく市内を東西南北に区分することで通学時間の大幅な短縮が期待されております。これからの養護育成教育を進める方向として大きな成果が期待される総合制、地域制ではありますが、保護者や市民にとってまだまだなじみのない概念であり、十分に不安や誤解が払拭できていないことも事実ではないでしょうか。そこで教育長にお尋ね致します。養護学校の新設、再編に当たっては、保護者の方々や市民の皆さんの御理解が最も重要でありますが、教育委員会として、そのための取組は具体的にどのように対応されるお考えでしょうか。また障害種別ごとに教育課程を編成し実践を積み重ねてきた現在までの教育を超える総合制、地域制養護学校での新しい教育の基本的な考え方について研究の成果も踏まえてお答えください。
 さて、最後に環境問題についてお尋ね致します。21世紀最大の環境問題は地球温暖化であります。先ごろ政府の地球温暖化対策本部は、現行の地球温暖化対策推進大綱を見直し、京都議定書目標達成計画を策定することを発表致しました。今年8月末から南アフリカ、ヨハネスブルグで開かれる地球サミット、リオ・プラステンを控え、いち早く諸制度を整えて批准することを強く望むところであります。そういう中、全国の地方議員で作る日本環境議員の会を母体とするNPO法人、国境なき環境協働ネットワークとして同僚の内海議員、加地議員共々総勢15名でこの1月末にアメリカ国務省を訪れ、先のCOP3の際にアメリカの団長として来られたゴア前副大統領と御一緒に参加された副団長のワトソン上級気象条約担当官、更に環境問題の担当責任者のダン環境保護庁大気管理部政策担当官など政府高官と対談し、アメリカが京都議定書に基づく国際取組の場に復帰され、国際社会と協調して地球温暖化防止の道を歩まれるように要望するなど有意義な意見交換をして参りました。しかしながら、ブッシュ大統領は、この14日に京都議定書と大きく異なった国内総生産に対する排出量を削減するという新政策を示したことは誠に遺憾であり、我々は、更に批准要望をして参る所存であります。しかし、詳しくは申しませんが、アメリカもポートランド市やフォートコリンズ市など日本と同様に地方においては大変進んだ独自の思い切った取組を行っている所が多数あります。今や地方が国を引っ張るような展開をしていかなくてはなりません。そういう中、環境共生型都市を目指す京都市としても、来年度の予算の中で様々な取組を計画されていますが、その一つに事業などで計画案を練り上げる段階で環境面への影響を評価する戦略的環境アセスメントの試行実施があります。国内ではまだ新しい考え方で具体的な方法などはこれからでしょうが、全国の自治体のモデルとなるような制度化を大いに期待しております。また市役所本庁におけるISO14001の認証取得の取組を進められます。そこで、それらの決意をお聞かせください。環境問題の解決には一人一人が地球人としての自覚を持ち、環境に配慮したライフスタイルを確立することが重要であると申して参りました。そこで、この度の新規事業として、市民レベルで地球温暖化問題への関心を更に高め個々の市民や地域に根差した取組を積み重ねていくなどの地球温暖化防止の市民運動を大きく盛り上げるための事業として仮称ストップザ温暖化京都市民会議が実施されていくことは誠に意義あるものと思っております。今後の具体的なビジョンはどうお考えなのかお聞かせください。
 また御承知のとおり子供たちが環境問題に関心を持ち取り組むことは大変重要であります。昨年11月の代表質問におきまして同僚の田中英之議員が児童生徒による子供版のアジェンダ・フォーラムなどの子供のころから環境問題へ関心を持ってもらえる環境づくりを提案されました。この4月、環境保全活動センター京エコロジーセンターの開所に伴い、教育委員会とも連携され環境学習の取組が進められるとのことですが、その一環として、こどもエコフォーラムといいますか、子供たちによる、子供たちからの環境問題についての発信の場を作っていってはいかがでしょうか。そして教育委員会と更に連携し、学校版の環境管理認証制度KESをマニュアル化し、多くの学校へ広がるように導いていくようにしてはいかがでしょうか、御所見をお聞かせください。
 私は、以前に意識改革は一人一人の行動によって進められていくものであり、個々の意識高揚のためにすべての家門に鉢植えでも置くなど、家門に花と緑の運動を提唱致しました。今その運動をある団体の協力を得ながら展開しております。どうか今テレビを見ておられる市民の皆さん、議員の皆さん、また職員の皆さん、この家門に花と緑の運動に御賛同いただきまして、皆さん一人一人が実践していただき、その運動の輪が更に広がりますことを心からお願い申し上げまして、以上をもちまして三之助の質問と提案を終わらせていただきます。長らくの御清聴誠にありがとうございました。
 
 ◎市長(桝本頼兼) 
 中村三之助議員の御質問にお答え致します。まず伝統産業の日についてでございます。歴史と伝統に裏打ちされた伝統工芸品は、地域に息づく伝統文化と優れた技術、技法を現代に伝える貴重な財産であり、これらを作り出す伝統産業は、地域の個性を豊かに表現する産業としてものづくり都市京都の発展の中核的役割を担っております。しかしながら、中村三之助議員御指摘のとおり、生活様式の変化と長引く不況などにより伝統工芸品の需要は、大きく落ち込み極めて深刻な状況にございます。一方、21世紀は心の時代と言われており、暮らしに安らぎと華やぎが求められております。また和の文化は日本固有のアイデンティティとして見直され始めております。京都市と致しましては、このような時代の要請にこたえ得る伝統工芸品のすばらしさを国内外に発信し、同時に大きく需要を喚起するため本市独自に春分の日を伝統産業の日とし、京都の本物の魅力を醸し出すものづくり文化の象徴的存在である伝統産業の振興を図って参りたいと考えております。平成14年度から伝統産業の日を中心に関係業界との連携及び市民とのパートナーシップの下、各種事業の実施を通じて全国の皆様方に京都から暮らしに根付いた21世紀における日本の生活文化の在るべき姿を提案、発信して参りたいと考えております。
 次に、子育てをする家庭への教育力についてのお尋ねでございます。学校教育、社会教育、家庭教育に豊富な実績をお持ちになる中村議員御指摘のとおり、少子化や核家族化の進行に伴い、若い父親、母親には子育てを支えてくれる身近な人が得にくくなってきており、社会全体で子育てを支援していく環境づくりを進めていくことが極めて重要な今日的課題となって参っております。私は、子育ては命の尊さを学ぶだけでなく、人生における喜び、悲しみ、楽しみそのものであり、時として苦しみや悩みも随伴するわけでありますが、総体として人間としての最高のすばらしい営みであると考えております。この意味におきまして、家庭は子育ての第一義的な場であり、次代を担う子供たちをはぐくんでいく子育てのすばらしさが実感できるよう、また親としての自覚と責任を促していけるよう取組を進めていくことが必要であると存じております。妊婦や子育て世代の身近な存在である保健所におきましては、年間400回開催しております母親教室や保健婦による家庭訪問などを通じて出産や育児に必要な知識の普及、啓発を行っておりますが、これらの内容の一層の充実に努めるとともに、児童相談所やこどもみらい館、各区役所、支所に設置しております子供支援センター、地域の身近な相談窓口として保育所、児童館に設置している地域子育て支援ステーションにおいて子育てを支援するネットワークを構築しているところでございます。これら重層的なネットワークの中で子供、親の双方に対する支援を充実し、京都で子育てをしてきて本当によかったと実感できる子育て支援都市京都の実現を目指して参ります。
 次に、環境共生型都市を目指す取組についてでございます。本年は、おっしゃるとおり京都議定書をヨハネスブルグサミットにおいて発効させるため、我が国でも今国会において批准の手続が進められている誠に重要な年でございます。私は、京都議定書が採択された都市の市長として、人類を含む生きとし生けるあらゆる生物の尊い命をはぐくんできた掛け替えのないこの青い地球を良好な状態のままで未来に引き継いでいくことこそが、今を生きる私たちすべてに課せられた責務であると考えております。このため地球環境と共生し、環境への負担の少ない持続可能なまち環境共生型都市京都を実現し、環境を基軸とした政策を展開していかなければならないと信じております。こうした考えに立って、本市自らが率先して政策の立案段階から二酸化炭素の削減や環境汚染の防止等の環境配慮を行う戦略的環境アセスメント制度を構築するため、平成14年度から一般廃棄物処理基本計画の見直しにおいて試行的に実施するとともに、市政全般にわたる制度化に向けて取り組んで参ります。また事業実施の執行においても省エネ、省資源等の環境負荷を低減する手法である環境管理の国際規格ISO14001について既に認証取得した4事業所での経験を生かしまして、職員一丸となって市役所本庁舎での平成15年度認証取得を目指して参りたいと考えております。これらの環境施策を着実に推進し、京都議定書発祥の地であるこの京都から地球温暖化防止に向けて全国自治体のモデルとなる先進的な取組を進め、地球環境の保全に全力を傾注して参る決意でございます。
 以下、副市長及び教育長が御答弁申し上げます。

 ◎副市長(中谷佑一)
 まずストップザ温暖化京都市民会議についてでございます。平成9年12月、地球温暖化防止に向けた国際会議COP3が京都で開催されたことを契機として、京都では市民、事業者、NGO、行政のパートナーシップの下で約400の団体、個人が参加する京のアジェンダ21フォーラムを平成10年に組織し、京都版の環境管理認証制度KESやエコツーリズムの推進など地球温暖化の防止に向けた様々な取組を進めて参りました。それから4年、京都議定書の発効に向けてヨハネスブルグサミットが開催されるに当たって、今一度原点に戻り、全市民挙げて温暖化の防止に向けた取組の輪を広げるためストップザ温暖化京都市民会議を立ち上げて参ります。具体的には地球温暖化防止に向けてNGO、事業者、学識経験者等が共に集い議論を深めて参ります。また環境を巡る状況は地域により異なることから区単位での会議も開催致します。そして、これらの会議における議論を基に市民、事業者の地球温暖化防止に向けた市民宣言を起草していただき、地域や毎日の生活構造に根差した温暖化防止の取組を全市的に展開して参りたいと考えております。
 次に、環境問題についての学校教育との連携についてでございます。将来にわたる環境に優しいライフスタイルを築くうえにおいて次代を担う子供たちが自ら環境問題に取り組むことは誠に重要なことでございます。このため教育委員会と連携して本年4月から学校版KES認証制度いわゆる環境に優しい学校認証制度を開始する予定をしております。この認証取得に向けて既に市内の小中学校11校において不要な照明の消灯、各種リサイクル活動、近隣河川の清掃活動、花づくり等の取組が進められております。これらの取組によりPTAや地域の協力の輪が広がるなどの成果が挙がっており、今後この成果を取りまとめた学校版KES環境マニュアル集を作成し認証取得に取り組む学校の拡大に努めて参ります。また学校における活動内容を互いに伝え合い、経験や知識を共有し合うことが必要であり、御提案のような子供たちからの発信の場を設けることは誠に意義あることと思っております。今後、京エコロジーセンターにおいて認証校を中心とした環境に優しい学校づくりの取組発表や情報交換の場を設けて参りたいと考えております。以上でございます。

 ◎副市長(河内隆) 
 非常持出品の常設展示についての御質問にお答え致します。市民への防災意識の啓発につきましては、市民の具体的な備えの行動に実際に結び付いて初めて効果があったと言えると考えております。議員から御提案の非常持出品の常設展示につきましても、実物を市民に見ていただく意味は大きいと考えまして、これまでの消防署等での展示に加え市役所や区役所、支所へ設置を拡大したところでございます。今後の取組と致しましては、いつ見ても同じ展示物ということにならないよう、家庭内での安全対策や避難生活で必要な物品等につき時々にテーマを変えた展示とするなど啓発の効果が挙がるよう工夫して参ります。また各家庭や地域への防火防災指導の際はもとよりですが、総合防災訓練や市民防災センターでの体験の機会を捕らえての指導時におきましても、更には昨年度から取組を開始しております自主防災部ごとに市民自らが地域の防災について自発的な取組を進めていただく市民防災行動計画づくりを働き掛ける場面などにおきまして、およそあらゆる機会を通じまして非常持出品の普及をはじめとした防災意識の一層の高揚に努めて参ります。更に幼少年期における防災知識の普及と子供たちを通じた各家庭への防災意識の浸透も重要であると考えております。そのため学校におきましても非常持出品を防災学習の実物教材として校内に展示し、授業等でも活用できるよう消防局と教育委員会とで調整を図っているところでございます。平成14年度の早い時期にまずは全小学校に現物を配付したいと考えております。以上でございます。

 ◎教育長(門川大作)
 まず教育改革における確かな学力の定着と開かれた学校づくり及びそれを進める教職員の意識改革についてであります。学力につきましては、本市が全国に先駆け一貫して独自に実施してきております調査では、この20数年来学力低下は見られないものの、学力低下を心配する声があることは承知しており、基礎基本を徹底し自ら学び自ら考えることができる生きる力を確かな学力として定着させる取組を充実することが必要であります。このため新教育課程の趣旨の実現に向けた授業の改善を目指し、全教員が参加する研修や支部単位の授業研修、学校訪問指導等を通して指導方法や評価の在り方を徹底するなど教職員の意識改革と指導力の向上に全力を傾注して参りました。来年度は学識経験者の参画も得て小中学生の学力実態の更なる把握、分析を実施するとともに指導方法の一層の工夫改善を図って参ります。また学習指導の充実を図るため本市独自で作成し全教職員の配付している全国にも例のない指導資料、指導計画を大幅に拡充し、全国で初めてCD-ROM化することなどにより授業の改善を図るとともに、つまづく子供に丁寧に指導するための補充学習や一人一人の子供の良さを更に伸ばす発展学習の教材開発を行い、全校で活用し生き生きとした分かる授業に一層努力して参ります。更に早朝や放課後、長期休業期間中の課外学習、補習学習を充実致します。また学ぶ習慣を身に付けるための重要な課題であります家庭学習を支援して参ります。次に、開かれた学校づくりについてでありますが、この度の教育改革を成功させるためには学校、家庭、地域が連携し、教育に対するそれぞれの責任を果たすことが極めて重要であります。そのためには学校の教育方針や教育活動、子供たちの生の姿を保護者、地域に発信し、説明責任を果たすとともに地域の教育に対する期待を把握し、協力を得て教育活動を改善充実することが必要であります。本市の学校では、その中核となる地域教育主任や開かれた学校づくり委員会を設置し、平成10年度からは地域教育推進協力校の指定や学校だよりの地域回覧、全校でのホームページの立ち上げなどに取り組んで参りました。更には全国の政令指定都市初となる学校評議員の全校での設置やいつでも授業を見に来ていただく自由参観の拡大、中学生の地域での奉仕活動、職場体験学習の推進など取組が飛躍的に前進する中で教職員の意識も大きく高まって参っております。今後とも一人一人の子供を徹底して大切にする本市教育の伝統を踏まえつつ、教職員の意識改革を一層図る中で教育活動を改善充実して参ります。また保護者、地域の教育への期待や意見を学校運営に反映させる外部評価も含めた学校評価システムを導入するなど、より一層開かれた学校づくりを推進して参ります。
 次に、完全学校週5日制の下での子供たちの過ごし方についてでありますが、家庭や地域での豊富な体験を通して子供たちの自ら学ぶ意欲を高めていく必要があります。幸いにも京都のまちには地域ぐるみで子供たちをはぐくんできた伝統があり、とりわけ月1回の5日制実施以降、10年間にわたり地域の子供は地域で育てることを目指し、PTA、少年補導委員会、体育振興会、地域女性会、ボーイスカウト、ガールスカウト、スポーツ少年団など多くの団体や市民の方々によって多彩な活動が展開されて参りました。こうした地域に根差した取組を更に充実していくことが必要であり、そのため学校施設の開放を進めますとともに、様々な体験活動やスポーツ活動などに関する情報を家庭や地域に効果的に発信し、子供たちや保護者に対して積極的な参加を働き掛けて参ります。また今こそ家庭や地域の出番であるとの共通認識の下、他人任せではなく、自分自身ができることは何かを盛り込んだ完全学校週5日制実施1箇月前のアピールをPTA、人づくり21世紀委員会と共同で行い、広く市民や保護者の方々に訴えて参ります。
 次に、養護学校の新設、再編についてでありますが、御指摘のとおり今日養護学校で学ぶ子供たちの障害の重度重複化、多様化が進む中、発達や障害の状況を総合的に捕らえた指導が求められております。こうした状況を踏まえ、本市においては平成16年4月全国に先駆け発達遅滞、肢体不自由という障害種別の枠を越え、一人一人により一層焦点を当てた指導が可能な全く新しい総合制、地域制養護学校に再編新設致します。厳しい財政状況の下でございますが、ハード面の整備だけでも2箇年で総額50億3,500万円もの予算をお願い致しております。文部科学省からは3箇年にわたり全国唯一の総合制養護学校の研究開発校の指定を受け、去る2月21日には全国45都道府県から1,000名にも及ぶ熱心な教育関係者、専門家の参加の下、中間報告会を開催致しました。この報告会で示しました障害の重度重複化や多様化に対応し障害のある子供一人一人の視点に立った個別の指導計画の作成や、保護者の願いや子供たちのニーズを踏まえた支援体制の構築といった考え方と取組が全国から高く評価され感銘を呼んだところであります。今後とも保護者懇談会や啓発リーフレットに加え、新たな養護育成教育紹介ビデオの作成など広く保護者や市民の皆様に御理解いただくよう努めるとともに、教育内容の具体化に取り組むなど障害のある子供たちの教育をより一層充実して参ります。以上でございます。

       第4回目 平成15年5月市会

 
 
 私は、自由民主党市会議員団の中村三之助でございます。新期早々に4回目の代表質問をさせていただきますことを大変光栄に思っております。また先の市会議員選挙におきまして御支持、御支援いただきました皆様に心より厚く御礼申し上げます。
 さて、私は、以前から21世紀の最大の課題は、世界的規模では地球環境問題であり、日本的規模では教育再建であると申して参りました。そこでまず環境問題から始めます。地球温暖化問題のその対策の緊急性と重要性は、これまでの代表質問において繰り返し訴えて参りました。京都議定書の削減目標達成に向けて、行政、市民、事業者、そして教育において実効性の高い温暖化防止政策の導入は待ったなしに必要となっております。そうした中、環境先進都市・京都を築くために、桝本市長は環境を基軸とした政策推進を進める中、これまで地球温暖化防止に向けた様々な取組を行ってこられ、今年の2月22日に、京都発ストップザ温暖化宣言を発表されたことは誠に意義あることでございます。このすばらしい内容をいかに浸透させていくかがこれからの重要な課題であるわけであります。環境保全にいかに取り組んでいるのかは、その国、都市の民意を示すバロメーターになっていると言っても過言ではないでしょう。京都市の取組として、京都市地球温暖化防止条例の制定や太陽光発電普及促進事業、またヒートアイランド対策の検討、更にグリーン配送モデル事業、環境会計の導入、戦略的環境アセスメントの制度化、また環境表彰制度、市役所本庁舎のISO14001認証取得などすばらしい取組が考えられておりますが、どれも早急に実効性の高いものとして実現されていかなければなりません。地球温暖化を防止するためには、行政や企業努力に期待するだけではなく私たちが意識改革し生活自体も変えていく必要があります。しかし、現実は呼び掛けだけでは消費者の行動を変えることはなかなか難しく、レジ袋税など負担と規制で誘導することも考えることが必要な時期に達してきたのではないかと思っております。特に地域の実情に合わせた市民の取組を促進するためにも有効な施策を展開する必要があることから、本市独自の地球温暖化防止条例の制定は不可欠であります。これが実効性のあるものとするためには、自主的取組の促進誘導、経済的手法の導入、また大切なのは、義務的な取組などについても視野に入れた対策が必要であると考えます。この取組の見通しと決意はいかがなものかお聞かせください。
 また、太陽光発電普及促進事業でありますが、先日、第3回太陽光発電世界会議が大阪で開催されました。御承知のとおり日本の太陽光発電システムの普及は世界一であります。ただ価格は安くなったとはいえ新エネルギー財団の補助金をもらったとしても3キロワットタイプでは200万円弱と高値であります。今後は需要も飛躍的に伸び、もっと安くなっていくと思いますが、これから市民に活用していただくためには結構思い切った助成、また低金利融資など普及促進のための環境整備をしなくては効をなさないと考えますが、この太陽光発電普及促進事業の今後の取組をお聞かせください。
 また京都市は、環境に優しい製品などを率先して購入するグリーン調達を進めております。エコ製品の優先調達は一定の成果を見せていますが、もう一歩踏み込み、市の事業の入札条件としてISO14001やKESの認証取得を盛り込む方向を打ち出してはどうでしょう。既に京都の大手製造業9社がKES認証グリーン調達を実施しております。圧倒的に多い中小企業が環境対策に取り組んでいくことが重要なわけであります。しかし、現在のKES取得企業は207件とまだまだ少なく、実施は早急には無理なことでありますが、企業向けのKES取得講座の充実や審査員の増員、設備投資融資などを行い、段階を経て数年後から実施するビジョンを打ち出してはいかがでしょうか。御答弁をお願い致します。
 さて循環型社会形成をしていくためには廃棄物の適正処理は極めて重要であります。山へ出掛けたときに家屋の解体により発生する木くずや瓦礫などの産業廃棄物が大量に山積みされているのを目にしたり、不法投棄をした業者が警察に摘発されたという報道も耳にします。このような不法投棄については、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づき、指導、監督、命令を都道府県及び政令指定都市が行うこととなっております。しかし、不法投棄の広域化、悪質巧妙化などにより不法投棄の事例は全国的にも増加傾向にあるとのことです。京都市においては、不法投棄対策のために京都市産業廃棄物不適正処理対策要綱を設け、きめ細やかな指導を行うとともにタクシーやトラック業界また郵便局と連携した監視通報制度を立ち上げ、市民の協力も得ながら他都市に例を見ない不法投棄対策を先進的に進めてきておられることは大いに評価すべきことと思っております。しかし、美しいまち京都を目指すためにより一層の取組強化が今必要ではないかと考えます。そこで、これまでの取組の成果を踏まえつつ産業廃棄物の不法投棄対策の条例制定を提案致しますが、いかがでしょうか御所見をお願い致します。長期的に環境を守っていくには、環境教育の充実が大切であります。環境教育を実りあるものにするためには、学校だけでなく家庭や地域、更には行政、企業、環境NGOなどが一緒になって取り組む必要があるわけであります。また学校版KES認証取得に向けて取り組む学校も少しずつ増えはしておりますがまだまだ少なく、今後は教育委員会と連携しながら一層の推進を図る必要があると考えます。京都市は、小学校4年生に、私たちのくらしとごみという学習冊子を作成しております。いい本でありますが、学習で知識を得たとして、ごみの減量が環境を守ることになるといっても、都会で暮らしていれば、なかなかイメージがわかないものです。しかし、豊かな自然環境に触れれば、美しいがゆえに自然を大切にしていこうという意識が芽生えるものであります。また美しい自然にごみが捨てられている光景を見たとき、環境破壊を感じることでしょう。豊かな自然とのかかわりは、まさしく生きた環境教育なわけであります。私は、以前から自然体験の重要性を人間形成の観点からも強調して参りました。コンクリートの中では子供は育たない。幼児期に豊かな自然環境との触れ合いが必要であり、問題発見、社会性、健康・体力の三つの資質から構成される生きる力は、まさしく野外教育活動において大きくはぐくまれます。私自身が長年やってきたボーイスカウトでの長期キャンプや教育委員会の不登校対策事業での約1週間のキャンプにおいて大きな成果を挙げてきた実績からも、長期の自然体験活動の有効性については以前から申しておりましたが学校教育での実施は難しく現実は短期であります。しかし、総合的な学習の時間として取り組めば時間的には可能となりますが、指導者の確保が課題となります。今はこれを補うためにも地域やボーイスカウト、ガールスカウトなど各種青少年団体の協力を得ながら子供に自然体験の機会を実あるものにしていくことが必要であります。そういう意味でも地域やこれらの団体が行う自然体験活動に際して、行政として更なる連携協力と助成を考えていっても良いのではないかと思っております。いかがでしょうか。また本年は、花背山の家がオープンして10周年の記念すべき年であり、これを契機に更なる野外教育活動の推進を期待しているところであります。教育委員会として自然体験活動の推進をどのようにお考えなのかお聞かせください。
 さて桝本市長就任以来早7年余り、京都の教育は飛躍的に充実して参りました。市長は、この間一貫して教育を最重点施策の一つに掲げ、今年度も厳しい財政事情の下、全国の大都市で唯一教育予算の増額を図られたのをはじめ、京都ならではの数々の施策を展開されてきました。市長の教育の先進都市づくりを積極的に支援する立場から私も数々の提言提案を行って参りました。今回も同様の観点から提言、質問させていただきます。
 21世紀の日本がどのような社会に向かっていくのかは、現在の大人である我々が現状をどう改革し、将来の社会の担い手である子供たちに対してどのような教育をしていくかに懸かっていることは以前から申して参りました。長引く不況下とはいえ、経済的にはかつて想像できなかったほどの物質的な豊かさ、便利さを享受できるようになりました。しかし一方で、その代償と言わんばかりに社会正義やモラルの喪失、人間関係や地域コミュニティの希薄化、家庭の教育的機能の喪失といった事態や青少年犯罪の深刻化など心の危機が進行しております。私は、常々まちづくりの基盤は人づくりであること、そして人づくりのためには共通の社会的価値観を持った地域コミュニティの再構築が喫緊の課題であると訴えて参りました。社会の一員として共に支え合い、そのために自らの権利を主張する代わりに義務も果たす。自由を謳歌する分は責任も自覚する。そうした市民的モラルが備わってこそ真に豊かな人間社会と言えると考えております。そしてこの地域コミュニティの再構築のためには、市民一人一人が社会の一員として前向きに生きるため学び続けることのできる生涯学習のまちづくりが必要であり、その生涯学習社会の実現によって親や周囲の大人が子供たちに範を示すことこそ子供たちにとって生きる力の育成や心の教育の充実、更には学校教育の活性化に連なるものであるという循環型の教育構造を指摘して参りました。教育委員会では、毎年度当初、学校教育における重点課題と具体的方針を定めた指導の重点や生涯学習推進の方向と施策の展開において網羅的に施策を示しておられますが、とりわけ生涯学習における本年度の重点課題とされております地域力の創出支援というテーマは、正に私がかねがね申しておりました地域コミュニティの形成と一体のものであると受け止めております。また、そうした取組を推進するため、この4月の組織改正により家庭地域教育支援課を新たに設置し、家庭の教育力回復や地域教育の推進を目指しておられることについても、その成果に大いに期待をしております。私は、前回、昨年2月の代表質問において,学力について心の教育と対比して捕らえるべきでなく、身に付けた知識や技能を生かす力やそのための判断力、更には将来の自己実現に必要な力の総体を学力とみなすべきであると述べました。別の言い方をするなら、知識や技能など身に付いているかどうか数値で判断できテストや通信簿で成績として示しやすい見える学力だけでなく、文章読解力、判断力、論理的思考力、問題発見能力、更には道徳、倫理観など見えない学力こそ重要だということであります。また、目まぐるしく変化する社会情勢の中で、第3の学力ともいうべき知的好奇心、企画力、討論力、表現力、コミュニケーション力、創造力などがますます求められる社会になっていくと考えます。誤解がないように申しますが、公教育において知識の習得や基礎基本の定着が重要であることは言うまでもありません。もとより京都市では、門川教育長を先頭に開かれた学校づくりに向けた家庭や地域との連携の必要性と、そのための教職員の意識改革、学校5日制を踏まえた心の教育の充実と確かな学力の向上、また豊かな人間形成のための自然体験学習の充実、更にボランティア活動振興など私が以前から提言しておりました多くの取組が果敢に進められております。更に指定都市として全国初の独自の35人学級の導入、小中学校における学力テストの国に先駆けての全校実施や全国の先陣を切って今年からの外部評価を含む学校評価システムの全校実施、更に教員の指導力向上に向けた教員の評価、表彰制度の導入など全国をリードする取組が積極的に進められていることは大いに評価でき、その成果に大いに期待しているところであります。
 学校教育の充実のためには、地域の教育力をはじめ社会全体の支えが必要でありますが、京都には地域社会の教育への情熱と共に学生という潜在的エネルギーがあります。そこで、この度の学生ボランティア学校サポート事業は、まさに大学のまち京都の特性を生かした注目すべきすばらしい取組と思っております。今月の2日に京都産業大学と市教委が初の協定を結ばれ、今後は京都教育大学、立命館大学、成安造形大学などとも提携される予定と聞いております。教職を目指す学生や高い専門的知識、技能を持ったフレッシュな学生が学級担任やチームティーチング、クラブ活動の補助をはじめ、お兄さん、お姉さんとして放課後における子供の学習相談や遊びを通して、子供たちにとっても学校教育活動の活性化にとっても大きく寄与することと思っております。またこうした活動は、学生にとっても間違いなく有意義な体験となり、人間を磨く絶好の機会になるものであります。それ以外にも個別の学校で小学校と大学との連携も進んでいると聞いており、こうした学生ボランティアなどによる学校への支援については、正に京都ならではの条件を生かすものであり、今後更に拡充していくことが望ましいと考えますが、教育長の御所見をお願い致します。
 次に子育て支援についてお尋ね致します。合計特殊出生率は平成13年では、京都市は1.16人と過去最低を記録しました。桝本市長は、就任以来一貫して京都で子育てをして良かったと実感できるまちづくりに取り組むと言ってこられました。そのとおり本年も厳しい財政事情ですが福祉を予算の最重点とされ、保育所や児童館の整備などが着実に進展しておりますことは大変喜ばしいことであります。また子育て支援の中核施設でありますこどもみらい館は、毎日1,300人を超える保護者と子供たちでいっぱいということで子育て支援に対する市民ニ-ズの高さを物語っております。更にこの9月からは、保護者の皆様が待望された乳幼児医療費の無料措置が小学校入学前まで拡大され、来年には元梅屋小学校跡地に建設が進められております子ども事故防止センタ-と母子医療相談センタ-がオ-プンの予定であります。そうした中、この4月には子育て支援政策監という全国でも初めてのポストが設置され、浅野区長が就任されました。浅野政策監は、小児科医として早くから児童虐待の問題に取り組まれるなど全国的に著名であると伺っておりますが、区長として子育てについても地域の皆様の様々な要望や悩みを直接伺ってこられたわけですから、現場感覚に根差した新しい子育て支援策が展開されるものと期待しているところであります。そこでお伺い致しますが、桝本市政の下で進展している京都市の子育て支援の取組について、現在の課題と今後の展望を浅野政策監の決意も含めてお答えください。
 次に和装産業振興についてお尋ね致します。2年前の私の代表質問の際に、京のまちが着物姿でいっぱいになる風情を作り出す事業を考えてはどうかという提案に対し、和装産業だけでなく広く基幹産業である伝統産業の振興発展を図ることを目的として、春分の日を伝統産業の日とするというお答えをいただき、第1回伝統産業の日事業が今年の3月21日に、みやこめっせ、京都伝統産業ふれあい館また西陣織会館などの各会場で多彩な催しが展開されたり、着物姿の方への市バス、地下鉄の一日乗車券の発行など多くの事業が実施されたことは誠にありがたく大いに評価しているところであります。当然私も着物姿であちこちへ出掛けましたが、残念なことに思っていたよりも着物姿は多くありませんでした。後でこの事業のことを御存じだった方が余りにも少ないことが分かりました。広報不足を感じております。今後は京都府施設との連携、京博連や地域の観光施設、また住民の協力を得て進めようとしている観光事業などと連携を図り、着物姿で歩いてもらいながら公開工房などにおいて工芸品などを見て、買って、楽しんでいただけるような事業へと、また着物着用者を対象とした市バス、地下鉄の無料乗車事業についても観光事業と連動させたより効果的なPR活動と実施期間の延長も視野に入れて全国に向けて充実発展させていくことが必要ではないかと考えます。京都は言うまでもなく文化、産業の中心として発展して参りました。これからの京都は文化が経済を引っ張っていくという考えが重要になってくると思っております。今回の伝統産業の日事業の総括を基に今後どのように展開されていくのか、特に和装振興策をどのように進めていかれるのかお聞かせください。
 次に中小企業に対する金融支援策についてお尋ね致します。本年1月27日に創設されましたあんしん借換融資制度は、この2月、3月で京都市において1,204件、総額282億円もの利用があったということで厳しい経営環境下にある多くの中小企業の方々には大変助かられたことであります。これは従来に例を見ない実績であり、過日の桝本市長の答弁どおり全く新しい支援策として京都のみならず全国からも注目されていると聞いております。きっと新年度に入ってからも多くの利用があることと思いますが、問題は実施期間であります。本年の2月市会において同僚の富議員から、6月末までの実施期間は延長が必要との提言に対して、桝本市長は柔軟に対応したいとの答弁でありましたが、延長に向けての取組はどのようになっているのかお聞かせください。また、更なる取組として必要と考えるのは設備投資などへの金融支援策であります。最近の京都市の中小企業経営動向実態調査では、市内の中小企業は設備投資に極めて慎重になっているとのことであります。御承知のとおり京都のまちは、いつの時代でもものづくりがまちの活性化を担い、革新の連続が歴史を築いて参りました。今、最も急がれるのは、あんしん借換融資をはじめとする不況対策としての融資制度の充実、運用でありますが、こうした時期こそ5年先、10年先を見越し、ものづくりの基盤固めや新しい産業の芽を育てていくという、まさに先見性ある政策が求められるところと考えます。緊急経済対策融資とこうしたものづくりや新しい産業の創成を支援する融資制度とが車の両輪のように相まって機能することが21世紀における京都の発展のために必要と考えますが、お考えをお聞かせください。
 次に大区役所制について質問致します。近年の多様化する地域の課題などに、より的確に対応していく必要があり、これらの課題を解決していくためには区が地域ニーズを十分に把握し、そのニーズに応じた事業展開を進めていくことが必要であります。また区においても限られた人的、財政的資源の下、効果や効率性に十分配慮しながら、これまで以上にきめ細かく質の高い行政サービスを提供していく必要があります。京都市においても、昨年度に行政区制度検討調査会を立ち上げ、2年間掛けて研究検討されているところであり、その成果に期待しているところであります。現在、区が地域ニーズや行政サービス提供の第一線としての実態などを踏まえて予算要望する場合、全区長会での協議のうえ集約し事業部局に行う形になっており、これは区としての総合的な観点を事業展開に結び付けていくことが難しい面があるほか、事業部局が執行する事業や複数の事業部局にまたがる事業について要望を行っていくルートが明確でないのが現況であります。そこで区が市民と各事業部局との調整役としての役割を一層強化し、区としての総合的な観点から関係する事業部局予算に対する要望を行うことができるよう区の予算要望についてシステム化する必要があると考えます。私の調査では、政令市の中で予算編成の過程で区役所から直接財務部局に要望できる都市は、神戸市、横浜市、福岡市の3市でありました。今後、各区基本計画をより一層推進していくためには、大区役所制を推進していく必要があると考えます。区長権限の強化と共にスタッフ機能の充実が必要であり、また区民とのパートナーシップをより一層推進していくために区独自の予算の拡充も考えなければならないでしょう。これらのことから本市の区の予算要望システムの導入も含め大区役所制へのお考えをお聞かせください。
 最後に世界を騒がせております新型肺炎SARS対策について提案致します。今回の台湾医師が京都観光で滞在していた事案については、すぐさま京都市SARS対策本部を立ち上げ24時間体制で市民の安心安全を確保するため、あらゆる取組をしていただいたことは京都市民としてありがたく思っているところであります。市民からすれば、安全宣言が出され一応の安堵感を抱きましたが、完全には不安は払拭されていないと思っております。今回のことは、幸い感染者が出ず良かったわけでありますが、京都市として今回の事案をどう総括し、その教訓を今後にどのように生かしていくかが大変重要なところであります。ある専門医は、SARSウイルスはこれから夏にかけて弱くなり、冬に向かい寒くなってからまたぶり返す可能性もあるとおっしゃっております。そこで京都市は患者搬送用の特殊カプセルも配備されたことでもありますし、今回の教訓から考えられる様々な事態を想定し、SARS対応の実施訓練を行い、それを基に実践マニュアルを再整備し、そして市民に更なる安心感を与えるようにしてはどうかと提案致しますがいかがでしょうか。御答弁をお願い致します。
 以上をもって私の代表質問を終えさせていただきます。長らくの御清聴誠にありがとうございました。
 
 ◎市長(桝本頼兼) 
 中村三之助議員の御質問にお答え致します。まず地球温暖化防止に関する条例についてでございます。地球温暖化は、人類はもとより地球上のすべての生命を脅かす重大な問題でございます。そのため私は、京都議定書が採択された地球温暖化防止京都会議COP3の開催都市の市長として、二酸化炭素を10パーセント削減するという高い数値目標を掲げ、これまでからバイオディーゼル燃料の利用をはじめ地球温暖化防止に向け多彩な取組を進めて参りました。更に私は、中村三之助議員から御指摘ございましたように大変厳しい財政状況の中、今年度新たに太陽光発電設備助成制度の創設、ヒートアイランド対策の検討などを進めているところでございます。しかしながら、10パーセント削減の目標を達成するためには、温室効果ガス削減計画の策定や報告など事業活動において一定の義務を課すこと、またKESすなわち京都市が全国に誇る環境マネジメントシステムスタンダードの認証制度でございますが、KESやISO14001認証制度企業から物品の優先購入など環境に優しい行動を促すことが必要であり、この度実効性のある条例を制定することと致しました。今後、条例の基本的な考え方に関する京都市環境審議会からの答申を踏まえ、今年度内に市会において御審議いただき京都議定書誕生の地にふさわしい全国に誇り得る条例を制定して参ります。
 次に産業廃棄物の不法投棄に係る条例の制定についてでございます。家屋の解体等で発生する木くずや瓦礫等の産業廃棄物は、その解体を請け負った業者がリサイクルや焼却、埋立てなど適正に処理すべきものとされております。その処理までの間、当該解体業者が廃棄物を一時的に保管することは法律で許されておりますが、これを長期間保管したり堆積したりするなど悪質な不法投棄や不法投棄に結び付く事例が後を絶ちません。このため本市では、平成12年に京都市産業廃棄物不適正処理対策要綱を制定し、家屋解体業者などの排出者としての責任を明確にするとともに、京都府警との連携の下で違法業者の摘発や違法行為の是正指導などを行って参りました。しかしながら、合法を装った違法な保管などに迅速に対応し不法投棄を未然に防止するためには、法律をより細かに補完する条例が必要であると考えております。私は、1200年にわたり培われた山紫水明の京都を守り、次の世代へ伝えていくために市会における多様な御議論や学識経験者などの御意見をしっかり踏まえて、中村三之助議員御指摘の条例の年内制定に向けて取り組んで参ります。
 和装産業振興策についてお答え致します。和装産業をはじめ伝統産業の振興を図るため、本年3月春分の日に実施致しました第1回伝統産業の日の事業につきましては、西陣、室町などの和装産業界や諸工芸団体の皆様方との連携の下、市内各地で展示会や公開工房などの地域回遊型の事業を実施し、3万8,000人もの市民、観光客の皆様に京都の文化でもある伝統産業の魅力に触れ親しんでいただくことができました。来春の伝統産業の日につきましては、議員御提案のとおり京都・花灯路事業や京の冬の旅などの様々な観光、文化事業と連携した効果的な宣伝活動に取り組んで参ります。また和装産業振興策と致しましては、市バス、地下鉄無料乗車事業の大幅な期間延長や、新たに全日本着物の女王全国大会を誘致するなど京都のまちを着物姿で華やかに彩る取組を進め着物のまち京都を全国に向けて発信して参ります。
 次に、あんしん借換融資制度につきましてお答え致します。本制度の4月以降の京都市内の実績は、5月23日までで1,393件、278億円の利用があり、制度発足からの累計は2,597件、560億円に上っております。このように15年度におきましても引き続きデフレ不況下における有効な支援策として大いに活用されているところであり、あんしん借換融資の実施期間の延長は是非とも必要であると考えております。今後、延長の実現に向けて国に強く要望し、並行して関係機関と協議を行って参りたいと考えております。
 ものづくりや新しい産業の創成を支援する金融対策についてお答え致します。中村三之助議員御指摘のように、京都市が21世紀においても京都らしい魅力を存分に発揮し、光り輝く存在感のある世界の京都であり続けるためには、喫緊の不況対策にしっかりと取り組む一方、着実にものづくり都市京都の活性化策を推進していくことが重要でございます。このため本市では、平成14年3月に京都市スーパーテクノシティ構想を策定し、桂イノベーションパークへの国の二つの研究機関の誘致に成功するとともに、南部創造のまちにおける拠点施設の整備や、更に京都バイオシティ構想も実現に向けて大きな第一歩を踏み出したところでございます。こうした取組の中で新しい企業の創出や中小企業の第二創業が進んできており、そういった動きを一層支援するため製造業の皆様、とりわけベンチャー企業や第二創業に取り組む中小企業の方々が機械設備を新設、更新する際に御利用いただく融資制度につきまして、利率の引下げや利用条件の緩和を行うなど活用しやすいように見直しを徹底し、できるだけ早期に実施して参りたいと考えております。
 次にSARSについてのお尋ねでございます。今回の台湾人医師に係る事例につきましては、10日間の潜伏期間の経過、更に健康調査の実施、感染症の専門家からの安心できる状態になったとの御意見などを総合的に判断し、京都市域における2次感染の可能性はなくなったことから5月21日に安全宣言を行いました。これによって市民や関係者の皆様にいち早く安心していただけ風評被害を最小限にとどめられたものと考えております。市民の皆さんが冷静に対応していただけましたことに心から感謝申し上げたいと存じます。私は、4月初めから正確な情報の提供、相談体制の確立、患者発生時の対応行動計画の策定、京都市立病院における入院設備の充実などの対策を順次進め万全の備えを行って参りました。また今回の事例におきましては、情報入手後直ちに京都SARS対策本部の設置を指示し、24時間徹夜体制による医師の常駐の電話相談や、この電話相談は相談や問い合わせが合計1,156件ございましたが、京都市立病院での患者受入態勢整備、更に市内立ち寄り先の従業員等に対する健康調査の実施、トロッコ列車全車両の消毒などあらゆる対応を行って参りました。今後は、今回の事例を通じて得た教訓を生かしていくことが極めて重要であり関係機関との連携の下、更なる危機管理の徹底を図って参ります。また議員御提案の訓練につきましては、搬送用カプセルであるトランジット・アイソレータをはじめ必要な設備が整備され次第早急に実施致します。以下、副市長、子育て支援政策監及び教育長が御答弁申し上げます。

 ◎副市長(高木壽一)
 大区役所制についてお答え致します。大区役所制につきましては、平成9年度以降、市民サービスの向上を目指しまして取組を進めてきたものでございます。平成12年度には各区の個性を生かしたまちづくりの指針として各区基本計画を策定したところでございます。この各区基本計画を推進し地域のニーズを的確に市政に反映していくためには、市政全体の効率的な行財政運営に配慮しつつ区役所機能の拡充を図ることが必要であると考えております。現在、行政区制度検討調査会におきまして、議員御指摘の区の予算要望システムや区独自の予算の拡充などの区長権限の強化と共に区役所のまちづくり推進体制についても御検討いただいております。今年度末に予定されております調査会からの報告に基づきまして、区民の皆さんの期待にこたえられる区役所づくりに積極的に取り組んで参る決意でございます。以上でございます。

 ◎副市長(河内隆) 私からはKESすなわち京都版環境管理認証制度のことでありますが、この認証取得の促進についてのお尋ねにお答え致します。本市は、京都議定書が採択された地球温暖化防止京都会議COP3の開催地であり、環境共生型都市としてグリーン調達の推進などに積極的に取り組んでおります。KESの認証取得につきましても、その普及に努めているところであり将来的にはKES等の認証取得を入札条件に加えることは望ましいことと認識しております。しかしながら、本市における契約の対象となる登録業者約6,800社のうちKES認証取得者はいまだ1パーセントにも満たない状況であります。したがいましてKES等の認証取得を入札条件に加えるためには、まずは認証取得促進のための積極的な施策を展開していく必要があると考えているところであります。このため今後もあらゆる機会を通じKESの広報に努め、KESの取得講座を充実させますとともに認証取得を誘導するため企業等におけますグリーン調達の採用を働き掛け取得企業の拡大を図って参ります。その段階を経たうえで議員御提案のとおりKES等の認証取得を入札条件とすることを具体的に検討して参ります。以上でございます。

 ◎副市長(松井珍男子) 
 私からは太陽光発電普及促進事業についてお答え致します。地球温暖化を抜本的に解決するためには、化石燃料から自然エネルギーへの転換を図ることが重要な課題であると考えております。これまで本市では京エコロジーセンターなど公共施設に太陽光発電設備を率先して設置して参りましたが、コストなどの制約により一般家庭や事業所ではまだ十分に普及していないのが現状でございます。そのため本年度から一般家庭において通常の電気使用料並みの負担で太陽光発電設備が設置できるように、国の補助制度に加えて本市独自の助成制度を創設すべく現在最終的な準備を進めているところでございまして、来月6月から募集を開始できるように取り組んで参りたいと思っております。以上でございます。

 ◎子育て支援政策監(浅野明美) 
 子育て支援についてでございます。本市では、かねてから子供を産み育てることに喜びや感動を感じることのできるまちづくりに取り組んでおります。保育所や児童館の整備や私立幼稚園への助成をはじめとする様々な子育て支援策を進めて参りました。しかしながら、中村三之助議員御指摘のとおり、本市における合計特殊出生率は過去最低を記録致しまして歯止めを掛けるまでには至っておりません。このためもう一歩進めた対策と致しまして、子育てと仕事の両立支援に加え、家庭、職場、地域の三つの視点から豊かな家族形成や仕事と生活のバランスの取れた働き方の実現、あるいは地域全体で子育てを支援していくことなどに主眼を置いた施策を展開する京・子どもいきいきプラン・プラスワンを実施していくこととしております。私は、これら施策はもとより保健福祉局や教育委員会などが実施する子育て全般に係る行政施策を総合的かつ横断的に統括するとともに、小児科医や区長として現場で培った経験、あるいは母親として子育てをしている体験を生かし、市民の目線に立ち女性ならではのきめ細かな感性を持って子育て支援都市京都の更なる発展に向けて努力して参ります。

 ◎教育長(門川大作)
 自然体験活動の推進についてでありますが、御指摘のとおり自然の中での豊かな体験活動は子供にとって極めて重要であります。そのため本市では、すべての児童生徒が花背山の家や奥志摩みさきの家などで宿泊を伴う自然体験活動を行っており、両施設の利用者数は大人を含め年間延べ約14万人に及んでおります。また家庭や地域での自然体験活動を進めるため、各種の青少年団体の活動について学校を通して保護者にお知らせするなど連携支援に努めて参っております。更に花背山の家ではボーイスカウト、ガールスカウトなどと協働で自然体験事業を実施しており、本年秋にはオープン10周年を記念して関係団体が一堂に会し体験型の自然大好きフェスティバルなど多彩な事業を実施して参ります。こうした取組を基に今後より一層ボーイスカウト、ガールスカウト、スポーツ少年団などの各種の青少年団体と連携した自然体験活動を推進して参ります。
 次に学生ボランティアについてでありますが、本市では、これまでから不登校の子供への支援など大学の協力を得て参りました。この度の学生ボランティア学校サポート事業は、こうした取組を一層充実するため、活動分野を限定せず学生の派遣に係る協定を各大学と結び全校で活躍していただけるよう制度化したものであります。御指摘のとおり少子化が進む中、若い学生の存在は子供たちにとって身近なお兄さん、お姉さんとして大好評であり、教育活動の更なる活性化に結び付くと期待しており、学校の期待も大変大きく部活動の指導補助や授業中、放課後の学習支援、障害のある子供のサポートなど既に300件を超える派遣希望が寄せられております。また学生にとっても意義ある活動であるとの理解を得て多くの大学から積極的な事業参加の申出をいただいております。今後とも大学のまち京都ならではの恵まれた条件を生かし連携を更に拡充する中で教育活動の一層の充実に努めて参ります。以上でございます。

       第5回目 平成17年2月市会

 
 
 私は,4月の統一地方選挙におきまして上京区から初当選させていただきました自由民主党市会議員団の中村三之助でございます。諸先輩の皆様,今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。本日は初めての代表質問であり,教育問題,京都経済の活性化,環境問題について質問させていただきます。
 私は,昭和52年4月に桂小学校で教壇に立って以来,昨年12月に退職するまで22年間,教育現場で子供たちの教育の充実に全力で取り組んで参りました。そうした経験から,まず教育問題について質問致します。桝本市長は,まちづくりは人づくりからの信念から,この4年間に教育予算を実に85億円も増額され,これは京都市全体の予算の伸びを大幅に上回る17パーセントもの増額であり,ゆとりと潤いのある教育環境づくり,最新の教育機器の整備,先進的な教育活動へのバックアップなど全国をリードする教育の先進都市づくりに全力投球してこられました。また桝本市長が再出馬表明に当たって明らかにされました決意と基本政策においても,このまちで学んで本当に良かったと思えるまちづくり,そして子供たちを伸び伸びと育てる教育環境の整備が挙げられており,教育現場にいた者として誠に心強く頼もしく思っております。良き人づくりは,良きまちづくりにつながるわけでございます。自分の住むまちに誇りを持ち,いつまでも住み続けたいと思えるまちづくり,これは私が4月の選挙におきまして市民の皆様に訴えてきた政治信条でありまして,このまちづくりの基盤になるのが人づくりだと私も考えております。折しも本議会に25年後を展望した京都のまちづくりの指針となるグランドビジョンが上程されておりますが,桝本市長には,京都の良き伝統を継承発展させ,人材育成を基盤とした21世紀の京都まちづくりに更に邁進していただきたいと切に願っております。
 さて教育は人なりであります。京都の教育は,困難な時代にあっても子供たちのために情熱の限りを尽くしてこられた多くの先輩の御努力と,現在,学校現場で献身的に教育に取り組んでおられる多くの先生方によって支えられております。京都市では,3年後の新学習指導要領の重点で従前の教科の枠を超えた創造的な学習である総合学習に先進的にすべての小学校で取り組むとともに,コンピュータの操作や指導の出来る教員の比率も全国トップレベルにあるなど,学校現場の情熱あふれる多くの先生方の熱意で全国をリードする教育実践が進められており大きな注目を集めております。しかしながら,全教系の教職員組合の一部の教員は,学校の中では権利の主張に明け暮れ,創意工夫と熱意と苦労を伴う新しい取組には旧弊を固守して徹底的に反対する,まさに矛盾に満ちた革新的保守であり,口では革新を唱えても行動は極めて守旧派であって,良識ある多くの先生方の意欲と教育実践を阻害し,保護者,PTAの信頼を損ねております。また学校の外に向かっては,京都の教育は全国に比べて後れているがごとき誤った宣伝で保護者や市民を不安に陥れ,学校と保護者,地域との連携にくさびを打ち込むなど党利党略の活動を展開しております。しかし,学校現場に長らく身を置いた私の実感としましては,こうした教員は,声は大きいがごく一部でありますので誤解のないようお願い致します。
 京都市では,これまでの数々の先進的な取組に加えて,一人一人の子供の個性を生かし可能性を最大限に伸ばすため,今年から新たに専科教育が大幅に拡大されており,またこの度の緊急雇用対策を活用してチームティーチングを更に推進するスクールサポーター事業が実施されるなど,桝本市長が進められている教育の先進都市づくりが大きく前進していることをPTA関係者や良識ある保護者は理解されているところであります。しかし,我が国は現在教育の大きな改革期を迎えており,本市でも多くの課題が山積しているところであります。先進的な教育実践はもとより,教育現場に有為な人材を数多く得るための採用方法から,管理職を含む教員の資質,指導力の一層の向上,教師の意識改革まで幅広い思い切った改革を進めていかなければなりません。教育長の御所見と決意をお伺い致します。
 次に,学校施設の整備についてであります。桝本市長は,教育の充実を願う保護者,市民の切実な要望にこたえ教育予算を大幅に増額され,今年度は過去最高の592億円に達しております。私が初めて臨みました4月の市会議員選挙では,教育を切り捨てる逆立ち政治,税金の使い方を変えろと共産党の候補者は声高に訴えておりましたが,全く事実を無視した宣伝で保護者に大きな誤解を与え,良識ある市民から厳しい批判を浴びたところであります。
 予算の内容を見ましても,例えば日常の教育活動になくてはならない実習材料費などの総額がこの4年間で20パーセント増額され,子供1人当たりでは33パーセント増となり,保護者負担の軽減と共に多彩な教育活動が進められるなど,さすが教育現場をよく御存じの桝本市長ならではの措置と保護者や学校から大変喜ばれております。学校の施設整備でも,予算はこの4年間で46億円,実に40パーセント近くの増額が図られており,教育活動に支障が生じないための日常的な改修,修繕はもとより,校舎の耐震性を高める大規模改造事業や学校のトイレのイメージを一新する快適トイレの全校への整備,また学校グリーンベルト事業,心の教室の全中学校への整備など新たな視点からの教育条件の充実が進められております。そうした中,大規模改造事業は今年に入ってトルコ,台湾と大震災が相次ぎ大変注目されているところですが,京都市では平成7年度6億6,000万円の予算であったものが今年度は11億6.500万円と約8割,5億円もの増額が図られており,その積極的な取組を高く評価致しますとともに,この事業は耐震補強と共に校舎の内外装の一新,多目的ルームや地域開放施設などの整備も行われており,保護者や地元にも大変喜ばれているところであります。私は,防災の面からも教育環境の充実の面からも,この事業を一層推進していくべきだと考えますが,御所見をお聞かせください。
 次に,学校と地域の連携についてであります。これからの教育には多様な地域の教育力を学校教育に生かしていくことが大切であるというのが私の信念であります。国においても平成9年中教審で地域教育連絡協議会の設置が提言され,また文部省は,今年,地域で子供を育てよう緊急3箇年戦略,全国子どもプランを策定するなど地域での子供たちの体験活動を応援しております。こうした中,京都市では昨年2月に桝本市長の提唱により幅広い市民団体の参加で人づくり21世紀委員会が発足し,市民レベルで共に考え行動する場として様々な活動を展開され大きな成果を挙げてきております。また中教審が提言している地域教育連絡協議会におきましても,京都市では既に昭和57年に中学校区単位に地元団体で組織される地域生徒指導連絡協議会が全市で発足し,これまで地道な青少年健全育成活動が進められております。文部省が来年度から導入しようとしている学校評議員制度も京都市立学校では既に20校近くの学校で取組が始まっており,まさに教育の伝統を誇る京都ならではのことであります。更に教育委員会の地域教育専門主事室が中心となって開かれた学校づくりの取組や地域教育フォーラム・イン京都が開催されるなど,完全学校週5日制への実施も見据えて全国をリードする地域教育が推進されており大変うれしく思っております。とりわけ今春京都から全国に21世紀を展望した教育改革を発信していこうと保護者や学校現場の代表も入った教育改革推進プロジェクトが発足し,学校と地域との連携をはじめ幅広い見地から検討が進められており,その取組の成果に大いに期待しているところであります。そこで教育長にお尋ね致します。この教育改革推進プロジェクトにおけるこれまでの検討状況と今後の具体的な取組についてお答えください。
 次に,地域コミュニティと子供の教育についてお尋ね致します。教育改革推進プロジェクトでも学校教育と地域とのかかわりが論議されていると伺っておりますが,子供への取組は,大人も含めた人づくりでもあり,まちづくりになるわけであります。地域住民の活動が活発になることが子供の生きる力の育成や心の教育の充実,学校の活性化につながり,ひいては京都の発展を築くのだというのが私の持論であります。すなわち地域コミュニティの再構築であります。子供も大人も学び,育つ場としての地域共同体の再生であります。現在,第1次産業は全就業人口の5パーセント程度にすぎず,第2次産業もわずか2割という産業構造の変化と共に近年の都市化,核家族化,少子化の進行が地域の連帯感を希薄化し,更に地域活動の場の減少と相まってまさに人間関係,地域社会のきずなは今危機に瀕してきているわけであります。またこのことに伴い地域で子供たちを育てていこうとする機運が衰退し,本来,家庭,地域の中で受け継がれてきた知恵や技能の習得までを学校に依存せざるを得なくなってきたのであります。子供たちは幼児期から思春期を経て自我を形成し,自らの個性を伸長,開花させながら発達を遂げていくわけであります。教育は,こうした子供たちの発達を助ける営みであるわけです。もちろんその営みは学校のみが担うものではなく,学校,家庭,地域が連携し,それぞれの教育機能を十分に発揮して初めて子供たちのより良い発達が促されるものであります。
 今日,社会が豊かになり,また少子化が進む中で,これまで家庭や地域が子供たちに果たしてきたしつけや倫理観,社会性の育成などの教育機能が低下し,個人重視の風潮など人の価値観も多様化して参りました。しかしながら,人間形成を考えるとき大切にしなければならない,守っていかなければならない,変えてはならない文化や共通の価値観があります。私は,地域コミュニティの再構築を通してそれらをもう一度見直し築いていくことが,ひいては人づくり,まちづくりにつながると確信しております。そのための大切な拠点として,私は,昨年から実施されている学校ふれあいサロン事業がこれから大きな役割を担っていくものと期待しております。小学校の空き教室を改修して地域開放型施設を整備し,地元の自主管理で子供からお年寄りまでの世代間交流,また生涯学習の場とする地域コミュニティの再構築の拠点であります。私は,家庭,地域,学校の総合力で子供をはぐくんでいくことが何より必要なこれからの時代において,学校ふれあいサロンを拠点に地域コミュニティの再構築を図ることが極めて重要な意義を持つものと考えております。できるだけ早期に全市に整備され,学校ふれあいサロンで活発な地域活動が展開され,家庭,地域,学校の教育力が大きく向上し,それを礎に桝本市長が進められる市民が主役の生き生きとした京都づくりが実現することを切に願うものであります。そこで現在までの整備状況と活用実績,今後の展開も含めて教育長の御所見をお聞かせください。
 次に,地域活動の活性化についてお尋ねします。私は,小学生のころからボーイスカウト活動に参加し,指導者となり,更に指導者の養成にも携わって参りました。子供たちが学校外での色々な活動で経験を積み,たくましく成長していく姿を目の当たりにし地域活動の大切さ,意義を身をもって体験して参りました。また地域活動に積極的に参加することで,大人も地域の一員としての自覚と責任を再確認し,それがひいては地域コミュニティの再構築にもつながると確信しております。こうした地域活動を担う団体には,子供会,ボーイスカウト,ガールスカウト,自治連合会,社会福祉協議会,少年補導委員会,各種スポーツ団体,文化団体など多種多様であり,NP0すなわち民間非営利団体もこれから注目すべきところでしょう。子供も含めて地域住民が進んで区民体育祭,地蔵盆,ふれあい祭などの各種の地域行事に積極的に参加する気風づくり,また子供たちが各種スポーツ団体,文化団体に参加したり,大人が子供に範を示す意味でボランティア活動に意欲的に参加することは極めて重要であり,こうした活動に京都市としても積極的に支援していかなければならないと考えております。
 この意味で,私は,現在建設計画が進められているボランティアセンターと市民活動支援センターに注目しております。これはボランティア活動をはじめとする地域活動を活性化し,希薄化が懸念されている地域コミュニティの再生を図る原動力とすべきものであると考えます。ボランティアセンターと市民活動支援センターのこれからの京都の地域づくりにおける意義と役割,そして建設構想についてお伺い致します。
 また去る11月12日,21世紀の児童の健全育成を目指した地域と学校における諸活動の振興と連携の在り方懇話会が市長の諮問機関として発足致しました。この懇話会は,地域諸団体と学校との連携や指導者育成などの在り方,スポーツ振興を目指した学校,家庭,地域の連携の在り方を検討すると伺っており,私の提言と軌を一にするもので大変うれしく思っております。21世紀の京都を担う子供たちの健全育成に向けた桝本市長の情熱を見る思いが致しますが,この懇話会への期待と今後の展開についても御所見をお聞かせください。
 さて次に,京都経済の活性化についてお尋ね致します。京都市基本構想案において示されているように,21世紀においても京都が世界の中でその存在感を主張し続けていくためには,暮らしを支える産業が元気に息づいている活力あふれるまちを造っていかねばなりません。しかし,私たちを取り巻く経済状況はバブル経済崩壊後,いまだ確固たる景気回復の軌道に乗っておらず,とりわけ伝統産業をはじめ中小零細企業の多い京都経済は依然として厳しい状況が続いております。廃業率が開業率を上回る状況が続いているとともに,中核企業の工場の閉鎖,縮小が相次いでおり,ものづくり都市としての基盤が揺らぎ始めております。現在,国会におきましても中小企業基本法等の改正が審議されているところであります。京都経済の活性化において,ベンチャー企業等のいわゆる新事業の育成は不可欠であるとともに,京都は中小企業者のまちであり,厳しい環境の中,生き残りをかけて必死で努力しておられるこれら頑張る企業へもきめ細かな支援策を講じていく必要があると考えます。また和装業界をはじめとした伝統産業界の低迷や大型店の出店等による地域に密着した商店街の衰退など元気が失われつつあります。このような中で,まず京都経済の活性化に対する基本的な認識をお伺い致します。
 その中で,本市の基幹産業の一つである西陣の振興策についてであります。京都の和装産業は,和装製品の需要が減退する中,我が国の厳しい経済状況とも相まって大変厳しい状況にあることは市長も認識を同じくされていることと思います。西陣織の平成10年の帯地の生産量は前年と比較致しますと20パーセントの減産であり,出荷金額も前年度比で24パーセントの減少であります。西陣産地は,今まさに厳しい状況であります。本市が今年8月に創設した和装関連事業者特別融資制度に大変多くの方々が相談されていることからも和装関連業界が依然として厳しい状況であることがうかがえます。この融資の申込期間が今年中ということですが,期間延長をはじめとしたより効果的な対策についてのお考えをお聞かせください。
 西陣織工業組合など業界団体の皆様は,西陣夢まつりや二条城きもの園遊会,また東京での京都西陣織展など和装のPR,きもの文化の発信に精力的に取り組んでおられます。また本市では,平成3年度から西陣織工業組合の協力を得てきものスキンシップサークル事業,また京くみひも工業組合の協力を得て京くみひも教室の実施,更に伝統文化活動推進事業を平成9年から推進され,私の地元烏丸中学校において,その取組の一環として西陣織工業組合の御支援の下,生徒自ら企画,出演するきものショーを開催し,生徒はもとより地元の方々から絶賛を浴びたことを聞いております。このように楽しく伝統産業に触れ学ぶことができれば,子供たちの京都の伝統産業に対する知識と理解が深まり,何よりも京都人として京都のものづくりに対する誇りが醸成されると考えます。21世紀の京都を担う若い世代に,伝統産業のすばらしさを体験を通して理解していただくことが西陣織をはじめとする京都の伝統産業の確かな振興策になると考えるのですがいかがでしょうか。
 次に,今経済のグローバル化が一層進展する一方で,我が国における物流,エネルギー,土地に関する高コスト構造が顕在化することにより,我が国の生産拠点の海外展開や製品輸入の増大が進展しており,また企業は経営の効率化を高めるためにリストラを実施しなければ国際的なメガコンペティションの下では生き残れない状況になっております。このような状況の下,本市においても大規模工場の撤退,縮小が続いているところでありますが,下請を含むその関連企業にとっては死活問題であり,またものづくり都市京都を支えてきたネットワーク型の産業集積の崩壊につながりかねないなど,その影響は計り知れないものがあると思われます。下請企業への支援や工場流出の防止対策についてどのようにお考えなのかお聞かせください。
 次に,京都市の商業立地の在り方についてであります。京都市の中小小売商業者は大型店の出店と長引く不況の影響を受けて経営は苦しく,商店街では空き店舗が増加しています。また大型店は,消費者の利便施設として,また都市間競争を担う施設の一つとしてその必要性の一定は求められていますが,大型店の周辺では交通問題など生活環境へ悪影響を及ぼすだけでなく,工場跡地等での大規模な商業開発はまちづくりの方向に大きな影響を与えます。こういった状況において大型店が地域社会との調和を図っていくために,国においてまちづくり三法が制定され,その中心となる大店立地法が来年6月に施行されます。本市では,本年7月に商業集積検討委員会を設置され,市内の望ましい商業集積の在り方の検討を重ねておられると聞いております。私は,21世紀のまちづくりを展望した京都市の商業立地の在り方を考えると,京都市独自のまちづくり条例を制定すべきと思いますが,どのようにお考えかお答えください。
 最後に環境問題についてお尋ね致します。一昨年12月に行われた地球温暖化防止京都会議では京都議定書が採択され,今後の地球温暖化防止に向けて大きな一歩を踏み出すという歴史的な成果を挙げることができたわけであります。京都市では地球環境京都宣言を国内外に向けて発信し,京都市役所エコオフィスプラン,京都市地球温暖化対策地域推進計画,京のアジェンダ21など積極的な取組を進められ,更に京都議定書のCO2 削減目標で日本が6パーセントに対して京都市は10パーセントの数値を掲げるなど環境先進都市を目指し着実に成果を挙げられてきていることは大きく評価するところであります。そうした中,国連環境計画報告書によると,世界の約200人の専門家の意見では,今後深刻になると見られる環境問題は地球温暖化がトップということであり,地球温暖化の防止は手後れだという誠にショッキングな報告をしております。
 来るべき21世紀最大の環境問題は地球温暖化であります。しかし,今回の地球温暖化防止ボン会議は成果が少なく大変歯がゆい結果でありました。環境先進都市を目指す京都市としては,更なる思い切った取組を推進しなければなりません。自動車台数はうなぎ登りに増え続け,今や自動車のない社会など考えられません。しかし,このモータリゼーションの進行が地球温暖化を加速しているのであります。現在,京都市全体で約60万台の車が走っております。そのうち排気量が1.5リットル以下の車が約40パーセント,それ以上が60パーセントであります。最近の統計では2リットル以上の新規購入車は増加しております。そこで例えば仕事などの諸事情がある場合は別にして,できるだけディーゼル車に乗らず低公害車への乗換え,排気量の少ない車に乗るよう心掛けてもらうよう市民への啓発を図ってはどうかと思います。当然それには京都市が率先してやらなくてはなりません。現在,清掃のパッカー車,消防車,救急車,バスを除くと市の公用車は1,057台で,そのうち排気量1.5リットル以下の車は約34パーセント。そして低公害車はわずか3パーセントであります。まず特殊車両や業務の必要性がある場合は除き,低公害車やできるだけ排気量の少ない自動車への切替えを積極的に進めていくことなども市民啓発には大切なことだと考えます。
 今申し上げましたことは一例ですが,環境先進都市を目指す京都市としては,更なる取組の推進が私たちの子孫のために是非とも必要と考えます。これまでの成果を含めお考えをお聞かせください。また地球温暖化の防止には,都市の緑が果たす役割は重要であります。本年2月に策定されました緑の基本計画は,京都市周辺の山々の緑を保全,活用するとともに市街地の緑を24パーセントから33パーセントに,市民1人当たりの公園面積を3倍にするという環境の世紀とも言われる21世紀を見据えた桝本市長のまちづくりへの並々ならぬ意欲を感じさせる思い切った計画であります。緑は,町並みの景観を整え,潤いのある豊かな都市生活を実現するためにも,また自然保護にも極めて大切であります。この計画達成に向けての市長の決意と具体的な取組についてお聞かせください。
 以上で私の質問を終えさせていただきます。長らく御清聴ありがとうございました。
 
 ◎市長(桝本頼兼)
 中村三之助議員の御質問にお答え致します。まず地域と学校の連携在り方懇話会についてでございますが,私の提唱に御賛同いただいた広範な市民各界から成る人づくり21世紀委員会で地域における子供たちの健全育成について具体的な行動に向け論議が深められておりますことは御承知のとおりでございます。その中でも各地域で主として小学生を対象に活動しているスポーツ少年団,少年補導委員会等の団体相互や学校の諸活動との連携をより一層進める重要性が指摘されております。本懇話会は,そうした論議を更に進め,完全学校週5日制を展望した全国的レベルを超える先進的な地域活動の創造を目指すものでございます。本懇話会で,これまでの活動形態や垣根を越えた各種団体や学校の連携の在り方について総合的な見地から御提言をいただくことにより,21世紀の京都を担う子供たちを地域で育成する基盤が一層充実するものと確信致しております。
 私は市長就任以来,京都市が21世紀においても世界の京都として光り輝くまちであり続けるためには,現下の長引く不況を克服し京都経済を活性化することが最重点課題の一つであるとの認識の下,産業の元気策に全力を挙げ取り組んで参りました。京都市の事業所は,お説のとおりそのほとんどが中小零細企業であると言っても過言ではないわけでありまして,京都の経済活動の中で大きな役割を果たしていただいており,まさにその振興こそが21世紀に向けた京都経済の活性化のかぎを握っていると考えております。本市中小零細企業は,ベンチャー企業から地域に根差した企業まで多岐にわたっており,議員御指摘のとおり必死に頑張っておられる企業の皆様に京都市の様々な振興政策が行き届くことが大変重要なことである,必要なことであると考えております。このような認識の下,私は,国はもとより他の府県,都市からも高く評価されております京都市ベンチャー企業目利き委員会を平成9年4月に創設するとともに,創業支援工場を本年5月に開設致しました。更に京都から新しい産業を掘り起こすために京都高度技術研究所を中核的な支援機関とする新事業創出支援体制をこの4月に他の指定都市に先駆けて構築し,先ほど御議決いただきました補正予算により本年12月から事業を開始して参りたいと存じております。
 一方,今年度当初予算におきまして制度融資の新規融資枠に過去最大規模の700億円を確保し,中小零細企業向け金融対策に万全を期しておるのは御承知のとおりでございます。また,本市の基幹産業の一つである和装産業をはじめとする伝統産業の振興を図るために,西陣織や京焼,清水焼の新商品開発事業のほか,染織デジタルアーカイブ事業,更には本年12月の東京における京都館開設による販路拡大などきめ細かな施策を実施しているところでございます。
 議員御提案の伝統産業に関する教育につきましては,私は,伝統産業のすばらしい匠の技を若い世代に伝えていくことが京都の伝統をしっかりと見詰め直し,ものづくり都市としての誇りを醸成する意味で大変重要であると認識致しております。このため小学校5年生向けの副読本,私たちの伝統産業の活用をもっと推進して参りたいと思っておりますし,今後も教育委員会と十分協議し,伝統文化を体験的に学ぶ京のみやび探検隊等の施策の充実に努めて参りたいと存じております。今後とも中小零細企業の振興のため時代を先取りした多彩な政策を実施し,京都経済の活性化に向け全力で取り組んで参ります。
 このような取組を進めていくに当たり,工場の市外流出は京都経済の活性化はもとより本市のまちづくりにとって大変由々しい事態であると認識致しております。本来,工業地につきましては,工場が立地し存続することが最も望ましいという観点を踏まえまして,昭和40年に制定されました工場等の制限法につきまして引き続き抜本的な見直しを国に強く求めて参りたいと考えております。同時に,国に頼るだけでなくて本市と致しましても都市基盤整備や都市計画による容積率の見直しなど,まちづくりの観点からの流出防止策を推進して参ります。更に来年早々にも京都商工会議所及び京都工業会の御協力を得て企業立地に係る総合相談窓口を設置するとともに,庁内推進体制を整備しきめ細かく対応して参ることを御報告申し上げたいと存じます。
 下請企業への支援策につきましては,現在直接影響を受けると思われる関連企業の詳細な状況把握を行っており,京都府と緊密な連携を図りながら総合的な支援策を検討致します。
 京都市の商業立地の在り方とまちづくりについてでございますが,京都の商業地はまさに京都の商業そのものがまちの生活に彩りを与える都市の華であり,市民の暮らしを支える大変重要な産業でございます。とりわけ地域に密着した商店街の振興は,京都市の行政の重要な課題の一つであると認識致しております。京都市基本構想で提案しておりますように,環境負荷の少ない公共交通優先型の歩くことが楽しくなるまちづくりが本市の商業集積を考える場合の重要な要素の一つでもあるという認識でございます。また大型店に関する政策は,従来の大店法に代わり,大型店と周辺の生活環境の調和,中心市街地の活性化,更には地域特性に応じたきめ細かなまちづくりの推進を目的として,いわゆるまちづくり三法が制定されたところでございます。これらを受けまして本年7月に京都市商業集積検討委員会を設置し,望ましい商業集積に関する基本的な考え方を取りまとめているところでございます。この基本的な考え方に基づきまして,まちづくりの方向と整合した適正な土地利用を進めるため,都市計画手法を含む対応策及び必要に応じてまちづくりの条例の制定についても積極的に検討して参りたいと考えております。
 次に,緑の基本計画についてお答え申し上げます。緑は都市を構成する最も重要な要素の一つであり,暮らしにゆとりと安らぎ,潤いをもたらし,更に環境の保全,都市の防災,レクリエーションや景観の向上などまさに大きな役割を担っており,私たちの生活に必要不可欠なものでございます。緑の基本計画では,お説のとおり2025年に市民1人当たりの公園面積を10平方メートル以上,また市街地の緑の割合を33パーセントとすることを目標と致しております。私は,この目標達成に向け様々な緑化推進事業を市民,事業者とのパートナーシップの下,積極的に進めて参る決意でございます。今年度は,西京極総合運動公園プール施設や大原野森林公園等の整備の推進をはじめ,新たに生け垣緑化助成事業や区民の誇りの木選定事業を進め,新しい緑の創設や保全に取り組んでいるところでございます。今後につきましても,公園整備を進めるとともに緑の啓発活動やその人材育成など様々な緑化推進事業に取り組み,環境に優しい緑あふれる京都の実現を目指して参りたいと考えております。
 以下,副市長及び教育長が御答弁申し上げます。

 ◎副市長(薦田守弘)
 ボランティアセンターと市民活動支援センターについてでございます。地域コミュニティの再生が問われております中,すべての市民の皆様が住み慣れた地域で生きがいを持って安心して暮らせる京都のまちづくりを進めるためには,御指摘のように市民の皆様とのパートナーシップをはじめボランティア活動をはじめとする幅広い市民活動,NPO活動への支援が重要なことであると考えております。お尋ねのボランティアセンターは,市民の皆様がその参加意欲に沿った分野での福祉ボランティア活動ができるように情報提供,相談,あるいは活動支援を行うための中核施設として,また市民活動支援センターは,文化や環境など様々な分野のボランティア活動に幅広い支援を行う総合的拠点施設としてそれぞれ位置付けをしております。現在これらを菊浜小学校の跡地に整備すべく基本設計を取りまとめているところでございまして,今年度内に実施設計,建物除却などに着手して参ります。
 次に,環境負荷の少ない車の普及促進についてでございます。地球温暖化の原因になる二酸化炭素排出量の約2割が自動車によるものでありまして,本市ではその削減を図るためにエコアクション・ガソリン10パーセント削減運動を進めております。本市の公用車におきましては,天然ガスやハイブリッド車など低公害車や排気量の小さい車への切替えを進めるため年次計画に基づいて積極的な導入を進めているところでございます。また民間における普及促進につきましても,今年度からトラック協会と共同で低公害車普及に向けた助成制度を創設しましたのをはじめ,各種イベントなどでの低公害車の展示あるいは業界団体に向けた啓発を拡大しているところでございます。今後も環境と共生する都市づくりを目指すために環境負荷の少ない車の導入及び普及促進に向けた取組を強力に推進して参りたいと考えております。以上でございます。

 ◎副市長(増田優一)
 和装関連事業者特別融資制度に関する御質問にお答え致します。議員御指摘のとおり,また先ほど市長から御答弁申し上げましたとおり,西陣織をはじめとする京都の和装産業は極めて厳しい経営環境にあると認識致しております。このため本年8月から本市独自に低利長期の和装関連事業者経営安定特別融資を小規模事業金融公社を窓口として実施致しております。本制度発足以来,多くの事業者の皆様から御相談,申込みを受け付け,迅速な融資に努めてきているところでございます。今後とも引き続き和装産業の状況を的確に把握し効果的な対策を実施していくとともに,和装関連事業者経営安定特別融資の実施期間につきましても来年3月31日まで延長して参ります。以上でございます。

 ◎教育長(矢作勝美)
 教育改革に向けた教員の資質向上についてでありますが,今日,教員には教科指導力はもちろん情熱と行動力にあふれ子供たちに生きる力をはぐくむ幅広い資質,力量が求められております。このため採用に当たり,全国に先駆けた第1次試験からの全員個人面接の導入,クラブ活動歴,ボランティア活動歴の重視など教員としての資質を総合的,多角的に把握するとともに,採用後は民間人講師の招聘や企業への長期派遣による視野の拡大,更に新教育課程を踏まえた計画的な研修など意識改革を図りながら人材育成に努めております。本市教育は,校長をはじめ多くの教職員の意欲と情熱により着実に成果を実らせてきており,今後更に発展させることができるよう優れた人材の確保と育成に努め,教育の先進都市を目指し取り組んで参ります。
 大規模改造事業についてでありますが,地域の防災拠点としての学校の重要性も踏まえ,国の補助制度を活用して全国水準を大きく上回る事業量を確保し,校舎の耐震補強はもとより地域開放施設の整備や校舎内外の改装など全面的なリニューアルを計画的に推進しております。御指摘のとおり学校施設の整備につきましては,年々予算を増額し新しい時代に対応した校舎,体育館の増改築をはじめプール改築やグラウンド改修,快適なトイレの整備やブロック塀を緑の生け垣にする学校グリーンベルト,また子供たちからお年寄りまで交流の場となる学校ふれあいサロンの整備などゆとりと潤いのある教育環境の充実に取り組んでおります。今後とも子供たちが安心して生き生きと学習し,地域にも開かれた学校づくりを目指して参ります。
 教育改革推進プロジェクトについてでありますが,本年4月の発足以降四つの部会に分かれて26回の会合を重ね,全国をリードする教育の推進,伝統文化の息づく京都ならではの教育の推進,学校,家庭,地域が信頼で結ばれた教育の推進の3点を基本方向として検討を進めております。具体的には,地域の良さや勤労の大切さを学ぶ中学生の職場体験,ボランティア活動の実施,様々な職業や分野の方を指導者として登録する学校支援ボランティアのネットワーク化,また全国に先駆けて本市で試行を進める学校評議員制度の実施に向けての検討などを重ねております。12月中には現段階での検討内容のまとめを広く保護者,地域の皆さんにお知らせし御意見をいただきながら,今を生き次代を開く子供たちの育成を目指し,市民の信託にこたえる教育改革を推進して参ります。
 学校ふれあいサロン事業についてでありますが,自治100周年を記念して昨年度から着手し既に56校で開所しております。今議会で補正をお願いしました15校を含め,本年度末までには更に35校を整備し,合計91校での開所を予定しております。地域の各種団体の皆様で組織された管理運営委員会の自主管理の下,書道,コーラス,手話等のサークル活動や伝承遊び,お茶会をはじめとする生涯学習や世代を超えた触れ合いの場として活発に利用され大変好評を博しております。これまでに数多くの地域から実施の要望が寄せられており,早期にすべての小学校と元小学校であった中学校にふれあいサロンを設置し,学校,家庭,地域の連携の下,子供からお年寄りまでが生き生きと暮らせる地域づくりにつなげて参ります。以上のとおりでございます。

       第6回目 平成18年11月市会

 
 
 私は,自民党市会議員団の中村三之助でございます。同僚の田中セツ子議員,繁隆夫議員 に引き続き,自民党を代表して質問,提言・提案をさせていただきます。今回で6回目の 代表質問になりますが,今回も多岐にわたり質問・提案をさせていただきますので,宜し くお願い致します。
 まず初めに,地球環境問題についてであります。 度重なり起こる酷暑や集中豪雨などの異常気象,それに生態系の変化も徐々に表面化する につれ,これらは温室効果ガスによる地球温暖化によるものと,ようやく人間の暮らしへの影響も分かってきたかに思えますが,解決のカギとなる,温暖化をもたらした消費文化またライフスタイルを一人ひとりが反省し,ものの豊かさから心の豊かさを求める価値観 に変えるところまでは,まだまだであります。 この一週間前,ナイロビで開会されたCOP12において,地球温暖化は,世界中の渡り 鳥にも影響が表れ,2080年頃には何と,7割以上の鳥類が絶滅する地域がでてくると大変ショッキングな発表がありました。 地球が危機的な状態であり,今から数十年間の取り組みが地球の生態系の将来を決することになるという極めて深刻な状況であることを,どれだけの人が認識しているのかと言えば,残念ながら僅少でしょう。 持続可能な循環型社会の実現には,長期的には世界の温室効果ガスの排出を現状の半分以 下にする必要があり,わが国を含む先進国ではそれ以上の大幅な削減が必要となると見込まれております。そう言う中 ,京都市は,温室効果ガスの削減目標を2010年までに,1990年比10%減としているわけでありますが,目標達成への確信はいかがなものかまずはじめに,伺っておきます。桝本市長,お答えください。わが国の温室効果ガス排出量の大部分は,石油などの化石資源に由来する燃料の燃焼に伴うCO2 の排出で占められておりますが,大気中の温室効果ガスを増加させない,バイオマス,すなわち生ゴミなどを原料とするエコ燃料の普及拡大により,化石資源由来燃料を代替することは,温暖化対策上極めて重要であり,その促進が求められています。 バイオマスをエコ燃料として利用することは,廃棄物などの有効利用の用途を拡大するものであり,廃棄物の適正な循環利用の促進を通じて循環型社会の形成に大きく寄与するものと考えます。また、地域において発生するバイオマスを用いてエコ燃料を生産し,当該 地域でこれを利用する取組,いわゆる地産地消の取組は,輸送に要するエネルギー消費を最小限に抑えることで,温暖化対策としての効果を高めると共に,地域資源の循環的利用の促進や地域のエネルギー自給率の向上,エネルギーの多様化にも寄与するものでありま す。 これからは,太陽光発電などの自然エネルギーの普及促進の取組も重要でありますが,環境先進都市京都として,再生可能燃料「エコ燃料」の普及拡大の取組を,重点的に推進し ていくことが得策と考えますがいかがでしょうか。 有料ゴミ袋制で得られる収益は、今後も、生ごみ処理機購入補助やコミュニテイ回収への助成など,市民へ直接還元されるものに活用する事が求められますが,それだけでなく, 先程のエコ燃料の推進事業への活用,また,新たにリターナブルびんの定点収集事業の実施などの地球温暖化防止に関わる施策にも活用することが賢明と考えますがいかがでしょうか。 さて私は,約3年前,京都市会海外行政調査の中で,スウェーデン,ヨーテボリ市にある 「エコセントラム」というスカンジナビア半島一番の環境教育施設を訪問致しました。この施設は,私が書物で知り,大変興味を持ちましたので,また京都市にも良く似た施設「みやこ・エコロジーセンター」もできたところなので,是非とも調査地として入れていただきたいと希望  ,叶った視察地であります。私はその時の報 告書に ,「みやこ・エコロジーセンター」の運営に関して次の3点の課題を記 載しております。『充実したスタッフのもと、しっかりとした施設利用がされていく事の重要性,学校だけでなく、広く企業研修プ ログラムにも取り組む必要性,環境教育の高揚に繋げていく一般利用にむけた体制作り。』であります 。特に,注目した事は,企業研修プログラムにも積極的に取り組んでおり, ISO14001認証取得の為の企業セミナーなども行っている事でした。そこで、今回改めて提案する事は、京都市もエコロジーセンターで、ISO14001認証取得の為の企業セミナーを実施したり,また京都市オリジナルの「仮称・環境リーダー養成講座」を開設し,修了者にはライセンスを与え,職場で,温室効果ガス削減の取組や,京都市の条例の取組を推進していただくだけでなく,企業の取組の底上げをしていただき,職場での環境保全推進者として活躍していただければと願うわけであります。そして,将来規模によって,ライセンス取得を義務化し,設置必要人数を定める条例を制定し,このライセンスを持っている事が,就職活動にも有利になり,またライセンス 取得に挑戦する学生がどんどん増えるということになれば誠に結構な事であります。そして,この日本初,京都の取組を全国へ発信していくのです。いかがでしょうか,お答えください。
 さて,私は,以前から仮称「地域調整官」の必要性を訴えて参りました。また前回「地域 情報伝達社会システム」の構築を提案致しました。私は今月の6日に,文教委員長の役務 から京都市青少年活動推進協議会委員として,その会に参加致しました。主な検討内容は,「京都市ユースアクションプラン・第2次京都市青少年育成計画」の中間見直しに向けての提言検討でありました。大変よく出来ております。今回の見直しで特に注目致しましたのは,「社会全体で青少年を育成する取組の推進」が重点推進施策の一つに掲げられたことであります。青少年育成を社会全体のものとする為には,行政をはじめ,青少年に関係する機関,団体,企業などが,地域,学校とともに連携,協働して地域レベルの取組を進めると共に,その機運や風土を高める事が大変重要である と言っております。これらのことは私も以前から言っていた事であり,全くその通りであります。問題は,どこが,だれが実際に推進するのかであります。また,人づくり21世 紀委員会,地域生徒指導連絡協議会,京都子どもネットワーク連絡会議などの事業と協同する事で,広範的な青少年育成の体制作りを進めると共に,「子どものための市民憲章」の制定とも合わせて,社会全体で青少年を育成していく機運づくりを進める事が必要であるとも言っております。この「京都市子どものための市民憲章」は現在,市民の皆さんのご意見募集中でありますが,この制定趣旨は『近年,子どもたちを取り巻く環境が大きく変 化し,家庭や地域の養育機能の低下や子どもの健やかな成長への影響が懸念される中で,一人ひとりの大人の子どもに対する意識と行動の変革が喫緊の課題となっています。そこで,子どもの健やかな成長を願い,大人として何をすべきかを考え,行動する市民の輪が広がってきた事を踏まえ,その輪を更に広げていく為,親として,市民としての行動の規範となる「子どものための市民憲章」を制定する』と言っております。すばらしい取り組 みと内容であります。 『地域コミュニテイの再構築は,少し昔の価値観から』これは,今,上京区で貼られている私のポスターに掲げているスローガンであります。この「少し昔 の価値観」というのは、変えてはならない、大切に守っていかなくてはならない,日本人の不易の価値観であります。そして,この価値観を再度共有する事が,いま必要なのだと,これまで訴えてきた私の主張と,正しく軌を一にするものであり,この憲章が出来た事は大変嬉しく,大いに賛 同する次第であります。問題は,やはりどこが、だれが実際に推進していくかという事であります。 これらの推進役の中心は,ボランティアでは無理であり,実効性ある推進を考えた時,やはり,地域を総合的な視点で判断し,全庁的に権限を持ち,専念してコーディネートしていける「仮 称・地域調整官」の設置が必要とつくづく思うのであります。そして,子どもに,親に, 学校に,地域に,各種団体に,そして企業に,共通の価値観を,また必要な情報をネットワーク化し発信していく「地域情報伝達社会システム」を構築していくのです。 今の社会変化の激しい中で,子どもたちは,毎日毎日様々な負の影響を受けております。 私は,今から取組,そしてこの20年間で再建しなくては,日本人は崩壊すると思ってお ります。まずは,昔ながらの風土が比較的多く残っている上京区で,試行実施してはいか がでしょうか。ご見解をお願い致します。
 次 に ,伝 統 産 業,和装振興についてお尋ね致します。「京都市伝統産業 活性化推進計画」が策定されました。大変よく出来ております。新規21項目を含む40の実施すべき具体的 な取組が掲げてあり,その内容も多岐にわたっております。 その中の重点取り組みの一つに,「伝統産業の日」への事業の集中 化があげられております。この事業は,6年前の本会議において,私が町中が着物姿で一杯という風情を意図的に作り出す事業を考えればといった提案を致しました事がきっかけで実現した事業でありますが,今回で5回目を迎えます。これまで,毎年事業内容を充実発展させていただき,参加者数も初年度の約4倍に増え,大きな成果を上げてきている事は大変嬉しく,担当者各位のご努力に感謝を申し上げる次第であります。 今年度も花灯路事業とリンクさせ,事業の充実化とユニークな新規事業展開を考えていただいておりますが,特に 和装振興を考える時,着物着用者を増やす為には,「着付けお助け店舗」「着 崩れお助け店舗」などのほかに,新規に「かたづけお助け店舗」やこれを機に 自分で支度をしようと思うきっかけをつくっていただく「手軽な気付け・かたづけ講習会」の開催や「和装なんでも相談窓口」を設けるなどの更なる取り組みはいかがでしょうか。また,これまではどちらかといえば女性を対象に考え ,取り組まれてきた感がありますが,これから,男性も視野に入れ,男性の気付け教室,また着物姿の男性,さらに若者の男性への特典などを考えていく事が更なる事業拡大のきり口になると考えますがいかがでしょうか。 この5年間で,おもてに出せる立派な「伝統産業の日」事業が出来上がってきました。こ れから重要な事は,PRであります。まだまだ事業とその良さが分かっておられない市民がやはり多いです。対外的にも,あらゆる機関,手法を駆使し,「 この期間に,着物を着たらものすごく得やで」と,どんどん宣伝し,この時期には着物を必ず着るといった年中行 事になるぐらいにする事が目標であります 。取り組みへのご決意もお聞かせください 。
 次に,後69年も経ち狭隘な老朽上京区役所の総合庁舎化についてお尋ね致し ます。現在,上京区だけが,正式に整備計画にも上がっておりません。私は,平成17年2月の代 表質問にも取り上げましたが,その時と事情が変わりました。と申しますのは,これまで 後回しにされてきた理由は,建設候補地が定まらなかった事でありました。そう言う中, 平成16年度に上京全17学区の代表者約30名による総合庁舎建設候補地検討会議がで き,その結果,第1候補地に京都市繊維技術センターが決まり,平成17年4月15日に 京都市へ正式に上京区民の総意として建設候補地の要望書を提出致しました。しかし,その後に,同志社大学が繊維技術センター敷地を大学用地としたい意向が起こってきた訳で あります。当初上京区民は,すでに総合庁舎候補地となっている中,一体どういう事だと怒りの声が上がりましたが,大学の町京都として,学生さんが増え,更なる活力が生まれる事は全市的に考えれば望ましい事だという事と,また,現上京区役所とその周辺を新たな建設候補地として今後取り組むということで一応の納得が得られたわけであります。問 題は,正式に整備計画が示されていない事であります。繊維技術センターは平成21年度に京都リサーチパークに移転する予定でありますが,これまでの庁舎建設検討の流れからして,同志社大学移転工事より決して後になるようなことがないようにしないと上京区民は絶対に納得しないでしょう。平成19年度は,周辺敷地の確保。20年度は基本計画策定。そして,上京区政130周年を迎える21年度は,実施計画策定となるよう130 周年記念に華を添えて頂きたく存じますが,いかがでしょうか。
 次に,京都市歌についてであります。前回の代表質問にて,京都市歌は,昭和26年に公募により2,511点の中から選ばれた大変由緒ある格調高いものであり,もっと普及す べき旨の提言をさせていただいたところ,早速,式典では斉唱されるようになり,また全市小中学校にCDが配付され,今や,子供たちにも馴染みの曲となっております。 そう言う中,私は,定例市会の開会時に,我々も京都市歌を斉唱してはいかがかと,我が自民党のご賛同をいただき,市会改革委員会でご検討いただいた所,共産党の反対は,国歌君が代斉唱とリンクさせて考えるから反対するだろうなと思っておりましたが,公明党および民主党の皆さんからも賛同を得られないのが大変残念であります。来期に再提案致しま すのでどうぞ宜しくお願い致します。 さて,この京都市歌は,原曲はニ長調でキーが高く,歌いにくいのが難点であります。一 番高い音は、ふぁの# の音があり,普通の者はなかなか出せない音域であります。そこで,教育委員会へその旨伝え,一音下げたハ長調に移調し,歌いやすく,しかも,#がとれて演奏しやすい曲として,今,学校で普及しております。このように移調しても,京都市歌 として正式に認められるとの事であります。最近の人間は昔の人より高い声が出にくくな ったと言われております。そこでこの際、京都市歌斉唱はハ長調で執り行うようにすることを提案致しますが,いかがでしょうか。
 最後に,京都市動物園の運営についてご提案致します。先月18日に自民党市議団は,世 間で注目を浴びている旭川市の旭山動物園へ視察に参りました。行って驚きました。平日にもかかわらず,昼前には観光バスがどんどん到着し,観光客で園内は人だかりであります。平成8年度の入園者数は26万人程度だったのが,10年後の今年度は,何と10倍の250万人になる見込みということであります。35億円の投資で190億円の波及効果を生み出したという事です。何がそうさせたかと言いますと,これまでの「見せてあげる動物園」から「見ていただいて喜んでいただける動物園」にシフトし,行動展示を重きにおいた「アザラ シ館」「北極熊館」「オラウータン空中運動場」など,見学者が下から横から上からと,立体的に観察出来るような展示施設に取り組んで行ったことや,夜間の開 園を実施したことであります。 小菅旭山動物園長は,「これまで動物た ちは,多くのお客様に見られることによって彼らは居場所もなく辛い生活を送っているのだという先入観が常識でしたが,動物たちも色々な 興味があって退屈だから人をからかって遊ぶというのは当たり前で,人間だけが好奇心があるとかではない」と言っておられます。行動展示は、近くでは神戸の王子動物園や大阪の天王寺動物園などでも取り入れられ最近は注目を浴びてきております。しかし京都市動物園は,旭山や王子,また天王寺動物園とは,敷地面積,また立地条件も異なり,同じような事は出来ないし,また似合っておりません。京都市動物園は,街中にあって,すぐに行くことが出来,家族の憩いの場として,また美術館へ行った帰りに,岡崎周辺散策の途中に,気軽にふらっと癒しに中に入ろうと思えるような所であることと,京都市の子供たちにとって生き物を学ぶ学習の場である所に存在価値があると思います。 この度,京都市動物園の職員3名が動物の飼育環境を豊かにする工夫をした飼育担当者に贈られる「エンリッチメント大賞」に選ばれた事は誠に喜ばしい事であります。このようにちょっとしたアイデアと実践がこれからもっと必要なわけであります。桝本市長がよく言われる,「金がなければ知恵を出す」であります。そこで, 京都市動物園も,他園のいい取組は大いに研究して生かして,そして,岡崎周辺の観光地としての特色を生かした,京都らしい都市型動物園に向け,まずはリニューアル10ケ年整備計画を策定する,プロジェクトチームを立ち上げる事を提案致します。チーム員には,職員,飼育担当者だけでなく,お客の立場から動物好きな市民の方,また,動物園と運命共同体であると言える京都市動物園協会の方にも加わってもらうのが良いと思います。京都市動物園協会は,園内の6業者よる動物園への支援団体であり,ベビーカー,車椅子の無料貸出の事業などを行っていただいております。NP0法人・京都自然動物協会を発 足されると聞いております。今後は,園内の整備などを委託するなど京都市も連携を図っていくことが得策と考えますがいかがでしょうか。また,具体的な取組として,他園も行っている年間パスポートの創設,また,京都市美術館の常設展示パスポートも創設し,そして共通パスポートも創ってはいかがでしょうか。また,ライトアップ観光時期に合わせて,夜間の開園を行ったり,また,動物サポーター制度も宜しいけれど,少し変えて,生まれた動物の子供を公開し,その子の育て親になっていただき餌代をいただく「育ての親制度」を創り応募するのはいかがでしょうか。そして,育ての親へは,月1回子供の成長通信が届き,また,実際に餌をあげられる機会が設けられるなどすれば結構,応募があるように思います。 京都市動物園は今のままでは,さびれる一方であります。まずは動く事,行動していく事であります。 ご所見をお願い致します。 以上で質問を終えさせていただきます。長らくのご静聴誠にありがとうございました。


 
 ◎市長(桝本頼兼)
 中村三之助議員の御質問にお答え致します。 初めに,温室効果ガスの削減目標の達成についてお答え致します。私は,京都議定書誕生の地の市長として,青く輝く掛け替えのない地球を良好な状態で次の世代に引き継ぐことが私たちの使命であるとの認 識の下,平成17年4月に全国初の地球温暖化対策条例を施行し,温暖化防止に向けた取組を総合的かつ計画的に推進しているところでございます。本市における温室効果ガス排出量は,近年横ばいで推移しており,当面の目標として条例に掲げる10パーセント削減の目標達成に向けては楽観視できない状況であると認識しております。こうした厳しい認識の下,本年8月に策定致しました地球温暖化対策計画は,温室効果ガスの削減を確実なものとするため,家庭や運輸などの部門別に排出動向や将来見通しを勘案し, 部門ごとの削減目標を定めたところでございます。私は,市民の皆様の御協力によって順調なスタートを切ることができました家庭ごみの有料指定袋制の導入や,来年10月に予定しているプラスチック製容器包装の分別収集の全市拡大といったごみの減量,リサイクルの取組,また,家庭から回収した使用済み天ぷら油を原料に市バス等の燃料とするバイオディーゼル燃料化事業の推進,さらには,本市で誕生致しました環境マネジメントシステムであるKESの認証取得事業所の拡大のほか,京都市役所CO2 削減アクションプランに基づく本市の率先実行の取組など,この計画に掲げた具体的な取組を市民や事業者の皆様とのパートナーシップの下で一つ一つ着実に実行することによって,温室効果ガスの10パーセント削減という目標を達成できるものと考えております。 次に,エコ燃料の普及拡大についてでございます。中村三之助議員御指摘のとおり,バイオマスエネル ギーは,化石燃料である石油や石炭の代替エネルギーとして温室効果ガスの排出削減に極めて有効な手段でございます。このため本市では,全国に先駆けてバイオディーゼル燃料化事業を推進するとともに,平 成17年11月から伏見区下鳥羽のバイオガス化技術実証研究プラントにおいて,国や京都大学との連携 の下,生ごみからの水素生成の実証実験など先進的なバイオマスの利活用を図っております。本市は,国 際観光都市であり,バイオマス資源である生ごみを多く排出するとともに,広大な森林から発生する間伐材などの豊富なバイオマス資源を有しております。これらのバイオマスの利用促進は,議員御指摘のとおり地産地消の取組であるとともに,循環型社会の構築に向けても極めて重要な施策でございます。生ごみのバイオガス化や木材の液体燃料化などを目指したバイオマス利活用の基本的な考え方を今年度中に取りまとめ,本市の今後のバイオマスの総合利用による地域循環システムの実用化の取組に積極的に生かすとともに,国,大学と連携して本市の先進的な取組を全国へ普及拡大することにより京都議定書誕生の地の使命を果たして参りたい決意でございます。 次に,京エコロジーセンターにおける環境保全推進のための取組についてでございます。事業所における温室効果ガス削減の取組を推進するためには,事業者及び従業員に対する環境意識の向上を図ることが 極めて重要であることから,本市地球温暖化対策条例においても事業者に対して従業員の環境教育を求め ているところでございます。また,京エコロジーセンターの事業として企業内環境担当者講座など事業者 に対する環境教育を実施しておりますが,環境リーダー養成という観点から更に充実すべきものと考えま す。環境保全活動のリーダーを養成する講座を開設し,修了者には本市地球温暖化対策条例の取組を推進 するだけでなく,職場での環境保全推進者として活躍いただくという中村三之助議員の御提案は大変示唆 に富んだものであると認識致します。今後,御提案の趣旨も参考にさせていただきながら,事業者ニーズの把握に努め環境保全活動のリーダー養成を更に充実強化して,事業所における温室効果ガス削減の取組を進めて参ります。 伝統産業の日についてでございます。1200年の悠久の歴史の中で培われた京都の伝統産業の魅力やすばらしさを広く国内外に発信するために,平成14年度から多彩な事業を展開して参りました。今や入 場者100万人の一大観光イベントとなりました京都東山花灯路事業等との連携を図るとともに,業界団 体と一体となって取組を進めた結果,昨年度は御指摘のとおり初年度の平成14年度の4倍近い15万人もの市民や観光客の方々に御参加いただくなど大きな広がりを見せており,取組内容につきましても高い 評価をいただいております。今年度につきましては,絢を競う魅せる京ものの競演をテーマとして着物の 似合うまち京都を舞台に京都の伝統産業の魅力を発信するとともに,老若男女を問わず春の京都を着物姿 で彩る取組を充実させて参りたい考えでございます。また,議員御指摘の男性に着目した取組や着物に関する講習会,相談窓口の御提案につきましては,今後業界団体とも協議連携しながら可能なものから順次 取組んで参ります。 伝統産業の日の周知につきましては,昨年度には市民や観光客向けにガイドブックを20万部発行する など広報を充実して参りましたが,さらに,今年度は新たにロゴマークを作成致しました。また,講談社とタイアップして,御承知のとおりでございますが,この秋から発刊を始めた京都匠倶楽部の第2号春号 や,この10月に東京八重洲にグランドオープン致しました新京都館を活用し,首都圏を中心に全国に向 けてより一層のPRに努めて参ります。今後とも伝統産業活性化推進計画に掲げる目標であります来場者 数30万人,今の倍でありますが,30万人を目指し和装をはじめとする京都の伝統産業の振興発展につなげるよう全力を傾注して参ります。上京区総合庁舎化の推進についてでございます。区庁舎の総合庁舎化につきましては,区民の皆様の利 便性の向上と区役所のより効率的な業務の促進を図るため,極めて厳しい財政状況の中ではございますが, 用地の確保など条件の整った所から順次着手しているところでございます。現在の上京区庁舎は,老朽化と狭隘化が著しく,そのうえ保健所が別庁舎となっていることから総合庁舎の建設が必要であると認識致しております。新庁舎建設用地につきましては,これまで上京区民の皆様から繊維技術センター敷地などにおいての建設要望もございましたが,暮らしが息づき伝統と文化の薫るまち上京区の更なる発展に向けて,現在現庁舎敷地での建て替えを基本に周辺敷地の確保に努めているところでございます。そのうえで 中村三之助議員御提案の上京区が区制130周年を迎える平成21年度までには遅くとも基本計画を策定できるよう取り組んで参ります。 以下,副市長が御答弁申し上げます。
 
 ◎副市長(星川茂一)
 私からは2点についてお答え致します。まず,議員御提案の地域調整官の設置と地域の情報伝達社会システムの構築についてでございます。御指摘のように地域社会で青少年を健全に育成していくためには,学校,各種団体,また行政機関等が一体となり相互に情報を交換,共有しながら連携して取組を推進することが極めて重要であります。京都市では,今年度,地域の活動に専門的な立場から助言等を行うまちづくりアドバイザー制度を創設,本年度は3名のアドバイザーを区役所に派遣し各学 区の子供の安心安全を守る活動など,まちづくりに関する地域横断的なネットワークの構築を支援しているところでございます。地域の皆さんからは,その活動を高く評価いただいておりまして,このまちづくりアドバイザーは,議員御提案の地域調整官的な役割をも果たすものでございます。今後,地域調整官的なこの役割を果たしますまちづくりアドバイザー制度の拡充を図るとともに,御提案の地域情報伝達社会 システムの趣旨を含めまして,地域での青少年に係る様々な情報を把握,伝達し,横断的な取組が可能となるような仕組みづくりについて研究して参ります。次に,動物園についてお答え致します。京都市動物園は,動物を通じて子供たちが命を慈しむ心や豊かな情操を育てるための教育普及活動を行うとともに,市民や家族が楽しく憩うことのできる都市型動物園として愛されておりまして,年間63万人の方に御来園いただいております。さらに,岡崎という自然と文化に恵まれた環境を生かしつつ,一層魅力ある動物園を目指しまして新猿舎の建設をはじめとする獣舎の整備を行うとともに,動物の飼育体験やえさやりイベント,また今回エンリッチメント大賞の受賞対象となりました自然環境に近い展示とするための工夫など特色ある取組を行ってきたところでございます。 ただ今京都市動物園の在り方に関しまして議員から様々な御提案をいただきましたが,これらを十分に参考にさせていただきまして,今後より一層市民に愛され親しまれる動物園となるよう市職員,また日ごろから動物園にかかわっていただいている方々によるプロジェクトチームを立ち上げまして,ソフト,ハー ド両面にわたりまして時代のニーズに合った,そして岡崎という立地環境にふさわしい動物園の在り方について議論を深め,できることから取り組んで参ります。以上でございます。

 ◎副市長(上原任)
 私からは2点についてお答え致します。まず最初に,有料指定袋制に伴う収益の活用についてでございます。有料指定袋制の実施に当たりましては,京都市民の皆様の高い環境意識と与党会派の先生方の格段の御支援により,ほぼ100パーセント近い御協力の下に順調にスタートできました。 改めて厚く御礼を申し上げる次第であります。有料指定袋制導入の目的は,脱温暖化社会,循環型社会の構築を図るものであり,その手数料収入につきましては,市民の皆様の御負担に基づく貴重な財源であることを真摯に受け止め,今年度は生ごみ処理機の購入助成など市民の皆様のごみ減量の取組に直接還元する施策などに活用しております。京都議定書誕生の地である本市におきましては,議員御指摘のとおり地 球温暖化対策は最も重要な施策であるため,今後は生ごみのバイオガス化をはじめとするエコ燃料の普及 拡大などのより総合的な地球温暖化対策にかかわる事業につきましても手数料収入を幅広く活用して参りたいと考えております。 次に,京都市歌をニ長調からハ長調へとキーを一音下げて斉唱する御提案についてでございます。京都市歌をより多くの皆さんに親しんでいただくために,これまでから自治記念式典や成人式などでの斉唱をはじめ,ホームページでの歌と楽譜の発信,また本来のニ長調に加えハ長調も収録したCDを京都市立学校に配付し,キーを選択できるようにするなど多様な取組を行って参りました。音を下げて歌いやすくするという議員の御提案は,市歌の更なる普及に有効な手法でございます。そのため今後は,これまでの取組を更に進め,演奏や専門家による斉唱には本来のニ長調で行うとともに,子供たちや大勢の市民の皆様 と一緒に斉唱する催しにおいてはハ長調を積極的に推奨するなど,場合に応じた活用を図り気軽に歌っていただける機会づくりに取り組んで参ります。以上であります。

       第7回目 平成19年11月市会

 
 
 私は,上京区選出の中村三之助でございます。この後同僚の山元あき議員が続きますが,先輩田中セツ子議員に引き続き自民党市会議員団を代表して質問及び提案させていただきます。 先ほど田中セツ子議員から桝本市長のこれまでの大きな実績についてお話がありましたが,全く同感で大いに評価させていただく次第でございます。特に私にとりましては,これまで6回の代表質問をさせていただき,多くの 提言提案をさせていただきました。そして桝本市長の御英断によりその多くを実現していただき,市民のための行政執行に御努力いただいておりますことに大変感謝しているところでございます。今回もまた多岐にわたり提言 提案をさせていただきますが,任期満了まで,また次期桝本市政を継承する市長への引き継ぎまでも含めてお取 り組みいただき,心に残るいい答弁をよろしくお願い致します。
 さて,来月で京都議定書が採択されてから10年を迎えます。また来月にはインドネシアのバリでCOP13が 開催され,京都議定書に定めのない平成24年以降の国際的なルールづくりについて話し合われますことは誠に 結構なことであります。しかし温暖化の現況はどうでしょう。加速する温暖化による異常気象など様々な地球の危 機的な話はあえてここで言うまでもなく今や皆さんよく耳にされていることでしょう。 私のこれまでの環境施策の提言提案の中で,その多くを取り上げていただき実施されたもの,また検討中のものがありますが,私は,環境行政は大胆で思い切った施策ときめ細かな対策を打ち出し,強いリーダーシップを持っ てしっかりと市民に啓蒙啓発していき,こつこつと実行してもらうことが肝要であると申して参りました。本年,本市ではCOP3開催10周年記念事業と称して様々なイベントの実施を考えておられますが,それはそれとして結構なことであります。とりわけそれらの取組の一つで今月11月の月間事業がありますが,皆さんそれは何か御 存じでしょうか。それはアイドリングストップ運動です。ただ今実施中であります。身近ないい取組ですが,問題は行政がいい施策を考えても実際に実りあるように市民に浸透させるため,きめ細かな手立てまで考えたうえで実施されなければ空回りが多くなり効果が上がらないことであります。これはほかの施策においても言えることで あります。そこで,その解決策として私が以前から主張し提案しております仮称地域調整官の設置による情報伝 達社会システムの活用がますます必要になるということを再度提言致したいわけでございます。 地域コミュニティの再構築には,向こう三軒両隣を大切にすることなど少し昔の価値観の再認識を,またエコライフ意識を高揚させるには環境保全を基軸とする新たな共通の価値観を構築し,皆が共通認識するような取組を早急に行うことが肝要であると申して参りました。これは,例えば大きな車に乗っているよりハイブリッドカー や小さな車に乗ることの方がいいことであるとか,過剰包装していない店はいい店とか,買物袋の持参やアイドリングストップは今や常識であることなどで,いかに環境に配慮した行動を執っているかがその人物の評価になったり,また事業所,企業の評価になるのだという環境を基軸にした新しい価値観を皆に共通認識していただくため の手立てが必要なわけであります。それは市民にビラを幾らまいてもできるものではありません。京都市が市民の皆さんに知らせたい情報,また実行していただきたい今回のアイドリングストップ運動などの具体的な行動内 容が市民しんぶんをはじめ市バス,地下鉄の広告や市のあらゆる印刷物に掲載されたり,本庁や区役所から事業所,企業へ,また学校から子供とその保護者へ,幼稚園,保育所から親と子へ,学区の各種団体,各種サークルなどから地域の皆さんへ広く伝達されていくように,地域調整官が例えば区長や学校の先生,各種団体長さんなどのあいさつの中に,また機関紙の中に必ず入れるようにしてもらうなど,その地域の関係者や組織をうまくコーディネートして伝達のネットワークを作っていくのです。また逆にこの情報ネットワークは市民ニーズの把握にもつな がり,ボトムアップ的な機能も働き市政に生かしていけるわけであります。そして皆がその行動を実践する中で, 今大切にしなければならない少し昔の価値観,また環境に関する新しい価値観を徹底して啓蒙啓発していくことが重要なわけであります。いいことをそれぞれで行うより一斉に行えば1足す1が3の効果を生むのです。また皆 がやるから自分もやり始めるのです。世の中そういうものだと以前にも申しました。人間,ある程度の強制力と繰り返しの連続がなければライフスタイルは変わりません。決して呼び掛けだけで変わるものではありません。地球環境対策だけでなく,家庭や地域社会の価値観の変容や希薄化した地域社会の人間関係を取り戻し,かつての地縁的な人間関係を基盤とするコミュニティ機能の再構築に取り組まなければ,こ の20年でかつての日本人は崩壊するでしょうとも申し上げました。昨年の私の提言から,まちづくりアドバイザー は3名から6名に増員していただいたことは結構なことでありますが,残念ながら現在のまちづくりアドバイザーの役務が私が申します地域調整官の任を担うには現実無理があります。実効性あるシステムを考えたとき,地域 を総合的な視点で判断し,全庁横断的な権限が必要なわけであります。以上このような人づくり,まちづくりにつながる地域の情報伝達社会システムの構築と仮称地域調整官の必要性の提言について再度御見解をお聞かせく ださい。さて京都市では,この10月からプラスチック製容器包装の分別収集を全市に拡大実施されましたが,マヨネーズやケチャップの容器も対象であり,汚れを落とすために何回もゆすいで大量の汚水を出すというやり方は不合理であります。また回収対象は,国の新しい法律から処理負担している企業の容器包装のみであるため,おもちゃや日用品などの製品プラスチックは駄目だということは,市民からすればプラスチック資源の再利用,有効活用 を図ろうとする環境意識の観点から理屈に合わず理解できないところであります。また,収集する廃プラを入れている京都市の資源ごみ用の透明袋は分別収集の対象外であるというのは全くこっけいな話であります。そこで提案であります。すべてのきれいなプラスチックは回収し再利用して役立てる。一方,汚れているプラや紙が張られたり異物が混入していたり付着しているプラスチックは,家庭ごみ用に入れて回収し焼却炉の燃料,発電用として しっかり有効活用する。すなわちサーマルリサイクルであります。このように単純にきれいか汚れているプラかと, 市民にプラスチックの利活用を周知して分かりやすい分別で回収する方が良策と考えますがいかがでしょうか。実施に際しては色々と課題がありますが,環境先進都市京都として合理的なシステムを検討,実施し,そして国に容器包装リサイクル法からプラスチックリサイクル法への法改正を強く要望されてはいかがでしょうか。 また,バイオディーゼル燃料とする廃食用油の回収量が不十分ということで,先月から1拠点5,000円の助成 制度が創設されましたが,個人へのお金のばらまき的なやり方では市民の環境意識の更なる向上につながるものではありません。そこで回収量を増やすためには,スーパーやコンビニ,食料品店,さらにはガソリンスタンドなど幅広い事業者と提携して,いつでも持っていける環境にするように取り組んではいかがでしょうか。また,使用済み天ぷら油を容器に入れて分別収集することも可能と考えますが,検討されてはいかがでしょうか。お答えください。 さて,京都市では,こうしたプラスチック,廃食用油以外にも,びん,缶,ペットボトル,リターナブルびんの拠点回収, 新聞,雑誌,段ボールなどのコミュニティ回収,小型金属などの資源回収に取り組まれていますが,こうした分別収 集が今後徹底されれば,家庭ごみとして排出されるのは最後には生ごみと雑紙がほとんどとなります。これらは 貴重なバイオマス資源であります。桝本市長は,昨年11月市会において私のエコ燃料の普及拡大の訴えに対して,積極的に取り組んでいきたいと答弁されました。本市は国際観光都市でありますから,ホテル,旅館などからも多くの生ごみが排出されます。また寺社仏閣や京北など森林からの剪定枝,間伐材など地域のこうしたバイオマスを用いて生ごみのバイオガス化や木材の液体燃料などエコ燃料を生産し,これを地域で利用するいわゆる地産地消の取組は,温暖化対策の効果を高めエネルギーセキュリティの向上に寄与するものであります。これらは 環境先進都市京都として重点的かつ積極的に取り組むべきものと考えますが,現在の進ちょく状況と将来に向け た具体的な方向性についてお答えください。
 次に,自然体験学習の充実拡大についてお尋ね致します。本年6月1日に門川教育長が活躍しておられる教育 再生会議から第2次報告が提出され,また中教審でも今月7日に教育課程部会から審議のまとめが示されました。授業時数の増加などゆとり教育を見直して学力向上へ転換といった内容であります。しかし近年,家庭,地域 の教育力不足から基本的生活習慣が十分身に付かず,子供たちの社会的自立の後れや社会性の未発達が指摘されており,教育再生会議の第2次報告の中でも,大きな柱立てとして学力向上だけでなく心と体の調和のとれた 人間形成を目指す取組が提言されております。とりわけ様々な体験活動を通じて子供たちの社会性,感性を養い,視野を広げることの重要性が指摘されております。私自身,ボーイスカウト活動での長年の経験を踏まえ,かねてから豊かな自然とかかわること自体,生きた環境教育,人間教育と考え自然体験の重要性を強調して参りました。 幼少期に豊かな自然体験をした子供は,大人になって決して自然破壊をする行動はしない。豊かな自然体験は不登校,引きこもり,子供のきれる言動の改善につながり,社会で求められる命を大切にする心や他人を思いやる心,さらに規範意識の育成を図ることにつながる,そして都会のコンクリートの中では子供は育たないと主張して参りました。 昨年12月の平成17年度青少年の自然体験活動等に関する実態調査報告によりますと,太陽が上るところや沈むところを見たことがある,野鳥を見たり鳴く声を聴いたことがあるなどの自然体験のある子供の割合が減少していること,また生活体験,自然体験が多くある子供ほど道徳観,正義感が強い傾向にあるという結果も報告されており,心豊かな人間を育成するには,幼少期においてある一定期間以上の自然体験を経験し,豊かな自然の気を吸収しておくことが必要であるという私のこれまでの持論に正に合致するものであります。学習指導要領や 授業時数がいかに変わろうが,確かな学力や豊かな心,また生きる力の基盤となるのは,こういった体験であります。この度,その方策として教育再生会議第2次報告では,すべての子供に小学校では1週間の集団宿泊体験や 自然体験,農村漁業体験,中学校では1週間の社会体験を実施することとし,国の概算要求に全国の小学校に自 然の中で1週間程度の長期宿泊体験を推進する子ども農山漁村交流プロジェクトが文科省,農水省,総務省の合 同プロジェクトとして盛り込まれましたことは,これまでの私の願望が実現を迎え誠にうれしく思っているところで ございます。やっぱり自民党,公明党の現政府はさすがだなと思った次第でございます。 既に京都市の中学校では,連続5日間の生き方探究・チャレンジ体験推進事業が先進的に全校実施されており 大きな成果を上げてきております。そして小学校では,この度全国に先駆けて仲間との集団生活や自然の中での 体験活動を通して子供たちに豊かな人間性や社会性をはぐくむことを目的として,来年度から5年生において4泊又は5泊の長期宿泊自然体験推進事業の試行実施に向けて取り組まれることは,誠に意義あることで大いに歓迎,評価するところでございます。これから具体的なプログラム立案,体制づくりなどに取り組んでいかれると存じますが,心から実り多き事業になることを望むわけであります。最近は,学習塾でも長期のキャンプを行ってお りますが,その主たる目的は豊かな自然環境の中でしっかりと受験勉強させる,そこにあるわけであり,当然今回 の目的と異なるわけであります。私が危惧するのは実施計画例の一つに教科の学習がありました。もし花背山の家の研修室を使って教室でやるような国語や算数の授業を行うことを考えているとすれば,長期自然体験の実 施意義が理解されていないと言わざるを得ないわけであります。ごちゃ混ぜにするとすべてが中途半端になり,双方にいい結果が得られないわけであります。 そこで,もし私が活動プログラムを立案するとしたら,考え方として例えば次のように考えます。活動の中心を野 外炊事とキャンプファイヤーに置きます。今までであれば,野外炊事は1回程度しかできませんでしたが,5泊であ れば朝,昼,晩と何回も野外炊事を体験させられます。野外炊事は子供にとって大変いいプログラムであります。 グループで御飯係,かまど係,おかず係,サラダ係,食器係など皆が責任を持って必ず分担し協力して作るわけであ ります。たとえ失敗しても時間が掛かろうがやり抜いて,焦げ飯でも皆で食べるのです。5回もすれば必ず上手に なります。これは私の長年の経験からはっきり言えることであります。また,夜は毎晩キャンプファイヤーを行うのです。キャンプファイヤーも色々な形態があります。重要なのはグループであります。歌やスタンツのグループの出し物の発表は子供の表現力を高めるのに効果があります。火を囲んで座るだけで子供たちの目は変わります。また,必ず洗濯をさせるのです。キーワードは共働生活です。狙いは出来栄えではなく,子供たち同士が繰り返し相談したり言い合ったり,悩んだり我慢したり,悪戦苦闘するその過程に大きな学習があるわけであります。行うことによって学ぶ。体で覚えたものは忘れない。これが野外教育活動の基本で生きた自然体験学習方法であります。 これらを活用しているのがボーイスカウト教育であります。門川教育長も重々お分かりであり,御本人自ら知識を 生きて働く知恵にと社会体験,自然体験,さらに人間浴というものが大切であると主張されております。1泊2日を10回実施するよりも,5泊6日を1回行う方が何倍も教育的効果は大きいのであります。また4泊より5泊の方が格段に効果は大きいです。ボーイスカウトで長期キャンプとは5泊以上を言います。しかし現実,このような長期プログラムを今の先生の皆がうまく展開することは無理であります。現実的には引 率する教員体制,施設のスタッフ体制,ほかの支援体制など解決しなければならない課題がたくさんあります。今 後,野外教育研究会の活用はもちろんのこと,野外活動のノウハウを知るボーイスカウトやガールスカウト,キャ ンプ協会やYMCAなどの団体と連携し,プログラム立案,展開の協力を得るとか,さらに学生ボランティアや一般 ボランティア組織を設立し活用に向けて取り組むことなどが必要と考えられますが,先ほどの私の考え方も含め, 試行実施される長期宿泊自然体験推進事業のこれからの充実,推進に向けての御所見をお聞かせください。
 次に,毎回訴えております和装振興についてお尋ね致します。今月の3日に群馬県桐生市において和装振興と 和装産地の連携を図ることを目的としたきものサミットが開催され,私は公務で出席致しました。その中で,和装 産業の現況は,京都だけでなく愛染蔵,たけうちの大型倒産に伴う特に高齢者に対するローンの問題など消費者 の呉服に対する不信が募り,小売の状況は著しく悪化している。倒産以降,京都,東京からの仕入れ,発注が極端に 減り,今年に入り生産が激減したなどの報告がありました。しかしながら,全国の一般女性を対象にした着物のア ンケートの結果を見ますと,着物に興味がありますかに対して,子育てに忙しい30代,40代で若干低いものの,各 世代で80パーセント以上の関心を示しており,特に20代は世代2位の90パーセントの関心があります。また, どんなときに着物が着たいですかでは,結婚式などの祝い事,お祭りなど様々なイベントで着てみたいと思ってい るようでありました。アンケート結果から着物に対する興味は確かにあって購入の意思もあるわけですが,価格 や品質についての知識,また着こなせるのかを不安に思う人が多いようでありました。そんな方々に対して業界が しっかり取り組んでいくべき課題も多々ありますが,京都市としても着用のきっかけや着用機会として着物を着 て楽しむイベントを企画していくことが大切となるわけであります。その意味でも,これまで毎年充実拡大をお願 いし,実現していただいている伝統産業の日事業の果たす役割は大変大きなものがあると思います。本年度は紫 のゆかり,ふたたびのテーマで開催されますが,これまで指摘しております広報の更なる取組,また昨年提案致し ました男性の着物に着目した取組のプランも含めて来春の伝統産業の日関連事業の充実内容を御説明ください。 最後に申し上げたいことは,京都市行政の中でも特に観光部門や家庭地域教育支援担当,地域づくり推進課,児 童家庭課,そして区役所のまちづくり推進課など,地域との直接的なかかわりが強い部署の職員の中には京都育 ちの人材が必要だということであります。京都育ちというのは,幼少のころから京都で暮らしてきた人材でありま す。なぜなら古都京都は古くからの地域独特の土地柄,慣習,また地域の祭りなどの行事とそれに伴う風習も根強 く残っております。幼少のころからそれらに触れながら育った中で,いい悪いは別として京都人としての感性が育 つのであります。これはどこの土地でも言えることでしょう。問題はかかわる職員が京都育ちでないために,その 地域の特性を十分生かした施策が生まれにくくなったり,その地域に対して,また人に対して的確な対応ができな かったりすることが生まれ得るということであります。 私は,京都生まれ京都育ちですから,たまに職員との対話の中でちょっと違うなと感じるときがあります。きっと 相手も同じようにちょっと違うかなと思っているのかもしれませんが,私は,職員構成も不易と流行の考えが大切 と思います。すなわち京都の変えてはならない,大切にしなければならない風土を守るために京都育ちの職員が 必要であり,一方,新しい感性で京都を創造していく力のために京都育ちでない職員と双方が必要であると言いた いわけであります。京都育ちかそうでないかで極端に仕事が変わるものでは決してありませんが,理屈で言えな い感性というものが存在するのも確かであります。以上のことから京都市の行政機能がより効率良く市民に良い サービスを提供するために,関係部局への配属,また職員採用の際には考慮することが必要であると考えますが いかがでしょうか,御所見をお願い致します。 以上をもちまして私,三之助の代表質問を終わりますが,最後に桝本市長に心から御慰労を申し上げますとと もに,ますますの御健勝を御祈念申し上げます。長らくの御清聴誠にありがとうございました。


 
 ◎市長(桝本頼兼)  
 中村三之助議員の御質問にお答えいたします。 初めに,使用済み天ぷら油の回収方法についてでございます。使用済み天ぷら油のバイオディーゼル燃料化事 業は,脱温暖化社会,循環型社会の構築に向けた極めて有効な取組であり,京都議定書誕生の地の市長として私 が先頭に立って全国に先駆けて推進してきた事業でございます。本事業の特色である使用済み天ぷら油の市民 回収は,市民の皆様の御協力により回収拠点は平成19年10月末現在1,062拠点にまで拡大し,回収量につき ましても今年度上半期で8万リットル以上となっており,3年連続の回収量増大が見込まれます。今後更に回収 量を増加させるためには,中村三之助議員御指摘のとおり市民の皆様の身近にあり,いつでも利用できる回収拠 点の設置が有効な手法の一つであると考えており,更なる回収拠点の拡大を図る中で,スーパーやガソリンスタ ンドなど幅広い業種の皆様に御協力をお願いし,常設の回収拠点の増設にも努めて参ります。 また,使用済み天ぷら油を缶,びん,ペットボトルのように分別して定期的に収集することは,回収量を増やすた めの有効な御提案でありますが,使用済み天ぷら油の排出量,排出頻度,回収コスト,さらには地域コミュニティの 活性化に資することなどを勘案すると,市民の皆様の御協力を得た現行の拠点回収方式がふさわしいのではな いかと考える次第でございます。今後,議員御指摘の点も踏まえまして,市民の皆様に身近で利用しやすい分別, リサイクルの機会を提供できるよう使用済み天ぷら油を含む資源ごみの回収手法について検討して参ります。 次に,バイオマス利活用の実用化についてでございます。中村三之助議員御指摘のとおりバイオマスの利活用 を図ることは,脱温暖化社会や循環型社会の構築に極めて有効であります。これまで本市では,地球温暖化防止 京都会議の開催に先立ち平成9年度から使用済み天ぷら油のバイオディーゼル燃料化事業などに先進的に取 り組み,平成11年から生ごみや紙類などを原料としてバイオガスを精製し発電する実証実験を行って参りまし た。さらに,ホテルや旅館等から出る生ごみや街路樹,公園からの剪定枝など本市の豊富なバイオマス資源の本 格的な利用を図るためには,より先進的な技術開発への取組が不可欠であることから国に対し予算要望や政策 提案を行って参りました。その結果,木質バイオマスからの液体燃料化技術の開発や生ごみからのバイオガス化 技術の高度化に向けた実証研究に対し,環境省から総額10億円の支援を得ることができましたので国や京都大学などと連携し積極的に取り組んで参りたい考えであります。この実証研究で得られた生ごみの持つバイオマス エネルギーの活用については,平成25年度に本格稼働を目指す南部クリーンセンター第2工場のバイオマス化 施設に生かし,ガス発電や燃料電池による効率的なエネルギー回収を図って参ります。また,剪定枝など木質バイ オマスにつきましては,ガス化精製しメタノールに合成してバイオディーゼル燃料化施設で生かして参りたい考 えでございます。今後とも先進的な技術を研究開発し活用するなど,京都議定書誕生の地にふさわしい先導的役 割を果たして参ります。 伝統産業の日についてお答え致します。京都市では,1200年の悠久の歴史の中で磨き抜かれた伝統産業の 魅力を広く発信するため,平成13年度に春分の日を伝統産業の日と定め市民や観光客の皆様に精ちを極めた 匠の技や洗練された美意識を身近に感じていただける多彩な取組を展開して参りました。事業の実施に当たりましては,これまでからの中村三之助議員の御提案を参考にさせていただきながら,業界団体と一体となって取り 組んだ結果,早春の風物詩である東山花灯路と相まって当初は3万8,000人であった来場者も昨年度は21万 人まで増加するなど年々大きな広がりを見せ各方面から高い評価をいただいております。特に今回は,源氏物語 千年紀をテーマに,我が国文学界の第一人者であり先般名誉市民の称号をお贈りした瀬戸内寂聴氏をお迎えし, 源氏物語と京ものの魅力と題した御講演をいただくほか,議員御指摘のように着物姿の男女ペアの方々を様々な 催し会場のお茶席に無料招待するなどの企画により,男性が着物に親しんでいただく機会を提供する取組も積極 的に推進して参ります。また,広報につきましては,従来の取組に加えJR西日本並びにJR東海の力強い御協力 を得て,近畿圏や首都圏においても豊富な広報媒体を活用したPRを行うなど一層の充実を図って参ります。今 後とも我が国初の伝統産業の日の事業などを通じて,ものづくり都市京都の基幹産業である伝統産業の活性化を図るとともに,心に安らぎと生活に潤いを与えるライフスタイルを京都から国内外に提案して参りたい考えで ございます。 以下,副市長,教育長及び局長が御答弁申し上げます。

 ◎副市長(星川茂一)
 私からは地域調整官の設置及び地域情報伝達社会システムについてお答え致します。議 員御指摘のように様々な施策を円滑に推進していくためには,学校を単位とした京都の住民自治の伝統を生かし,区役所などの行政機関が地域住民や学校,企業等と連携しながら情報を交換,共有することが極めて重要であると認識致しております。このため本市におきましては,各区において区内の関係行政機関が情報の共有と課題解 決に向けた分野横断的な協議,調整を行う仕組みとして区長をトップとした区行政推進会議を設置しているところでございます。この会議を通じて得られた情報を教育,福祉,消防,警察など各行政機関が関係する地域の各種 団体や企業等に対して提供し,様々な取組を地域の隅々にまで届かせることを目指してきておるところでござい ます。 一方,地域の様々な課題解決に向けましては,区役所が地域に派遣するまちづくりアドバイザーの制度を平成18年度に創設し,地域におけるネットワークの構築に向けた支援や自主的なまちづくり活動への助言等を行って いるところでございます。今後このまちづくりアドバイザーの活動の定着,拡大に加えまして,区行政推進会議をより一層活性化することにより各行政機関が連携を深め,関係する地域の各種団体や企業等に対し情報提供を密 に行い,地域住民の皆さんの御理解と協力を得た活動の充実を図って参ります。中村議員から御提案いただいております地域調整官の設置につきましては,その趣旨の実現に近付けるべく研究検討を重ねて参ります。以上でございます。

 ◎副市長(上原 任)
 私からはプラスチックの分別収集についてお答え致します。本年10月から市内全世帯に 拡大致しましたプラスチック製容器包装の分別収集につきましては,1箇月間で752トンとなっており,これは先 行実施しておりますモデル地域と同じ水準の収集量であり,順調なスタートを切ることができたものと考えてお ります。市民の皆様の高い環境意識,市会の先生方の御理解,御支援に改めまして感謝を申し上げます。 市内全世帯への拡大に当たりましては,分別ハンドブックの全戸配布や目で見て分かりやすいビデオ,DVDの 貸出しなどきめ細かい普及啓発を実施致しましたが,議員御指摘のように市民の皆様からは分別対象品目が分 かりにくい,同じプラスチックなのに商品はなぜ分別の対象にならないのかなどの御意見を数多くいただいており ます。これは容器包装のみを対象とし,製造販売事業者がそのリサイクルに要する費用を負担している現行の容 器包装リサイクル法の仕組みによるものと考えております。このような法制度の下では,本市が独自で容器包装 以外のプラスチックを含めたすべてのプラスチックを一括して分別収集,リサイクルすることは,本来製造販売事 業者が負担すべきリサイクルに要する費用を本市が負担することになるなど大きな課題が伴い困難であります。 したがいまして他の地方自治体と連携し,国に対し容器包装以外のプラスチックを含めたすべてのプラスチック についてリサイクルが進められるような法制度に見直すよう引き続き強力に要望するとともに,議員御指摘の市 民の皆様に分かりやすいプラスチックの分別,リサイクルの手法について調査研究を行って参ります。以上でご ざいます。

 ◎総務局長(中島康雄)
 京都育ちの職員の配置等についてお答え致します。京都は悠久の歴史の中で全国から多くの人々が集まり,伝統的な文化を守るだけでなく絶えず多彩な感性を受け入れ,新しい都市文化を生み出す ための創意工夫を続けて発展してきた都市でございます。今後更に個性と魅力あふれるまちづくりを進めるためには,歴史都市として培ってきたまちづくりや文化,観光,伝統産業等はもとより,議員御指摘の地域とのかかわり がある分野においても京都で生まれ育った職員,他の都市で生まれ育った職員がそれぞれの感性を生かし,共にその地域を愛する心を持って市民ニーズを的確に把握し地域の特性を生かしたきめ細かな施策を行うことが重要であると認識致しております。そのため本市では,京都市人材育成方針において,京都を愛し,理解を深め,都市の魅力を継承発展させる職員を目指すべき職員像の一つとして掲げ,京都創生講座など京都への愛着を深める研修の充実や専門性を備えた職員を計画的に育成することができる人事配置に努めているところでございます。 今後とも地域の特性を十分生かした京都ならではの政策が実現できるよう,京都を愛する人材の確保,育成と適材適所の職員の配置に積極的に取り組んで参ります。以上でございます。

 ◎教育長(門川大作)
 自然体験活動の充実についてでありますが,中村議員御指摘のとおり子供たちにみずみずしい感性や感動する心,規範意識などいわゆる人間力の基礎を培ううえで自然の中で長期宿泊体験活動を行うことは大変重要であります。私自身も参画しております中教審でこの度まとまった審議のまとめや教育再生会議においても,その充実が提言されております。既に本市では,すべての児童生徒を対象に花背山の家での1泊2日や奥志摩みさきの家での2泊3日の体験活動を先進的に実施して参りました。これらの取組を更に充実させ るため,校長会と教育委員会合同で立ち上げましたプロジェクト会議で検討を重ね,来年度から自然との触れ合 い,人間との交流,そしてその中で生き方を学ぶを基本理念として小学校5年生を対象に花背山の家を中心とし た1週間の宿泊体験活動を試行実施致します。実施に当たっては,長期にわたる体験活動の準備や教職員の引 率体制等課題も多くありますが,ボーイスカウト,ガールスカウトをはじめ野外活動に造詣の深い団体の協力を得 まして,また各学校の創意工夫を生かし,自然の偉大さや美しさ,それに出会う野外活動や,さらには地域の人々 の生活や生き様に触れる交流体験など様々なプログラムを開発するとともに,保護者や地域,学生ボランティア等の参画,学校運営協議会の協力による実施体制の確立を図って参ります。来年度は20校程度をパイロット校 に指定し,多彩な実践をお願いし,その成果と課題を検証しつつ小学校全校での早期実施に向け取組を進めて参 ります。以上でございます。

       第8回目 平成21年9月市会

 
 
 私は上京区選出の中村三之助でございます。この後、同僚の山元あき議員が続きますが,ただ今の富きくお議 員に引き続き,自民党市会議員団を代表して,質問及び提言・提案をさせていただきます。 今回もまた多岐にわたり提言提案をさせていただきますが,どれも京都市民,京都市行政にとって益多き内 容であります。どうか良き答弁を宜しくお願い致します。
 初めに防災対策についての提言提案であります。 8年半前の2月の本会議で,私は「阪神,淡路大震災」の教訓から市民の自主防災意識を醸成するためにも, 万が一の災害時に備え家庭で備えておく「非常持出品」の現物の常設展示の必要性を提言提案させて頂きました。その結果,全区役所及び,全小学校での常設展示を実施して頂き,市民の「自助」への取り組みの一端となっておりますが,今回は,次の段階の「共助」に関連する取り組みについてご提案させて頂きます。 京都市の公的な危機管理体制は確かに大変良く作成されております。しかし,実際に災害が起きた時にまず頼りになるのは,地域の力であります。「阪神,淡路大震災」でも8割の人が家族や近所の人に助けられていたわけであります。ですから京都市でも,消防や警察が出動してくる前にまず一時避難場所に避難し,近隣が集まり,隣近所の皆さんの安否を確認し合い,助け合い,そして危機を脱して次の避難所または広域避難所へ避難することと定めております。さて皆さん,その一時避難場所はどこなのか承知しておられますか?私は,今年度,町内の回り役で自主防災会の世話役をしております。その会合で一時避難場所の話が出たのですが,多くの皆さんがわからないというその現実を目の当たりにして,これでは,災害が起こった時の「共助」がことをなさないと危惧したわ けであります。学校が避難所であり,広域避難所は,私の所では,御所や加茂川だということは概ね分かっているわけでありますが,町内会や自主防災会で自主的に決めることになっている一時避難場所は決められていても定着せず,知っているのは役員さんレベルだけで,末端まで周知されていないのが実態であります。また,現行の一時避難所の選定条件は,概ね1,000㎡,約300坪以上の広さを求めています。これは現実的に町内・身近な地域で確保できる広さとして無理があります。この条件は、「一人につき1㎡の面積を基準に地域の実 態に即した広さ」と変更するのが妥当と考えますがいかがでしょうか? また、自分の一時避難場所がどこなのか,子供からおじいちゃんおばあちゃんまでも知って頂く必要があることから,このようなシールを全戸配布することを提案致します。我が家の一時避難場所・避難所・広域避難場所を書いて,玄関やリビングなどに貼っておき,皆が承知しておくわけであります。これは,一回限りの取り組みでありますが,将来に渡って万が一の災害時に効果をもたらすことは必至と考えます。いかがでしょうか?
 次は浸水対策であります。 今年は,5,000人以上の犠牲者を出した「伊勢湾台風」から50年を迎えます。この夏,中国地方と九州地方を相次いで襲ったゲリラ豪雨は,30人を超える死亡者,行方不明者をもたらしました。日本列島の地震は,周期的な活動期に入っていて大地震が多発しやすく,一方,地球温暖化の影響で大雨が増えており,台風も大型化の傾向を見せてきております。 この10年間に1時間80㎜以上の猛烈な雨が観測された回数は,その前の10年間に比べて1.7倍に増加しております。被害にあったどの自治体も想定外の豪雨に対処しきれなかったと説明しているわけでありますが,さて京都市はこのゲリラ豪雨にどこまで対処できるのかであります。その点,まず京都市が進んでいることは,本年6月に集中豪雨で下水道があふれる都市型水害も予測できる全国初の「京都市水災情報システム」を運用始めたことであります。これは,これからの豪雨被害時に確かに役立っていくでしょう。しかし私が指摘する事は,現行の京都市上下水道局の雨水整備の基準であります。10年確立降雨対応雨水整備 は,一時間降水量は62㎜が基準であり,その整備率は17.3%。一時間降水量が52㎜が基準の,5年確立降雨対応雨水整備率の72.9%と合わせて整備率は90.2%であります。これは、全国的には高い整備水準であることは承知致しておりますが,先程に申しました様に想定外のゲリラ豪雨に京都市が対応する為には,雨水整備の基準を今後62㎜から72㎜に引き上げる必要があると考えますがいかがでしょうか? 平成16年8月7日に東山地区で最大1時間100㎜の降雨があり,大きな浸水被害を受けました。今後のゲリラ豪雨に備えて,特に京都市南部などの浸水対策が必要と思われる地域には,重点的に水災害に備えた,震災とは違った避難行動などの情報を提供していく必要があると考えます。 財政的にすぐには無理なことは分かっておりますが,防災先進都市として予想を超えた自然災害が増えているとの認識を新たにし,水災害も合わせたハザードマップを作成し,それを利用した防災訓練を行うなど,総合的な防災の取り組みが今後必要と考えますがいかがでしょうか,お答えください。
 次に,薬物乱用問題についてお尋ね致します。ご承知の通り薬物乱用問題は全世界的な問題となっております。 わが国におきましても覚せい剤・合成麻薬MDMA・違法ドラッグ・大麻乱用が青少年層に拡大し,薬物汚染の現 状はますます低年齢化・潜在化傾向にあり、極めて深刻な社会問題となっております。薬物乱用がなぜ「ダメ、ゼ ッタイ」なのかと言えば,1つには,乱用される薬物は,最も大切な脳を破壊してしまうからであります。一旦壊れた脳はどんな治療を施しても決して元の状態には戻らなく,その弊害が一生ついて回るのです。もう一つの理由は,薬物を乱用すると自分の意思では止められないという特徴,依存性があります。このことから,薬物乱用で警 察などに捕まった時にはもう遅いと言うことになります。つまり,薬物乱用は1回でもゼッタイ,ダメと言うことで あります。ですから薬物乱用防止は小・中学生の小さい時から薬物乱用防止の正しい知識の啓発が最も重要となるわけであります。そして,学校・家庭・地域社会が一体となって正しい知識を身に付け薬物乱用防止教育に対処していくことが重要であります。ライオンズクラブでは活発に薬物乱用防止運動を展開して頂いております。また,国においては,昨年8月に第三次薬物乱用防止五か年戦略が打ち出され取り組まれており,京都市においては,小学校6年,中学3年,高校1年生において各年間3時間の指導や大学への働きかけ,ポスター作成などの取り組みをされていることは承知致しております。しかし,近年,携帯電話やインターネット等の普及により,大学 生,高校生などの若年層まで薬物汚染が急速に拡大しており,本市でも昨年には市内の多くの大学生が大麻の不法所持で,高校生が覚せい剤の所持・使用により逮捕される事件が発生するなど憂慮すべき事態となっていること。また,つい最近,あの有名芸能人が合成麻薬,覚せい剤の所持・使用によって相次いで逮捕され,テレビでの毎日の放映などから,薬物乱用問題の深刻さと共に,若者の間には薬物は「お洒落」で「格好いい」「自分も 一度やってみたいな」と言った誤った認識や吹聴が拡大することを私は懸念するわけであります。ついては,特に 京都は大学のまちであります。そう言った間違った認識をしない様に,まずはこのタイミングを逃さず早急に薬物乱用防止の啓発活動をこれまで以上に強化し高校,大学はもとより,各方面で推進する必要があると思いますが,ご見解をお聞かせください。
 次に,子どものメディア依存の問題についてであります。私は,以前から問題視しておりました,メディア依存に関する基調講演が,本年7月29日に参加致しました「子どもを共に育む 未来づくり教育フォーラムin京都」で 行われ,改めてその深刻化に驚いたわけであります。最近の幼児期の子どもの多くに見られる傾向として,落ち着きがない,話を聞けないなどが挙げられ,また,学童期以降でも歩くのが苦手,コミュニケーションが成り立たな いという事でありました。またメディア依存度と子どもの心と体の成長に相関関係が見られるとのことです。中でも深刻なのは,ゲームやネットへの依存度が高いほど,痛みの共感性が乏しく,自分の命を好きな様にしてかまわないという意識が強い傾向が出ているとの事でした。このように,現在,子どもたちのテレビやビデオ,携帯電話などへの過度な接触による影響が大きな社会現象となり深刻な問題となってきているのです。これまで,携帯電話やインターネットの有害情報が青少年をむしばんでいる実態や,携帯がいじめの道具に使われるなど,多くの問題を引き起こしてきていることはすでにご承知の通りであります。こうした中,文科省は本年1月に学校にお ける携帯電話の取り扱いについて,小中学校への携帯の持ち込みは原則禁止,高校では校内での使用を制限するなどの通知を出し,一方,業者への対応では,本年4月から「青少年インターネット環境整備法」が施行され,18歳未満の青少年に携帯電話を売る際,保護者の申し出がない限り有害情報の閲覧を制限するフィルタリング サービスを設定することが義務付けられました。また,石川県議会が,本年3月に小中学生に携帯電話を持たせない「保護者の努力義務」を盛り込んだ石川子ども総合条例改正案を可決し,来年1月から施行されます。 最近,携帯電話販売店の方とお話しさせて頂いて分かったのですが,ほとんどの親が子どものフィルタリングを求めないとのことであります。説明しても「もういいです」と言われればそれまでだと言うわけであります。これが現状であります。行政が音頭をとって家庭でのルールづくりを呼び掛けなければならないのは,子どもが携帯を使う危険性について,現実,保護者があまりにも無関心だからであります。今の子育てが厄介なのは,親の育っ た環境と,今の環境があまりに違い過ぎて,親がどう対処していいか分からないことが多くなっていることであります。その典型的な例が,ケイタイでしょう。大人の監視を受けずに,一人で操作できる上,まったく見ず知らずの人間とも接触ができるツールですから,間違った使い方をすれば,人生を狂わせることもあるのです。あまりの普及のスピードにその弊害から子どもをどう守るかという的確な対策が追いついていないのが現状でしょう。 本市では,「子どもを共に育む京都市民憲章」の理念をもとに,京都市子ども携帯利用に関する連絡会議などで, 積極的な取り組みをされていることは良く承知致しております。しかし先程来の話から, 私は、ケイタイの問題だけでなく,テレビやビデオも含めた過度の接触による,すなわちメディア依存の恐怖 から子どもを守るために,保護者及び子どもへその危険性,モラル指導の更なる強化,徹底も含めて,改めて「青少年インターネット環境整備法」施行に当たっての市としての取組強化が肝要であると考えます。いかがでしょうか? 次に教師や青少年団体の指導者の資質についてであります。 この夏,ある新聞の読者欄に次のような主婦の方からの投書が掲載されていました。『先日,四条大宮行のバスに乗りました。途中で中学生の卓球部のクラブ員と思われる集団が乗ってきました。その時,引率の教師とおぼしき男性二人が,何の躊躇もなくシルバーシートに座ったのです。生徒達は他の空席に座りました。シルバーシ ートにはその二人と老人が座り,他の老人たちは吊り革につかまって立っていました。その様子を見て私はとても悲しい思いがしました。私は何度か注意をしようと思いましたが,教師が見知らぬ乗客に注意を受ける姿を,生徒達が見た時どう思うだろうか,と思って黙っていました。彼らが自発的に立って席を譲ってくれるよう祈りまし たが,下車するまで座り続けました。彼ら全員が降り終わった時,老人達が一斉に「あれが教師か?情けないなぁ」と声を上げました。私も同感でした。こんな教師に指導を受けている生徒達をとても気の毒に思いました。教師である前に、人間としての心をもってほしいと思います。』という内容であります。私はこの記事を読んだ時,以前の同業の者として,こんな教師が存在することが許せませんでした。以前から,よく似た話は耳にし,また私自身も 地下鉄やバスの乗車時にいろいろなサークルの子ども集団が乗り込んできて,指導者も含めて,空席を取り合い する情景に出くわすことがありました。私が関わっておりますボーイスカウトでは,このようなことは絶対にありません。何故なら,お年寄りや体の不自由な方に席を譲るということは,当たり前のこととして教えこみ,実践させ るからであります。これらのことはほんの些細なことかも知れませんが,大切なことであり実践できなくてはなりません。まずは,大人が小さな善悪に敏感になり,良心に従って行動することから子供たちの良心教育が始まるということが本来の姿であるわけですが,その子どもの手本でなければならない教師や青少年団体の指導者たちの資質がそのようでは,余りにも情けないと思うわけであります。また,子どもがさまざまなサークルに所属し, スポーツなどに励むことは良いことでありますが,中には,指導者の規範意識が低く,子供たちに良心教育がなかなかできない指導者がおります。エレベーターや電車では,降りる方が優先だといった当たり前の「公共マナー」ができない子どもが多くなってきている今日, 6 人づくり21世紀委員会などのネットワークを活用するなどして,子供たちに様々な形で関わっている青少年団体の全指導者に向けて「公共マナー」の指導に向けたセミナーなどを頻繁に開催し,末端の指導者まで情報発信していく取り組みが必要であると思いますがいかがでしょうか? 先程来の薬物汚染の問題,メディア依存の問題,公共マナーの指導など子供たちや親に,また地域社会にきちっと素早く必要な情報,価値観を知らしめる為の「地域情報伝達社会システム」を構築する為には,仮称「地域調 整官」を創設するべしと約5年前から提言して参りました。急がれる地域コミュニティの再構築の為に地域調整 官の役割が必要なわけであります。 本年の人づくり21世紀委員会の報告の中に,親が学び成長していくことの必要性や,地域の人や団体をつなぐ「のりしろ」の重要性がありました。まさしくそののりしろの役割をするのが「地域調整官」なのです。これは以前から言っております様に,地域のボランティアでこなせるものでもありませんし,今の「まちづくりアドバイザー」では権限的に無理なわけであります。これまで何度も必要性を提言して参りましたので詳しく申しませんが, 現在の創設に向けての検討状況はいかがなものかお聞かせ下さい。
 次に,和装・伝統産業振興についてであります。 私は,8年半前の2月本会議において,和装振興策として,着物姿の方は市バス,地下鉄は無料などの方策も組み入れながら,大々的に着物着用をPRし,意図的に着物姿が町中でいっぱいになる風情を作り出すイベント を開催してはと提案致しました。そして,当時の桝本市長のご英断で「伝統産業の日」事業が始まり,当初は1日だった事業が毎年充実拡大し,昨年度は10日間となり,新聞に「京都は大きな和のテーマパーク」と掲載される様になったことは,誠に素晴らしいことであります。関係者のご努力に敬意を表する次第であります。ただ,この間, 近隣府県への宣伝は拡大していっているわけでありますが,肝心の京都,しかも,和装関連業界の協力が欠けて おります。積極的な盛り上げに,業界関係者は,せめて期間中のどこかで,必ず着物を着ることを徹底すべきであります。このことをしっかり啓発されますことをまず要望しておきます。 さて,今回の私の提案は,本市では,現在,貴重な伝統産業を維持するために,伝統産業の維持発展に功績のあった熟練技術者に対して表彰を行う「技術功労者顕彰制度」があり,また,伝統産業の若手技術者に対しては, 育成資金を交付する「技術後継者育成事業」が実施されております。そういう中,業界の方から,平たく言えば, 「若者と年寄りの表彰があるのは良いが,一番,脂がのり活躍しなくてはならない中堅技術者に対する表彰もあった方がやりがいが出る」と言った声を聞きました。ついては,確かに,貴重な優れた伝統技術をしっかりと継承していって頂く為に,中堅技術者への何らかの表彰や作品発表の場があると良いと考えますがいかがでしょうか?
 次に,捨て猫対策から動物愛護についてお尋ね致します。 本市では,これまで,犬猫の不妊手術費用の助成や動物愛護フェスティバルの開催など,動物愛護管理に関する様々な取り組みを実施されておられますが,更なる充実の為,本年3月の「京都市動物愛護行動計画」策定は,門川市長の市長立候補の際の公約どおりに実行されたと改めて評価している所でございます。この計画では,犬猫の殺処分を10年後に6割減するとのことであります。昨年処分された犬猫は,2,026匹で,その内1,867匹が猫であります。飼えないからといって安易に公園などへ猫を捨てるケースが多いわけであります。そこで,この度,京都市は,京都府警と連携し,また,ボランティア団体・日本動物ネットワーク京都のデザイン 協力も得て,このような啓発ポスターを作成して頂いたことは誠に結構なことであります。愛護動物を遺棄した者は,50万円以下の罰金。愛護動物をみだりに殺し,または傷つけた者は,1年以下の懲役または,100万円以下の罰金に処せられるという事もしっかり記載され,これまでより遺棄の抑止力になるものと期待しております。 さて,現実まだまだ多い遺棄が少しでも減少するようその動物愛護の観点から日本動物ネットワーク京都の皆さん達は,捨て犬,捨て猫の不妊・去勢の手術費用を自前で捻出し昨年度は野良猫262匹の手術を全くのボ ランティアで実施されたという事であります。野良猫の不妊・去勢手術を行う事により,野良猫の数を減らす事の 効果は確実に得られております。  京都市として,そういったボランティア団体の実績を評価し,目標達成の為にも野良猫の不妊・去勢手術のための何らかの助成を考えていく必要があると思いますが,本市の今後の野良猫対策への取り組みはどのように考えているのかお聞かせください。
 次に小学校の長期自然体験活動についてであります。 最近の子どもの「直接体験の不足」「希薄な対人関係」「生活習慣の乱れ」などから自立心や意欲に欠ける青少年の増加が問題となって参りました。そして,私も以前から申し上げて参りましたが,その対応策として自然体験や生活体験,交流体験など集団宿泊体験活動の必要性が高まり,文科省から長期自然体験活動が打ち出された わけであります。さっそく京都市は門川市長の肝煎りで全国に先駆けて昨年度から実施し,本年は59校が実施し,その内50校が「花背山の家」を利用しています。大変素晴らしいことであります。その中で醍醐西小学校が, 財団法人安藤スポーツ・食文化振興財団が主催し,文科省などが後援する全国規模の「第8回トム・ソーヤース クール企画コンテスト」に応募して,まず初めの企画段階で入賞され,賞金10万円を頂かれました。本番は,ついこの前の9月14日から19日の5泊6日を花背山の家で行い,活動は成功し,最終日の終了式では,感慨無量から涙を流す子どもが何人もいたとの事です。このことからも,そのプログラムの良さと,活動展開の成功が推し量れます。そのプログラムには,野外炊事が9回,キャンプファイヤーが4回含まれております。これは,私が2年前の本会議でも提言しておりました,野外活動が素人の教師集団,指導者集団が若干の実施研修を経て,それを子供たちに提供し,大きな効果を上げることができる長期宿泊野外活動メニューが,野外炊事とキャンプファ イヤーである事は,我々専門家からは長年の経験から分かるわけであります。私の意向に十分沿った活動をして頂きました。同じ花背山の家を教場として自然体験活動を行っても,そのプログラムと指導者の資質で教育効果が大きく変わってしまうわけであります。花背山の家までいって,国語や算数の勉強を研修室でやらされる子どもは何と不幸なことでしょう。醍醐西小学校は,次の段階として今回の活動報告書を提出し,その審査結果発表が12月にあるそうですが,1位の文部科学大臣賞は賞金100万円であります。受賞を心から祈っております。 さて,そこで今後の取り組みに対しての京都市の対応ですが,来年度は約150校が実施する中,花背山の家 利用校は122校と今年度の2.4倍となります。問題は受け入れ態勢で,まずは野外炊飯場やキャンプファイヤー場などの施設面が足らず増やさなくてはなりませんし,対応スタッフを大幅増員しなくてはなりません。また近隣の八桝小,別所小,堰源小の整備と活用も考えなくてはならないでしょう。十分な態勢がないまますし詰め的な受け入れをする事は,教育効果が望めないことになります。主役は子どもであって,学校でも,教育委員会でもないわけであります。 利用校増よりまず受け入れ態勢整備が肝要と考えますが,今後の対応についてご見解をお願い致します。 最後に地元上京区役所の総合庁舎整備についてであります。 以前から訴えてきて参りました上京総合庁舎建設は,ようやく本年基本計画策定にまでこぎ継ぐことができ,喜んでいる所でございます。そして現在,区民ワークショップや区役所職員達のワーキング会議の開催などを通 して活発に良き総合庁舎基本計画策定に向けて活動して頂いている事は誠に結構な事と思っております。その経過報告を聞いてみますと,どうしても建物が狭い為,コンパクトにまとめる難しさが指摘されております。新高さ制限から上には延ばせませんので,どうしても地下の活用が必至となります。当初の総合庁舎建設候補地は,繊維技術センターでありましたが,同志社大学が文系学部約8000人を田辺からこちらへキャンパスを移した いとの意向があり,改めて地元地域も含めて検討した結果,大学のまち京都として,また京都市全体としての観 点から判断し,現在の区役所の立て替えを容認したわけであります。ですから以前から申し上げております様に,上京総合庁舎が、同志社大学の文系学部が移転する平成25年度より遅れて建設されることになれば,上京区民の心情として納得がいかないという事をよく承知していただき,順調に22年度からは基本・実施設計に入り,平成24年度中には上京区民が喜ぶ素晴らしい上京総合庁舎が完成致します様よろしくお願い致します。 また,繊維技術センターの敷地の売却についてはまだはっきりしておらないと思いますが,京都市の方針を明 確に示して頂きたいと思います。いかがでしょうか?ご見解をお願い致します。 以上をもちまして,私,三之助の代表質問を終わります。長らくのご静聴誠にありがとうございました。
 
 
 
 ◎市長(門川大作) 
 中村三之助議員の御質問にお答え致します。まず,水災害対策の総合的な取組についてでございます。本市におきましては,平成16年の局地的な集中豪雨などの被害を教訓と致しまして,水災害がいつどこでどのぐらいの規模で発生するかを予測することができる水災情報システムを整備し,本年6月からその運用を開始したところであります。インターネットや携帯電話も活用して市民の皆様に身近なものとなっております。また,平成16年度に作成した防災マップにつきましては,現在見直しの作業に着手しており,今後水災害対策の内容を充実し,すべての御家庭に配布して参ります。さらに水災害につきましては,地震災害と異なり地形などの状況に地域ごとの避難行動などが異なりますことから,地域の特性に応じた水災害対策となるようきめ細かな指導や防災訓練を実施するなど取組方法についても見直して参ります。今後とも自主防災組織など地域の皆様や事業所の協力を得ながら自助,共助,公助の役割分担に応じ,水災害をはじめとした自然災害への対応を想定した総合的な防災対策を推進し,安心安全のまち・京都の実現に向けた取組を強化して参ります。
 次に,薬物乱用防止に向けた啓発活動の強化についてでございます。中村議員御指摘のとおりダメ,ゼッタイ,この一言に薬物乱用の恐ろしさがすべて集約されております。薬物の乱用は使用者本人の脳や体をむしばむだけでなく,本人や家族など周辺の方々の生活や人生そのものを台なしにし,犯罪を引き起こすおそれもあるなど,取り返しのつかないことになります。特に,最近は薬物汚染が日本の将来を背負って立つ若者の間にまで拡大していることから,今こそ学生を中心とした若年層への啓発を強力に展開する必要がございます。その一環として大学ローラー作戦と称し,大学,短期大学,各種学校等と薬物乱用対策に関する協定を締結し,各学校の啓発活動を支援するとともに,京都市立中学校,高等学校で行っている薬物乱用防止教室の更なる拡充など,あらゆる方面から対策を強化して参ります。私も来月に開催致します麻薬・覚せい剤乱用防止運動京都大会には,昨年に引き続き夜回り先生として有名な水谷修氏と共に参加し,市民の皆様に薬物乱用の恐ろしさを直接訴えたいと考えております。京都のまちから薬物乱用をなくすという決意の下,私自身が先頭に立って幅広い市民の皆さんと共に取り組んで参ります。
 次に,伝統産業に携わる中堅技術者への支援策についてでございます。京都市では,これまで伝統産業の若手技術者の技術研さんのため育成資金を支援する伝統産業技術後継者育成制度や伝統産業に長年従事し,その高い技術の維持発展に功労のあった方を表彰する伝統産業技術功労者顕彰制度などを通じて伝統産業の技術の継承,発展に努力して参りました。しかしながら,非常に厳しい状況にある本市の伝統産業の活性化を図るためには,若手や熟練の方々だけでなく中堅技術者を支援し,貴重な伝統技術を次の世代にしっかりと継承できる人材を育成することこそが重要な課題であると認識致しており,かねてより関係団体等からも御要望をいただているところであります。そこで,中村議員御指摘のとおり中堅技術者の意欲をより一層高め,伝統産業の中核を担う優秀な職人と匠の技となっていただくことが嘱望される方々を表彰するとともに,東京の京都館等首都圏での作品発表の場を提供するなど,未来の名匠を支援するための新たな制度の創設について早急に取り組んで参ります。
 次に,今後の野良猫対策についてでございます。ペットを単なる愛がんの対象としてではなく,安らぎやいやしを与える人生の良き伴侶として飼われる方が多い一方で,虐待したり遺棄する等の憂慮すべき事態も起こっております。本市におきましては,本年3月京都市動物愛護行動計画を策定し,人と動物が共生できる潤いのある豊かな社会づくりを推進しているところであります。この目標の一つであります野良猫対策として,京都府警と連名の愛護動物遺棄防止ポスターを作成し,市民のお求めに応じて配布致しております。さらに,中村議員御提案の野良猫の避妊・去勢手術のための助成につきましては,野良猫が暮らす周辺地域の方々の御協力の下に動物愛護ボランティアともまた連携も致しまして,社団法人京都市獣医師会のまた全面的な協力を得て,来年度から政令指定都市では初めての取組として,家庭動物相談所において無償で避妊・去勢手術を行う制度を創設したいと考えております。これらの施策の推進によりまして野良猫の減少のみならず,人と動物が共生できるまち・京都の実現に向けて鋭意取り組んで参ります。
 次に,上京区の総合庁舎の整備についてでございます。今年度庁舎整備に係る基本計画等の予算を計上したところであり,現在ワークショップを開催し,区民の皆様の御意見,御要望の把握に努めております。区民の皆様の御期待にこたえてこの取組を着実に進めますために,非常に厳しい財政状況の下でありますが,平成22年度には基本設計に着手致します。今後,用地取得や仮庁舎の整備,現庁舎の解体・撤去など相当な期間を要する課題が多くございますが,鋭意取組を進めて参ります。また,来年10月に移転致します繊維技術センターの跡地につきましては,中村議員御指摘のとおり同志社大学から京田辺キャンパスの約8,000人の学生さんたちが京都市に戻る25年度に向けて今出川キャンパスを再整備するため,本市に対して用地の譲渡が要請されております。京都市と致しましても,この計画は優秀な人材の集積など,大学のまち・京都,学生のまち・京都の発展と共に,大きな経済波及効果や地下鉄の増収など上京区はもとより京都のまち全体の活性化に大きくつながるものと考えており,22年度に同志社大学に売却することとし,現在取組を鋭意進めております。私からは以上でございます。
 以下,副市長及び関係理事者が御答弁申し上げます。
 
 ◎副市長(星川茂一) 
 地域調整官の創設という御提言にかかわりまして,コミュニティの活性化に向けた取組についてお答えを致します。御承知のように,ここ京都におきましては,古くから地域における自主的なまちづくり活動が活発に展開されておりますが,近年の社会経済構造の変化などにより住民相互のつながりの希薄化が進み,必要な情報が地域で共有されず,その結果,様々な社会問題が生起するなど,地域コミュニティの活性化,また再構築が大きな課題となっております。京都市では,地域コミュニティの活性化に向けまして,市会の先生方のお知恵もいただきながら様々な取組を推進しているところでありますが,その際には市民の皆様の自発的な活動が何よりも重要であり,さらにそれにかかわる人材の発掘,育成がそのかぎを握っていると考えております。そして,これらの取組を支援することが行政の役割である,こういう認識の下でこれまでまちづくりアドバイサーや区役所職員などが地域のまちづくり活動を積極的に支援してきているところでございます。ただ,中村議員から地域における情報伝達システムがしっかり出来ていない,こういう御指摘の点も含めまして現在の取組が十分ということではなく,地域コミュニティの更なる活性化に向けまして現在日ごろ地域で活躍されている方や有識者で組織する京都市地域コミュニティ活性化に関する懇話会を設置致しまして,地域における情報共有や人材育成の在り方,自治会組織の活性化策,また行政の役割や組織の在り方等につきまして調査,検討を進めているところであります。いずれに致しましても,行政が地域活動に介入するということは避けなければなりませんが,今後懇話会での議論を踏まえながら地域コミュニティ活性化の更なる支援策を検討し,実効性のある策を講じて参りたいと考えております。以上でございます。
  
 ◎消防局長(三浦孝一) 
 一時避難場所についてでございます。現在,一時避難場所の選定に当たりましては,理想の広さと致しましておおむね1,000平方メートルの面積を基準としておりますが,議員御指摘のとおり町内によりましてはこの広さを確保することが困難なところもございます。そこで,よりきめ細かな防災対策を実践していただくため,町内版の防災計画として策定を推進しております身近な地域の市民防災行動計画の中で町内の皆様が集まりやすい公園や駐車場など地域の規模,特性に応じて一時避難場所に指定していただけるよう指導を徹底して参ります。また,各家庭におきまして,一時避難場所,避難所,広域避難場所がどこにあるのかを常日ごろから知っておいていただくことは,大規模災害発生時に安全な避難を確保するうえで非常に重要なことと考えておりますことから,議員御指摘のシールの活用を含め市民の皆様への一時避難場所等の周知方法について工夫して参ります。
 
 ◎公営企業管理者(西村京三) 
 浸水対策に係る雨水整備基準についてでございます。京都市では環境モデル都市としてこれまでから大雨による浸水被害から生命,財産を守り,安全安心な市民生活を支えるため森林の保全,河川下水道の整備,更には雨水貯留・浸透施設の整備などの対策を総合的に実施を致しております。上下水道局では国が雨水整備基準として定めた10年に一度の大雨である1時間62ミリの降雨に対応できる計画を立て,平成29年度には下水道事業認可区域の40パーセントの整備を目標とし計画を進めているところであります。このことにより計画を超える降雨に対しましても一定浸水の被害は軽減されると考えております。しかしながら,議員御指摘のとおり全国的に近年いわゆるゲリラ豪雨が多発しておりその被害も甚大であることから,重大な被害が予想される地下街等については,今年度からその対策を実施して参ります。
 なお,ゲリラ豪雨対策につきましては,現在国と大都市が共同で検討を開始したところであり,本市もこれに積極的に参画し,共に検討を進めて参ります。以上でございます。
 
 ◎教育長(高桑三男) 
 子供のメディア依存についてでありますが,議員御指摘の青少年インターネット環境整備法につきましては,本市のPTA等が3万7,000筆の署名を国会に提出したことなどが契機となり制定され,本年4月に施行されたものでございます。こうした市民の熱意が礎となって本市PTAが提唱しておりますノーテレビ・ノーゲーム・ノーケータイデー運動等が着実に広がり,さらに保護者が地域で啓発を行う携帯電話市民インストラクターの活動としても実を結んでおります。また,各学校では情報化社会にあって子供たちを加害者にも被害者にもさせないため,今日の子供の実態を踏まえ今年3月に改定致しました情報モラル指導カリキュラムを活用した指導を進めております。さらに,携帯電話会社やPTA等が参画される京都市子どもの携帯利用に関する連絡会議を今月中にも開催し,販売店への働き掛けや小中学生に携帯電話が本当に必要かを問い掛ける保護者啓発と具体的な方策を検討する予定と致しております。今後ともこうした活動を通して子供たちを過度のメディア依存から守る環境の構築に向け,市民ぐるみでの取組を更に進めて参ります。
 次に,公共マナーの指導についてでありますが,多くの指導者が昼夜を分かたず子供たちの健全育成に懸命に取り組んでいる中,御指摘のような事例があったことは誠に残念であります。学校,家庭,地域における様々な体験や指導を通して子供たちの規範意識を育てるためには,まず大人自らが模範を示すことが重要であります。本市では,子供たちのために大人として何が出来るのかを共通の課題として100を超える幅広い団体が参画し活動され,全国にも例のない人づくり21世紀委員会が組織され,様々な情報発信や連続講座などの取組を行っていただいております。これらの実践が礎となって制定されました子どもを共に育む京都市民憲章には,子供から信頼され模範となる行動に努めることが具体的な大人の行動規範として掲げられており,正に議員御指摘の趣旨を反映したものであると受け止めております。今度とも憲章の具体化に向けた取組を通しまして,保護者はもとより教員や青少年指導者をはじめ,子供たちの模範となるべきすべての大人が子供から信頼される存在として自覚と責任を高めていけるよう市民ぐるみの行動の輪を広げて参ります。
 次に,子供たちの長期宿泊・自然体験推進事業についてでありますが,子供たちに大変好評であります。議員御指摘のとおり小学校全校実施に向けて充実した活動を進めるため,受入態勢を整備していくことは誠に重要であります。既に昨年度から花背山の家の指導主事や養護職員等を増員するとともに,テントでの寝泊まりなど多様な環境での野外活動が可能となるよう元八桝小学校,百井青少年村,京北山国の家を改修するなど受入態勢の整備を進めて参ります。また,地元と連携致しました農山村生活体験,地元民家での宿泊といった活動や四季折々の季節に応じた多彩なプログラムの開発,充実にも努めております。今後これまでの成果や課題を検証し,来年度以降の大幅な実施校の増加に伴う指導スタッフの充実,野外教育研究会に所属する教員を中心と致しますリーダーの養成,ボランティアの育成を進めて参ります。また,新たに元別所小学校,元堰源小学校に野外炊飯場やキャンプファイヤー場の増設を検討するなど受入態勢の整備に万全を期して参ります。以上でございます。

       第9回目 平成23年2月市会

 
 
私は,上京区選出の中村三之助でございます。同僚の繁隆夫議員,小林正明議員に続き,自民党市会議員団を代表してこれから35分間多岐にわたり質問及び提言,提案させていただきます。
 さて,京都市では昨年歩く観光を推進するため観光案内標識アップグレード検討委員会を設置し,現在の観光案内標識の在り方を抜本的に見直し,歩く観光客,市民に分かりやすく京都の町並みに調和した観光案内標識のデザインを公募されました。そしてこの度公募作品42点の審査結果が発表され,来年度から製作,設置に取り掛かられるとのことでありますがそこで提案があります。現実的に観光客のほとんどは地図を持って散策されます。皆さんも経験があることと思いますが,地図をどちらに向ければ良いのかまず知りたいわけであります。これから製作されるサインの種類は,地図で示す案内サイン,目的地への誘導サイン,通り名表示の通り名サイン,また公共交通系サインでありますが,提案致したいことは現在設置されている京都市の標識にも北方向が分かる表示を施すことと,京都の碁盤の目を活用して市内の十字路には遠くからも分かるように電柱や街路灯支柱に新たに北方向サインを製作,設置し,京都市は門川市長が進められる歩くまち・京都として,どこを訪れても北方向がすぐ良く分かる観光客に優しい散策のまちにしていただきたいわけであります。いかがでしょうか。
 このように観光施策を推進し,観光立国の実現を目指す京都市と観光庁との共同プロジェクト,観光立国・日本京都拠点の調印式が先月13日に行われました。これはアジアの富裕層を顧客に持つ旅行会社と,観光客を呼び込みたい世界の高級ホテルやレジャー会社が集う旅行商談会を京都に誘致するほか,多言語によるバス乗継ぎ案内や,外国人観光客の病気や事故に備えたコールセンターの構築などに取り組むというものであります。またその本部機能は市役所に置き,観光庁職員が週に2回程度京都入りするとのことであります。京都市と調印していただいたことは大変名誉なことでありますが,その果たす役割と責任は極めて大きいものであります。早速イギリスのイベント会社リード・トラベル・エキジビション社が本年6月に視察旅行を計画しておられるとのことですが,これを弾みにしていくために万全の態勢で臨み,成功させていただき,他都市のモデルとなる気概を持って推進していっていただきたいと思うわけであります。その準備の方はいかがでしょうか。
 世界の国際観光客数はフランスが7,400万人で1位。日本は約700万人で33位であります。パリが世界中から人を引き付けるのは芸術や食など豊かな魅力はもちろん,人種,貧富の差を超えて開かれた自由な街だからと言われております。この懐の広さを学ぶことも,今後の京都の観光客増につながるものと考えます。どこの国の修学旅行生や一般旅行者またバックパッカーや富裕層など,それぞれの旅行スタイルと関心に応じて京都の魅力を楽しんでいただき満足が得られるそんな街を目指し,その施策を進めていくことが大切と考えます。そこで2年後が検証でありますが,その目指す姿や目標はどこまで考えておられるのかお聞かせください。
 さて宗教都市でもある京都は,本年50年に一度の浄土宗法然上人の800年大遠忌。親鸞聖人の浄土真宗本願寺派,真宗大谷派のそれぞれ750年の大遠忌,御遠忌の法要が3月19日を皮切りに1年間執り行われ,約100万人の入洛が予想されその交通対策が心配されるところであります。50年前の法要はまだ交通手段が鉄道中心でありましたが,それでも堀川通を埋めた大型バスの行列や東大路通が大型バスで大混乱したという記録も残っております。今回は,1日平均100台を超えると言われる観光バス対策に万全を期さなくてはなりません。既に本市として京都競馬場など多くの特設駐車場確保に取り組まれているとのことでありますが,多くの個人参拝者の乗入れもある中,御遠忌渋滞を懸念しております。
 パークアンドライドの強化策など警察との連携も含め,受入れ態勢の方は万全でしょうか。また入洛を機会に京都観光もしていただき,宿泊していただけるようなアプローチを一層行い観光収益につながる施策をまだまだこれからも考え実施できると思います。しっかりとおもてなしをすることによって喜んでいただけることができれば,再度京都に足を運んでいただけるなど京都にとって絶好のチャンスであります。この御遠忌法要に対して歩くまち・京都の視点からも,どのような対策でおもてなしをしようとされているのか決意も含めてお伺い致します。いかがでしょうか。
 次に,使い捨てライター回収についてであります。新潟県糸魚川市において,昨年度まで毎年2回ごみ収集車の爆発,出火事故が発生し作業員まで被害が及びました。原因は,使い捨てライターがごみ袋の中に捨てられ,回収したごみ収集車の中で圧縮によってライターが割れガスが充満したところに摩擦によって発火し事故が起こったわけであります。そこで糸魚川市は昨年4月から,その対策として使用済みライターの回収ボックスをたばこ販売店などに設置していただいたところ,現在まで事故は起こっていないということであります。この度子供が簡単に操作できない,幼児対策を施したライターでないと販売できない法律規制が導入されました。この規制により,今年の9月27日以降は基準に適合した製品でないと販売できなくなります。現在日本国内では年間約6億個のライターが流通していると言われ,そのほとんどがプラスチック製の使い捨てライターであります。今後予想できるのは,どこの家にも何個かはある使い捨てライターが,集中的にこの一,二年に掛けてごみ袋の中に入れて捨てられていくと考えられるわけであります。そこで京都市として,事故が起こる前に注意の喚起と同時に公的機関はもちろん,たばこ販売店,コンビニなどの協力を得るなどしてライター回収ボックスを早急に設けていくなど,特段の対策を設ける必要があると思いますがいかがでしょうか。
 次に,国歌君が代斉唱についてたっぷりと提言させていただきます。入学式や卒業式で国旗に向かっての起立や国歌君が代斉唱を求めた東京都教育委員会の通達や校長の職務命令は,思想と良心の自由を定めた憲法に違反するとして,教職員ら約400人が従う義務がないことの確認や慰謝料を求めた訴訟の控訴審判決で,東京高裁は先月28日に通達には合理性があり思想,良心の自由を定めた憲法に反しないとして,1審の東京地裁判決を取り消し教職員側の請求を棄却致しました。 
 この日の丸,君が代の通達は,はっきりと合憲となったわけであります。これは全く持って当然の結果であります。高裁の裁判長は,通達について式典の国旗掲揚,国歌斉唱を指導すると定めた学習指導要領に基づいているもので,一方的な観念を子供に植え付ける教育を強制するものではないとして,判決は平成11年制定の国旗国歌法の前から日の丸が国旗,君が代が国歌であることは,慣習法として確立していたと判断されております。また平成19年2月に最高裁は,国歌の伴奏を拒んで戒告処分を受けた音楽教師が処分取消しを求めた訴訟で,伴奏を命じた職務命令は原告の歴史観や世界観を否定せず合憲であると判断されました。全くもって当然のことであります。今や学校教育現場において,日の丸君が代を問題にするということはあり得ないことであり,そんなことはあってはならないことであります。思い起こせば昭和50年代はじめ,私が小学校の教師として初めて赴任した某小学校において,当時はそれこそ卒業式や入学式の当日に日の丸を校門に掲げることに反対,また君が代を歌うどころか演奏を流すことにも反対するという,主たる教職員組合のメンバーと管理職とのバトルの職員会議が夜の8時,9時ごろまで延々と何度も行われたことがあったのを思い出します。小学校のころからずっとボーイスカウト活動を続けていた私にとっては,国旗掲揚,君が代斉唱は当たり前としてきたわけであり当初は驚くばかりでありました。当時は,組合に入らなくては村八分にされるような雰囲気でありました。新人や若い教師は口を挟むだけの度胸もなく,またこのように体制に反対することがさもアカデミックであり,知識人であるかのような錯覚に陥っていたような観があります。あのころはまだ駆け出し教師であり卒業式で周りが全然歌っていない中,大きな声で君が代を歌うにはさすがに恥ずかしく口をぱくぱくしていたことを思い出します。また同僚の教師の中には座ったままの者もおりました。彼らは当然京教組の赤思想ばりばりの連中でありました。私が知る昭和50年,60年代は,君が代斉唱のときに御起立くださいと言われても組合のごく一部の教師は座ったままでありましたが,徐々に改善され私が市会議員になりました12年前には改善されております。しかし私が議員になって驚いたのは,式典などで国歌君が代斉唱時に共産党議員の一部の人が皆が起立しているのに座ったまま当然共産党議員の人はだれ一人歌う人はおりません。さすが共産党議員だなあと感心させられたものでありました。君が代がそんなに嫌やったら出席せんでええのに,周りの雰囲気壊してんの分かってんのかと,当時は1年生議員ゆえ声には出せませんでしたが心の中で叫んでおりました。今は,堂々と座るぐらいなら来んでええがなとしっかりと言えます。しかし今は,どういうわけか起立をしない人はおられません。ただ誰一人声に出しては今も歌っておられません。心の中で歌っておられるかは分かりません。しかし私が思うに上っ面だけ世間に合わせようとせず,世間にこびず,共産党員は共産党員らしく凛とした態度をとってほしいと私は思っております。 この国歌君が代は,小学校学習指導要領において児童が将来国際社会において尊敬され信頼される日本人として成長するためには,国歌を尊重する態度を養うようにすることが大切でありいずれの学年においても歌えるよう指導することとし,国歌君が代の指導の趣旨を明確化しております。そして指導に当たっては,国歌君が代は日本国憲法の下において日本国民の総意に基づき,天皇を日本国及び日本国民統合の象徴とする我が国の末永い繁栄と平和を祈念した歌であることを理解できるようにする必要があると示されており,現在京都市すべての小中学校の卒業,入学式で歌われるようになったことは誠に麗しいことであります。しかしながら子供も教師もまだまだ声が小さい。今の保護者は,ほとんどが小中学生のときに君が代を教えてもらっておりませんから仕方ありません。学校差はありますが,歌われ方はまだまだであります。すなわち指導が不十分ではないかと思うわけでありますが,実態をどう認識されておられるのか,教育長からまずはその見解をお伺い致します。さらに問題に致したいのは,君が代を斉唱する速さであります。これまで式典などで感じていたことでありますが,皆で歌っているとき歌が先に行って伴奏が後から付いてくる。また逆に,伴奏が先に行って歌が後から付いてくるという声と伴奏のずれが度々あることに違和感を抱いておりました。私は,国歌君が代を歌うときぐらいは,きちっと皆がそろって歌うという有様があって叱りと思っております。ついてはそのためにそろわない要因を指摘し,どの速さがふさわしいのかを提言致したいと存じます。そもそも今の君が代の旋律を調べると,明治13年10月にドイツ人音楽家フランツ・エッケルトにより吹奏楽用に編曲されて誕生し明治26年8月12日に文部省が告示し,それ以来法律では定められていなかったもののこれが国歌として採用され今日に至っているわけであります。そのときの楽譜は主旋律と歌詞が示されているものでありましたが,それを合唱譜として東京音楽学校の教師であったドイツ人のヂドリッヒが監修致しました。これは速度記号まで示され,現在の文科省の音楽教科書は実はこれから引用されたということが調べて分かりました。君が代は11小節で44拍であります。その君が代の速度記号は,四分音符で1分間に69拍打つ速さとされております。これで演奏時間を計算すると君が代は約38秒となります。現在音楽教科書指導書についているCDを測ってみると同じく38秒でありました。実はこの38秒は速すぎるというのが多くの専門家の見解でありました。そこで平成11年に正式に制定されました国旗,国歌に関する法律の楽譜を見ると,主旋律だけで速度記号は記載されておりません。すなわち,法律で定められた正しい速さというものは現在ないわけであります。にもかかわらず現在の教科書では速い速度記号が記されているところに,合唱時に合わない大きな問題点があるわけであります。それでは現在一般的にどの速さで演奏されているか調べましたら,京都市消防,また交響楽団,自衛隊音楽隊などの指揮者は,速くて45秒から55秒ぐらいまでの間でタクトを振っているとの答えでありました。またNHKの深夜に流れる君が代は約60秒弱であります。また先般のサッカーアジアカップで何度も試合開始前に流れていた君が代は約50秒であります。またライオンズクラブ版例会CDの君が代も約50秒であります。などなどいずれにせよ学校教育で使用している君が代だけが,世間一般のものより突出して速いわけであります。ですから最近若者が多い一般式典等では,学校の速いテンポで9年間歌い慣れている若者は歌が先に行き演奏が後から追い掛け,卒業式などで地域の年配者が多い式典では,速い伴奏が先に行き歌が後から追い掛ける状況が生まれているわけであります。 初めに申しましたが,国歌君が代ですから,皆がそろって歌っていることが望ましいわけであり,そのためにまず適正な速度を示す必要があります。これは専門家からの御意見からしても,歌詞内容,曲想を考えると45秒から55秒という幅を持って示すことが適当であると考えられます。ついてはまずは文科省自体が速度記号表示を改正する必要があり,このことは国会議員を通してでも改正しなくてはなりませんが,現在の京都市自体の音楽指導計画の国歌君が代の指導事項に伴奏に合わして歌うという文言を追加し速度記号の改正と合わせて推進し,京都から改革に取り組むべしと考えますがいかがでしょうか。教育長の御見解をお伺い致します。
 次に,野良猫対策について再度提言をさせていただきます。一昨年の10月定例会において提案し,政令指定都市で初めて実現していただきました野良猫の避妊,去勢手術の無償の取組は,京都市まちねこ活動支援事業として今年度から開始され,地域の方々また動物愛護団体の皆さんから大変喜ばれております。家庭動物相談所における猫の引取りの9割近くを占める子猫のほとんどが野良猫の産んだ子猫であります。これら野良猫の繁殖制限を行うことによって野良猫が減り大幅な殺処分数を減少させるとともに,動物愛護意識の高揚を図るところにこの事業の主たる目的があります。現在希望が殺到し手術待ち状態であり,今後情報が広まれば手術待ち頭数は更に膨れ上がると見込まれます。この施策は,京都市獣医師会のボランティアによって週2回のペースで行っていただいており誠にありがたいと思っておりますが,このペースのままではイタチごっこであり繁殖の減少の成果が余り期待できないわけであります。この施策は期間を余り設けず一気に実施することによって,結果大きな成果を上げるものと考えます。ついては,手術待機頭数が増え続けることのないよう,更なる取組の強化を図る必要があると考えますがいかがでしょうか。京都市はこのように野良対策のソフト面は他都市に比べて進んできておりますが,家庭動物相談所のハード面は残念ながらがたがたであります。今後これまで要望している動物愛護の基幹施設となる動物愛護センターの設置が必要と考えますが,今後の設置見通しをお聞かせください。
 次は,災害時の地域の集合場所シールの取扱いについてであります。これも一昨年の10月定例会において提案し,門川市長の御英断で全国で初めて実現していただきました。この度のニュージランドのように大地震が発生した場合に,地域の方々の安否確認や互いに協力し合って救出,救護活動,消火活動などを行うために,まず初めに近所の者が集まる場所を明記し玄関などに貼っておく地域の集合場所シールであります。ようやく完成し,これから全戸配布する段階となります。そこで,今後の配布方法についてであります。言うまでもなくこの度のシール配付の取組を,今後の地域自主防災意識の更なる高揚につなげていかなくてはなりません。端的に言えば各地域で地域の集合場所が的確に決められたかをしっかり確認し,確認できた地域にはじめて配付するという手続きを徹底することが確かな地域防災意識の向上に必ずつながると思います。なお御承知のとおり私は,一昨年の10月定例会において一時避難場所基準の矛盾を指摘し昨年の京都市防災会議で指摘どおり改正されましたので,これまで既に地域で防災行動計画が作成されていたとしても,新たに確認し作成していただくように働き掛ける必要があります。要するに,この機会に消防署員防災指導員は徹底的に各地域の自主防に働き掛け,まずは確実な全戸配付を目指すことであります。そして配付された地域は,次のステップとして地域の防災行動計画作成へいざない更なる防災意識の向上につなげていくことが大切なわけであります。そこで地域の防災行動計画の様式は基本的に地域それぞれで良いとされていますが,従来のサンプルとして示してあるものは文章が多く,堅苦しく,分かりにくいものが多いと思います。端的に地図や図で示すなど,シンプルで分かりやすいサンプルを作成していただき示していくことにより,地域の取組が進みやすくなると考えますがいかがでしょうか。
 最後に,地元上京区において進行中の三つの事業について質問と要望をさせていただきます。まず一つ目は,区民が楽しみに待ち望んでおります上京区総合庁舎整備の今後の予定についてであります。これまで区民の皆さんと整備についてのワークショップを何度も開催し,区民の皆さんの声を反映し作り上げてきた基本計画が今年度中に終了し,来年度から整備手法の検討,業者選定,実施設計,そして現上京区役所の解体工事,埋文調査,またそれまでに仮庁舎として使用される元西陣小学校の整備工事をしなくてはなりません。区民の皆さんは,それぞれの工事はいつ着手され,いつ竣工の運びとなり,いつからそれぞれ利用することになるのか気に掛けておられます。そこで基本設計が決まる現段階になりましたので,先ほどのそれぞれの見通しをはっきり示していただきたいと思います。また仮庁舎として利用される元西陣小学校の整備については,地域の皆さんと利用にかかわる諸問題の話し合いを今後も継続していっていただく必要があると思います。今後の整備予定はいかがなのでしょうかお示しください。
 次に,長年の懸案である上立売通から今出川通間の小川通の拡幅道路整備についてであります。ようやく今年度中にその北半分140メートルの整備が完了となり,地域の方々は歩道が広くなり子供やお年寄りが安全に歩くことができるようになり大変喜んでおられます。次は南半分の整備であります。御承知のとおり現在のままでは道路交通上大変危険であります。速やかな改善が必要であります。地域の方々の多くが全面的に協力をしていただけますので,速やかな引続きの事業推進を要望しておきます。併せて上立売通の小川西の道路整備についても引続きの検討をお願いしておきます。 最後に,京都御苑周りの歩道整備についてであります。特に烏丸今出川南東のバス停の京都御苑側水路の転落防止対策については,3年前に地元から陳情を受け本市と相談致しましたが,相手が国の折衝ということで伊吹文明代議士に環境庁,宮内庁との橋渡しをしていただき,市の建設局も東京へ出向くなど交渉を重ねようやく話が付き今日整備の運びに至ったことは誠に喜ばしい限りであります。京都御苑周辺道路の北側と西側の歩道は大変狭く,また自転車も通行していることから大変危険であります。特にバス停付近や横断歩道部分では,待つ人があふれて歩行者の往来ができにくくましてや自転車はスムーズに走れず,歩行者との接触事故や御苑側水路への転落事故が起こっております。場所が京都御苑周りということで,なかなか国と思うように話が進まないことは分かりますが,市民,そして観光客の安全のために歩道の確保と安全対策が喫緊の課題であります。今後安易な改善を行うのではなく,現状を見据えてしっかりと国と話し合っていただき良き改善案を示していただきたく存じます。いかがでしょうか。
 以上をもちまして,私の代表質疑を終えさせていただきます。長らくの御清聴誠にありがとうざいました。
 
 

 ◎市長(門川大作) 
 中村三之助議員の御質問にお答え致します。 まず観光案内標識についてでございます。未来京都観光振興計画2010+5に掲げる歩いてこそ京都プロジェクトを推進するために,現在観光客,市民の皆様の視点に立ったより分かりやすい観光案内標識の在り方について学識経験者や交通事業管理者等からによる観光案内標識アップグレード検討議会において検討を行っております。委員会での御指摘や観光客を対象にしたアンケートでは,方角や現在地が分かりにくいことが課題の一つに挙げられており,中村議員御指摘のとおり観光客に方角を示すことは極めて重要であると考えております。そこで現在取りまとめ中のアップグレード指針において,新たに通り名サインを設置することやユニバーサルデザインに配慮することも併せまして,すべての観光案内標識に北方向を表示することと致しております。現在公募作品から選んだ優秀賞作品を基に,歩いて観光する人に分かりやすく京都の景観にシンプルで洗練されたデザインの検討を行っており,今後設置場所や表記内容を含めたアップグレード指針を取りまとめていくことと致しております。来年度予算に5,000万円の整備予算の費用をお願いしており,平成27年度までの5箇年計画で指針に基づいて議員御提案の手法も必要に応じて検討しながら,歩く観光を推進する新たなデザインの観光案内標識を整備して参ります。 次に,観光立国政策の推進についてでございます。京都は修学旅行生やバックパッカー,中高年の方々をはじめ国内外から年間5,000万人もの観光客にお越しいただいております。京都はこのような幅広い皆様が年代や国籍,性別,旅行スタイルを問わず,誰でもいつでも奥深い京都の魅力を楽しんでいただけます懐の深い観光都市を目指しております。こうした一環で,これまで十分でなかったラグジュアリー層の受入れにも力を注ぐことも含めまして,この度幅広い取組を行うことを基本に覚書を観光庁と協議致しました。この観光庁との共同プロジェクト事業の一つとして,ラグジュアリー層向けの商談会であるILTMAsiaの京都誘致に取り組むことと致しております。そのため本年1月に主催者に京都にお越しいただいたところ,すべてにおいて想像以上にすばらしかった,世界中のラグジュアリー層,旅行業界にも京都をもっと知ってほしいと絶賛を受けました。その結果本年6月に上海で開催されるILTM Asiaに参加する旅行会社を招き,実際に京都を体験してもらうことになります。これは京都はもとより日本にとって大きな成果であると考えております。現在主催者側と京都の魅力を十二分に味わっていただけるプログラムの内容等について協議を始めており,観光庁はもとより地元関係者との前提の下,京都の誇るおもてなし,歴史,食文化,伝統の技,京都ならではの職人の仕事など京都力を結集し何としても成功させて参ります。さらに観光庁との共同プロジェクトでは,全国に先駆けて宿泊施設に向けた24時間緊急対応が可能な多言語コールセンターの設置にも取り組むことと致しております。今後とも京都にお越しいただける幅広いすべての方々が安心安全に旅の本質を堪能していただける世界が共感できる観光都市を目指して参ります。またそのことによって京都の人々の働く場,雇用の確保や伝統産業,地場産業の活性化などにもつなげて参ります。 次に,遠忌法要への対応についてでございます。京都は平安のいにしえから1200有余年にわたる悠久の歴史の中で,各宗各派の宗教と共に守り培われてきた華麗でかつ繊細な文化,芸術と共栄してきた街でございます。この京都で来月から法然上人800回忌と親鸞聖人750回忌の遠忌法要が各宗派で厳かに執り行われ,1年を通じて国内外から多くの参拝者が御入洛されます。私は市長に就任した初年度の早々に全局長,区長に対し,今回の遠忌法要が参拝者や観光客の皆様に京都の魅力を満喫していただく絶好の機会と捕らえ,万全の体制で臨むよう指示したところであります。同時に京都市が窓口となり,各宗派はもとより京都府警察,本市関係部局からなる交通対策会議を設置し,これまでに約600台分の観光バス待機場を民間の御協力も得ながら確保するとともに,京阪三条駅と知恩院三門,東本願寺と大谷祖廟,京都市美術館を結ぶ臨時シャトルバスの運行やパークアンドライドの拡充を図るなど関係機関との連携の下,万全の受入れ態勢を整えて参りました。また法要に併せて開催される京都市美術館の親鸞展や京都国立博物館の法然展をはじめ,門前町やみやこメッセなどを会場にして,京都のお土産物を取り扱うごえんき村の開設など様々な催しの準備も着々と進めております。こうした取組に加えまして入洛された皆様に奥深い京都の魅力に触れていただくため,法然聖人,親鸞聖人ゆかりの地を巡る観光ルートの紹介や旬の観光情報の発信により,この機会に質の高い京都観光を堪能していただきたいと考えております。この度の遠忌法要を契機に国内外から入洛されます皆様に,人と公共交通優先の歩くまち・京都の魅力も実感していただけるよう全庁一丸となり,おもてなしの心を持ってお迎えして参ります。 次に,野良猫対策と動物愛護センターについてでございます。平成21年3月に策定した京都市動物愛護行動計画の中の大きな目標の一つとして犬,猫の処分数の大幅な減少を掲げ,発生源となる野良猫の繁殖抑制や犬,猫の譲渡の推進などに取り組み,着実な成果を上げてきているところであります。引き取った猫のほとんどが野良猫の産んだ子猫であり,中村議員からの御提言を受けまして京都市獣医師会の御協力の下,野良猫の避妊及び去勢手術を無償で実施し手術後は地域で飼育していただくという,まさに地域,団体,行政の共汗モデルとなるまちねこ活動支援事業を今年度から実施しております。実施以来,地域の方々から大変喜ばれており,今後京都市獣医師会の御理解も得ながら手術回数の増加を検討して参ります。 次に,動物愛護センターにつきましては来年度中に検討委員会を設置し,市民の皆様や子供たちが親しめる動物愛護の基幹施設としての構想を取りまとめのうえ,できるだけ早期の整備に着手して参りたいと考えております。今後とも飼い主や地域の皆様,関係団体の方々と相互に連携,協働することで,動物と共生できる潤いのある豊かな都市・京都の実現に努めて参ります。 次に,上京区総合庁舎整備についてでございます。新しい上京区総合庁舎の整備は区民の皆様の長年の悲願であり,この間市会の先生方や地元の皆様の御尽力,御協力の下,鋭意取組を進めてきたところでございます。私が皆様にお約束致しましたとおり,今年度中には基本設計を完了する見込みであり,来年度には新総合庁舎整備の事業手法を検討のうえで事業者を選定し実施設計に着手して参ります。その後平成24年度には現庁舎の解体撤去,埋蔵文化財の調査を完了したうえで,平成25年度に新庁舎の建設工事に着手,平成26年度には竣工,新たな総合庁舎としての供用開始を目指して参ります。なお本事業は現地建替えによる整備のため,来年度の後半から竣工までの間,元西陣小学校を仮庁舎として使用する必要があります。このことについては地元の皆様に御説明申し上げ,御意見を十分お伺いする中で御理解を賜ってきたようでございます。地元の皆様には御不便をお掛け致しますが,上京区の発展のために御協力のほどよろしくお願い申し上げます。具体的なスケジュールと致しましては,今年夏に元の校舎の改修工事に着手した後,グラウンへの芝生の設置や皆様が楽しみにされております秋の区民運動会が終わるのを待って行う予定でございます。区民の皆様に一日も早く新しい総合庁舎を御利用いただけるよう,引き続きしっかりと取り組んで参ります。私からは以上でございます。 以下,副市長及び関係理事者が御答弁申し上げます。

 ◎副市長(由木文彦) 
 京都御苑周辺の歩道の整備についてお答え致します。京都御苑周囲の歩道につきましては,幅員が0.9メートルから1.5メートルと非常に狭あいで,また京都御苑側の水路にふたがないことから歩行者と自転車との接触や水路への転落が発生し,その安全対策の必要性については以前から御指摘をいただいております。このような状況を改善し安全な交通環境を実現するため,京都御苑の水路部分を利用して歩道を拡幅することを目指し京都御苑の所管する環境省をはじめ関係機関と協議を進めて参りました。この度御苑周辺全体の整備の考え方とともに,環境や景観に配慮したデザインを示し一定の協議が整いましたことから,まず最初の取組として特に安全対策の要望が多い烏丸今出川の西行きバス停付近において,間伐材を利用した水路へのデッキや転落防止柵の設置を来年度に実施していきたいと考えております。今後につきましては,事業実施に向けて早期に着手できるよう関係機関との手続を進めて参ります。その他の区間につきましても今回の整備効果の検証を行ったうえで,本市にふさわしい環境や景観に十分配慮した安全対策となるよう積極的に取り組んで参ります。以上でございます。 議長(加藤盛司)坪内環境政策局長。 〔坪内環境政策局長登壇〕 環境政策局長(坪内俊明)使い捨てライターの回収についてでございます。本年9月から従来型の使い捨てライターは安全確保の観点から販売できなくなるため,中村議員御指摘のとおり大量廃棄に備えて未然に防止策を講じる必要があると考えております。またこうした危険物や有害物について市民アンケート調査を行ったところ,約4割の市民の皆様が排出に困った経験があるという風に回答されております。そこで本市では本年6月の環境月間を契機にしまして,市民しんぶん等で周知を行ったうえで使い捨てライターを区役所,支所のエコまちステーションなどの公共施設で安全に配慮したうえで回収致します。さらに10月からは,ライターに加え刃物や塗料などの有害危険物や古着などの資源物を身近な場所で回収致します移動式の資源回収モデル事業を新たに実施したいと考えております。また御提案いただいた販売店での回収につきましては,これまでから製造販売等を行う事業者に協力を求める制度の創設を国に要望してきておりますけれども,今後は京都市内の販売店にも回収実施を働き掛けて参ります。以上でございます。

 ◎消防局長 (三浦孝一) 
 地域の防災行動計画の様式についてのお尋ねでございます。防災行動計画につきましては,おおむね町内単位の自主防災部ごとに市内のほぼすべての地域で策定されており,現在防災行事等を通じて内容を検証しそれぞれの地域の実情に応じた見直しがなされるよう積極的に指導を進めております。 昨年京都市防災会議において従来の一時避難場所が地域の集合場所へと見直されたのを受け,地域の集合場所を周知するためのシールを作成し全世帯へ配布することと致しました。議員御指摘のとおり,これまで自主防災組織の方々へ例示としてお示ししておりました防災行動計画は文章が主体でありましたが,地図や図を活用した分かりやすいものに見直すことが,防災行動計画を地域の方々に理解していただくうえで大変有効であると考えております。今回のシールの配布を契機と致しまして,地域の集合場所はもとより防災器材の設置場所,避難所や広域避難場所への避難経路などの防災情報を誰もが一目で読み取ることができる防災行動計画のサンプルを作成し,より実効性のあるものとなるよう努めて参ります。以上でございます。

 ◎教育長(高桑三男)
 入学式及び卒業式における国歌君が代斉唱についてでありますが,本市立学校では全校において厳粛に君が代斉唱を行っております。御指摘の斉唱時の指導につきましては,学習指導要領及び社会科や音楽科の本市教育課程指導計画に基づき君が代に親しむことから始め,国歌の大切さを学ぶとともに入学式や卒業式など必要なときにいつでも斉唱できるように取り組んでいるところであり,より一層大 29 -きな声で歌えるよう指導に努めて参ります。歌唱速度につきましては,歌詞内容や曲想にふさわしい速度であることと同時に小学校では子供たちの成長の過程にある声帯に無理の掛からないよう,呼吸や発音の仕方に気を付けて自然な歌い方で歌うことも大切との趣旨から,教科書に良い速度が定められており,これまでから教科書に基づいた歌唱指導を行っております。その一方で周りの歌声や伴奏を聴き歌うことが大切であることも学習指導要領に示されているところであり,今後御指摘も踏まえ保護者,地域の方々,多くの参加する式典などにおいては,子供たちと参加される方々が声を合わせて君が代を斉唱できるよう努めて参ります。以上でございます

       第10回目 平成24年2月市会

 
 
 同僚の橋村議員,内海議員,大西議員に続いて,代表質疑をさせていただきます自民党の中村三之助でございます。まずは私からも先般の市長選挙におきまして門川大作市長が引き続き市政の舵取り役されることを大いに歓迎いたしますとともに,選択された京都市民の良識ある判断に感謝申し上げるところであります。ついては,目指す方向は同じでありますが,運航計画や内容については京都市民のために,これから大いに議論してまいりたいと思いますのでどうぞよろしくお願い申し上げます。
 さて,来年度予算は,大変厳しい財政状況の中ではありますが苦しいながらも創意工夫し選択と集中の下,新規事業も多く入れていくなどめり張りある予算案と評価をするものであります。そういう中から一層のめり張りを付ける意味で幾つかの提言,提案をさせていただきます。まず初めに,門川マニフェストにも掲げてあります全国一の動物愛護センターの創設についてであります。 老朽化した家庭動物相談所を建て替え夜間動物救急診療所機能やドッグランを併設した動物愛護センターを整備するとお約束されたことは誠にうれしい限りであります。そこで来年度の設計に際して要望と提案をさ せていただきます。動物愛護の先進国といえばドイツであります。ベルリンの町なかにいつも犬が溶け込んでいます。電車やバスの中,またレストランにもよく見掛けます。厳しくしつけられた犬が自由に歩き回っているのです。しかし,買い主失格と判定されれば犬は取り上げられます。ドイツでは,平均年間1万5000 円の犬税が義務付けられております。愛情に伴う責任がこの国のルールなわけであります。また,ドイツで は,ほとんどの犬がドッグスクールに通学し子犬のうちから徹底したしつけ教育がされます。更に大切なのは買い主の教育とされ,犬以上に人間の自覚が促されます。しつけがされて初めて自由が許されるというこ とであります。また,捨てられたり飼い主からの虐待を受けた犬など行き場のない犬を保護し新しい飼い主 が見つかるまで責任を持ち,たとえ買い主が現れなくても,犬の生存は最後まで保証されている施設ティアハイムという動物の孤児院があります。規模の大小はありますが,ドイツ全土に500箇所以上あるそうです。 施設は,市民の寄付で運営され,現在1万5000人の会員からや遺言による寄付金が寄せられており,ティアハイム・ベルリンでは年間約5億円の寄付金が寄せられているとのことであります。ドイツ全体のティアハイムから年間約2万頭の犬が新しい買い主に引き取られております。ドイツでは,犬を手に入れる方法は,ティアハイム又はブリーダーから直接求めるのが一般的であります。ティアハイムが引き取り,リハビリ,そして訓練された犬は,新しい飼い主に資格があると認定されれば,希望する一般家庭に約2万円で譲られていきます。引き取った犬は,捨てたり他人にあげては駄目で,もし飼えなくなれば再度引き取られます。 またティアハイムには動物愛護カウンセラーが常駐し,それぞれの犬の性格を見きわめ,飼い主の振る舞いや考え方に専門的なアドバイスを与えています。 このように今回の整備に当たっては,ただ今申しましたドイツのティアハイムの運営が大いに参考になります。ただ,京都市は郊外ではなく都心部に位置するというメリットを十分に生かし,都市型施設として明るく,そして一般市民にも開かれた親しまれるセンターとなるように整備し,また,京都府立の愛護管理セ ンターとの二重行政にならない調整の必要性と動物愛護団体や多くの市民ボランティアとの連携協力の下,推進していくことがまず大切であると申しておきます。さらに,動物愛護の精神,そして優しさや思いやり の心を子供や大人にもはぐくむ教育施設としての機能も設けていただきたいです。また,正しい動物の飼い方やしつけ方教室の充実を図り,近い将来に犬とその飼い主がある基準の検定に合格すれば地下鉄,市バスに介助犬のように犬も飼い主と一緒に乗車できる資格を与えるという全国初の犬と共生する都市の創設を目指して取り組んでいただきますようこれは要望しておきます。 今回の全国一の動物愛護センターの創設は全国から注目されており,間違いなく京都の文化力が問われる施設となります。私の提言は,門川市長が申されている動物とのふれあいを通して,すべての命を大切にす るまちを築きますと言っておられる政策に合致するものと思います。御見解をお伺いいたします。 また,門川市長の御英断で実現した全国初のまちねこ活動支援事業は大好評であります。これまで約200 匹が去勢,避妊の手術を受けましたが,まだまだ希望が多く順番待ちの状態であります。この施策の効果は 以前に申し上げているように短期間に進めないと結局効果が上がらず,いたちごっこのようになります。事業のスピードアップの必要性を訴えておきます。
 さて,先月の12日に第3回KYOTO地球環境の殿堂表彰式が行われ,2名の方が殿堂入りをされました。私も参席しておりましたが,その1人でありますレスター・ブラウン氏は,今,我々は安全を見直すときにあり,未来に対する主な脅威はもはや武力侵略ではなく気候変動や人口増加,水不足,そして経営を失敗しつつある国家であると述べておられます。来年度予算に環境に優しいLED照明の積極導入を掲げておられます。そこで再度提案いたしますのが家庭用LED電球購入助成制度の創設であります。これは,市民皆が手軽に取り組める節電行動を応援するため,LED電球の購入費の一部を補助することにより環境に優しいまちづくりと環境保全意識の高揚を図る事業であります。具体的な提案は,5000円以上の京都市内で購入したLED電球の領収書やレシートを区役所へ持参し申請します。助成上限額は5000円までとし,後日,本人宅へ購入金額の2分の1分の京都市特製の京都市地域振興商品券が送付されるという仕組みであります。事業 期間はまず2年とします。この提案の特色は,購入及び助成金の使用が京都市内店舗に限定されることから 地域経済の活性化にも寄与する点であります。実施すれば一気に購入が増えます。LED電球は電力消費は 6分の1,寿命は40倍ですから,当然,京都市全体を見れば極めて大きな節電とごみ減量になることは間違いありません。京都議定書誕生の地である京都は,地球温暖化対策に率先して取り組んでいかなければならない使命を持っている都市であります。門川市長は,対外的に,いつもDO YOU KYOTO?を説明し 話しておられます。待ったなしの温暖化対策であります。待ったなしの御英断を求めます。いかがでしょうか。
 さて,先月,昨年1年間の京都の少年の刑法犯検挙数は,人口比で全国ワースト1位になったと発表されました。これは憂うべき問題であります。京都府警の少年課は,検挙した少年の人口比は年々下がっているとは言え全国平均に比べて今もこれだけ高い理由は分からないと言っておられます。私から言わせれば,その要因の第一は家庭環境に関係するでしょうが,当然学校,地域社会にもかかわるものであります。そこで,学校,地域,家庭における対応策の一考を示したいと存じます。 門川市長は,この度の予算でも,子供の規範意識をはぐくむための取組の推進を挙げておられます。規範意識というのは,人から言われて頭で分かってもできるものではありません。幼少期の繰り返しによって自然に体で覚えていくものであります。小学校においては,その昔までは毎週月曜日に朝礼があり,全校児童 は運動場に集まり,「全員,気を付け。前へ倣え」の号令で真っすぐに並び整列します。そして注目して校長先生の話を聞き,集会が終われば音楽とともに教室へ入っていきました。始業式,終業式の儀式的行事も含め,このようにびしっと集団行動をする機会,また,けじめある生活のめり張りが学校現場で著しく減ってきました。減った理由は,授業時数の確保のためもありますが,教職員組合が規律訓育のようなものを嫌う傾向であったことも要因であると思っております。繰り返しの経験が少ないためはぐくまないわけであります。幼稚園や保育園でせっかく規律訓育をしっかりしても,小学校で崩れてしまうという声も聞きます。すなわち,規律が秩序を生み行動規範が培われるのであります。これは私が長年にわたり,小学校でも,又 ボーイスカウトでも多くの子供を指導してきた経験からはっきりと言えるものです。ですから私の教え子は みんな良い子ばかりであります。現在は,地域でスポーツ又文化サークルやボーイスカウト団体などに所属している子供たちだけが集団規律訓育を受けているのが実情であります。是非とも学校現場で少し昔のように集団行動の機会を増やす取組をお願いいたしたいわけであります。 また行動規範をはぐくむ大変良い事業が全国一の長期宿泊・自然体験事業であります。この事業は門川市長が教育長時代,平成19年に国の教育再生会議の委員として教育再生に取り組まれた中から生まれた肝いりの事業であります。今年度において全ての小学校で4泊又は5泊で実施されるところまで推進してまいりました。もちろん全国一で,京都が全国に誇れる取組の一つであります。今更,長期宿泊・自然体験活動の価値 を論ずる必要はないと思いますが,正に集団活動を多分に体験させられる機会であります。今年度,修学院 中学ワンダーフォーゲル部が,全国の自然体験活動を表彰するトムソーヤースクール企画コンテストにおいて最優秀賞全国第1位に輝きました。一昨年は醍醐西小学校が準優勝に輝きました。これまでの取組の成果が全国的にも認められたものと誠にすばらしくうれしく思います。しかし残念なことに来年度は3泊でもよいとすることになりました。飽くまで試行実施ということは分かっておりますが,京都市の子供が皆同じく 長期宿泊・自然体験学習の恩恵にあずかれるということが大切と考えます。ついては今後の事業推進に対するお考えをお聞かせください。また,この事業において豊かな活動の運営には,どうしても多くのスタッフ と,又必要な費用も伴います。学校差はありますが,これらの対応もよろしくお願いしておきます。また,今の教師は,授業数だけでなく事務量も多く放課後に子供と遊んだりじっくり話をしたりして子供 と向き合う時間の確保がなかなかしにくい現状であることは御存じのことと思います。その要因の一つは,仕事上のUSBメモリースティックを自宅へ持ち帰れないため学校で仕事をやり切らなくてはならないことと,指導内容の増加だけでなく事務的な仕事が多くなったことであります。そこでこれらを解消するため抜 本的な対応策を講じていただきたいわけであります。いかがでしょうか。学校の次は地域であります。私は平成11年の11月市会で初めて代表質問をさせていただきました。そのときに地域コミュニティと子供の教育に関して次のように述べております。教育改革推進プロジェクトでも学校教育と地域とのかかわりが論議されていると伺っておりますが,子供への取組は,大人も含めた人づくりでもあり,まちづくりになるわけであります。地域の活動が活発になることが子供の生きる力の育成や心の教育の充実,学校の活性化につながり,ひいては京都の発展を築いていくのだというのが私の持論であります。すなわち地域コミュニティの再構築であります。産業構造の変化とともに近年の都市化,核家族化,少子化の進行が地域の連帯感を希薄化し,更に地域活動の場の減少と相まって,正に人間関係,地域社会のきずなは今危機に瀕してきているわけであります。このことに伴い地域で子供を育てて行こうとする機運が衰 退し,本来,家庭,地域の中で受け継がれてきた知恵や技能の習得までを学校に依存せざるを得なくなってきたのであります。これまで家庭や地域が子供たちに果たしてきたしつけや倫理観や社会性の育成などの教育機能が低下し,個人重視の風潮など人の価値観も多様化してまいりました。しかし,人間形成を考える時に大切にしなければならない,守っていかなければならない,変えてはならない文化や不易の共通の価値観があります。私は,地域コミュニティの再構築を通して,それらをもう一度見直し築いていくことが,ひいては人づくり,まちづくりにつながると確信しておりますとこのように13年前から訴え,機会あるごとにそのコーディネーター役をする仮称地域調整官の創設の必要性を訴え続けているところは門川市長もよく御存じのところであります。そういう中,昨年の地域コミュニティ活性化推進条例の成立は,大きくまちづくりに前進したとうれしく思っております。これから推進計画を策定していくわけでありますが,先ほど述べま したように,地域コミュニティの再構築には多様な価値観を尊重することも大切としても,共通の価値観の 共有化なくして再構築していけません。共通の価値観とは,まずは少し昔の価値観であります。是非とも推進計画に掲げていただきたく思います。いかがでしょうか。また,地域調整官の創設の話は次回にいたしますが,地域コミュニティ活性化支援のためには,今,現実 的には,区長をはじめ区役所のまちづくり推進課の働きが大変重要になってくると思います。ついては各区役所のまちづくり推進課の増員など態勢強化が肝要と考えますがいかがでしょうか。また,地域で子供を育てていくということで障害になっていることは,学校の夏季,冬季などの休みの始 まりと終わりがばらばらであることであります。昨年の夏休みの始まりで1週間,終わりでは10日間のずれがあります。学校裁量の重要性は分かりますが,かと言って地域活動や,又青少年団体活動との兼ね合いからも,京都市においては,小中学校の始まり,終わりは統一していくべきと思いますので御検討を要望して おきます。 次に,家庭においては,親の子育て力の向上を目的とした一日保育士体験事業の実施を提案いたします。 親が育児に対する自信がなく不安を多く抱えている現在,親が幼稚園や保育園で1日8時間,先生方の助手役をすることによって,家とは違う我が子の姿を見たり,ほかの子を世話することで視野が広がり,また,家庭でのしつけを見直すよい機会になったりし,親の子育て力を高めるという取組であります。いかがでしょうか。
 さて,昨年行政視察した熊本県は,今年度から児童養護施設から大学などに進学する学生に月約4万円弱の生活資金を無利子で貸し出す制度を実施いたしました。これは,施設の子供たちが陥る教育格差を是正するねらいであります。児童養護施設には,虐待などの理由で保護者と同居できない子供が主に入っています。 高校までの学費は国費で賄われますが,施設で暮らせるのは原則18歳までであります。大学や専門学校に進学すると,学費に加え新たに住居費や生活費を工面する必要があるのです。私の近所にも児童養護施設があります。施設長さんとの話では,これまでは篤志家の援助などを得ながら子供の進学の願いをかなえるようにしてきたが,昨今の厳しい経済状況から寄付などの援助も減少し厳しくなってきたとのことであります。 京都市の児童養護施設の子供の大学,専門学校の進学率は低く約35パーセントであります。京都市としては,今の厳しい社会経済環境であればこそ支援をしなくてはならない部分であると考えます。今の政府には期待できません。そこで,京都市においても児童養護施設から大学などに進学する学生に対して無利子の生活資金貸出制度を創設していただきたいわけであります。進学して勉強したいと願う施設の子供に希望の光を与えてあげることも,子育て環境日本一につながるものと思います。いかがでしょうか。 最後に,西陣をはじめとする伝統産業,和装振興についてであります。この業界は,昨年の東日本大震災 の影響もあり,需要減に歯止めが掛からない危機的な状況であることは門川市長はじめ関係者はよく御存じのことと存じます。伝統産業振興策の一つとして生まれた事業が伝統産業の日の関連事業であります。桝本 前市長の御英断で始めていただいたわけでありますが,今回で10回目の事業となります。昨年のアンケートによると,参加したことはないが知っている,又は興味があると回答した人は40.6パーセント,また,着物の着用で市バス,地下鉄の乗車や文化施設などの入場が無料になる取組について,利用したことはないが知っている,又は興味があると回答した人は63.5パーセントとどちらも低く,周知されておらず,明らかに広報不足であります。今月10日から始まりますが,きっと汗をかいて関連業界や又小売店の隅々まで周知させ 広報に取り組んでいただいていることと存じますが,やはりそのことが目に見える形で表われないと成果として評価できません。その一つの形は,市職員,繊維関連業界の方は,せめて期間中数日は着物を着用する ことであります。これまでも取り組まれはしておりましたが不十分であります。今回は10周年です。これからでも再度しっかり発信していただきたく存じます。また,来年度から第2期京都市伝統産業活性化推進計画の下,需要減に歯止めを掛けるため,これからは日本の大消費地だけでなく海外の大消費地に目を向け販 路拡大に取り組まれますが,一方,足下である京都がしっかりと伝統産業技術の保存,継承をしていくためには,京都市民の皆様に京都の伝統工芸品のすばらしさを一層理解してもらわなくてはなりません。そのために,京都市役所はじめ区役所や公共施設に京都の伝統工芸品を調度品として映えるように展示していくことを提案いたします。このことは,技術の継承策又京都市民への理解だけでなく,観光客をはじめ対外的に良いアピールになると思いますがいかがでしょうか。 誠意ある御答弁をお願いいたしまして,以上で私三之助の代表質疑を終わらせていただきます。長らくの 御清聴,誠にありがとうございました。


 
 ◎ 市長(門川大作) 
 中村三之助議員の御質問にお答えいたします。 まず,動物愛護センターについてでございます。私は,センターを単なる動物愛護の施設としてではなく, 動物のふれあいを通して命を大切にするまちを築くための拠点施設にしてまいりたいと考えております。そ のためには,中村議員御指摘の点も踏まえた機能を整備することが重要であると考えております。まず,動 物たちと触れ合うことにより命の温かさを感じ,子供や大人も優しさや思いやりの心をはぐくむ教育施設と することが必要であり,命のとうとさを学ぶ動物ふれあい教室の開催などに取り組んでまいります。次に, センターにおいては,まちと共生できるペットの養成をしていかなければなりません。そのためには,ペッ トだけでなく買主に対する教育が必須であることから,正しい動物の飼い方にかかわる啓発やしつけ方教室 の充実を図ってまいります。また,明るく市民に開かれただれにでも親しまれるものとするために,全国に 誇るべき京都の地域力,文化力,人間力を総合して,市民,ボランティアの方々等と共に汗する共汗によっ てセンターの運営を行うことにより全国一の動物愛護センターとしてまいります。これらの政治的な取組を 進めてまいりますことにより,社会において人と動物とが一緒に過ごすことができる動物と共生する都市京 都の実現に全力を投球してまいります。 次に,LED電球購入助成についてでございます。京都市では,再生可能エネルギーの導入,拡大を進め るため住宅用太陽光発電システムの設置助成や来年度から太陽光発電システムと接続する蓄電池,また,太 陽熱利用システムの助成制度を新たに積極的に創出し取り組んでまいりますが,これらは地球温暖化対策に 大きな効果があるものの市場原理に至るだけでは価格面での普及が進まない製品について市民の負担を軽減 し普及の拡大を図るために実施しているものであります。中村議員御指摘のとおり家庭における照明器具の 電力消費量は全体の16.1パーセントを占めており,LED電球への買い換えは省エネや節電の面で大いに効 果がありますが,一方でLED電球の販売価格は急激な技術革新や流通量,生産量の増加などにより発売当 初は数千円,1万円近くしたものが,最近は1000円から2000円前後にまで大幅に低下してきており,家庭で - 7 - の普及も進みつつある状況となっております。今後LED電球の更なる普及,拡大を図るために様々な広報 媒体を活用して費用対効果,環境に与える影響などの有用性の啓発を強化し,家庭における省エネ,節電の 取組を推進してまいります。 次に,地域コミュニティ活性化推進計画についてでございます。地域コミュニティを活性化していくに当 たりまして,ライフスタイルの変化等に伴う多様な価値観を尊重しつつも日々の暮らしに根差した地域にお ける人と人とのつながりや支え合いの大切さを不変の価値観として共有していくべきは御指摘のとおりであ り,中村三之助議員と同感でございます。私といたしましても,今一度御近所同士のつながり,支え合いの 大切さなどをみんなが共有できるよう地域コミュニティ活性化推進条例を設定したところであり,昨年9月 に市会で議決いただいた際の価値観の共有化を図り,また,施策として幼,保,小中学校との連携も注視し 取り組めるよう環境整備することという附帯決議も踏まえまして,その趣旨を現在策定に向けて取り組んで いる京都市地域コミュニティ活性化推進計画に基本的な理念として明確に位置付けてまいります。また,地 域コミュニティの活性化のためには,区長,担当区長を先頭に市民に一番身近な区役所,支所が最も大きな 役割を果たしていくことにつきましても中村議員御指摘のとおりでございます。そのため喫緊の課題であり ます地域防災力を高めるための専任の職員を新たに区役所,支所に配置することとあわせて,区民主体の自 立したまちづくりを迅速かつ柔軟に支援していけるよう現行の区役所の総務課とまちづくり推進課を一体化し機動性を高めた新たな組織の設置を考えているところであります。また,あわせてまちづくり推進課を中 心とする区役所業務の在り方につきましても新たな課題に積極的に取り組みますよう,住民自治を促進させ る観点から関係者の御意見もお聞きしながら選択と集中を図るなど必要な見直しをしっかりと進めてまいり たいと考えております。 次に,一日保育士体験事業についてでございます。中村議員御提案のこの事業は,保護者にとって家庭とは違う子供の状況を見ることで我が子への理解が深まり,また保育所,幼稚園やそこで働く職員との相互理 解が進むほか,近年の少子化,核家族化の振興の下で親の幅広い子育て力を高めることにつながるなど大変 有意義なものであると私も認識いたしております。本市といたしましては,現在実施されている民間保育園 等の状況も踏まえ京都市保育園連盟や京都市私立幼稚園協会などともしっかりと連携し,この事業を新たに 実施する施設が一層大きく広がりますようしっかりと取り組んでまいります。 次に,伝統産業及び和装の振興についてでございます。京都のまちの魅力そのものと言っても過言ではな い京都の伝統産業品を業界や愛好家の皆様と一緒により多くの市民や観光客の方々にPRすることによって その良さを知っていただき事業拡大につなげていく取組が伝統産業の日の行事であります。10回目となる今回は,京都市勧業館みやこメッセでの1000点を超える京都の伝統産業品の展示に加えまして,きものde婚 活,きものde記念撮影in平安神宮等により,新たな着物の魅力,着物の着用の機会を創出するほか,フ ェイスブックを活用した広報などPR活動を一層工夫し,より多くの方々に御参加いただけるよう取り組んでまいります。また,市民の皆様に京都の伝統産業への理解を深めていただくため区役所等で京都の伝統産 業品を展示する京もの活用事業を実施してきたところでありますが,区役所をはじめとする公共施設に調度 品等として京都の伝統産業品をより積極的に取り入れることは中村議員御提案のとおり大変重要であると考 えております。現在,京都市では,第2期京都市伝統産業活性化推進計画の策定を進めておりますが,その 重点施策の一つに,京都市役所と市職員が業界等の御協力も得ながら,まずは率先して京都の伝統産業品を 活用する,隗より始めるプロジェクト(仮称)を掲げております。今後こうした取組を幅広く実践していく中で,市内の企業や大学のほか多くの市民の皆様にも京都の伝統産業品を一層御活用いただけるよう事業の 拡大につなげてまいります。 私からは以上でございます。以下,副市長及び関係理事者が御答弁申し上げます。

 ◎副市長(星川茂一) 
 児童養護施設からの進学者に対する資金貸出制度についてお答えいたします。御承知 のように,児童養護施設には虐待や育児放棄,両親との死別などにより様々な課題を抱えた子供たちが入所 いたしております。こうした子供たちの豊かな育ちと自立を図っていくためには退所後も継続的な支援が不 可欠であると認識いたしておりまして,京都市におきましては,子供たちが未来に希望を抱きしっかりと社 会に羽ばたくことができるよう,この間,養護施設を退所した子供に対する住宅借上げ費用の援助や施設職 員による継続した相談体制を確保するなど,退所後における支援を進めてまいったところでございます。議 員御提案の大学進学に対する貸付金制度も一つの有効な自立支援策であると考えております。今後,熊本県 の制度の実施状況もよく把握をしながら,効果的な自立支援施策の在り方につきまして研究,検討をしてま いりたいと考えております。以上でございます。

 ◎教育長(髙桑三男) 
 小学校での長期宿泊・自然体験事業についてお答えいたします。議員御指摘のとおり, 今日的課題である子供たちの規範意識をはぐくむうえでも極めて有意義な教育活動であり,本市では,平成 20年度から他都市でも例の少ない4泊5日以上で順次実施校を拡大し,本年度からは全小学校で実施しており ます。そうした下,夏休みの短縮などにより全国トップクラスの授業日数を常に確保しておりますが,新学 習指導要領の実施により年間授業時数を新たに35時間確保する必要が生じていることから,小学校の教育活 動全体を見直すこととし,本事業につきましても校長会と議論を重ねてまいりました。その結果,来年度か ら5年生で4泊5日以上の実施を基本としながら一部の学校で3泊4日での事業を試行し,野外炊飯の増加やテント泊など活動プログラムの工夫により,これまでの事業と同様の教育効果が得られるかを検証してまいり ます。また,この間,花脊山の家の職員体制の整備や養成講座による約130名のボランティアの確保,更に は交通費や謝礼等の必要な予算の確保にも努めているところであり,今後とも教育効果の高いプログラムの 開発等長期宿泊・自然体験事業の推進に努めてまいります。 次に,教員の事務負担の軽減についてでありますが,本市では,これまで分署事務や経理事務の電算化に より事務の効率化を進めてきたところであります。さらに,現在は主に手作業で行われている成績や出欠, 授業時数管理等の膨大な事務の電算化,標準化,情報の共有化等を行うことにより飛躍的な事務の効率化を 図る事務電算化システムについて,来年度からシステム構築に着手する予定であります。このシステムは, 教員一人当たり少なくとも週4時間程度の事務の削減効果があるとされており,25年度の試行,26年度から の本格実施へと計画を進め,教員の子供と向き合う時間を確保し教育活動の一層の充実につなげてまいります。以上でございます。

       第11回目 平成25年5月市会

 
 
 私は、上京区選出の中村三之助でございます。私の後、同僚の津田大三議員、桜井泰広 議員が同じく自民党市会議員団を代表して、多岐にわたり、質問及び提言・提案をさせ ていただきますのでよろしくお願い致します。
 さて、京都市は、本年1月に、安倍政権による「日本経済再生に向けた緊急経済対策」 の大型補正予算も積極的に活用し、「京都経済の再生と雇用の創出」「福祉、医療、子育 て支援、教育の充実」「防災・老朽化対策の着実な推進」そして、「京都ならではの品格 と魅力を高める文化芸術の振興」これら4点を最重点とした、平成25年度予算が動き 出したわけであります。そして、今回、国の緊急経済対策に伴い、5億5,650万円 の補正予算案が提案されました。これらの使途は、雇用対策の為の諸事業や理科教育の ための整備費用などに活用され、本市にとってありがたい財源となるでしょう。更には、 公共投資の地方負担を軽減する為に交付される「地域の元気臨時交付金」が交付されま す。これは、平成21年の麻生内閣以来、4年振りの事であります。今回の配分額の見 込みは何と、30数億円規模との事であります。これは、京都市の単独事業として活用 できるという、本市の財政難の中、大変ありがたいものであります。ついては、本市と して、現政権の施策に伴い、緊急性・必要性の高いものに効果的に活用し、景気浮揚に 繋げていかなければならないと考えます。安倍政権による一連の交付金がもたらす本市 への影響、効果はどうとらえておられるのか、また、いかに本市として景気浮揚につな げる施策を進め、成長戦略を図るのかお考えをお聞かせてください。 次に、本市のエネルギー政策と夏の節電対策についてお伺い致します。我々は、東日 本大震災の教訓に学び、エネルギー需給の安定に万全を期すため、すべてのエネルギー の可能性を掘り起こし、原子力に依存しなくてもよい、経済・社会構造の確立を目指す ことが重要であります。国においては、後世の国民生活に責任の持てる「エネルギー基 本計画」を確立していくこととしております。京都市においては、都市全体のエネルギ ーを賢く利用する街づくりを目指して、「スマートシティ京都研究会」で様々なプロジ ェクトが検討されており、今年度からは地球環境・エネルギー政策監をチームリーダー とする「エネルギー戦略策定プロジェクトチーム」を設置し、京都ならではのエネルギ ー戦略を策定するとのことでありますが、私は、市民の暮らしや地域の中小企業を支え るエネルギーの需要の安定確保を基本に、原子力発電に依存しない持続可能なエネルギ ー社会の実現に向けた、エネルギー政策が今求められていると考えます。本戦略の基本 的な考え方と今後どう進めていくのかお聞かせください。 そして、夏の節電対策でありますが、昨年の今頃は、大飯原発が稼働しておらず、計 画停電が行われるかもしれないという不安を抱えた状況で、節電対策に取り組みました。 門川市長先頭に、市役所が全庁を挙げて率先して実行した節電対策はもとより、市民や 事業者の皆様のご理解とご努力により、目標数値を上回る節電を達成することができた わけであります。国においては、これまでの節電意識が定着し、この夏は深刻な電力不 足に陥らない見込みとなったことから、数値目標を設定せず、定着している節電の取り 組みが確実に行われるよう要請することにしているとのことでありますが、京都市とし ては、この夏、市民に対してどの程度の節電をお願いされるのか、また市役所として、 新たな節電対策を考えておられるのかお聞かせください。 次に安倍政権の下、動き始めてきた「道州制」についてお伺い致します。 先月の22日に開催されました全国知事会では「『州央集権』で経済格差が拡大する のではないか?」「県をつぶせば分権が出来ると決め付けられる議論は危うい」など、 意見もまとまっていない現況であります。そもそも「道州制」のねらいは、地方分権推 進で、国の出先機関の移管を受け、事務や権限を引き受けることにあります。結果、住 民へのサービスの低下や地域コミュニティの崩壊をもたらすものであってはなりませ ん。 本市の方針は、「大幅な権限委譲や、道州制を見据えた上での、特別自治市を初めと する多様な大都市制度の創設」とうたっていますが、現実、全体像が不透明で、市民の 皆様にとって生活にどのような影響が出るのかが見えない、分からない現状であります。 更に関西広域連合との関わり、また、特別自治市の創設はどう考えたらいいのか、我々 議員は、議論する機会があり一定の理解はしておりますが、市民の皆様にはなかなか分 かりにくい現況であります。 そう言う中、自民党・公明党は、今国会中に「道州制推進基本法案」を国会に提出す る予定であり、これまで、少し遠いところでの話であったものが、急に世間に近付いて きた訳であります。法案では、「道州制国民会議」を設置し、内閣総理大臣の諮問に応 じて道州制に関する重要事項を調査審議されることになっているようですが、国民的議 論を呼び起こす為には、制度の根幹的内容については、その概要また方向性を明確にし て臨む必要があると考えます。 そこで、本市として、動き出してきた「道州制」に対して、市民の皆様に、メリット やデメリットなどを分かりやすく説明し、議論し、そして市民の声をしっかりと聞きな がら進めていくことが、今求められて来ていると思う訳であります。国と地方の在り方 を根本から変える「道州制」であります。本市として、今後どう進めようとしているの か、そして、市民に対して、どのような形で説明し、議論を深め、理解を求めていこう とされるのかお伺い致します。
 次に、地域コミュニティの再構築への取り組みについてであります。このことは、私 は、もう十数年前から、「地域コミュニティの再構築には、まず少し昔の価値観を共有 化していくことが肝要だ」と何度も提言して参りましたが、今回も新たに提言提案させ ていただきます。今、社会は大人も子どもも地域活動へ参加しやすい社会環境であるか といえば、残念ながらそうではありません。 最近実施された本市の自治会加入の調査からも、自治会離れの深刻さが分かります。 地域コミュニティの再構築と活性化が、福祉面・教育面・安全面などからどれだけ現代 社会にとって大切なことかは、いまさら言うまでも無いでしょう。今月5月の「きょう と市民しんぶん」に「地域の絆で進めよう!安心・快適なまちづくり」と称して自治会 の紹介と案内が大きく掲載されており、また文化市民局が作成した「『地域』って…?」 という冊子の紹介がありました。これは、地域の各種団体の方のお世話の様子や地域の 祭への参加、また防災訓練の話などがマンガで描かれており、市内の小学3年生に配付 されるものです。先日の常任委員会にて、この冊子の取り扱いについて教育委員会にお 願いをしておいた訳でありますが、それは、せっかくいい教材を、ただ単に配付するだ けでは、ほとんどの子どもにも親にも伝わらないし、意識の啓発にはならないというこ とであります。 冊子の保護者向け欄に、「京都市では、自治会や町内会を初めとする地域のつながり をしっかりと維持し、さらに強めていく為、平成24年4月に『京都市地域コミュニテ ィ活性化推進条例』を施行し、地域住民のみなさんが支えあい、安心して快適に暮らせ る『地域コミュニティ』の実現に向けた取り組みを進めています。この冊子は、未来を 担う子どもたちに、地域のつながりの大切さを知っていただき、将来にわたって地域を 愛し、お互いに助け合い、支え合う心を育んでいただく為、また、保護者の皆様にも、 改めてその重要性をご確認いただく機会とする為に作成しました。」という素晴らしい コメントが載っております。誠にその通りであり、そのようにしていかなければなりま せん。果たして、今、冊子の言う地域コミュニティが育まれる子供たちの環境でしょう か。例えば、私の子供の時は、地域の祭の日は、半ドンで、宿題はその日は無しでした。 今は、その様な配慮があまりなされていない現状であります。 地域の祭は、大人も子どもも家族だけでなく、地域の皆さんと触れ合い、関わり合い、 そして、その積み重ねが、大人になっても地域を愛し、祭を愛し、地域を守っていく原 動力となっていく訳であります。 まずは、学校では、地域の祭の日は少なくとも半ドンとすること。また、大人社会も、 相互理解しあい、そういう地域の祭には休暇が取りやすく、参加しやすい環境が構築さ れるように本市としても、社会に企業に発信していく必要があると考えます。いかがで しょうか。まずは、ぜひとも京都市が率先垂範していただきたく思います。
 次に、基本設計が始まった全国的に注目されております「仮称:京都動物愛護センタ ー」整備についてであります。この事業は、本年9月に施行される、改正された「動物愛護管理法」に則して今後の動物愛護センターの役割を大きく変える要因が数多く出て きている中、全国で初めて新法への対応策を取り入れた施設として整備され、今後わが 国における人と動物が共生できる都市・センター整備の範を示すということから、また、府市協調のもと共同整備・運営される施設であることからも、全国の関係者からの大き な期待を担っている施設であります。その現れとして分かるのが、平成23年12月に 1億円の寄付が寄せられ、その後も更に100件以上、1億数百万円が「人と動物とが 共生できるまちづくり基金」に寄せられたという事です。 この基金の使途でありますが、決して予定している整備費6億1千万円の足しにする ということはないように、あくまで、更に良いセンターにしていただきたいという寄付 者の願いを尊重していただき、更なるハード面の充実、またソフト面に有効活用してい ただきますようお願いしておきます。そういう意味で、今ハード面での整備が進んでき ている中、是非とも検討していただきたい提案があります。それは、整備されるドッグ ランエリアの一部を屋根が開閉できる全天候型にすることであります。その理由は、今 後考えられるイベントが雨の為に中止しなくてよいことや、改正法に掲げている災害 時・非常時における動物保護の施設としての役割を京都が果たす為であります。いつか 起こる東南海地震においては、他都市に比べると被害が小さいと想定されている京都の 責務として、他都市からの動物の受け入れに貢献しなくてはなりません。いかがでしょうか?
 3月26日に自民党市会議員団は、岡山市へ訪問し「動物愛護ボランティア制度」を 調査して参りました。これは、保健所に持ち込まれ、捕獲された収容犬の殺処分を減ら すため、市民が犬をいったん預かり、引き取り手を探すというものであります。京都市 は今年度、ボランティア養成事業を展開されますが、完成後のセンター運営には多くの ボランティアの協力なくしてはやっていけません。ですから、この2年足らずで、かな り質の高いボランティアを育成しなくてはならず、その育成方法と必要とする仕事と優 秀なトレーナーの確保が極めて重要であると考えます。つまりは、ソフト開発でありま す。 そういう中、この度、私はじめ自民党、民主・都みらい、公明党のメンバーが世界で 最も先進的な取り組みをしているドイツ、フランス、イギリスの施設及び、都市におけ る人との共生に関わる社会システムなどを調査に行く予定であります。そして、正に、 門川市長が求めておられる全国一のセンター整備に必要な情報をしっかりと入手して 反映して参りたいと考えておりますので、是非ともご期待いただきたいと思います。も し何かご希望があればどうぞおっしゃってください。 最後に、地元西陣を初めとする和装振興についてであります。この度の「西陣機業調 査」で、平成23年の西陣織産地の総出荷額が、東日本大震災の影響があるとしても、400億円を割り込み、平成2年のピーク時の13%の水準まで落ち込み、産地のより 一層厳しい状況が分かったわけであります。また、深刻な問題は、織り手の減少と高齢 化が一層進んでおり、また、伝統と技を伝える中心世代の50歳代も減少しており、今 後の技術継承が極めて厳しくなっていることであります。 京都市は今、日本が世界に誇る伝統文化と、京都のものづくり・雇用を支えてきた京 都の伝統産業の活性化に向けて、中期的な視点に立った戦略を展開していくことにより、 京都経済の発展と、豊かで活気に満ちた地域社会の形成、さらには日本の伝統文化の振 興に寄与することを目的として、平成24年度から5か年間の「第2期京都市伝統産業 活性化推進計画」が策定され、京もの国内外開拓事業や「伝統産業の日」関連事業など 多くの事業を展開していただいていることは、誠に結構なことでありますが、とりわけ、 西陣織の出荷額増につながる和装振興策の成果を見ると正直、いい評価はできないとこ ろであります。本市として、振興に繋がる更なる知恵を出していただくことを望みます が、和装業界人も、せめてイベントの時ぐらいは自ら着物姿を見てもらうという形を示 さないと、消費者へは響かず販売促進に繋がらないと思っており、私自身も業界の方に 機会あれば申しておりますが、本市からも、本市が支援する事業の際には、着物着用を もっと積極的に、強く申し入れしていく必要があると思います。業界人も本気で和装振 興を考えるならば当然理解していただけると思います。
 最後に、日本人の心の故郷、古都・京都は、和装文化の最後の砦となる使命を持つ地 であります。現在の課題を克服し、和装文化を守り抜き、振興していく為の方策と決意 をお聞かせください。 以上で私、中村三之助の代表質問を終わります。ご静聴ありがとうございました。

 

 ◎市長(門川大作) 
 国経済対策を活用した本市経済の再生についてでございます。新政権による機動的な 財政政策は,京都経済の再生にも大きな効果をもたらすと期待されるものであり,既 に 景況感や雇用情勢には改善の傾向が見えつつあります。 本市におきましても,国の緊急経済対策による交付金等の有利な財源を積極的に活用 し,防災・老朽化対策など市民の皆様の安心・安全を最優先とした真に必要で効果の高 い事業を前倒しで実施するとともに,3 割 以上も増額した公共投資を確実に京都経済の 活性化につなげるため,これまでから進めてきた抜本的な入札制度改革を進化させ,市 内中小企業の受注機会の拡大や大胆なダンピング対策を一層推進しているところです。 引き続き京都経済再生に向けた流れをより確かなものとし,更なる活性化を図るため, 御指摘の「地域の元気臨時交付金」を新たな公共投資の追加実施に活用することとして おり,国 からの配分額 を見定め,効果的な事業選定に努めて参ります。 さらに,6 月発表予定の国の成長戦略に歩調を合わせ,グリーン分野における産学公連 携によるオール京都体制での新産業創出や企業立地促進助成制度をはじめとする企業 誘致,女 性が働き続けられる社会を目指す待機児童解消など,本市の成長戦略である京 プランに掲げた「11 の重点戦略」を全庁挙げて着実に推進し,京都経済の持続的成長に 全力を傾注して参 ります。 道州制についてでございます。 東京一極集中を打破し,市民と行政の意思を迅速かつ総合的に実現し,住民福祉の更 なる向上を図るためには,市民の皆様に最も身近な基礎自治体に対し,権限と財源を大 幅に移譲 し,地域のことは地域で決めることのできる地方分権改革を力強く推進して いかなければな りません。 そのためには,本市が目指す特別自治市制度を創設するとともに,府県を超えた広域的 課題などへの総合的な対応が可能となり,かつ,基礎自治体を重視した道州制を導入す ることが必要であると認識しております。 議員御指摘のように,道州制は国と地方の在り方を根本的に変えるものとなりますこと か ら,そのメリットやデメリットを明確にし,デメリットヘの対応策等がしつかりと示 された うえで,市民の皆様とともに活発な議論を行つていくことが必要で 1/2 ありま す。 このため,地方の側から国民的議論を促すために,私も参画する「道州制推進知事・指 定都市市長連合」におきまして,これまでから,制度設計を検討する上での論点を整理し た道州制の試案の取りまとめやフォーラムの開催に取り組むとともに,「関西広域連合」 におきましても議論を進めてきております。さらには,来月 6 月 30 日に,京都市と指定 都市市長会が共同で,京都堀川音楽高校を会場にシンポジウムを開催し,本市が目指す 特別自治市や道州制につきまして,その目的や内容,市民生活との関わり等を市民の皆 様に分かりやすくお伝え し,積極的に議論をしていく場にしてまいります。今後とも, 道州制が単なる都道府県合併にとどまることなく,そして,大都市がその能力を最大限 に発揮できる制度となるよう,市民の皆様の御理解を得ながら,全力で取り組んでまい ります。 地域 コミュニティの活性化についてでございます。 ここ京都では,長い歴史の中で培われた住民自治の伝統に基づき,地蔵盆やお祭り等, 地域に根付いた行事が脈々と受け継がれ,そのことを通じ,地域の絆が強まり,次代を担 う人間力が育成されてきたことは,議員御指摘のとおりであります。しかしながら近年, 居住形態や生活様式の変化に伴い,地域活動に参加する地域住民が減少するなど,地域 コミュニティの希薄化が進んでいる状況にあり,京都ならではの地域力を,未来を担う 子供達に引き継いでいくことが,今 我々に与えられた大切な使命であります。そのため, 本市では,地域の方々が積極的に学校運営に参画し,学校・家庭・地域が緊密に連携する 「学校運営協議会」を全国最多の 191 校設置するなど,子供達と地域の大人が触れ合う 取組を通じて,地域社会に誇りと愛情を持つ子供達の育成に努めており,学校の実情に 応じては,祭り当日を短縮授業や休業日とするなどの配慮も行われております。 更に,子供を家庭・地域・学校・企業など社会全体で育むことを定めた「子どもを共 に育む京都市民憲章」の実践活動を,多くの皆様の参画を得て推進するとともに,私たち 大人が,いきいきと働きながら地域活動にも参加・貢献できる「真のワーク・ライフ・ バランス」の実現に向け,本市が率先して取組を進めることはもとより,企業への働き掛 けと支援に一層努めるなど,地域コミュニティの活性化に向けた取組を総合的に推進し て参ります。 京都動物愛護センターについてでございます。 現在,センターにつきましては,「人と動物とが共生できるうるおいのある豊かな社会」を目指し,緑あふれる公園と一体となった整備に向け,府市協調により取り組んでお ります。 今年度は,これまで積極的に犬猫の譲渡先の斡旋に取り組んでこられた「譲渡ボランテ ィアスタッフ」に加え,動物愛護センターの運営に職員と一緒になって携わ つていただ くボランティアスタッフを新たに養成し,市民の皆様との共汗による動物愛護の取組を 一層推進 して参ります。 議員御懸念の雨天時のイベ ント実施につきましては,現在計画しております屋内スペ ースに加えて,2 つの建物を屋根で繋いだアプローチギャラリーを活用することで,対応 して参 りたいと考えております。 また,他都市で被災された方が飼えなくなった犬猫につきましては,一時的に預かっていただくホストファミリーの紹介や,譲渡先の斡旋を行うとともに,動物愛護センタ ーが備蓄する食糧や医薬品等の救援物資を活用し,支援を行って参ります。 今般の中村議員をはじめとする議員の皆様の海外視察につきましては,大変有意義な もの と考えており,皆様にお持ち帰りいただいた貴重な知見をはじめ,京都の英知を結 集し,全国一の動物愛護センターを目指して参ります。 和装の振興についてでございます。 きものは,「日本のこころ」,「和の文化」が息づくまさに世界に誇る素晴らしい民族 衣装であり,私は,毎朝,きものに袖を通す度に,そのことを実感しているところです。 本市では,きものに触れていただき,その素晴らしさを知っていただくために「伝統産 , 業の日」を中心に,きもの着用者が参加できるクラシックコンサートや婚活イベント, 中学生を対象としたきもの着付け体験等,きものの着用を促進する事業を数多く実施し てまいりました。 職員も,祇園祭や,年頭の仕事始めの際に,率先してきものを着用する取組を進めており, 和装業界の方々にも,ぜひ常日頃から着物を愛用し,和装の素晴らしさを広く市民に PR していただくことを期待しております。 私は,和装振興のためには,日本文化を理解し,これを日常生活の中に取り戻すことが 重要であると考えております。「古典の日」の法制化や和食の世界遺産への登録に向け た取組等,「和の文化」を再認識する機運が高まる中,本市といたしましては, この機を 捉え,茶道や華道,日本舞踊等の伝統文化や伝統芸能の振興とも併せて,業界と連携し,和 装産業の振興にしっかりと取り組んでまいる所存でございます。

 ◎副市長(塚本稔)  
 エネルギー政策についてでございます。この度策定するエネルギー戦略は,原子力に 依存しない持続可能なエネルギー社会の実現を目指し,①市民協働発電制度など市民ぐ るみによる取組や,②紙ごみからエタノールを製造する「都市油田発掘プロジェクト」 などの先駆的な取組,また③京都の強みを生かした産学公連携による環境・エネルギー に貢献する産業の創出・振興,さらには④森林バイオマスの活用など,京都の自然の恵み を生かした取組,の 4 つの視点を基本に据えた京都ならではの戦略として参ります。 次に,節電対策についてでございます。国においては節電目標を設定していませんが, 本 市では電力需給の安定化に向け,より確実に節電を実施していただけるよう,本年の 夏におきましても,平成 22 年夏と比べて,9%削減を目安とした節電をお願いして参り たいと考えております。 併せて,市役所におきましては,昨年同様 15%削減を目標とし,率先した取組を進めるほ か,地域の活性化にも つながる「家族でお出かけ節電キャンペーン」の施設の拡充や, 西陣織のクールビズ仕様のネクタイの推奨など,伝統産業振興にもつなげる京都らしい 取組として実施して参ります。

       第12回目 平成28年2月市会

 
 
 自民党の中村三之助でございます。同僚の橋村芳和議員、小林正明議員に続き、また、 島本京司議員の前に、自民党市議団を代表して、これより多岐にわたり提言・提案また 要望をさせていただきます。よろしくお願い致します。
 まず初めに私からも門川市長三選の京都市民の民意を受け、本市職員の皆様におかれ ましては、門川市長が掲げる133の公約実現に向け、しっかり職務に励まれるようお 願いをしておきます。 さて、この夏の参議院選挙から、選挙権年齢が18歳からに引き下げられます。それ に伴い、学校における政治活動に関する教育活動の一層の充実と、指導する教師の資質 の確保が必要と考え提言を致します。現実的な問題の一例を挙げると、同じ高校3年生 であっても、クラスの中で18歳の有権者は、選挙運動のメッセージをツイッターなど で広めることは許されていますが、18歳未満の生徒が行うと選挙法違反になるわけで、 現場はこうした違反に生徒が巻き込まれることを大変心配している現状であります。そ ういう中、このたび、文科省から高校3年間にわたる補助教材冊子として「私たちが拓 く日本の未来」が作成され、昨年末に全高校生に配付されました。この教材は、高校生 の間から有権者となりうる高校生世代が、これまでの歴史、つまり受け継がれてきた蓄 積や先人の取り組みや知恵といったものを踏まえ、自分が暮らしている地域の在り方や 日本・世界の未来について調べ、考え、話し合うことによって、国家・社会の形成者と して、現在から未来を担っていくという公共の精神を育み、行動に繋げていくことを目 指して作成されたもので、約100ページにわたる中身の濃い冊子であります。 しか し、せっかくいい教材を提供しても、指導する教師が力量不足であったり、偏った教育 をしてもらっては困るわけで、教師には、政治的課題を中立的に扱えるだけの知識と職 業倫理が求められるわけであります。本教材では、誰に投票するかの基準については、 ①自分の考えに近い意見をもつ方②関心が強い分野に詳しい方③日頃好ましいと思っ ている政党に所属している方などの基準で自分で考え、投票することが大切と述べてい ると共に、選挙情報があふれいてる中で、事実を述べているのかどうかなどを見極める ことの大切さも言っております。現実、行われている選挙において、候補者の名前を大 きく書いた「のぼり旗」を自転車の後ろに付けて走ったり、持ち歩いたりして事前運動 していることや、選挙運動のために戸別訪問をしたり、また、行政で決定していないこ とを決まったかのように明言したデマ宣伝ビラをばらまくことなど、公職選挙法におけ る違法行為を教師はしっかり知って、理解し、それらをきちんと子供たちに、これらは 違法行為で駄目な事だということを正しく分からせることが必要であり、今後はこう言 った具体的な禁止事項についても主権者教育において、しっかりと取り組んでいかなけ ればならないと考えます。 現在、京都市全ての中学・高校で生徒会役員選挙が実施されております。私も50年前、中学校の生徒会選挙で生徒会長になりましたが、当時は、選挙運動のルールもいい 加減だったように思います。この中学・高校での生徒会役員選挙また模擬選挙も、できるだけ公職選挙法に準じて出来ることは行い、無理なところは、現実の選挙との違い、また現実よく見掛けられる違法行為についてもしっかりと説明し、指導して行く必要があると考えます。これらの事を、選挙管理委員会とも協力・連携され、現在作成中の小・ 中・高校生向けの京都市独自の補足資料「政治的教養を育む教育学習指導案集」に反映 していただくと同時に、指導する教師に対して必要な研修をしっかりと取り組んでいた だきたいと思いますが、いかがでしょうか? 次の提言は、白票も意思表示の一つとし、集計結果発表の際、無効票の中に入れ込む のではなく、白票数をはっきり明記し発信する大切さであります。若者層の投票率の低下の理由の一つは、自分の考えがはっきりせず、また特に支持する政党はないなど、とにかく何を手掛かりに投票すればいいか分からないから投票に行かない、またいい加減な気持ちで投票したくないと言うことも多数あります。しかし、そんな時でも、必ず投票所に行って白票を投じることが大切であると指導すべきと考えます。この場合、現在 白票は、選挙結果の第1報では、該当者以外の名前や複数の名前を書いたりした無効票と全て同様の取扱いがされているところに問題があると考えております。今後は、白票の意義を尊重し、無効票集計において区分したものを、せめて後日でもインターネット 等で世間に公表発信すべきと考えます。このことによって、白票でも必ず投票するという行為が意思表示として大切なこととなり、いずれ、自分自身で適任者を選択するようになって行き、そして若者の投票率は徐々に必ず上がって行くものと思います。いかがでしょうか?
 さて、来年度予算編成の4本柱の安心安全の中に震災対策、雨に強いまちづくり等の 加速が掲げられております。阪神淡路大震災から21年。東日本大震災から5年。「災 害は、忘れた頃にやって来る」とよく言われております。だからこそ、継続して常に防 災の意識喚起をしておかなければならない訳であります。因みに、私が活動しておりま すボーイスカウトのスローガンは、『備えよ常に』であります。平成13年2月、今か ら15年前の代表質疑において、私は子どもを通して家族全体の自主防災意識、地域の 自助意識の醸成の観点から、災害時の非常持出品の現物を全小学校、及び全区役所にお いて常設展示を行なう様提案をし、桝本前市長のご英断で実現していただきました。し かし残念ながら現在、特に小学校においては、展示用のガラスケースは残っていても、 防災グッズは何も展示されておりません。その理由は、新たな物品の入れ替えや補充す るシステムが決められていなかったからであります。残念に思います。そこで、今後は 例えば、防災関連グッズを何種類かのセットにして、小学校では支部ごとに説明パネル と一緒にしたセットを、半年周期ぐらいで学校間で回していくシステムにすれば、効率 良く新鮮味あるグッズを提供していけると考えますがいかがでしょうか?また、平成21年10月の定例市会において提案し、門川市長のご英断で実現していただきました災害時の「地域の集合場所シール」は、(現物を提示する)全戸配付され、各家に貼られ ておりますが、問題が2つ出て参りました。一つは、近年、京都市に特に被害をもたら している台風による水災害、また土砂災害には適合しないことであります。地震時を前 提にして作成したこのシールの行動では、全く逆の行動を取ることになる恐れがありま す。ですから、京都市全域ではありませんが、現在必要とする地域それぞれで検討され ております、水災害時・土砂災害時の避難基準を明示したシールも今後新たに必要とな ると考えております。ぜひ作成に向けてお考えいただきたいと思います。 二つ目の問題は、全戸配布された後、継続してシールを配付する仕組みができていな かったため、現在、京都市へ移住されてこられた家庭にはシールは行き渡っておりませ ん。一過性の取り組みにするのでは無く、区役所の窓口で渡すのか、または地域の自治 会にお願いするのか、いずれにせよ移住、また転居家庭にも行き渡る仕組みが必要と思いますがいかがでしょうか?
 次に京都の文化継承についてお伺いします。京都市では、約1年前に「“京都をつなぐ無形文化遺産”制度」を創設し、「京の地蔵盆」を選定致しました。そして門川市長は、 『「地蔵盆」は、町内安全や子どもの健全育成を願う伝統行事で、先人から受け継いで きた京都の夏の風物詩であり、地域コミュニティの活性化に重要な役割を果たしている。 子どもの頃の地蔵盆の思い出は皆の心に残っており、私も様々な場面を思い出します。 時代とともに変化しながら守られてきた、このかけがえのない伝統行事をこれからも末 永く引き継いでいきたいものです。』と述べておられます。全く同感であります。私が 住んでおります町内では、毎年、元旦の朝9時に、ビシッと略礼服を着て、町内の広場 に一同が集まる「新年互礼会」が行なわれます。焚き火を囲みながら、御屠蘇をよばれ 歓談するだけでありますが、いいものであります。その昔はこの辺りはどの町内でも行なわれていたそうですが、今は残っている町内は少ない状況です。また、乾隆小学校で は、京都市でただ一校、元旦に児童と地域の方々が集まる「新年の集い」がいまだに行なわれております。私の小学校時は数多く実施されていて、紅白饅頭をもらって帰ったのを覚えております。京都の文化は奥深く、「地蔵盆」のような面の文化だけではなく、 京都の各地にこのような点の文化もあちこちで数多く残っており、地域コミュニティ継承の役割を果たしております。ついては、私が申しておりますそれら「京の点の文化」 を調査していただき、該当するものを“京都をつなぐ無形文化遺産”などに選定すること によって、地域の励みにもなり、文化の継承に寄与することと考えますがいかがでしょうか?また、現実はなかなか難しいことではありますが、私は、50年後、100年後 も京都が京都として、末永く引き継がれて行くには、幼少時から京都の地で育ち、育まれてきた「京都人の感性」というものを持ち備えた人材が、地域だけでなく、京都市職 員にも必要であり、求められる観点であろうと思っておりますことを投げ掛けておきま す。  
 次に、小中学校の夏休みなど休業日についてであります。以前から申しておりまし たが、二期制の導入、また学校の主体性の尊重から各校で休業日の日程は行政区内でもばらついており、多くの青少年団体のキャンプや練習日などの日程調整に支障をきたし ているだけで無く、教師の研究会活動の日程調整にも苦慮されている現況であります。 ついては、休業日程まで、学校の主体性に任せるのでは無く、以前の様に、京都市の小 中学校の休業日程は統一していただきたいと思います。いかがでしょうか?また、現在は共働き世帯が極めて多い現況を鑑み、小学校の入学式卒業式のどちらかでも一般的に出席しやすい土日開催があってもいいのではないかと思っております。親としてはせめて1回は出席してやりたいと思っているものです。検討していただくことを要望してお きます。
 次は、昨年同僚の山本恵一議員が質問されました「民泊」についてであります。ご承知の通り、外国人観光客の増加で、宿泊場所不足が深刻化する中、いわゆる「民泊」が 京都でも増えてきております。滞在先でホスト家族と交流し、京都の文化に肌で触れることは、意義深いものでありますが、住民がいる賃貸マンションをホテル代わりにする 違法業者が出現し、騒音、ごみ処理などで住民とトラブルを起こす例も出てきている状 況です。 この1月に発表された京都市「民泊」調査中間報告では、最大手の民泊仲介サイトに 2,542件が登録され、約10,400人の宿泊可能人数。施設の運営者は、京都府 外が26%、アメリカ・中国などの海外在住者も2%あり、指導がなかなか困難な状況 と聞いております。そうした中、一番大事なのは、ゲストにホストに近隣住民の安心安全であります。 厚生労働省と観光庁の有識者会議では、民泊を現行の旅館業法の「簡 易宿所」に位置付け、許可制にするとのことですが、フロントの設置義務や床面積などの基準はどうなるのか、まだ全容が分からないのが現状であります。私の所へも「近くに空き家を所有しているが、民泊に活用できないか?」「マンションの部屋が空いているが民泊で活用できるのか?」などの問い合わせがあります。 京都市内にも空き家・ 空き部屋の所有者がたくさんおられ、何か有効活用できないものかと思っておられる方 が結構おられます。しかし、どうすればいいのか、どこに聞けばいいのか分からない方、 また誰かが運用してくれれば貸したいと思っておられる方もおられ、そういう方々の物件を合わせれば結構な数の宿泊可能人数が見込まれます。ついては、現在保健センターが旅館業の許可の窓口をしておりますが、今後、利用の実態に即したルールが定まって参りますと民泊に関する問い合わせが増えてくると予想できます。それに備え、適正な代行業務のための指導、また窓口を一本化し、代行業者の活用の相談にも適切に対応できる窓口とし、できるだけ早く世間に発信し、丁寧に分かりやすくそれぞれのニーズに 対応する要員をしっかり配置することが必要となります。また、これから、「民泊」と 言う新しい産業を京都にとっていい形として伸ばして行く為には、町家の空き家を都市計画局の「空き家対策推進事業」「京町家保全活用推進事業」などとうまくマッチングさせる中で、民泊やゲストハウスとして活用し、いい形として空き家対策につなげていく。あるいは、京都の文化を肌で触れる「ホームステイ型」の民泊も考えてもいいので はないでしょうか。また山間・周辺地域においては、いわゆる民宿の強化拡大も考えていくなど、京都の民泊は、京都らしい知恵と工夫が求められると思いますが、ご見解を お伺い致します。
 最後に、3点にわたり要望をさせていただきます。 一つ目は、「京都動物愛護センター」についてであります。門川市長は公約の中に、 『人と動物が共生するまち・日本一に向け、「動物愛ランド」で保護した犬猫の譲渡・ 返還100%をめざします』と言う大変素晴らしいビジョンを掲げておられます。それには、新設の「京都動物愛護センター・動物愛ランド」の果たす役割は大変大きなものがあるわけであります。府市協調の施設として、二重行政の弊害を一掃することが求められております。府と市がはっきりと役割、協力体制を明確にして、これまで以上の運 営結果を出すようにしていただきたいわけであります。その為には海外の先進事例やシステムを参考にし、譲渡率を上げる為にも、譲渡展示施設の環境整備などハード面の拡充、そしてまた広くボランティア団体のご協力を得るなどして、ソフト面の一層の充実に取り組んで行っていただく事をお願い致しておきます。 二つ目は、京都御苑周辺道路の御苑側水路の活用の要望であります。今から8年ほど 前に地域住民の方から御苑側水路の転落事故などの問題から対応策が求められており ました。しかし、所管は環境省の為、話はなかなか進みませんでしたが、地元の自民党 国会議員に橋渡しをしていただき、整備事業が可能となり、現在は、烏丸通りの交差点 横断歩道の後方及びバス停の後方に転落防止柵及びデッキが設置され、皆さん、大変喜んでおられます。しかし、烏丸通り及び今出川通りのそれらの間は未整備であります。 昨今の観光客の増加に伴い、歩行者の往来が急増し、ますます事故の可能性が高まってきている状況でありますので、引き続きの歩行空間の安全対策を宜しくお願い致します。 国への働きかけは引き続き地元国会議員へお願いして参ります。 最後の三つ目は、薬物乱用防止についてであります。 昨年11月に、市内の小学校6年生が大麻の吸引を告白、その兄の高校生が、大麻取締法違反で逮捕されたこと。また、関西の大学生への調査で、約6割の者が薬物を手に 入れる事ができると答えているなど、薬物が学生の身近に存在することを伺わせており、 極めて危険な学校環境、社会環境になっていると心配しております。国の麻薬取締部の幹部は、「薬物と無縁なはずのごく普通の若者、青少年が次々と危険ドラッグ乱用に走っている。これまでの日本ではなかった深刻な事態で、近い将来日本が『薬物汚染大国』 になってしまうのではないか」と強い危機感を示しておられます。この日本における危 険ドラッグ事犯の検挙者の平均年齢は、約33歳であります。そんな中、この度の清原選手の薬物使用による逮捕は、世間に大きな衝撃を与えました。野球界だけでなく、多くの子どもたち、若者への負の影響は極めて大きなものがあると思っております。 有名人の薬物使用が騒がれることによって、悪い興味関心が脳裏をよぎり、薬物の道へ引 き込まれていくという、そういう心を抱かさないような、しっかりとした薬物乱用防止教育を、まずはこの時期に徹底してしっかりやっていただきたいわけであります。また、 「大学のまち京都」として、若者を、日本の未来を守る為、危険ドラッグ乱用との戦いは国だけでなく、京都に蔓延する前に、京都市独自に危険ドラッグを規制する条例を制定するという踏み込んだ対策を早い目に考えていただきたいと思うのであります。
 以上、検討を宜しくお願い致しまして、私、三之助からの代表質疑を終えさせていた だきます。ご静聴ありがとうございました。

 

 ◎市長(門川大作) 
 中村三之助議員の御質問にお答えいたします。 主権者教育についてであります。私は,市長就任以来,多くの市民の皆さんとの対話を 行う中で,意欲ある多くの若者から直接御意見を聴いてまいりました。若年層の投票率 が極めて低い一方で,約 7 割の高校生が選挙権年齢の引下げについて肯定的であるとの アンケート結果もある中で,こうした若者の政治参加を促していくためには,中村議員 御指摘のとおり,子供たちが政治や選挙への関心を高め,現実社会の諸課題を多面的・ 多角的に考察し,公正に判断し,行動する力を育むことが重要であります。京都市では, これまでから,小・中・高等学校での社会科等を中心に,社会参加の意義や選挙制度に ついて学ぶとともに,全ての中・高等学校での生徒会役員選挙を通じて,自らの判断で 投票する大切さを実感させる取組が進められております。また,教育委員会と選挙管理 委員会が連携し,教員研修を実施するとともに,2 月までに全ての京都市立高校の 3 年 生全員に対して,文部科学省の副教材を活用した授業が行われたところであります。学 生団体と連携した模擬選挙等の事例を含む本市独自の小・中・高等学校の学習指導案集 を作成中であり,今後,校長・教員に対し,指導案集の活用や公職選挙法の内容等に関 する研修が行われ,政治的教養を育む授業が体系的に実施されるところであり,私とい たしましては,そうした取組を支援してまいります。今後とも,政治や選挙への関心を 高め,民主主義社会の一員として自覚を持ち,しっかりと京都や我が国の将来を見据え, 責任を持って政治参加できる若者の育成に取り組んでまいります。 次に,防災関連グッズの展示についてでございます。現在,学校では,本市が独自に 作成した副読本「安全ノート」や各教科・領域の防災に関する指導内容を体系的にまと めた防災教育スタンダードを活用して防災教育を進めており,その中で非常持出品につ いても取り上げております。防災関連グッズを学校で展示するなどの活用につきまして は,中村議員御指摘のとおり,防災教育の推進や家庭・地域に対する普及啓発にも大い に資するものであり,御提案いただきました説明パネルの作成・設置などの案をはじめ, 学校・地域の避難訓練の際に地域や保護者の方々への啓発として活用するなど,今後と も継続性のある取組を検討してまいります。 次に,水災害時等の避難基準を明示したシールについてでございます。震災時の地域の 集合場所につきましては,中村議員御提案のシールを,京都市では東日本大震災発生前 の平成 22 年度から全戸配布しており,震災を契機に更に市民の認識が高まったものと 考えております。しかし,震災時と水災害,土砂災害時は,避難行動が異なることから, 現在,京都市では,これらの災害時における具体的な避難場所や避難行動等を定めた防 災行動マニュアルの策定を市内の各自主防災会で進めております。策定後には,それぞ れの避難場所について周知を図る必要があることから,シールの配布を含め効果的な手 法について検討してまいります。 また,京都市へ転入してこられる方に対しましては,自治会へ御加入いただく契機と なるよう自主防災会を通じて配布を行っていただくとともに,転入時に区役所で配布さ れる冊子への掲載も今後検討するなど,確実に行き渡るよう取り組んでまいります。 次に,京都の暮らしの文化の継承についてでございます。京都には,市民の皆様の手に よって,世代を越えて伝えられてきた数多くの地域に根差した暮らしの文化があります。 中村議員に「京の点の文化」と表現していただきましたこうした文化は,各地域におい て,地域コミュニティの力で継承されてきた貴重な地域の行事であると認識しておりま す。京都市では,京都の奥深い文化に光を当て,広く市民の皆様にその価値や魅力を知 っていただくため,本市独自の制度として京都をつなぐ無形文化遺産を創設し,これま でに京の地蔵盆のほか,京の食文化,京・花街の文化,京のきもの文化を選定し,国等 における未指定の無形文化遺産の継承に努めてまいりました。 また,本年 1 月には,京都の文化遺産を,地域社会,文化遺産を支える人や匠の技,精 神性などに基づくテーマでまとめ,地域性,歴史性,物語性を持った集合体として認定 する,まち・ひと・こころが織り成す京都遺産制度を創設しました。御紹介いただいた 上京区の新年互礼会,新年の集いといった暮らしの文化については,各地域の方々が新 年を祝うとともに,その結束を強める行事として実施されている非常に尊いものである と考えており,地域の皆さんによって継承していただきたい,私もそう思っています。 一方,京都ならではの遺産制度は,市内において一定の広がりを持ち,京都にとって象 徴的な意義のある文化遺産を選定するものであり,議員の御提案については今後研究し てまいります。今後とも,京都が京都であり続けるために,貴重な文化遺産の維持継承 の気運を高めるとともに広く発信することにより,京都の誇りである文化の継承と発展 に努めてまいります。 次に,民泊を含めた宿泊環境の整備についてでございます。近年好調なインバウンドを はじめ本市における観光客は増加の一途をたどっております。その方々を受け入れ,観光による地域の活性化や市民生活の豊かさにつなげていくためには,観光客の皆様にと っても,また地域の住民の皆様にとっても,安心安全で,法令を順守した多様で魅力あ ふれる宿泊施設の拡充が必要でございます。 一方で,空き家や集合住宅の空き室を有料で宿泊客に提供するいわゆる民泊につきまし ては,市内で急増するとともに,近隣住民とのトラブルを招く事例も生じてきておりま す。そこで,昨年末設置した庁内の民泊対策プロジェクトチームにおいて,実態調査と 共に市民の安心安全と多様な宿泊施設の拡充の両立の観点から,対応方針の検討に取り 組んでおります。来年度,できるだけ早く,調査結果と対応方針の取りまとめを行う予 定でございますが,まずは,昨今,市民の皆様からの宿泊施設の許可申請や開業の御相 談も増えておりますことから,許可の要件や必要な手続の流れなどに係る情報発信の充 実を図るとともに,窓口につきましても,分かりやすくお示しし,市民の皆様からの御 相談に的確にお答えしてまいります。 次に,市民の安心安全の面においては,旅館業法等の関係法令による許可を得ていない ものもあることから,今後は法令順守に向けた指導・啓発を強化してまいります。また, 宿泊施設の誘致拡充につきましては,京町家を活用した宿泊施設について,空き家の改 修助成制度において,旅館業法に基づく許可はもとより,地域の了解を得ることを条件 に支援を行うなど,宿泊施設の拡充と空き家・京町家の活用を一体的に推進しておりま す。 また,山間・周辺地域においては,昨年 3 月に運用を開始した規制緩和等により,既に 33軒の農家民宿が開業され,海外の方も利用されて大変好評を博しております。これら の取組を踏まえ,京都観光の更なる発展に向け,観光客はもとより,地域住民の安心安 全を前提とした京都方式とも言える宿泊施設の普及手法の構築を含め,市内宿泊環境の 整備を目指すため宿泊施設拡充・誘致方針,仮称でございますが,この策定に取り組み, 宿泊客の様々なニーズに合わせた多様で魅力あふれる宿泊施設の普及促進に努めてま いります。私からは以上でございます。 以下,関係理事者が御答弁申し上げます。

 ◎教育長(在田正秀) 
 小中学校の休業日についてでございます。本市では,この 10 数年以上にわたり保護 者,地域が学校教育活動に具体的に参画する学校運営協議会の取組を進め,各地域では 子供たちを中心に置き,学校,家庭,地域が連携し,子供たちの豊かな学びと育ちのた め共に考え,行動する中で,政令市トップクラスの授業日数を確保するなど,教育環境 を充実した結果,今日の子供たちの学力向上や健全育成につながっていると認識してお り,今後ともこの基本姿勢を大切にして取組を進めていくことが重要であると考えてお ります。現在,小中一貫教育の更なる推進や地域との連携の重要性がますます高まる中 で,各学校で長期休業日に違いがあり,各種団体等が実施される校区を超える行事等に 支障があるなどとの中村三之助議員の御指摘についても,これまでの取組を踏まえ,地 域との一層の連携を図る観点から,取り組んでまいります。具体的には,まずは同じ中 学校区内の小学校が休業日について改めて協議する必要があると考えており,小学校長 会や各地域等と共に,来年度において,中学校区内の小学校の休業日の統一に向け検討 を進めております。今後は,次の学習指導要領の改訂も見据え,小中学校の休業日の統 一も含めた学校運営全体の在り方について,小・中学校校長会等とも連携して検討して まいります。以上でございます。

 ◎選挙管理委員会事務局長(吉川昌弘) 
 白紙投票数の公表についてでございます。選挙は,有権者が投票を通じて,国政や市 政に参加する大切な機会であり,有権者の皆様には棄権することなく投票参加していた だくよう政治や選挙に関心を持っていただく取組を進めているところでございます。白 紙投票などの無効投票につきましては,投票に参加した結果として投票率に反映される ものでありますが,選挙の結果には影響を及ぼさないものでございますので,選挙後に 作成いたします選挙の結果をまとめた冊子の中で白紙投票,候補者でない者の氏名を記 載したもの,単に雑事を記載したものなど,種類別に無効投票数を公表しております。 今後は,冊子ができ上がるまでに本市ホームページ上において,選挙結果を公表する際, 白紙投票を含む無効投票数の内訳を掲示してまいります。

       第13回目 平成29年9月市会

 
 
 自民党の中村三之助でございます。同僚の井上与一郎議員、繁たかお議員、そして加藤 まさひろ議員共々、自民党議員団を代表して、多岐にわたり提言・提案・質問をさせてい ただきます。よろしくお願い致します。
 ①まず初めは、ハザードマップの見直しと周知についてであります。 ここ数年、毎年の ように日本各地で発生している局地的また記録的な大雨、また土砂災害が甚大な被害をも たらしております。そのような災害から私たちが身を守る為に重要なのが、自分が住んで いる場所が危険であるかどうかをまず知っておくことが大切であります。そのために、本 市では、平成22年に防災マップが配付されました。 《マップの提示》 その後、国における平成27年の水防法の改正によって、想定し得る最大規模の降雨を 前提にした水害ハザードマップが全国で作成されることとなりました。そして、本市では 昨年度中には作成される予定でありましたが、まだ完成しておりません。これは、国、府 を通してくる必要なデータが、まだ京都府から本市に来ていないからだそうですが、でき るだけ早く 市民に新しい防災情報を提供していただきたいと思っております 。 そこで、 まず本市の改定版防災マップ(水害編)はいつ完成するのか、お尋ね致します。 また、平成22年配付の現在の防災マップは、小さな文字が多く、情報内容も多すぎ、 また理解しずらいことから、はっきり申し上げて読んだ市民は少ないことと思います。 そこで来たる改訂版は、重要事項を精選し、絵を有効に取り入れるなどして、一般市民 に、できるだけ分かりやすい紙面内容・構成にしていただきたいと思っております。そし て配付の際には、行政担当者は汗をかいていただき、各地域住民にできる限り内容が伝わ るように配布方法に配慮と工夫をしていただきたいと思っております。またこのたび、私 の提案を採用していただき新たに作成していただいた、地震、水災害、土砂災害ごとに、 各家庭がいつの段階でどのような行動をとるのかが記載できる「我が家の防災行動シール」 の活用と併用していただき、ばらまき配付にならないように、生きた防災マップにしてい ただきたいわけであります。 また、土砂災害の警戒区域等も、今日的な局地豪雨から発生する 危険箇所が 全国的 にまだまだあるとのことであります。現実、警戒区域を事前に知っていたことから、難を 逃れられた人も多かったということであります。一方で、警戒区域さらに特別警戒区域に 指定されると、土地の評価が下がるので受け入れたくないという住民が現実としておられ る話をお聞きしますが、命が一番であります。 危険であるかどうかを知っておくことが、災害から命を守ることに繋がることから、 本市においても、新たな該当箇所を明らかにしていっていただき、そして住民にしっかり 発信していただき、防災・減災に努めていただきたいと思っております。ご所見を伺いま す。

 ◎副市長(植村哲)
 ハザードマップの見直しと周知についてでございます。 水害ハザードマップにつきましては,平成27年の水防法改正により,河川管理者である国 ,あるいは京都府において,主要な河川における最大規模の降雨を想定した洪水浸水想定区 域の指定が義務付けられました。 本市においては,対象河川における京都府による洪水浸水想定区域の指定が完了次第,新 たな洪水浸水想定区域などを掲載した,改訂版の水害ハザードマップを作成し,平成30年度 の出水期までには市民の皆様にお届けできるよう,全力を挙げて取り組んでいるところで あります。 なお,議員ご指摘のとおり,従来のハザードマップでは,水害に関する事前の備えや避難 行動,土砂災害に関する情報など,多くの情報を盛り込んでいたため,多少,文字が小さく分 かりづらい等の声もございました。このため,新たな水害ハザードマップのマップ面では, 「浸水想定区域」,「緊急避難場所」,「学区の境界」などの着色を工夫し,情報面では,避 難に必要な情報を「大きな文字」や「イラスト」を効果的に用いて表記し,誰もが「分かり やすく見やすいマップ」にしてまいります。 また,土砂災害対策については,本市との連携のもと,京都府による本市域の土砂災害警 戒区域等の指定が平成28年度末で完了したことから,緊急避難場所,避難経路,警戒避難に 必要な情報を盛り込んだ学区ごとの土砂災害ハザードマップを住民の皆様とともに順次作 成しており, 今年度中に対象学区への全戸配布を進めてまいります。 今後とも市民の皆様の安心・安全の確保を目指し,これらのマップと,「我が家の防災行 動シール」との効果的な活用を図り,防災訓練や,市政出前ト-ク,市民しんぶんなど,あら ゆる機会を通じて,市民の皆様の命を守る情報をしっかりと発信してまいります。

 ②次は、ドローンの有効活用についてであります。 私は以前から小型無人航空機:ドローンの有効活用に注目しておりましたから、ご承知 の通り、昨年の7月に委員会視察で国の特区でいち早く消防局でドローンの活用を始めた 千葉市へ調査に行き、京都市に情報を提供致しました。その後現在では、全国の多くの府 県市で、購入、また導入が検討されてきております。ドローンの性能は日進月歩でよくな っております。被災状況の全景を短時間に動画や静止画として得られ、3D画像にもでき ます。効率的に被災状況調査などを可能とするツールであります。また、消防局だけでは なく、橋梁検査や道路が寸断され、人が容易に立ち入れない場所での活用や山林樹木の枯 れ調査、鳥獣被害調査など、他局においても多様に低コストで活用が可能であります。 ついては、京都市においても、本格的にまずは消防局においての導入を考えてはどうか と提案致します。いかがでしょうか? また、京都市も「災害時における無人航空機の運用に関する協定」を締結してはいかが でしょうか?これは、災害時等において、ドローンを使用して被災地の状況確認などを迅 速に行なうことを目的としたドローン関係協会との締結であります。検討の価値はあると 思います。すでに京都府を始め、亀岡市、京田辺市など近隣の都市が締結しております。 ご見解をお伺い致します。

 ◎市長(門川大作)
 ドローンの有効活用についてでございます。 議員御指摘のとおり,近年,性能の向上が目覚ましいドローンについて,消防本部での導 入や民間団体との協定締結など,消防防災分野での活用が増加しております。 まず,消防用ドローンの有効性として,火災現場においては,陸上からの把握が困難で死 角となりやすい隣接する建物への延焼や飛び火の状況などについて,低空かつ近接した撮 影により,これまで以上に詳細な情報収集が可能となります。 一方,救助現場においては,ヘリコプターの進入が困難な狭隘な山間地等での捜索や水難 事故における水面付近での検索活動が容易となります。 | このように,消防分野においては,ヘリコプターとの相互補完により,効果的な活動がで きると認識しております。 政令市では,千葉市とさいたま市が昨年度から消防用ドローンを導入し,埼玉県の大規模 倉庫火災などで有効活用されておりますことから,これらの先行事例を踏まえ,検討を進め てまいります。 また,「災害時における無人航空機の運用に関する協定」につきましては,災害時におけ る被災地の状況確認や被災者の捜索等を迅速に行うことを目的として,府内の自治体のほ か,神戸市や大阪市などにおいても,同様の協定が民間団体と締結されております。 本市では, これまでから,災害時に必要となる対策の内容に応じて,多くの機関,企業等と 応援協定を締結しているところでありますが,今後,ドローンの効果的な活用方策などと併 せ,協定の締結についても,全市的な観点から,検討してまいります。

 ③次は、学校教育環境の改善についてであります。特に、「働き方改革」教員の長時間勤 務の改善であります。 私は、今月の3日から10日にかけて、京都市会の海外行政調査団11名の一員として、 フィンランド、エストニアに行って参りました。 その目的は、本市における福祉と教育 の融合、新学習指導要領に基づく教育行政の推進に向け、幼児教育やIT教育など、特色 ある教育制度や教育内容、社会的地位が確立された教員養成、そして、世界トップレベル の利用率を誇る公共図書館の教育への寄与を調査し、更なる本市の教育発展に繋げること であります。 後日報告会、また詳しく冊子としても報告致しますが、いずれにしても、子供にとって も教師にとっても、また社会にとっても素晴らしい教育環境であったと思っております。 子供は個々人が尊重され、個にあった手厚い教育対応がなされ、社会においては公共図書 館の利用環境が充実しており、また現場の教師においては、夏休みが2か月半あり、その 間、教師も子どもも全く学校に行く必要はありません。誠にうらやましい限りでありまし た。 かと言って私は、フィンランドの教育システム・環境のすべてがいいとは思いませんし、 いい所の一部だけをまねてうまくいくとも思っておりませんが、22年間教員をしていた 私としては、子供と向き合うことができる、ゆとりとなる時間が保証され、個々人にしっ かり対応していける教育環境は素晴らしいと率直に感動致しました。 今回の視察で、「子供への投資は、将来への投資になるのだ」という理念のもと、国も 社会も動いているという話を聞かされましたが、日本も京都も明治以降、番組小学校の建 設から分かるように、同じ理念のもと国は栄えて来たのであります。幼児を含む子どもの 教育にしっかり財源を充てることがやっぱり必要だと改めて思っております。私が、始め て教壇に立ったのは、今から40数年前であります。その頃も皆、結構遅くまで学校に残 っておりました。しかし、現在と違う点は、その残っている中身であります。当時は、ま ずは子どもたちへの対応そして教師同士の団欒、おしゃべりが多かったと思います。その 時間は、先輩からのアドバイスや同僚同士の教材研究の時間であったり、クラスの子供の 話であったり、職員間の懇親だったように思います。それらで遅くなることは、皆、そん なに苦痛とは思わなかったと思います。なぜなら、それらの事は、結果、見ている子ども のためになっていくからであります。それが分かるし、感じるからであります。 しかし、 現在の学校現場は、当時のようなゆとりある時間が生みにくい環境となり、遅くなる事の 中身が、子どもの為になるとは思いづらい作業が多くなってきたと思っております。管理職も含めた教員の長時間勤務の解消には、数多くある会議や事務作業の見直し、また各校、 各教員で業務を効率化する努力は必要でありますが、それも限界があります。教員の業務 の範囲や量そのものを見直さない限り、勤務時間を縮減するのは難しいと考えます。 そういう中、まずは対処療法的にでも取り組むことにより、少しでも教師と子どもが 向き合える時間が増え、いい仕事に繋がると思っております。 現在、少しでも解消するための対応策が各地で実施されております。岡山県教育委員会 では、印刷、コピー、資料作成、準備、後片付け、掲示物の作成・掲示など雑務的なもの も引き受けてくれる「教師業務アシスタント」として、120校に配置して効果をあげて いるとのことであります。本市では、今年度に「教務主任補佐」として退職教頭を4校に 各1名配置され、現場では助かっているとのことですが、まだまだ少ないです。岡山県の 「教師業務アシスタント」は、教員OBだけでなく、主婦もパートで来ていただいている とのことです。 長時間勤務を是正し、教員が自分の時間を持つことで、人としての幅を広げ、精神的に も時間的にも子供と向き合うゆとりができ、それがより良い授業につながって行くもので あります。 文科省は、年内に教員の長時間勤務の解消に向けた実効的な対策をまとめるとなってお り、その報告に期待をしておりますが、すぐには大きな改善はできないと思います。まず は、本市で来年度からすぐに役立つ「教師業務アシスタント」的な要員配置を拡大すべき ではないかと思います。いかがでしょうか? まずは、ここまでの答弁を求めます。よろしくお願い致します。

 ◎教育長( 在田正秀)
 教員の長時間勤務の解消に向けた教育環境の改善についてであります。 中村三之助議員ご指摘のとおり,子どもたちに確かな学力や豊かな心,健やかな体を育む ためには,教員がゆとりをもって子どもたちと向き合う時間を確保することが大切であり ます。このため,本市では,各学校において,会議の精選や学校行事の見直し,定時退校日の 設定等を行うとともに,教育委員会においても,校務を効率的に処理するコンピュータシス テムの導入をはじめとした事務効率化への取組に加え,小学校2年生での35人学級,中学校3 年生での30人学級など少人数学級の実施,スクールカウンセラーの全校配置など,人的配置 の充実を進めてきたところです。 更に,今年度からは,教務主任補佐として,経験豊かな退職教頭を小学校4校に試行的に配 置し,調査のとりまとめなどの事務作業や,来客応対から,日常的な教員への指導助言まで, 多様な業務を担い,教員が教育活動に専念しやすい環境づくりに向け,効果的な活用方法を 検証しているところです。 こうした中,現在,校長会など学校現場と教育委員会で構成する「事務効率化プロジェク ト」で,時間外勤務の縮減に向けた検討を進めており,学校現場からは,現在の長時間勤務解 消には,授業の準備をはじめ教員の教育活動を補助するための人員配置が是非とも必要で あるとの意見が出されております。 今後とも,引き続き,教員が子どもたちと向き合う時間を確保し,より良い教育実践につな がるよう,来年度からの教務主任補佐の配置拡大などを検討するとともに,国に対して,こ うした取組への財政措置を要望して参ります。

[昼 の 休 憩]

 ④まず午後の初めは、「まちねこ活動支援事業」の有効な事業展開についてであります。 先週の20日から26日まで「動物愛護週間」でした。 《ポスターの提示》 皆さん、このポスターは、今年の7月15日の京都新聞に掲載された、第13回ACジ ャパン広告学生賞、新聞広告部門グランプリ受賞作品であります。記載の内容は、『いら なくなったらポイッ。「鳴き声がうるさい」「言う事をきかない」「思ってたのと違った」 彼らも私達と同じ一つの命です。人懐っこい子もいれば慣れない子もいるし、お利口な子 もいれば覚えが悪い子だっています。動物はただ可愛いだけの都合の良い道具ではありま せん。飼い主には彼らの一生を背負う覚悟が必要です。飼う前にもう一度、しっかり考え てみてください』と訴えたものです。当然内容は素晴らしいものですが、この動物愛護の 広告をグランプリ作品に選んだ審査員の皆さんにエールを贈りたいと思っております。 まずは、この広告が一過性のもので終わることがないように願っております。 この「まちねこ活動支援事業」は、平成22年度から獣医師会のご協力を得て、野良猫 対策の一環として、門川市長が掲げる「人と動物が共生できる社会」を目指して実現して いただいた動物愛護事業であります。 野良猫の避妊去勢手術頭数は、平成26年度で180頭、27年度で204頭、28年 度は159頭であります。頑張っていただいているのですが、猫の殺処分は毎年、約800頭いる中、まちねこ支援活動の積極的な事業拡大を望むわけであります。 私は、以前からこの「まちねこ活動支援事業」を通して野良猫対策をするには、その地 域の8割以上の野良猫に避妊去勢手術をしなくては、効果が出なく、それ以下だったら一 年後はまた、同じ数になるという「ねこ算」の仕組みをよく考えておく必要性を言ってお りました。 ついては、今後の事業展開としては、京都市全域での要請には従来通り対応していく中 で、行政側としてあるエリアを特化し、職員が積極的にその地域に入り込み、動物愛護グ ループの方々の協力も得ながら、地域の方々に「まちねこ活動支援事業」に理解と協力を 求めていくという積極的な戦略を立てて実施することが効果を生み、実ある事業になって 行くと考えております。いかがでしょうか? また動物愛護センターができて3年目。京都市が掲げる「人と動物が共生できる社会」 に向けてのセンターの果たす役割またビジョンをどのようにお考えなのかお聞かせ下さい。

 ◎市長(門川大作)
 動物愛護事業についてでございます。 まず,「まちねこ活動支援事業」につきましては,地域にお住まいの皆さんが協力して野 良猫の適切な管理を図っていただくとともに,本市が無料で避妊去勢手術を行うことによ り,不幸な野良猫を減らしていく地域ぐるみによる取組であります。 平成27年度に,より取り組みやすい制度となるよう,活動団体の人数を緩和したこともあ り,「まちねこ活動」の登録数は,平成25年度末の90地域から,平成28年度末には,181地域と なり,3年で倍増しております。本事業を進めていくためには,地域にお住まいの方の理解と 協力が不可欠であることから,これまでから御要望に応じて,町内会等への説明などを行っ てきているところでありますが,今後は,地域ぐるみの取組が困難となっているところを, 重点的に取り上げ,理解と協力が得られるよう,本市として粘り強く取り組んでまいります。 次に,全国初となる府市共同設置による京都動物愛護センターにつきましては,平成27年 5月の供用開始以来,ドッグランの利用者が延べ1万人を突破するなど,多くの市民,府民の 皆さんに御利用いただいております。 また,大猫の適正飼養やペットの災害対策に係る講座等の啓発事業の定期的な実施,外部 の専門家やボランテイアとの協働による譲渡事業など,あらゆる取組を進めてきており,こ れらの取組の結果,平成19年度に2千頭を超えていた猫の殺処分数は,平成28年度には,過去 最少の789頭まで減少いたしました。 去る9月23日に岡崎公園で開催した「京都動物愛護フェスティバル」にも,大変多くの方 に御来場いただき,また,防災訓練にペットの同行避難を取り入れる地域も広がってくるな ど,取組に対する力強い手応えを感じております。 今後とも,府市の動物愛護のシンボル施設として,高い発信力を活かした啓発活動や譲渡事 業等の取組を一層進め,人と動物が共生する日本一のまちづくりを進めてまいります。

 ⑤さて、私は、本議会から関西広域連合議会議員の選任を受け、月に平均約2日の会合に 参加しております。先月24日に行なわれた関西広域連合議会本会議で、一般質問をして 参りました。一つは、関西広域連合の認知度低迷の原因と向上策です。関西広域連合の目 的は、①分権型社会の実現②関西全体の広域行政を担う責任主体作り③国の事務権限の受 け皿造りの3点であります。そして活動は多岐にわたっております。その活動の柱の一つ に2021年5月15日から30日までの16日間、関西エリアで開催される「第10回 ワールドマスターズゲームズ」の支援があります。 「ワールドマスターズゲームズ」とは、4年毎に開催される、原則30歳以上の方なら 誰でも参加できる生涯スポーツの国際競技大会であり、日本での大会はアジアでは初の大 会であります。関西広域連合8府県・4政令市で32競技、55種目が行なわれます。私 は、ワールドマスターズゲームズの名前は聞いたことはありますが、どんなものなのか分 かりませんでした。きっと皆さんもそうだと思います。そこで私は本年4月に開催された 第9回オークランド大会に関西広域連合の知事、市長共々視察に行き、多くの競技会場を 調査すると共に次回の日本開催を大いにPRして参りました。京都市からは村上副市長が お越しでした。正に「百聞は一見にしかず」でありました。ここで簡単にその雰囲気を伝 えることは難しいですが、参加者が競技だけでなく、選手同士の交流や、また運営を支え るボランティアの皆さんの心から楽しんでいる姿と熱意に感銘致しました。 京都市においては、メインの開会式と陸上のトラック・フィールド競技、バドミントン、 スカッシュ、空手道の4競技が開催されます。それらは自ずと京都市が運営責任主体とな ってくるでしょう。 私は、このワールドマスターズゲームズ2021の失敗は、関西広域連合の解散に繋が るものだと連合議会で発言しております。必ず、各開催都市は責任を持って成功させなけ ればならないとも言っております。また、2019年のラグビーワールドカップ、20年 の東京オリンピック・パラリンピック、そして21年のワールドマスターズゲームズ。 これら世界大会の、「ラグビー・オリパラ・ワーマス」の3点セットで発信していくPR 戦略が有効であるとも提案しております。京都での開会式には相当規模の参加者が来られ ます。全国また世界各地からの参加者に京都の魅力を感じていただき、また市民には「お もてなし」の心で大会を楽しんでいただくことが大切であります。 ついては、本市として4年後の成功に向けてどのように取り組んでいくのか決意と所見 をお聞かせください。

 ◎市長(門川大作)
 ワールドマスターズゲームズ2021関西についてでございます。 4年に一度開催されるこの大会は国際的な生涯スポーツの祭典で,2021年大会では,関西 広域連合の支援の下,関西一円で32競技・55種目を実施し,15万人以上の参加者,1,461億円 の経済波及効果を見込んでおります。 本市では開会式と陸上,バドミントン,スカッシュ,空手道の4つの競技を開催し,競技の 円滑な運営はもとより,参加者や市民の交流を促し,中高年者を中心とした市民スポーツの 底上げにつながるよう,現在,競技団体をはじめ,スポーツ関係,観光・文化,報道機関,学識 者等をメンバーとする「京都市実行委員会」を設置し,準備を進めております。 とりわけ,オープニングを飾る開会式については約2万人の参加者を見込み,参加者と観 客が一緒に盛り上がる場として,多くの文化交流施設等が集積し,広場と建物を一体的に活 用できる岡崎公園一帯を会場候補地として考えております。 能の披露など関西・京都の伝統文化を最大限取り入れ,文化の力を生かしたおもてなしを 検討してまいります。 また,議員御指摘のとおり,大会の周知が成功の鍵であると認識しており,2019年ラグビ ーワールドカップ,2020年東京オリンピック・パラリンピックと併せて3年連続で日本でス ポーツのビッグイベントが開催される「ゴールデン・スポーツイヤーズ」の到来として国 や経済界にも大会のPRにご尽力いただけるよう関西全体で働きかけるとともに,本市にお いても組織体制を強化し,あらゆる機会を捉えて全庁一丸となって広報活動を充実してま いります。 さらには,公式競技以外の種目でも大会期間の前から開催できる「オープン競技」を実施し ,参加するスポーツの機運醸成を図ることも検討してまいります。この大会を通じて,147万 市民の皆様にスポーツ文化が根付き,健康長寿のまち・京都の実現につながるよう,万全の 態勢で大会準備を進めてまいります。

 ⑥最後に、インド・バラナシ市とのパートナーシティ提携に向けての要望をさせていただ きます。 平成26年8月にインドのモディ首相が東京での首脳会談の前に入洛され、その際、京 都市とバラナシ市の友好提携を熱望されたことにより、京都迎賓館において安倍、モディ 両首相立ち会いのもと、門川市長及び駐日インド大使による「京都市とバラナシ市が将来 的にパートナーシティ提携を目指すための意向書」に調印されたのが、始まりであります。 ですからまだ、正式にパートナーシティー締結はなされていないわけであります。 国レベルにおいては、今月14日には、安倍首相がモディ首相との首脳会談にインドへ 行かれ、毎年相互交流がなされております。これから日本にとってインドは経済・文化交 流を深めていく重要な国であります。京都市としてもしっかり交流を深めていくことが重 要と考えております。 本市は、現在バラナシ市と提携分野の調整などに取り組んでいただき、学術交流、防災 教育、環境分野の交流などの民間での取り組みが実現していることは誠に素晴らしいこと と思っております。是非とも、交流を一層促進していただき、近い将来、パートナーシテ ィ提携書への正式調印が実現されますよう機運の醸成に努めていただきますよう要望させ ていただきます。 また、今後インド人の家族が京都に在住していただくには、現実問題としてインド人向 けのインターナショナルスクールの設置が肝要であります。京都の大企業の関東支社には、 現在インド人技術者がおられます。京都市に学校があれば、優れたスキルを持つインドの 方が多く来られ各分野で活躍されるでしょう。それは、将来の京都経済の発展に大きく寄 与していくものと考えます。また、ベジタリアン対応などインドの方の生活文化を理解す ることも必要と思っております。 以上、いち早い実現を最後の要望と致しまして、私の代表質問を終わります。

       第14回目 平成30年11月市会

 
 
 私は、上京区選出の中村三之助でございます。同僚の繁たかお議員、下村あきら 議員に続き、自民党市会議員団を代表致しまして、提言、提案、質問をさせていた だきますのでよろしくお願い致します。
 まず初めに、防災についてであります。私は今から17年前、平成13年2月の 代表質問において、震災対策について、市民の低い防災意識の現状、また近い将来、 京都にも必ず大地震が起こるという観点から、自主防災意識の高揚と防災教育の重 要性を指摘し、自らの命は自ら守る、地域で助け合うという自助、共助の防災意識 改革を説く中で、災害時の非常持出品の区役所、小学校での常設展示の提案を皮切 りに、防災意識の醸成策をいろいろと提言して参りました。多くの地質学者が警告 しているように、日本列島は1990年代半ば以降「活動期」に入っており、向う 30年の大地震発生確率は、首都直下地震70%、東海地震88%、東南海地震7 0%程度となっています。さらに、洪水、土砂災害も列島上のどこかで毎年発生し ております。 特に今年は自然災害が非常に多い年でありました。このような大災害の時代にお いて、いかに被害を少なくし、ひとたび災害が起こったとしても最も大切な人間の 命を守り、そして人間らしい暮らしをできるだけ早く取り戻す取組が必要不可欠に なっていると思うわけであります。災害は、朝昼晩いつ起こるか分からず、起これ ば、すぐには他者からの支援、また公的支援はまだ受けられないわけで、まずは自 力で判断し、的確な行動をしなくてはなりません。改めて、個々人の防災知識とス キルの必要性を思うところであります。私が携わっておりますボーイスカウトのモ ットーは、「そなえよ つねに」であります。自助の精神と行動を大切にしており ます。この度、消防局が、大阪府北部地震や7月の豪雨を受けて実施したアンケー ト結果では、自助の考えや行動が不十分といった課題が浮き彫りとなりました。本 市では、現在「防災まちづくり活動団体」を認定し、一部地域では熱心に取り組ま れていることは承知しております。また、これまで地域の自主防災会が防災訓練の 取組など頑張ってやってこられ、以前に作成していただきました「地域の集合場所 シール」また「我が家の防災行動シール」の活用など取り組まれてきてはおります が残念ながら浸透しておらず、従来の広報媒体だけでの啓発では、不十分であるこ とが分かりました。また、隣近所、町内会といった身近な地域での共助については、 自主防災部長の多くが1年で交代されるため、それまでの取組が引き継がれないと いった課題があり、懸念する所であります。防災に興味のある人も、余り無い人に も、災害を自分ごとと捉えて行動していただく「自助」そして「共助」をしっかり と啓発し、徹底する更なる施策が必要だと改めて思うわけであります。まず、自主 防災部での共助を徹底していくには、やはり消防職員が地域に入り込み、顔の見え る関係で指導を進めていただく事が大切であると考えます。新しく防災部長になら れた方にも分かりやすく、また自主防災部長の交代の際に消防職員によるサポート だけで無く、自主防災部自体で防災に対する取組が確実に引き継がれていくような 効果的な指導を行っていく必要があると考えますが、お考えはいかがでしょうか? 自助の徹底については、近年の災害発生状況を踏まえて、地震、水災害、土砂災害 だけでなく、本年、京都市でも大きな被害を受けた台風21号のような台風による 強風被害に対する備えも改めて啓発することが必要であると考えます。ついては、 従来のイラストによるリーフレットでの啓発に動画を取り入れるなどして、より具 体的に見て理解出来るDVDがあれば大変効果的であると思います。是非とも作成 して頂きたいわけであります。そして、町内、ご近所、また家庭で家族皆がそのD VDを見ながら「我が家の防災行動シール」の記入に活用するなど「自助」「共助」 意識と行動の喚起に大変効果的であると考えますがいかがでしょうか? 次に、防災教育の充実についてであります。大きな災害が起こると、少なくとも 被災地およびその周辺では防災教育の必要性が主張され、実際に活発に実践される 事があります。しかし全国的に広がる事は少なくともこれまではありませんでした。 防災教育は、本来、日本のどの地域でも必要なはずですが、大災害の被災地域に限 定されがちで、全国的な広がりを持ちにくいのが実情であります。本市の小中学校 で行われている防災教育といえば、私が教師をしていた時代と同様で多くは避難訓 練が中心であります。これでは、災害時に自ら身を守る教育にはほど遠い状況です。 防災教育は、知育・体育・徳育の三位一体で考え、知識、行動力、ボランティア精 神を育てる事が大切であります。そして、災害はなぜ起きるのか?災害時にはどう 行動すればよいのか?をイメージ出来るように教育するところにあります。ですか ら、これまでの先生の指示に基づいて避難するだけならば、防災意識、知識、技術 の習得にはあまり結びつかないわけであります。普遍性を持った防災教育を実現す る事は、困難な事でありますが、逆に学校で日常的に教えられている教科・科目は なぜ普遍性、継続性を持ち得ているのかと問うと、それは教科・科目はそれぞれ学 問的、また教育的体系を持っているからであります。体系に沿って教えればだれで も同じように教える事が出来ます。「だれがやっても同じような」「毎年やっても 変わりばえがしない」というのは、一般的には授業についての否定的な形容ですが、 基本的にそうでなければ普遍性と継続性を兼ね備えた教育は出来ません。体系を持 つ事は、どの教科・科目にとっても成立する上での十分条件とは言えなくても、必 要条件であると言えます。ついては、本市の小中高校において、全国に先駆けて防 災教育の体系化に取り組んでいただきたいと思うわけであります。ご所見をお伺い 致します。また、先ほど提案させていただきました防災行動のDVDは、地域だけ でなく学校において活用する事が、家族間の共通認識として有効と考えます。また、 先程申しましたが、平成13年に実現していただきました区役所および小学校にお ける非常用持ち出し物品の常設展示は、小学校においてはかなり風化してきており ます。ついては、展示品や内容のリニューアル、工夫を消防局と連携しながらお取 り組み頂きますよう再度お願い致します。防災教育と併せてお答えください。また、 地球温暖化問題に対して、自然環境保持意識を醸成していくためにも、自然体験活 動を通じて環境教育を行う必要性を言わせていただきますと共に、野外教育と環境、 防災教育との関わりの研究を続けていただきますよう要望しておきます。
 次に、私はこれまでアジアで初開催であり、世界最大級の国際スポーツの祭典で ある「ワールドマスターズゲームズ2021関西」の広報を現在関西広域連合議会 議員として、立場上もあり、積極的に発信してきておりますことは承知していただ いていると思います。 先日行われました関西広域連合協議会において、私からワ ールドマスターズゲームズ2021関西の組織委員会に対して直接広報の取組の強 化を進言致しました。それは、この大会がまだまだ認知不足の中、しっかり広報に アクセルを踏まなくてはならない必要性を述べ、その得策としては、先般の市長総 括においても述べましたが、ローカルラジオ放送会社にメディアパートナーになっ ていただく様にお願いし、そして、1日1回、番組中にほんの少しでいいので、ア ナウンサーに「ワールドマスターズゲームズ2021関西」の話をしていただく事 だと申し上げ、12府県市すべてで取り組んでいただく様にお願いを致しました。 ついては、まずは京都市から実現していただきたいわけであります。いかがでし ょうか?ご所見をお願い致します。京都市の実行委員会は、この度ホームページの 開設、また独自ポスター、リーフレットの作成など、他の府県市と比べ、積極的に 広報活動をされておられる事に大いに評価をしている所であります。これからも、 大会の成功に向けて、京都市が牽引役となって取り組んでいただきます様にお願い 致します。 さて現在、西陣エリアの文化を基軸に、経済や観光とも融合させながら新たな西 陣の未来を拓くまちづくりを推進するため策定された「西陣を中心とした地域活性 化ビジョン」案のパプコメが去る11月26日まで実施され、今年度中には完成さ れる見通しとなりました。これからの取組に期待をしている所であります。取組に 伴いこれからも、上京エリアへの観光客は更に増加していく事と思います。私は、 15年前の京都駅内の京都市・京都府のそれぞれの観光案内所を一つにする話をし ていた時に、今後の観光客増に対応するため、上京区にもサブの観光案内所を設置 していただきたい旨の話をしておりました。結果、実りはしておりませんが、この 度、上京区の郵便局のエリアマネージメント局、すなわち従前の特定郵便局から、 何か地域への社会貢献のアクティビティーを行いたい旨の相談があり、ついては、 ミニ観光案内所としての機能をしていただけないかとお話した所、16局すべてが 協力しましょうとの事でありました。これまでから、観光客が郵便局に入ってこら れ、観光マップを要求されたり、道を尋ねられたりする事がたびたびあるとのこと であります。ついては、上京区の郵便局のエリアマネージメント局16局に、まず は試行的にミニ観光案内所として機能していただくモデルケースにしていただけれ ばと思っておりますが、いかがでしょうか?また、これまで本市は、観光客の皆様 のより快適な京都の旅をサポートする受け入れ環境を充実するため、また界わい観 光を更に推進するために、京都市内のセブンイレブンやスターバックス、またゼス ト御池の店舗などで「京都まちなか観光案内所」が開設されてきましたが、打ち上 げ花火の様で、現在有効に機能し続けているとは言いがたく、再度梃入れする必要 があると思います。それぞれの店舗が「京都まちなか観光案内所」であることを観 光客に認知いただけていないことがその要因であると考えます。既に京都観光案内 というステッカーなどを作成して各店舗に配布されているとのことですが、余り見 受けられないところです。東京オリンピック・パラリンピック、またワールトマス ターズゲームズに向けて、更なる観光客の増加が見込まれる中、国内外からの観光 客にスムーズに京都観光を楽しんでいただけるよう、様々な受入環境の整備が必要 なわけであります。その第一歩として、既にある「京都まちなか観光案内所」を観 光客の皆様にしっかりと活用いただけるよう、取り組んでいただきたいと考えます が、いかがでしょうか?そして、今後は、先ほど申し上げた上京区の郵便局のエリ アマネージメント局にも「京都市内観光案内所ネットワーク会議」に参画いただき、 より一層の情報交換また共有化を図り、そして『オーバーツーリズム』の今日的課 題に取り組む中、観光環境の質の向上に努めていただく事を願っております。 最後に、要望させていただきます。
 地元地域の学童クラブである「虹の子クラブ」 は、周辺地域ではここだけであり、増加の一途をたどっております。実態はご存じ と思いますが、来年の「京都市未来こどもはぐくみプラン」の改定に伴い、対応を 考えていただきますことを要望致します。また、今回は時間の関係で取り上げられ ませんでしたが、動物愛護施策「人と動物が共生できる社会」に向けての取り組み を引き続き推進して頂きます事をお願い致しまして、私の代表質問を終わります。 ご清聴、ありがとうございました。

 
 
 ◎市長(門川大作)
 防災意識の向上についてでございます。本年は,台風や豪雨等により本市でも甚 大な被害が発生し,多くの倒木や建物の損壊を現地で見て,自然災害の凄まじさを 改めて実感しましたが,自主防災組織,消防団,水防団等をはじめとした地域の皆 様の防災活動により,一人の死者も出すことはありませんでした。また,先月行わ れた京都市自主防災会連絡会の発足記念式典では,従来の行政区の枠を越え,消防 団や水防団,社会福祉協議会や自治連合会等との連携の要になって活動に取り組も うとする,自主防災会のリーダーの皆様の熱い志に接し,強い感銘を受けました。 しかし,防災意識に関するアンケートでは,議員御指摘のとおり,自助,共助の意 識や行動が不十分であるという結果が示されており,これらの充実が必要であると 認識しているところです。 共助の徹底につきましては,自主防災部長が交代されても,地域の防災力が維持さ れるよう,自ら防災活動や地域ならではの課題を記録し,改善に向けて繰り返し取 り組んでいただくための手引きとなる活動ファイルを作成し,消防署員が随時,検 証することにより,自主防災部の取組が確実に引き継がれるよう,努めてまいりま す。 自助の徹底につきましては,自然災害への備えや我が家の防災行動シールの活用 方法等を周知するには,とりわけ動画の活用が有効であると認識しております。そ のため,簡潔で分かりやすい動画を作成し,御家庭はもとより学校や病院,地域で 視聴していただけるよう,DVDやインターネットの活用により,あらゆる世代へ の周知を図ってまいります。この度の災害を教訓として,京都ならではの「市民力」 「地域力」が最大限に発揮され,災害から命と暮らしを守る取組が確実に引き継が れていくよう,市民の皆様との協働をもとに,「安心・安全のまち 京都」の実現 に向けて邁進してまいります。 ワールドマスターズゲームズ2021関西についてでございます。2021年5月 に開催される本大会は,アジアで初開催となる世界最大級の生涯スポーツの祭典で あり,5月14日に岡崎エリア一帯で行われる開会式からスタートします。概ね3 0歳以上であれば誰でも参加でき,大会参加者は東京オリンピック・パラリンピッ クの約3~4倍の規模となる5万人,更に,随行者,参観者を含めると15万人以 上を見込んでおり,経済波及効果も1,461億円と推計されるなど,関西のみな らず日本全体の活性化につながるものであります。 しかしながら,大会の認知度が低いということが大きな課題となっており,広報 が成功の鍵となります。そのため本市では,公共施設等でのポスター・横断幕の掲 示はもとより,イベント等における啓発活動のほか, リーフレットの作成やウェブ サイトの開設など,広報活動に精力的に取り組んでいるところです。中村議員御提 案のとおり,地元ラジオ局等のローカルメディアを活用することは,有効な市民向 け広報の一つであると認識しており,本市の実行委員会に御参画いただいている報 道機関には,すでに具体的な広報活動について御協力をお願いしておりますが,今 後,さらに実行委員会として,効果的かつ効率的な広報の在り方を検討してまいり ます。また,報道機関には,大会の認知度を高めるため,大会組織委員会が募集す るメディアパートナーとなっていただけるよう要請し,大会PRの強化をさらに積 極的に働きかけてまいります。これまでから議員には,海外での大会認知度をさら に高め,国内向けにもオールジャパンの支援・協力を得られるよう,大会名に「J APAN」を付けるという御提案をいただき,私からも大会組織委員会へ強く働き かけ,実現してまいりました。今後とも,開会式が開催される本市として, しっか りと役割を果たしてまいります。 観光案内所についてでございます。本市では,昭和2年に京都駅前に観光案内所を 開設して以来,多言語対応の充実や催しのチケット販売等の機能強化を図ってまい りました。 一方で,観光客の多様なニーズに対応したきめ細かな情報を身近な拠点で簡単に入 手できるよう,ゼスト御池やコンビニ等との連携の下,「まちなか観光案内所」を 平成19年から順次開設してまいりました。今後,まちなか観光案内所をより多く の皆様に利用いただくため,連携する事業者とも協議し,観光案内所であることを わかりやすくお知らせする表示方法を工夫するなど,PRに努めてまいります。ま た,京都には,歴史,文化,芸術,食,くらしなど,まち全体に魅力が溢れ,これ らを求めて,多様なエリアに多くの観光客が訪れています。中村議員御提案の地域 の郵便局は,日頃の事業活動を通じて,地域の方々との接点も多く,地元情報も豊 富にお持ちであります。来年以降,国際的スポーツイベントや 2025年には大阪 万博が開催されるなど,京都にも多くの観光客がお越しになることが想定されます。 こうした中,地域の郵便局は,住民の安心・安全のためのマナー啓発や地元の文化 情報の発信拠点としてはもとより,旅の楽しみでもある人とのふれあいを提供する, おもてなしの拠点としても大いに期待できるものであり,非常にありがたいお申し 出です。このため,上京区の郵便局に,地域密着型の観光案内の新たな拠点として 活躍いただくとともに,本市が民間事業者と連携し,開催している京都市内観光案 内所ネットワーク会議へ参画いただくことを,具体的に検討してまいります。今後 とも市民や事業者の皆様と連携し,おもてなしの輪の拡大に向けて取り組んでまい ります。

 ◎教育長(在田正秀) 
 防災教育の充実についてでございます。本市においては,今年,6月の大阪北部地 震や7月の豪雨,また9月の台風21号など,大きな災害に遭遇し,学校も含め甚 大な被害が発生いたしました。災害は,いつどこで発生するか分からないものであ り,中村三之助議員御指摘のとおり,災害時に,子どもたちが自分の命を自分で守 ることができるよう,防災教育について低学年のうちから体系的に学ぶことは大変 重要であります。 本市におきましては,平成23年の東日本大震災を教訓として,子どもたちが「自 分の命を自分で守り抜くための能力」と「支援者としての意識」を育成する防災教 育の一層の充実を図るため,平成24年度に「防災教育スタンダード」を作成し, 平成28年度に教科書の採択等に合わせて改訂も行っております。この「防災教育 スタンダード」では,社会科や家庭科,保健体育科や道徳,特別活動など各教科等 や各学年間の学習内容のつながりを捉えて, 義務教育の小・中学校9年間で系統的な指導を進められるように作成しており,効 果的な防災教育につなげております。今後,学習指導要領の改訂に伴い,「防災教 育スタンダード」の更なる改訂を行うとともに,平成29年度に消防局で作成され た「年代別防災指導カリキュラム」の活用など, 小学校・中学校・高校の発達段階 に合わせた体系的な防災教育の推進に引き続き取り組んでまいります。 また,中村議員御指摘の小学校における非常用持ち出し物品の常設展示の内容に つきましても,引き続き,計画的に更新を行ってまいります。さらに,近年の自然 災害の発生は,地球温暖化によって地球全体の気候が大きく変化している影響が表 れていると指摘されており,家庭・地域・関係機関との連携のもと,防災教育とと もに,環境教育の充実にも努めてまいります。

       第15回目 令和2年9月市会

 
  
 上京区選出の中村三之助でございます。まずは,新型コロナウイルス感染症でお亡くなりになられた方へ心よりお悔やみを申し上げますとともに,闘病を続けておられる方々に,一日も早い御回復をお祈り申し上げます。
 さて,916日に菅義偉新総理が誕生いたしました。総理総裁が掲げる自助,共助,公助,そして絆の社会を目指し,我々自民党は,一致結束し,新たな国づくり,まちづくりにまい進してまいります。
 それでは,この後に登壇いたします西村義直議員,みちはた弘之議員,森田守議員を含め4名の議員が自民党市会議員団を代表いたしまして質問,提言等をいたします。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず初めに,令和元年度決算状況から見た,今後の財政運営についてお尋ねいたします。令和元年度の京都市一般会計決算は,本年3月末までは新型コロナウイルスの影響は限定的で,ほぼなく,歳入総額は前年度比0.3パーセント減の7,728億円。景気の回復基調に伴い個人市民税と法人市民税などが増加いたしました。また,宿泊税は42億円あり,市税収入は前年度より4.7パーセント増の2,770億円と過去最高を更新し,実質収支は4億円と10年連続で黒字を維持いたしました。
 このように言えば,良かったように聞こえますが,国からの地方交付税は3.7パーセント減少した中,社会福祉関連経費が前年度比3.3パーセント増と19年間連続の増加などから,それら財源不足を補うため,禁じ手と言われている将来の借金返済に備えた公債償還基金を取り崩し,また,行政改革推進債も含め特別の財源対策を84億円規模で実施して賄うとともに,さらに,貯金に当たる財政調整基金36億円も全て使い果たしてのやりくりでありました。
 しかし,問題はこれからであります。本年度は,新型コロナウイルスによる市税の減収は,リーマンショック時の約140億円を超えると言われるなど大幅な減収で赤字転落が危ぶまれる一方,市民生活を支援する経済対策の更なる実施など歳出圧力が強まっており,極めて厳しい財政状況であると思います。
 門川市長には,これまでから事業の見直し,職員削減,資産の有効活用など行財政改革を果敢にしてこられました。しかし,現在のコロナ禍,本市の恒常的な財源不足の中で,社会福祉関連経費の増加が毎年続いており,地域経済の立て直しをしていくかじ取りは大変厳しく難しい状況ではありますが,しっかりと進めていただきたいと思っております。
 そういう中,必要な行政サービスを維持する方法などを検討するため,有識者による京都市持続可能な行財政審議会が設置され,現在3回にわたる会合が開催されております。参加委員から建設的な意見や大変厳しい意見などの発言があり,活発に議論されていると聞いております。今年度末の最終報告を期待しているところであります。
 そこで,お尋ねいたします。これからの本市財政をどう運営して持続可能なものにするのか,また,厳しい財政状況にあって,どのように市民の安心安全,そして市民生活の豊かさを実現していくのか,市長の決意をお聞かせください。
 次に,今,市民が心配されている新型コロナウイルス感染症対策と,これからの京都の経済活動の回復についてお尋ねします。本年130日に本市において1例目の感染者を確認したその日に,市長をトップとする緊急対策本部を設置されてから約8箇月が経過いたします。その間,本市のウィズコロナ社会における安心安全な市民生活の実現に向けて全庁体制で対策を展開していただいている対応に対して,他の大都市と比較して,私は,一定の評価をしているところであります。現在も今ある危機を乗り越えるために様々な対策が行われているわけでありますが,残念ながら,それらが市民に十分に伝わっていないため,市民の多くは不安なままであります。
 ついては,市民に進捗状況をしっかりと伝え,要らぬ不安感を払拭することが必要であると思っております。国のGoToキャンペーンなど,国民の活動が活発化してまいりました。本市においても,感染拡大防止,経済の下支えに加え,ウィズコロナ社会における市民生活の安心安全の支援のこの3本の柱の実現に向けてしっかり取り組むことが重要と考えます。
 そこで,現在の京都市における新型コロナウイルス感染状況について,市長の認識をお伺いいたします。また,ウィズコロナ社会における感染拡大防止と経済活動の両立に向けての取組に対する御所見とウィズコロナ社会における安心安全にどう取り組もうとしているのか,市長の決意をお伺いいたします。
 次に,コロナ禍における子供のストレス対応と学校教育についてであります。国の調査によれば新型コロナウイルスの影響による約3箇月間の休校は,子供の約7割にストレス反応をもたらしたようです。いらいら,怒りっぽくなる,鬱になる,夜が眠れない,勉強が手に着かない,言うことを聞かなくなった,そして不登校などが上げられます。これまで楽しかった学校生活が,本人にとってつまらないものに変わってしまったようで,親として叱っていいのか,共感して慰めていいのか困惑されている声もありました。
 また,現場教師は,再開後,長期休校による学習後れの対応に加え,消毒などの感染防止対策を迫られ,多忙を極めております。
 学校生活は,大きく様変わりして,オンライン学習,授業形態,給食,休み時間,放課後の過ごし方などに新しい生活様式の模索が続いております。当然,コロナ感染拡大防止のための対応として仕方ないことでありました。これから一人1台のパソコンをツールとして整備していくなど,時代に対応した取組は大切なことでありますが,しかし,学習の遅れを取り戻すために,オンライン授業や教室での教科学習時間ばかりの学校生活では問題があると思っております。
 特に小学生時では対面で行う授業が大切であり,体を動かし,実物を見て,触って感じるという体験が不可欠であります。自然体験学習も大切であります。文科省は,新型コロナウイルスの影響により,子供たちの屋外での活動の減少,また,未知の感染症に対する不安感などが,子供たちの成長にとって良くない影響を及ぼす恐れがあるとして,子供たちの感じている不安や閉塞感を打破し,元気を取り戻して,健やかな成長を図る事業を推進すると,私が関わっておりますボーイスカウト団体にも発信されてきております。教員と子供,そして子供同士の人間関係を築く学級づくりが学習の効率をもたらすものであります。
 コロナ禍で,今年度は子供たちが楽しみにしていた多くの学校行事が中止となりました。子供の気持ちを思うとかわいそうであります。その中で,来年2月開催予定でありました第35回京都市小学校大文字駅伝も中止となりました。参加選手の中には,この日のために,4年生から3年間かけて練習を続けている子も多くおります。第1回大会の役員として運営実施に関わってまいりました私にとりましても中止は残念であります。
 そこで,コロナ感染の収束状況が前提でありますが,子供たちの切実な願いに応えるため,全市大会ではなく,例えば,支部ごとの支部大文字駅伝など,何らかの大会が実施できるように取り組んでいただきたいわけであります。いかがでしょうか。
 また,今年度はコロナ感染で,京都市集団宿泊的行事スタンダードである4年生で2泊の奥志摩みさきの家,5年生で3泊以上の花背山の家,6年生で1泊の修学旅行の中で,4年生のみさきの家と5年生の花背山の家が中止となりました。子供,保護者から大変残念な声を聞いております。みさきの家,花背山の家での楽しい時間は,子供たちにとって一生の思い出となり,財産になっております。これは卒業文集を読めば分かります。
 そこで,これもコロナ感染の収束状況が前提でありますが,今年度,みさきの家に行けなかった4年生に,来年新5年生での実施は,新4年生が利用しますので,施設規模の関係でこれは無理と思いますが,今年度花背山の家に行けなかった5年生に,来年6年生で1泊もしくは日帰り実施は可能と思います。是非とも行けるように取り組んでいただきたいわけであります。そして,令和4年度からは,現行のスタンダードに戻していただきたいわけであります。いかがでしょうか。
 私は,これまで,現場の教師の多忙を軽減するために,事務量の軽減,学校支援員などの配置など多くの要望をしてまいりました。それらに応えていただき,少しずつ改善に向かっていることはうれしく思っておりますが,現場では現コロナ対応で,いまだ教師の多忙は変わらず,更なる支援が必要と考えます。そこで文科省の学校・子供応援サポーター人材バンク事業を更に活用するなどして,更なる支援をしていただきたいわけであります。
 また,このコロナ禍,現場で特に一番多忙で大変なのは教頭であります。事務量の増加,采配,調整,地域対応の増加など管理職の働き方も検証していただきたいと思います。いかがでしょうか。
 次に,これからの関西広域連合についてお尋ねいたします。関西広域連合は,東京一極集中を是正し,地域が主体的に地域の広域課題に対応できる分権型社会の実現を目指して10年前の12月に全国初の複数の府県による広域連合として誕生し,2年後に京都市も加わり,現在は,関西圏の8府県と4政令指定都市を合わせた12府県市で構成される日本最大の地方自治体であります。そして関西広域連合議会は各自治体の議会から選任された39名の議員の兼務で構成されています。
 私もこの本議会で関西広域連合議会議員に選任していただき今年で4年目になりますが,世間ではほとんど知られておりません。月に約2回の会議に出席し,うち年間4回の本会議が開催され,私は年2回の一般質問をしてきております。毎回インターネットで生中継及び録画配信されておりますが,ほとんど知られておりません。私は,関西広域連合事業は,決して3重行政にしてはならないと思っております。今後は関西広域連合でなくても府県市間の連携で成果を上げていけるものと思っております。
 この数年,連合本会議における12府県市の知事や市長の出席率も低く,これは議会軽視と言いたいところでありますが,一方で,連合議会議員も毎年約半数が今はころころ入れ替わる現況であり,形骸化していると言わざるを得ない実態もあり,現在の関西広域連合は,連合議会を含め今の運営組織で継続していく価値はどこにあるのか疑問に思っております。私は,連合議会の活性化について,これまで数々の提案を行ってきたところでありますが,それらの課題については,7月の関西広域連合議会において厳しく指摘したところであります。連合議会の形骸化,関西広域連合の在り方については,一朝一夕に改められる問題ではありませんが,これは強く指摘しておきたいと思います。
 さて,そのうえで,ワールドマスターズゲームズ2021関西ジャパンの開催についてであります。私は,アジアで初めて開催される世界最大の生涯スポーツの祭典であるワールドマスターズゲームズの成功に向けて,熱心に広告塔となり応援をしてまいりましたが,来年の5月開催は,総合的な見地から開催を1年延期すべきとの考えを,7月の連合議会本会議での一般質問で申し上げましたが,しかし,井戸連合長は粛々と準備を進め,1028日の理事会で最終的な開催方針を決定するとの答弁でありました。判断時期が遅過ぎます。遅くなれば,延期の場合に会場確保が困難になります。これらのやり取りは,同席されておられた門川市長も御存じのことと思います。
 私の延期の理由は,東京オリンピック・パラリンピック開催の延期により,多くの誤算が生じていることであります。この夏のオリパラの運営全般のノウハウをいかそうとしていた本来のシナリオ,またボランティア要員の確保の期待が崩れたこと。加えて,コロナの影響で事前の大きな大会は全て中止となり,このままではぶっつけ本番となり失敗のリスクが高くなっていること。また,コロナの影響で,スポンサー支援等が減少し,資金調達面で誤算が出てきていること。また,陸上競技など競技運営スタッフの役員の多くは,ワールドマスターズゲームズもオリパラも兼ねておられる方が多いため,ワールドマスターズゲームズの2箇月後にまたオリパラがあるという日程は,運営面において余りにもタイトであり,準備全般でリスクがあること。また,世界大会でありながら,コロナ禍で外国からの選手及び関係者を集めることが極めて難しいとこと。また,過剰な感染症対策を講じたうえでの開催は,参加数も限定的にならざるを得ず,盛り上がりに欠けてしまうこと。そして何と言っても一番心配されることは,もしも,ワールドマスターズゲームズで新型コロナウイルスによるクラスターが発生した場合,その後のオリパラにも大きく影響を与えてしまうことであります。
 京都市としても,延期を強く求めていくべきと思いますが,いかがでしょうか。
 次に,次期京都市動物愛護行動計画についてお尋ねいたします。本計画は,本市におけるこれまでの動物愛護管理への取組を総括し,今後の動物愛護施策の更なる充実を図るため,平成214月に策定されました。そして京都動物愛護憲章や京都市動物との共生に向けたマナー等に関する条例の制定,また,京都動物愛護センターの開設などを受け平成283月に新たな目標値の設定や施策,事業を拡充するなどの改定がされました。そして本市は,本計画を動物愛護行政の基盤として,また,京都動物愛護センターを拠点として,獣医師会,動物愛護団体,ボランティアスタッフ,事業者,市民,行政などが連携し,人と動物が共生できる潤いのある豊かな社会の実現に向けた動物愛護行政に一歩一歩取り組まれているところであり,一定の評価をしております。
 拠点となっている京都動物愛護センターは,平成257月に私が動物愛護に関する京都市会海外行政調査団の団長を務め,翌年開設する京都動物愛護センターの施設整備に向けた情報収集のため,動物愛護行政の先進国であるドイツを中心に欧州を周り調査活動を行い,建設に向けた提言書を提出させていただきました。そしてその多くがいかされ整備された動物愛護センターは,全国から注目され,今も他都市から多くの視察に来られております。
 京都市動物愛護行動計画は,既に10年が経過し,改定時期に来ております。犬猫のマイクロチップ装着の義務化,動物虐待罪の厳罰化,販売の生後56日規制などが盛り込まれた,昨年成立の改正動物愛護法に伴い,国においては環境省の検討会で具体的な話が進められている中,京都市においても先月の8月開催の京都市動物愛護推進会議を皮切りに協議が始まりました。これから国,府の動向を見ながら進められるものと思いますが,あわせて,平成277月に施行された京都市動物との共生に向けたマナー等に関する条例についても,本市の動物愛護事業に大きく御協力いただいている動物愛護団体の方々の御意見もしっかりと傾聴し見直しを進めていただきたく思っております。
 次期京都市動物愛護行動計画は,京都府動物愛護推進計画に沿って本年度末に改定されるようですが,策定に当たっては,日本においては動物愛護行政の先進都市と言われている本市として,一歩二歩進んだ内容を盛り込み,独自性を出した,より具体的な行動計画にしていただきたく思っております。いかがでしょうか。
 また,本市の特筆すべき内容として今挙げられるものがあればお答えください。
 最後に,地元の要望をさせていただきます。来月から始まる河原町通の丸太町通から今出川通区間の無電柱化工事の後に,無電柱化が途切れる区間となってしまう今出川通の河原町通から梨の木通区間の無電柱化工事を計画に入れていただきたいこと,また,長年の懸案である全行政区の中で,上京区にだけいまだにない地域体育館の整備を忘れず,引き続き取り組んで行っていただきたいことを申し上げ,私,三之助の代表質問を終わります。
 長らくの御清聴ありがとうございました。
 
 
 
 ◎市長(門川大作)
 中村三之助議員の御質問にお答えいたします。今後の財政運営についてでございます。私は,市長就任以来,脆弱な財政基盤,厳しい財政状況の下にあっても,3,400人を超える職員を削減するなどの徹底した行財政改革を断行しつつ,全国トップ水準の福祉,医療,教育,子育て支援を維持,向上させると同時に,市民の皆さんの命と暮らしを守る安心安全のまちづくりや文化を基軸とした都市経営を推進し,京都の今と未来に必要な政策の推進に果敢に取り組んでまいりました。この間,京都のまちの魅力と都市格が大きく向上し,市民の皆様と共に進めてきた京都のまちづくりが,国内外から高い評価を頂いているところであります。
 さらに,国と連携し実行してきた経済政策の効果が市民の皆様の豊かさにつながり,税収にも反映され,令和元年度決算においては,個人市民税の納税義務者数が7年連続増加,3年連続過去最高,市税収入については過去最高の2,770億円となり,着実に担税力が向上し,明るい兆しが見えてまいりました。しかし,一方で,国からの地方交付税は,平成15年度のピーク時から550億円も削減されており,令和元年度においても,公債償還基金を50億円取り崩さなければ収支均衡が図れない厳しい決算となりました。
 こうした中,今般の新型コロナウイルス感染症による急激な景気悪化という事態が発生したことにより,今年度は市税収入が前年度から147億円の減と過去最大の減収となる見込みであり,市債発行による補填をしてもなお歳入不足が拡大し,このままでは公債償還基金の取崩しが追加で80億円必要となる極めて深刻な状況にあります。
 令和3年度の収支についても,市税収入は今年度から更に108億円の減収が見込まれることに加え,施設の老朽化対策や社会福祉関連経費の伸びなどにより,現時点で500億円もの巨額の財源不足が見込まれております。このため,今後公債償還基金の取崩しによって全ての施策水準を維持し続けることは,もはや限界であり,行財政改革は一刻の猶予も許されない状況でございます。私は,この厳しい現状を直視し,絶えず変化する社会経済情勢の中で,景気変動等にも耐え得る足腰の強い持続可能な行財政を確立するために,7月に立ち上げました外部有識者から成る審議会の御意見も頂きながら,挑戦と改革に覚悟を持って取り組む決意であります。
 この不退転の決意の下,危機感を,市民,市会の皆様と共有し,社会情勢の変化と厳しい財政状況を踏まえた,真に必要な施策への重点化,選択と集中,民間資金の獲得などの歳入歳出両面にわたるゼロベースの総点検,とりわけ歳出構造の見直しに,今すぐ取り組んでまいります。
 同時に,中長期的には,京都の都市の魅力の高まりを市民の皆様の豊かさ,担税力の向上につなげる成長戦略を推進してまいります。ウィズコロナ社会にあって,人々の生き方,働き方,社会,都市経営の在り方が本質的に問われる中,市民の皆様お一人お一人の暮らしをしっかりと支えつつ,この危機を契機とし,財政構造の抜本改革に全身全霊で取り組んでまいります。
 次に,新型コロナ感染拡大防止と経済活動の両立についてでございます。厳しい状況の中,感染拡大防止に献身いただいている皆様に,改めて感謝申し上げます。この間,保健師の体制の充実強化の積極的疫学調査,クラスター等の集団感染対策,更には,9月の感染防止徹底月間の取組などにより,例えば飲食店でのクラスターは発生していない一方,学校,医療機関での集団感染事例が見られ,引き続き,市民ぐるみで危機感を共有していくことが重要であります。
 本市では,保健所検査体制の強化を図るとともに,京都府,京都府医師会との連携により,検査センターを設置したほか,9月末時点で,市内を中心に府内408箇所の身近な医療機関で保健所を通さずとも診療,PCR検査が受けられる仕組みが構築できてまいりました。今後はこれらを土台に,市民の皆様からの受診相談を受け,診療,検査を実施する医療機関を紹介する新たな仕組みの構築など,更なる感染拡大防止に取り組んでまいります。
 一方,飲食,観光,ものづくりなどをはじめサービス,小売など,ほとんどの産業において依然として非常に厳しい状況が続いている中,中小企業の事業継続と雇用を守り,消費,需要回復を支えるためには,感染拡大防止と経済を何としても両立させなければなりません。感染拡大防止に留意しつつ,観光消費喚起策の一つとして,国において実施されるGoToキャンペーンの効果を京都市内において最大限取り込めるよう,ガイドライン遵守店舗等のステッカー貼付等による感染防止対策の見える化の促進や,衛生対策への助言,設備改修等の支援等に加え,市民や旅行者等の行動変容の定着も図ってまいります。これらの取組と併せ,今後のウイズコロナ社会を見据えたデジタル化や働き方改革など,この機会に自ら変革に挑戦される,文化芸術,中小企業等の取組も力強く後押ししてまいります。
 先行き不透明な状況の中,引き続き,議会との連携の下,府市,関係機関が一丸となり,国と協力し,市民の皆様の健康,命,雇用,暮らしを守るために全身全霊で取り組んでまいります。
 次に,ワールドマスターズゲームズ2021関西ジャパンについてでございます。私は,2013年に関西広域連合の視察団の団長として,トリノ大会を視察いたしました。そしてこの大会が本市における生涯スポーツの普及,振興,世界一健康長寿のまち・京都の実現はもとより,文化の交流や産業,観光の発展につながるものであり,是非とも,京都,そして関西で,開催したいという強い思いから,多くの関係者の皆様と共に誘致活動を進め,決定した大会でございます。しかし,コロナ禍において,先が見通せない状況が続いており,来年5月に予定どおり開催するには数多くの課題があることは,中村議員からの御指摘のとおりでございます。
 現在,組織委員会では,1年延期の判断を含めた最終的な開催方針について,各スポーツ団体や協賛各社等との協議,来年5月に新型コロナウイルス感染症がどのように見込まれているのかなどを踏まえて,本年1028日に開かれる組織委員会の理事会で最終決定し,114日のIMGA理事会,総会で報告することといたしています。
 大会の開催に当たっては,感染拡大につながらないことを前提に,国内外から集まった選手,関係者をはじめ全ての皆様が安心安全な環境で生き生きとスポーツを楽しむ,そして,市民の皆様の心からのおもてなしで,国,地域,世代を超えて交流し,京都ならではの観光や食文化,ショッピングを楽しまれ,まちのにぎわいにつながることが重要でございます。
 本市といたしましては,大会の真の成功のために,世界からスポーツを愛する人々が集う,この大会の意義を踏まえ,1年延期が有力な選択肢の一つとして考えておりますが,共に大会を開催する競技団体をはじめとする関係団体と十分協議し,そのうえで組織委員会に働き掛けてまいります。
 次に,次期の京都市動物愛護行動計画の策定についてでございます。本市では,動物愛護管理法が掲げる人と動物が共に生きていける社会を目指し,平成21年度に本市独自に動物愛護行動計画を策定し,平成26年度には,動物愛護の理念を示す京都動物愛護憲章を制定するとともに,住民の生活環境を損なう無秩序なえさやりへの対応などの取組を定めた京都市動物との共生に向けたマナー等に関する条例を整備し,まちねこ活動や災害時のペットの同行避難の体制づくりなど,全国トップ水準の先進的な取組を市民ぐるみで実行し,成果も上げてまいりました。さらに,平成27年度には,全国初となる府市協調の取組として,全国トップ水準の京都動物愛護センターを共同設置し,動物愛護行政を積極的に推進しております。
 次期の動物愛護行動計画につきましては,動物愛護管理法の改正を踏まえて改定される京都府の動物愛護推進計画との調和を一層図るとともに,高齢者が入院等でペットを飼い続けることが困難となることや社会問題となっている多頭飼育問題などを新たな課題とし,関係者との協働による解決策について検討を深めてまいります。
 また,マイクロチップ装着推進など国における法改正に先立って本市条例で取り組んできたものにつきましては,京都市獣医師会や動物愛護団体等の御意見も伺いながら法との整合性を図るため,条例改正について検討してまいります。
 今後,有識者等で構成された京都市動物愛護推進会議から御意見を頂き,パブリックコメントや議会での御議論も踏まえまして次期計画を今年度内に策定し,人と動物が共生できる潤いのある豊かな社会の実現に向けて取組を一層進めてまいります。
 私からは以上でございます。以下,関係理事者が御答弁申し上げます。
 
 ◎教育長(在田正秀)
 新型コロナ禍を受けた教育活動についてでございます。本市では,学校再開後の教育活動におきましては,新型コロナウイルス感染症対策の徹底を図るとともに,協働的な学び合いの中で行われる学校教育ならではの取組も大事にしながら進めることが重要であるとの認識の下,各校で工夫して実践しております。とりわけ,学校行事につきましては,中村三之助議員御指摘のとおり,子供たちにとって様々な体験を通して学べる貴重な機会であり,その教育的意義を踏まえ,修学旅行や運動会,文化祭等につきましては,感染症対策を徹底したうえで実施することとしております。
 そうした中,大文字駅伝につきましては,予選会と本大会は中止といたしましたが,練習を頑張ってきた6年生の思いを大切にし,活躍の機会を設けるため,行政区や校長会の支部単位での開催など代替の取組の検討をしております。今後,11月中を目途に,大会実行委員会におきまして,その内容を決定する予定であり,子供たちが,練習を続けてきてよかったと思えるよう取り組んでまいります。
 また,小学校4年生での奥志摩みさきの家,5年生での花背山の家での野外体験活動,宿泊行事につきましては,子供たちが大変楽しみにしている行事であり,自然や生命を尊重する精神,連帯感や責任感,規範意識など豊かな人間性や社会性を育むため,大切な教育活動の一つであります。本年度は,誠に残念ながら中止といたしましたが,来年度につきましては,議員御提案の新6年生での花背山の家での活動体験につきましては,施設の収容定員や例年の新5年生との日程調整など課題がございますが,活動プログラムを工夫するなど,できるだけ多くの子供たちが参加できるように取り組んでまいります。また,令和4年度以降につきましては,新型コロナウイルス感染症の状況等を踏まえ検討してまいります。
 次に,教職員の多忙化への対応につきましては,現在,各校への学習指導員の配置を順次拡大しており,補習等によるきめ細やかな学習支援と教職員の負担軽減を図っているところでございます。また,教頭等の管理職に負担が集中する傾向があることから,ICTの活用による会議や研修等の効率化や学校行事の精選等を進めるとともに,全校に校務支援員を配置するなど,その負担軽減を図っているところであり,今後とも,文部科学省の人材バンク等も活用しながら,学校体制の支援に努めてまいります。以上でございます